今日で5月も最後となり、明日から6月で衣替えの季節となりました。そこで、まめ蔵での1月から5月までの来店客数と売上額の推移を確認し、一区切りつけて経営を考えてみようと思います。こうした思いつきにも直ぐにデータが出せるのが、レジシステムを利用しているメリットです。
来店客数は、2月からコロナ禍リバウンドと思えるような伸びを示しました。このままグングン伸び続けるかと思いきや、3月・4月は横ばいとなり、5月には減少し始めているような雰囲気です。減少しているとは言っても、コロナ禍前よりも来店客数は増えているため、今後、さらに減っていくのか?または現状維持なのかは、もうすこし様子を見ないと判断できません。とりあえず、コロナ禍リバウンドは終了したような気がします。
来店客数は2月以降変化があるものの、売上額としては2月から5月までは一定の数字を保っており安定しています。気になる4月から5月には来店客数が減少しましたが、客単価は逆に増えており、コーヒー豆の売上が増えたからと思いきや、ケーキ、クッキー、コーヒー豆の販売がそれぞれ減少せず下支えしている状態です。一時的に増えたお客様は流動的な来店であり、固定客として来店されているお客様が存在するという事なのでしょうか。いわゆる、ロイヤルカスタマーの存在が大切であることが再認識されました。
かといっても、これから夏場に入り来店客数やコーヒー豆の購入が減少する時期となります。目先を変えるような事はせず、そうしたロイヤルカスタマーの方々が楽しんで利用して頂けるような状態を、今後も維持する事を心掛けたいと思っています。一人で運営している店ですから、守備範囲には限界があります。それに、過度のストレスは御免被りたいですからね。楽しく、楽しくです。
数か月に一回程度、まめ蔵へ来店されるお客様がいらっしゃいます。名古屋市から東海地区を社用車で転々と出張で巡る方で、この地域に出向く際には必ず顔を出し、コーヒーとケーキを楽しんだ後、幾つかのコーヒー豆を購入されます。
ところが、今日は同伴者を伴ってのご来店です。なぜだろうかと尋ねると、「新人の指導者を任されたので、同伴で出張先へ向かうところです。」とのこと。なるほど、今回は実践の場を新人に与えて見守るという訳ですか。この方と一緒なら上手くいくだろうと思いながら二人を見送りました。
その後、母子と思われるお客様が来店されました。しかし、その母親と思われる女性は、以前、ご主人と二人で来店されていたことを思い出します。数年前から度々来店され、「ここのコーヒーは美味しいから。」といって楽しそうに会話されていたのですが、そのご主人ではなく、息子さんらしい方を伴って来店されました。
お会計の際、気になって息子さんと思われる方へ「以前は別の男性と来店されましたよね。」と尋ねると、「弟ですかね?」、「いえ、お母さんと同年代の方でした。」、「ああ、父ですね。父は1月に亡くなったんです。ですから、弟や私が連れてきているんです。」とのことでした。楽しい想い出の場であった筈の店で、今は息子さんを伴って来店していただけます。ありがたいことです。
まめ蔵へ来店される方は、本当に様々な方がいらっしゃいます。そんなお客様の一息つく場所であったり、お気に入りのコーヒー豆を買い求める場であったり、立ち寄る場所である存在意義を感じることが出来る一時でした。
新聞の天気予報を見ると、今週は傘マークの付いた日ばかりです。そろそろ梅雨入りか?と思ったら、ラジオから『気象庁はきょう午前11時頃、山口県を含む九州北部と四国、中国、近畿、東海のあわせて5つの地方で「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。いずれも、平年と比べ、1週間程度早い梅雨入りです。 また、去年と比べると、近畿、東海地方は16日、九州北部と中国地方、四国地方は13日、それぞれ早い梅雨入りとなっています。近畿地方と東海地方の梅雨入りが5月となるのは、2013年以来10年ぶりです。』といった放送が流れました。
「へ~!5月の梅雨入りは10年ぶりなんだ。」そんな事を思いながら向かった先は、土岐市内にある「織部の里公園」です。ここには、およそ1600平方メートルの菖蒲園があり、20種類、約2万株のハナショウブが植えられているからです。例年だと6月10日頃から見ごろになるのですが、既に「花菖蒲」と書かれた紫の幟が立っており、近くに行くと白と紫の花菖蒲が咲いています。まだまだ咲き始めといった感じで、広い菖蒲園の2割程度の開花といったところでしょうか。
小雨の降る中、誰もいない菖蒲園を散歩して、梅雨入りを実感する店主です。
お昼にお客様から差し入れがあり、「朴葉寿司」を頂きました。毎年、そのお客様から頂いており、本当に感謝するばかりです。この「朴葉寿司」を食べると、梅雨入り前の農作業をイメージさせます。昨日はイチジクのロールケーキを今年初めて提供しましたが、今日は初物の「朴葉寿司」と初物が続きます。
岐阜県の飛騨、中濃、東濃地域や長野県の一部食べられている「朴葉寿司」は、農業や林業を生業とする人たちが、昼食を畑や山で取ることが多かったため、携帯性が良く朴の葉と酢飯の殺菌効果で日持ちし、また近隣との作業の助け合いでまかないにも便利な朴葉寿司が広まったようです。妻の実家も毎年親戚が集まって沢山作っているので、林道を車で走った際に風に揺らぐ朴葉の木を見つけると、ついつい食べたくなってしまいます。
「朴葉寿司」と名の付くものは奈良県にも見受けられますが、柿の葉ずしと同じく、握った米の上に酢しめの鯖の切り身を乗せただけの小ぶりなもので、色々な具が乗っている岐阜県の朴葉寿司とは異なります。こちらの由来は、江戸時代中期、紀州の殿様が熊野の漁師に年貢を課したため、漁師がお金を捻出するのに夏鯖を塩でしめ吉野川筋の村に売りに来たそうです。その時期が夏祭りと重なり、お祭りのごちそうとして旧暦5月の節句(6月5日)などの夏の祭事に、握った米の上に生鯖の切り身をのせ、これを朴の葉で包んだものが起源となっているようです。
そういえば、今朝、「夕食は朴葉寿司を作るよ。」と妻が言っていました。どちらが美味しいか食べ比べといきましょうか。ただし、「おまえのが美味しい。」としか言いませんがね。
昨年は5月31日に作り始めた「イチジクのロールケーキ」でしたが、今年は今日26日に作りはじめました。今週からイチジクが手に入るようになったものの、出始めということもあり高価格で手が出なかったのですが、「やっぱり喜んでもらえるし、作るのが楽しいから。」という理由で購入してしました。
今回のイチジクは、豊川市のJAひまわり・いちじく部会の方が作られたものです。JAひまわりでは、8.4ヘクタールの耕作面積で、50名の農家の方が作付けされているそうです。商品には「いちじく王国“愛知“」と書かれたラベルの裏に、生産者の名前「下須賀芳子」と書かれていました。下須賀さん、丁寧にロールケーキを作らせていただきます。
妻に「明日、イチジクのロールケーキを作るよ。」というと、「え~!まだ高いんじゃないの?大丈夫?」という反応です。確かに、落ち着いて原価計算すると一個350円という価格では割に合いません。イチジクはもちろん、生クリームや卵も高騰しているため、商売としてはどうかと思いますが、だって、美味しそうなんですから。
迷った時は「楽しいこと」を選択することに決めているので、まあ、これはこれでいいのですよ。それに、今年も我が家にヤモリが風呂場の窓ガラスに現れ、少し幸せな気分にさせてくれましたから。
9日28日に開催される、「第3回 CHALLENGE COFFEE BARISTA」への参加チームが、4月1日、ホームページ上にアップされていました。それによると、参加チームは10チームで次のようになっています。
・コーヒー工房しらはま (神奈川県藤沢市)
・Café de Bell (東京都港区)
・SKY CAFE Kilatto (東京都品川区)
・HINARI CAFE (東京都港区)
・チームばっぺーた (沖縄県宜野湾市)
・冬青(そよご)珈琲チーム (愛知県長久手市)
・ACCEPT COFFEE ROASTER(S) (兵庫県西宮市)
・軽井沢 ひまわり (長野県北佐久郡)
・HUG CAFE (兵庫県宝塚市)
・焙煎所諏訪ひまわり (茨城県日立市)
注目したいのは、10チーム中5チームが関東圏だということです。第1回が10チーム中9チーム、第2回11チーム中8チームが関東圏だったことを考えれば、この大会が徐々に全国的な広がりとなってきたことが伺えます。
もちろん、都市部に本社を置く企業が多いことから、社員向けのカフェ運営をされていることや、人口の多い地域であればコーヒーに関する仕事の機会も得られるため、関東圏の参加チームが多いことは致し方がないのです。ですが、地方からの参加チームが増えることは素晴らしいことです。欲をいえば、東北地方からの参加があればね。
この地域では、愛知県長久手市から「冬青(そよご)珈琲チーム」が参加されるようです。「では、行ってみますか。」という訳で、愛知県長久手市のモリコロパーク内にある冬青珈琲店に出掛け、中煎りブレンドの「SOYOGO BLEND」を飲みました。(家族連れがおおいため、ほとんどの人はソフトクリームを注文していました。)
ここのカフェは、特定非営利法人楽歩(らふ)が日中一時支援「創楽(そら)」や就労継続支援A型事業「就労支援舞星ジョブ長久手」などを運営しており、「就労支援舞星ジョブ長久手」で自家焙煎珈琲の製造を行い、生豆の選別から、焙煎、袋詰めなどをされています。また、カフェ事業として冬青珈琲店や長久手市中央図書館内の「楽歩カフェ」も手掛けていらっしゃいます。
今回の参加チームの多くが就労継続支援B型事業である中、就労継続支援A型事業は貴重な存在だといえます。法改正や国によるチェックが厳しくなったことから、就労継続支援A型事業所の経営破綻、障害者の一斉解雇、不正受給等、最近は悪い話題ばかりの障害者就労支援サービス事業ですから、こうした事業が続くことを願っています。
厚労省の資料によれば、2020年3月で就労継続支援A型に約7.2万人、就労継続支援B型事業に約26.9万人が働いています。そこで働いた賃金は事業所のビジネスで生み出した利益から出さねばならず、全国平均の工賃(賃金)は就労継続支援A型が81,645円に対し、就労継続支援B型事業は16,507円と大きな差があります。(2021年度)
一方、本社機能を持つ企業の多い都市部では、障害を持っている人の雇用促進と安定を目指し、事業主が障がい者の雇用環境や勤務時間に配慮できる特殊子会社を設立しているとろが多くなっています。この制度は2009年4月に創設され、厚労省によれば2020年6月における全国の特例子会社は544社となっており、東京都では168社と一番多いのです。
それぞれの雇用環境が異なり、障害の程度もダウン症や発達障害、高次脳機能障害者と様々な条件で行われる「CHALLENGE COFFEE BARISTA」ですが、チャレンジできる場所が存在することに大きな意義があると感じています。最近は、全ての職場でリスクを避けるため、「失敗から学ぶ」ことが出来なくなっています。沖縄県宜野湾市のチーム名「ばっぺーた」は沖縄の方言で、「間違えた!」と言うそうです。間違えたら、又やればいいじゃないですか。そんな社会がどんどん無くなっていく中で、この大会が大きく育っていくことを期待しています。
同時に期待することは、参加チームや支援する団体にスポットを当てるのではなく、参加者一人一人に光が当たることです。多様性を経営の合理性としてとらえるのではなく、優秀性とか生産性みたいな分かりやすい次元ではなく、生産性や優秀性とかでは測れない個々の魅力を引き出せると良いのですが。もちろん、光が当たることを望まぬ人もいるのでしょうが。私には答えが出せませんね。勝手な想いです。
昨日、東京へ向かう途中に読んだのが『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(著:丸山正樹)です。2015年に単行本が発売されたこの作品を読むに至った理由は、草彅剛主演ドラマとして、NHK総合・BS4Kにて今年の冬に放送予定が決まったからでした。
本書の紹介文には次のように書かれています。『仕事と結婚に失敗した中年男・荒井尚人。今の恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一つの技能を活かして手話通訳士となる。ろう者の法廷通訳を務めていたら若いボランティア女性が接近してきた。現在と過去、二つの事件の謎が交錯を始め…。マイノリティーの静かな叫びが胸を打つ。衝撃のラスト!』といったもので、感動の社会派ミステリーとなっています。
荒井尚人は元警察署の事務員であり、両親と兄の全員がろう者で、自分ひとりが聴者という家庭で育った環境であったことから自然に手話を習得しました。事務員時代にたまたま殺人事件の取り調べで手話通訳をし、手話通訳士として活動する中で偶然にも同じ関係者と出会い、17年前の事件に対して疑問を持ち始めます・・・・。
警察での取り調べや裁判所でのやり取りは、1965年に東京上野の蛇の目寿司という寿司屋で起きた「蛇の目寿司事件」を、荒井が警察署を辞めた理由が、2003年の「北海道警裏金事件」をイメージさせます。何よりも、手話を文章で表現するところや、日本手話、日本語対応手話、ろう者どうしの繋がりや、中途失聴者、難聴者との関係等、日頃からろう者と接していないと理解できないのではないかと思う反面、聞こえないという障がいの本質を理解してもらう機会となる作品だと感じました。
通訳を担当した、ろう者の益岡が「あんたは俺たちの仲間だってね」と、拘留された門奈の娘からは「おじさんは、私たちの味方?それとも敵?」と手話で投げかけられます。両親は自分たちと同じろう者の兄を溺愛し、荒井は世間とのいわゆる橋渡し的な役割を期待されていた子供。一方で聴者からは“ろう者の子ども”として扱われ、どちらの世界にも属すことが出来ない自分は何者なのかを自問自答します。そして事件を調べる中で自分は「コーダ」(聴こえる子)として自覚していきます。
同時に、17年前の事件の真犯人も自分と同じ「コーダ」であることを知ることとなり、今回の犯人が思わぬ形で判明していくことになります。終盤の展開が怒涛のように進み、全ての出来事が繋がっていくところがミステリー小説らしく楽しめました。
作者は、ある対談の中で、タイトルとしての「デフ・ヴォイス」には3つの意味があると言っています。一つは、そのまま「ろう者の声」、もう一つは、ろう者にとっての言語である「手話」、そして最後の一つは、ろう者に限らず、言いたいことがあっても圧倒的な多数の前にはあっては声が社会に届きにくい「社会的少数派の声」だそうです。
この小説を読みながら、自分が生きていく中で耳を傾けるべき“声”について考えさせられました。また、自分の“声”をどうやって伝えるかも。
今日はお店を臨時休業にして、UCCコーヒーアカデミー東京校で開催された、『キリマンジァロだけじゃない!多彩なタンザニア産コーヒー飲み比べ』に参加してきました。まめ蔵では、これまでタンザニア産のコーヒーを何度か扱い、北部、西部、南部のコーヒー豆をお客様へ提供してきました。けれど、タンザニアについての知識は10年近く前のままということもあり、タンザニアの知識を更新したいと思ったしだいです。
今回のセミナーは、駐日タンザニア連合共和国大使館上席行政官の白井一真さんを講師として、次のようなカリキュラムでした。
・タンザニア連合共和国の紹介
・タンザニアコーヒー概要紹介
・タンザニアコーヒー飲み比べ
・Q&A
これまで様々なコーヒーセミナーを経験していたので、コーヒー産地のコーヒー協会主催ではなく大使館からの説明ということもあり、「まあ、タンザニアの観光がメインかな?」とは予想していましたが、残念なことに予想は的中してしまいました。ただ、自分が知っているタンザニアのコーヒーとは異なり、意外性のあるコーヒーを幾つか経験することが出来、それなりに良い経験をしたと思っています。
新試飲したのは、北部のコーヒーでキリマンジャロ地域のもの、北西部のウィクトリア湖近くのカゲラ・コーヒー、南部のムベヤ・コーヒーとルヴァマ・コーヒーですが、同じ南部でも随分違うものだと驚きました。
本来知りたかった、コーヒー生豆価格低下時による小規模農家の生産放棄、土地相続にともないコーヒー畑の細分化や若者の農業離れ、コーヒーノキの老木化による収穫低下といった古い知識は更新できませんでした。ただ、田舎にいては感じられない空気感は経験できたのが収穫です。コーヒーの資格に熱心なコーヒーマニア、コーヒーイベントに関心が強い人、タンザニアとのビジネスを考えている人、自社のイベントとのコラボを考える人、アフリカ旅行好きな人など、都会には刺激のある方が大勢いるのです。
こうして意識的に少々居心地の悪い場所に身を置いてみると、自分が如何に小さな存在なのかを実感させられます。また、時々外の空気に触れれば、謙虚な気持ちで明日からの成長に向けて取り組むスイッチが入るのです。そんな事を思い、タンザニア大使館から土産にもらったティンガティンガのパッケージの袋から、タンザニア産インスタントコーヒーとコーヒーのお供KASHATA(カシャータ)を眺めておりました。
KASHATA(カシャータ)って、日本の豆板(豆菓子)と似てるじゃん!
ポストに「NTT工事のお願い」と題した、通行止めの案内文書が入っておりました。それによると、5月24日から31日のうちの3日間、まめ蔵から10m程離れた道路の一部が、NTT管路新設工事のために通行止めになるようです。
まあ、まめ蔵を利用される多くの方には影響がなさそうですが、駄知町から旧道を経由して来店される方にとっては不自由となるかも知れません。それに、自分自身も自宅との往復に利用する道だけに、少しの間だけ迂回しなければなりませんが。
というわけで、とりあえず通行止めのご案内だけしておきます。
昨日は、妻の要望で映画『銀河鉄道の父』を観てきました。門井慶喜による第158回直木賞受賞作「銀河鉄道の父」を映画化した作品で、2023年に没後90年を迎える文豪・宮沢賢治の生涯を、父親の視点から家族をめぐる物語として描き出しています。
宮沢賢治といえば岩手県花巻市をイメージしますが、この映画の撮影は令和4年5月から6月にかけ、恵那市岩村町・明智町では撮影が行われました。そんな訳で、岐阜県ではこの映画の公開に合わせ、ロケ地となった恵那市岩村町・明智町にて、観光需要喚起を目的とし、撮影で使用されたロケセットの再現や撮影時の様子を紹介するパネル展示を実施しています。(4月29日から6月25日)
県のホームページからロケMAPをダウンロードしてみると、岩村町本通りでは木村邸でロケセットが再現され、通りには撮影時に使用した看板等の道具を設置されているようです。また、勝川家、京屋家具店には紹介パネルもあるんだとか。岩村町へは3月に出掛けたばかりなのでロケ地巡りはしませんが、朝ドラ「半分、青い。」の時のような盛り上がりにはならないかも。
映画の公開に合わせ、中日新聞でも数回に渡ってロケ先となった場所が紹介されたため、映し出される場所が妙に気になってしまい、映像に入り込めないところもありました。ただ、農民の敵である質屋の息子が農民の味方となり、それを父親として受け入れるというくだりは、花巻の宮沢賢治記念館を訪れた時のことを思い出させてくらました。
賢治の余命僅かとなった際、父親が突然「雨ニモマケズ」を暗唱する場面には、泣かせにきたな~と、しらけた気分になるかと思いきや、ついジ~ンとなってしまったのは、孫と過ごした経験からなのでしょうね。
お客様からの差し入れで、「しるこサンド」(松永製菓)をいただきました。ただ、この「しるこサンド」は従来のものと異なり、3月20日に発売された「しるこサンドバター」という、国産バター7.1%使用と書かれたバター風味なのです。
早速、袋を開けて食べてみると、バターの香りが口に広がる美味しいバタービスケットといった感じなのですが、餡子好きの私としては「餡子どこへいった?」という気分になります。でも、せっかく頂いたのだからと、コーヒーを淹れました。
こうしたバター風味のお菓子には、コクと苦味のあるコーヒーが合うと思い、ケニア・マサイAAをチョイスして飲んでみます。中々良いではないですか。時々、様々なお菓子に合うコーヒー選びをしたりしますが、やはり一人で飲むよりも、誰かと飲みながら「あ~でもない、こ~でもない。」と話すことの方が楽しかったりするのです。そして、「やっぱり〇〇は定番商品に限るね!」ってことで落ち着くんですが。
ちなみに、「しるこサンド」には「生しるこサンド」という生地が半生の商品もあるのですが、未だに食べたことがないので、今度は「生しるこサンド」をコーヒーと一緒に食べてみようと思います。
以前も書きましたが、時々、自分を普段の場所から離れた空間に身を置くようにしています。今回も5月に入ってから、数箇所の場所へ意識して出かけてきました。
5月4日
岐阜県現代陶芸美術館のギャラリーⅠで、「やきものにうたう:ハンガリー現代陶芸展」(4月22日~ 7月2日)を見ます。1960年代以降のハンガリー現代陶芸の流れを、歴史的背景をふまえ紹介されています。第二次世界大戦後の社会主義の時代、民主化を経て現代に至るまでの社会変化は日本と異なるものの、どこか同じような空気感がありました。
同時に、セラミックパーク美濃の展示ホールで、「美濃 陶芸作家展2023」(5月2日~5月4日)を覗きます。「美濃にゆかりのある陶芸作家とその作品を紹介し、陶芸を観る楽しみ、直に触れる喜び、そして手に入れる期待に胸ふくらませる」と紹介されていましたが、触ることをできない作品もあり、手に入れられないくらい高価なものもあって、正直「こんな価格なんだ。」と、名前を知る作家さんの作品を見ておりました。
5月8日
瀬戸市美術館にて、「収集された海外の陶磁器 ―国立研究開発法人産業技術総合研究所中部センター収蔵品を中心に―」(4月15日~5月28日)を鑑賞。収集された作品群の中から、海外の作品を国ごとに紹介し、いかに陶磁器を作り上げてきたかを再確認する。
ドイツのマイセンの誕生には、錬金術師のベトガーが監視のついた実験室に閉じ込められ、外部との接触も禁じられた状態で磁器製造に取り組んだことや、マイセンの崖の上にそびえ建つ中世の要塞アルブレヒト城内の行われたことを思い出す。今では考えられない凄い時代に、様々な国で白い磁器を追い求めていたんだと改めて思う。
館内では、第4回瀬戸・藤四郎トリエンナーレにおいてグランプリを受賞した赤平史香さんの個展(4月15日~5月28日)も行われていました。規模は小さいものの、瀬戸市美術館の入館料500円が来年65歳になる私は無料になるらしく、時々訪れている者にとっては嬉しい半目、ちょっと複雑な気分になる。
最後は、陶芸とは無関係のテレピアホールで開催中の、TVアニメ放送40周年記念「超キン肉マン展」(4月28日~5月14日)を見る。私の年代はTVアニメよりも週刊少年ジャンプで読んでおり、当時大流行したキン消しも知ってはいるものの、収集してはいなかった。懐かしいというよりも、時代の一ページを覗くといった感覚です
こんな感じで、ぶらりぶらりと色々な場所へ出かけています。
お昼頃、一人のお客様がコーヒー豆を購入されるため来店されました。前回購入された豆をお尋ねし、幾つかの豆を紹介すると、今回はブレンドをお買い求めになります。会計の際に8周年記念のプレゼントをお渡しすると、ちょっと待ってくださいといって停めてあった車に戻り、「これをどうぞ!」とカレーパンを手渡していただきました。
未だマスク越しの接客のため、誰かも分からず話しかけていたのですが、前回来店された際にはカウンターに座られ、世間話をしたパン屋さんの店長さんであることを思い出します。お客様の方は親しげに話されているのに、まるで初めてお会いするような感覚で接客してしまい、大変申し訳なくなってしまいました。
私は花粉症ということもあり、意識してマスクをしているのですが、お客様の多くもマスクをして来店されています。今月5日には、WHO(世界保健機関)が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態の宣言終了を言っていたけれど、まだまだ市内でも感染者が毎日報告されており、店側としてはマスクを外せない雰囲気です。
そんな事を感じながら、頂いたカレーパンを頬張るのでありました。それにしても、真面目で優しそうな店長さんだったな~。
今日は、土岐市ボランティア連絡協議会より献血等呼掛け活動(土岐LC主催)の依頼を受け、手話サークル竹の子の会員三名で、土岐美濃焼まつり会場となる織部ヒルズ(土岐美濃焼卸商業団地)へ行ってきました。
土岐市社会福祉協議会のボランティアセンターに登録されている団体は、今年4月27日現在で48団体あり、今回の活動には12団体、35名が参加しました。毎回参加している手話サークルですが、コロナ禍の昨年は非常に少ない状態でしたが、感染拡大が落ち着いたのか、政府やマスコミの「もう大丈夫」という宣伝効果もあり、多くの方が参加されたようです。
まめ蔵を臨時休業してまでも参加する理由は、機会があれば普段と異なる空間に自分を置いてみることを常としており、それが今回のような活動だったということです。それに、献血150回以上、骨髄バンク登録といった経験があることも理由に挙げられます。やはり何かの縁を感じるんでしょうね、抵抗なく参加できるのは。
店名である「まめ蔵」の「まめ」には、まめに一つのことを続ける根気があることを意味しますが、実際の私は根気がなく、飽きっぽい性格であることから、意図的に時々環境を変えて自分へ刺激を与えているのです。一人で何か一つの事柄を続けていると、次第に自分を甘えさせたり、現実を自分の都合の良いように解釈しがちになります。客観的になるのは案外難しいものですから。
献血等呼掛け活動はサークル会員三名が一組となり、プラカードを掲げながら献血を呼びかけるティッシュを配り、土岐美濃焼まつり会場をグルグルと歩いて回ります。ティッシュの入った袋が二袋配り終えた頃、献血車の停車している献血会場に戻り、私たち三人も全血400mlの献血を行いました。私は20数年振りの献血となり、血液を抜き取られて倒れるんじゃないかと若干心配でしたが、無事、161回目の献血を終えることができたのでした。これで、多少なりとも新たな血液が作り出され、浄化されることを期待します。
5月の連休が始まったタイミングで、1月から4月の来店客数データを確認し、簡単な棒グラフにしてみました。新型コロナウイルスの感染拡大期には、感染者数の増減によって来店客数の増減がはっきりと見られましたが、今年に入ってからは2月に穏やかに増えた後、現状維持といった状態になっています。まあ、日々増減の少ないことが一番だと思っている店主なので、このまま続いて行ってくれることが願っています。
数字的には、コロナ禍前の2019年の実績よりも高い水準を維持しており、現在のテーブル数よりも一つ多い状態だったことを考えれば、より効率的に回転しているかもしれません。まあ、体力的・精神的にも現在のテーブル数を続けていこうと考えています。最終目標は豆売り中心のカウンター席だけの店にしたいので。
ただ、そのコーヒー豆の販売数が伸び悩んでいるのが現実でして、来店約数の増加に比例しないのが辛いところです。まあ、そんなに甘くないのですよ、コーヒーだけに。よれよりも、毎回、コーヒー豆が無くなるたび、再び購入していただけるお客様があることを感謝しなければなりません。名の知れないおっさんが焙煎しているコーヒー豆を買うため、わざわざ足を運んでいただけるのですから。
さあ、今日もコーヒーを一杯飲んで店を開けましょうか。