■ 2022年1月 ブログ

廃線散歩

まん延防止等重点措置期間ということもあり、最近は、土岐市内の人気の少ない場所を探しては散策しています。そこで今回は、子供の頃に廃線となった、東濃鉄道の廃線跡地を散歩しました。実は、テレ東の「鉄オタ道子、2万キロ」を観た影響もありまして。

 土岐市内には1972年(昭和47年)まで、東濃鉄道が土岐市駅から駄知町まで電車が走っていました。小学校の通学路の途中に踏み切りがあったため、線路に耳を当てて音を聞いたり、小石を置いたりと、今ではできない(やってはいけない)事をした記憶があります。

その鉄道も1972713日の豪富災害によって鉄橋が流失し、2年後の19741021日に廃線となりました。その当時、東濃鉄道は多治見駅から笠原までの笠原線4.9kmと、土岐市から東駄知までの駄知線10.4km2路線を有していました。笠原線は1971年に旅客輸送は廃止となり、1988年に貨物輸送も終了して廃線となっており、名鉄グループのバス会社となっているものの、社名は「東濃鉄道株式会社」のままです。

廃線となった線路跡は多くが遊歩道となり、町民の散歩コースとなっています。サラリーマン時代はジョギングコースとして、土岐市総合公園のすぐ西側にある土岐市生涯学習館近くまで運動したものです。そこで、総合公園に車を駐車し、生涯学習館から駄知町方面へ、廃線跡の道路となった細い道を歩いていきます。

しばらく歩くと、駅ホームの形跡が残る石垣を見つけ、山神駅跡と分かる場所に着きます。そこから20m先には鉄橋跡の石垣があり、車一台程の道幅の道路の先は県道に繋がっています。鉄橋を進むと駄知町との境となる日帰りトンネルがあるそうですが、竹藪が続いているため、今日は諦めることにしました。(う回路があるらしい)日帰りトンネルの駄知町側は塞がっているそうですが、下石町側は1923(大正12)1月に駄知駅まで開通したときに掘られた石積みの壁が見えるんだとか。(お客様情報)

トンネルまでの道のりを諦め、鉄橋の傍らに祀られている猿投神社を参拝すると、鳥居の前には狛犬ではなく、猿投神社と書かれ大きな徳利が置かれ、参道の先にも同様の徳利があります。徳利の横には2003年に下石陶磁器工業組合の奉納された旨が記されています。 

天気の良い定休日、子供の頃を思い出しながら、廃線跡を散歩してみました。

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お客様の文章を読んで

先日、中日新聞の朝刊を見ていると、紙面の「発言」欄に、カウンターでコーヒーを飲まれるお客様の名前をみつけました。その方は、数年前までご夫婦で昼食後に仲良くコーヒーを飲まれていましたが、奥様が入院されて一人でカウンターに座られ、その後、お亡くなりになってからは頻繁に来店されるようになっていました。

そんなお客様を心配し、ご兄弟がグラウンドゴルフをお勧めになり、今では毎日のようにグラウンドゴルフを楽しんでおられます。そのため、最近ではグラウンドが使用できない雨の日に来店されるくらいになりました。そんな過程を見聞きしていたこともあって、日焼けした元気なお客様との会話は、人生の大先輩であっても楽しくさせていただいています。

朝刊の「発言」欄は、政治、経済、社会から身辺の出来事までの意見を400字程度にまとめて投稿するものですが、無駄なく簡潔にまとめられて書かれていました。私もこうしてブログを書いているのですが、どれだけ書いても稚拙な文章とダラダラした内容に成長はありません。お客様の文章を読んで、自分がなさけなく反省してしまいました。 

まめ蔵を開業する1年前からブログを書いており、日々の出来事や感じたことを書き留めています。それは、人に見てもらうためではなく、自分自身の記録として残しているのです。けれど、中には物好きな方も時々覗いていることから、多少分かりやすく書きたいものだと思っておるのですが、なかなか思うようにいきません。お見苦しい点もありますが、ご勘弁を!

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我が家のジャム作り

妻から頼まれていた、ジャム用のイチゴを買ってきました。下処理をしてボールに入れ、後は、仕事から帰ってきた妻へバトンタッチです。小粒のイチゴ(章姫)1.3kgにグラニュー糖400g、レモン汁適宜を入れて40分程に煮詰め、熱処理した瓶に詰めて完成。一般的なジャムよりも砂糖の量が少ないのは、朝食の際に食べるヨーグルトに加えるため、緩めのジャムに仕上げています。

イチゴのジャム作りは、毎年5月まで数回に渡り行います。その後、梅のジャム、ブルーベリーのジャム、果物の収穫期となる秋にはキウイや柿のジャムを作るのが、我が家の年間を通じたジャム作りのスケジュールです。イチゴと梅は購入するものの、ブルーベリーやキウイ、柿は頂いたものを使用しているのでサイズも熟度のバラバラですが、「今回はまあまあのデキ」などと言いながら、朝食の際に食べているのです。 

このようなジャム作りが習慣になったのは、子供たちが結婚してからのような気がします。いろんな意味で余裕ができたんでしょうか。何か新しい事を始めるタイミングというもは確かにあり、生活に彩りを添えてくれますね。そういえば、まめ蔵を開業するするタイミングも、子供たちが社会人になった頃でした。

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土岐ペトログラフ巨石群

世の中には科学的に解明されてなくて、何だか良くわからないけれど、不思議な物体がいくつか存在します。その一つに「ペトログラフ」があり、土岐市内には「土岐ペトログラフ巨石群」という場所があるというのです。

 ペトログラフとは、人間の歴史の内で文字をもたず、文字による史料が残されることのなかった先史時代、岩に刻まれた文様や絵画などのことをいいます。英語ではPetro(岩石)graph(文字・文様)と表記します。日本では主に漢字が伝来する前の時代に刻まれたものを指すので、漢字伝来以降の文字は「碑文」や「碑(いしぶみ)」と呼ばれて区別がされているとか。

 この土岐ペトログラフ巨石群を目指すため、2014年に楯 滋夫氏(土岐市泉町大富)が書かれた「古代からのメッセージ ペットログラフ」という資料を見ながら、国道21号線から右にそれて細い道へ抜け、通称「常林寺湖」というわれる常林寺防災ダム湖へ向かいます。車一台程の道を進むと車を駐めるスペースがあり、その周辺には大きな岩が露出した中を小川が流れ、水は常林寺湖に注いでいました。

 ここには、人や魚に見える切り込みが入った岩があるそうですが、散策しながら見て回っても、それらしき岩は見当たりません。その代わり、大きく割れた岩にしめ縄が巻かれ、「一刀石」と書かれた立て看板のある岩が見に止まります。一刀岩といえば、漫画・アニメ「鬼滅の刃」に登場する岩で、ここから3km程離れた鬼岩公園にも紹介されていたことを思い出します。そもそも私は「鬼滅の刃」を観たこともなく、全く興味もないのですが、聖地巡礼とかで観光客が来るんだろうかと眺めておりました。 

 その後も辺りを歩いてペトログラフを探しますが、結局分からずじまいでした。岩に切れ込みや線が入ったものが人なのか、魚なのか、無理やり見えなくもないのですが、果たして人によって掘られたものか、自然に出来た後なのか、謎のまま帰路に着いたのでした。

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コーヒーぜんざい

先日、中日新聞の折り込みに入っていた広報誌「Clife(シーライフ)」を見ていると、コーヒーを使った「コーヒーぜんざい」のレシピが載っていました。そんな話題をお客様と話していると、名古屋メシの一つとして有名な小倉トーストの餡子が偶然コーヒーに落ちたのが始まりといった説が飛び出しました。

 ところが、少しばかり調べてみると、昭和5010月に、京都市東山区清水にある喫茶店「味処マミ」で、コーヒーぜんざいは誕生したというものから、UCCコーヒーが全国の喫茶店に提案して広まったという話もあります。個人的には、あんこの消費量が全国一といわれる名古屋で広まったという印象があり、秘密のケンミンショーでも、「愛知県民は小倉あんの缶詰を常備している家庭が多い」という話をやっていたので、名古屋発祥の「コーヒーぜんざい」ってことにしたら面白いんじゃないの?(知らんけど)

 私は「コーヒーぜんざい」を食べたことはないのですが、名古屋市内の喫茶店などでは、白玉と栗が入ったぜんざいにポット入りのコーヒーを注ぐものから、ホットやアイスコーヒーに別の器に入った小倉あんをお好みの量だけ入れるというもの、コーヒー仕立てのぜんざいの上にアイスクリームとホイップクリームが乗っかったものがあります。コメダ珈琲店でも、あんこ入りコーヒー「小豆小町」があるようですし、昨年には、スターバックスの47都道府県企画で、愛知県版として「あんこフラペチーノ」があり、結局、「コーヒーぜんざい」を定義する特定の決まりごとはないようです。

 そこで、自宅にある材料を使って「コーヒーぜんざい」を作ってみました。甘いぜんざいと苦味のコーヒー、甘味は塩味が加わると甘さが際立つといいますが、苦味を加えたぜんざいに多少の不安を持ちながら食べます。最初に小豆の甘さが口の中に広がり、後からコーヒーの苦みが追い付いてきます。意外と合うではないですか!でも、コーヒーのお供に「コーヒーぜんざい」ってのは微妙なので、お店では提供する予定はありません。

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最近のこと

昨夜は手話サークルの例会(学習会)があり、私は初級担当の講師として出席しました。そして、例会の中で、明日から岐阜県のまん延防止等重点措置が決定したことにより、再び休会することが案内されたのです。こんな状態がいつまで続くんだろうか?というのが出席者全員の思いですが、今は自身の感染防止を第一に考えるしかないないのでしょうね。

まめ蔵の方も、1月中旬まではコロナ禍以前の来店客数となり、正直「感染防止の意識が薄れているのでは?」と心配していましたが、今週に入って半減しています。幸いにもコーヒー豆の購入者数には影響がないため、それなりに仕事ができるのでボチボチやっているしだいです。

東濃5市においては、20日に新型コロナウイルス感染拡大の「非常事態」が宣言され、今朝の広報放送でも、市長から「基本的な感染防止対策の徹底、慎重な外出や移動、飲食時等の感染リスクの徹底会費」が呼び掛けられていました。

 また、医療機関で働くお客様からは、新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴い、昨年のような新型コロナ核酸増幅検査(LAMP法)の検査試薬や抗原検査キットが、既に不足しそうだといいった声が聞こえてきます。膨大な検体を処理するために、結果がでるまで何日もかかったり、検査待ち状態が続くようになるのではないかと心配します。

 そのうえ、政府分科会の尾身会長は、「ステイホームとか外出自粛とか店を全部閉めるということは必要ない。いわゆる人流抑制ではなく人数制限というのが一つのキーワードになると思います。」といい、小池都知事は、「まずは不要不急の外出自粛を強くお願いをいたします。また不要不急の都県境を越える移動は自粛をお願いします。」と外出自粛を巡って異なる見解を示して混乱している様子。 

 早い話、「自分の身は自分で守れ」ということなんでしょうね。そんなことを思いながら焙煎をしておりますが、最近は、南太平洋のトンガ付近で発生した大規模な海底火山の噴火の影響の方が気になっています。

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市役所からの手紙

郵便配達の人が「速達です!」と言って、一通の封書を届けてくれました。差出人は土岐市役所の新型コロナウイルス対策本部からで、「まん延防止等重点措置」期間の営業時間短縮の協力要請についてという内容の手紙です。

 「新聞報道などにもありますように、岐阜県が国に対してまん延防止等重点措置の適用を要請しました。まん延防止等重点措置の適用を受けますと、飲食店等には法律により営業時間短縮等の要請がなされます。適用の開始日などの詳細につきましては決定しておりませんが、現時点で確認できている要請内容を対象事業者さまにお知らせいたします。」というものです。

 具体的には、飲食店等に営業時間を午後8時まで短縮、これは認証店及び非認証店を問わず。さらに、終日、酒類の提供を行わないことです。ここでも、認証店及び非認証店を問わずとあることから、賛否両論あるようです。要請期間はまん延防止等重点措置区域指定から1か月程度です。

 毎回ながら、この要請に従った場合の協力金は3万円から20万円で、これも、「これでは足らない!」という事業所もあれば、「やった、儲かった!」なんて所もあり、公平性もあったもんじゃありません。さらに、まめ蔵の入り口にも貼ってある「ワクチン・検査パッケージ制度」に至っては、対象者全員検査を含めて適用しないことになることから、予想通り意味の無いシールとなりました。 

 閉店時間午後5時で、お酒も提供しないことから、まめ蔵には何も変化はないものの、お客様の来店数は減少することになるでしょうね。逆に、減らないと困るんですが。まあ、こんな時は、「生まめを まめに焙煎し」を実行しましょうか。それにしても、市役所の方はご苦労様です。

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カフェ・ペペアルムへ

昨日のランチは、土岐市妻木町に昨年11月にオープンした、「カフェ・ペペアルム」に行ってきました。ここは、株式会社アルムの家(土岐市泉町)が就労継続支援B型事業所として運営されており、今年に入って豚汁ごはんのランチを始めたということを知ったので、いったいどんなものかと食べに行ったのです。

 アルムの家は就労継続支援A型、B型、就労継続支援、放課後等デイサービス、グループホームなどを運営されています。アルムという名前は、アニメ「アルプスの少女ハイジ」の中で、車椅子のクララがアルムの山小屋で歩けるようになった場所から由来し、障がいのある人が、これからの生涯で自立し、やりがいのある仕事を見つけ、生活設計を立てられるよう、将来に希望が持てるよう、仕事をするところであるようにと、アルムの家と名づけられたそうです。

 以前訪れた、市役所の新庁舎のオープンとともに、ラウンジスペース内でオープンした「ほしのテラス」というカフェも就労継続支援B型でした。そこでは、障がい者の三人がハンドドリップ・ブレンドコーヒーや焼き菓子などを販売していましたが、ランチとなると複雑な調理作業が加わることから、どのように運営されているのか気になっていたのです。

 今回食べたのは「豚汁とごはん」です。メニューはクレヨンで書か文字と絵を印刷したカードが立っており、数えるほどしか種類がありません。また、メニュー・カードの裏面には次のメッセージが書いてあります。

pepe ARUMは、障がい者が希望をもって働く場所です。失敗したり、時間がかかることもありますが、温かく見守ってください。

●環境保護の取り組みからストローはありません。

●ミルク(温・冷)カフェオレはできます。

●スコーンとシフォンケーキは200円です。

●食べ物は持ち帰りもできます。

 今回訪れた際には、健常者の女性スタッフ2名が調理と会計を行い、二十歳前後の男性2名が接客を担当されていました。まだオープンして間もないことから、何度も細かな指導をされている光景にホッコリしながら、窓越しのテラス席から見える景色を見ながら待ちます。

 豚汁とご飯のセット(税込1000円)が運ばれると、STAUB社製の重厚な鉄鍋に入った豚汁がドンッと鎮座し、いわあゆる「映える」食事が登場です。でも、豚汁は豚汁なので、具だくさんでも汁物の一部には変わりなく、ちょっと微妙な気分です。そして、食後のコーヒーをテラス席のソファに座りながら、薪ストーブの隣で飲んでおりました。(外だから寒い)ちなみに、コーヒーは「ほしのテラス」の方が美味しいかな。(あくまでも個人の感想です) 

 ロケーションの良い立地で、オシャレなカフェ店舗という条件ながら、メニューも少なく土日祝日休みとなると、経営的にも厳しいことが想像できます。就労継続支援事業としての補助金もあるでしょうが、「障がいのある人が、これからの生涯で自立し、やりがいのある仕事を見つけ、生活設計を立てられるよう、将来に希望が持てるよう、仕事をするところ」となるのか、今後も時々訪問して見守っていきたいと思ったしだいです。

 もっとも、まめ蔵の経営をしっかりしないと他人様の事を見守ることもできませんが。

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とろみコーヒー

 母親の介護認定更新時期となったため、掛り付け医の元へ母親と共に出かけ、主治医意見書依頼書を提出して記載をお願いしてきました。診察室の前で待っている間、なにげなくコーヒーの話題をスマホで見ていると、こんな記事を見つけます。

 「飲み物にとろみをつけることができる自動販売機を、カップ式自動販売機などを手がけるアペックス(愛知県大府市)が1810月に開発し、医療・介護施設で、食べ物や飲み物を飲み込むための嚥下(えんげ)機能が低下した患者に対し、喉を通りやすいよう、飲み物にとろみをつけて提供している。」と言った内容でした。今では全国の医療機関や高速道路のサービスエリアなど、約200台設置されているというのです。

 今のところ母親の飲み込みについては問題ないものの、(別の意味で飲み込みに問題あり)将来はそうした配慮も必要になるのかもしれません。とろみ付き飲料を必要とされる方は外出される際、あらかじめ自宅で調理したとろみ付き飲料や、とろみ材を持ち歩いているといいます。実際のところ、いったいどの程度のとろみが付いているのか、飲んだ際の印象はどうなのかが気になり、戻ってから試しに作ってみました。

 使用したとろみ材はキューピーの「とろみファイン」で、説明書に記載されたとろみの強さ三段階に合わせ、フレンチドレッシング状、とんかつソース状、ケチャップ状になるよう、グアテマラのコーヒー液でとろみ具合を確かめてみます。とろみ材を加えてかき混ぜると直ぐに変化が見られ、必要な際に手軽に作ることが分かりました。

 そこで、続いて試飲をしてみるのですが、何だかゼリーを飲んできるような感覚で、コーヒーの香りも味も感じにくく、通常の濃さではコーヒーらしさを得られませんでした。飲んだ後に鼻に抜ける香りも少なく、とても残念な気分です。このような状態のコーヒーでも楽しみたい人がいれば、店頭でも提供してもいいのかな?などと思っていましたが、実際のところそのような要望はあるのでしょうか。それとも、とろみのあるコーヒーを飲む老人ばかりの世界になってしまうのか。自分の将来を想像してみるのでした。

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いつもの食事

今日、11日は鏡開きの日です。早速、妻が鏡餅を開いて餅を取り出し、あらかじめ用意した「ぜんざい」に加えます。昔は我が家でも年末に餅つきを行い、鏡餅や伸し餅を作っていたのですが、今ではサトウ食品のサトウの鏡餅が定番となり、本当にパックの底を開いて切り餅を取り出すので、妙に「鏡開き」という言い方に納得してしまうのであります。「包丁で切ってはいけない。」とか「木槌で叩いて割る。」なんて風習や、「餅はカビが生えるから早く食べてね。」なんてことも、知らない人ばかりなんでしょうか。

 そんな鏡開きで、我が家の新年1月に行ういつもの食事は幕を閉じます。

元旦:雑煮とお節料理

2日:この地方で「二日とろろ」と呼ばれる、とろろ飯

7日:七草粥

11日:鏡開きのぜんざい

こんな新年1月の食事が我が家では長年続いており、これも、妻があたりまえのように続けていてくれるからです。お客様に尋ねても、こうした昔ながらの食事をする人は意外と少なく、「餅が嫌いだから。」、「七草粥を食べるほど贅沢な食事をしていないから。」なんて言葉が聞かれました。年を取ると時が過ぎるのが早いと言いますが、だからこそ、日々の筋目となる各行事に合わせた食事をすることは、時を噛みしめる行為になるのかもしれません。

いつもの食事で思い出したのが、「いつもの。」っていうフレーズ。お客様の中に、時々、「いつもの。」と注文時に言われるのですが、いつもって程来店されていないので、毎回「ブレンドですか?」と確認しています。9割以上の方が「本日のコーヒー」を注文されるため、そんなお客様は大方ブレンドで良いのです。 

人それぞれの「いつもの」食事や暮らしがあり、どれが正しいってことはなく、「いつも」が続いていくことに満足を感じていればいいのかもしれません。我が家では、来年もこんな食事が繰り返されます。

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ヤドリギ

可児市今渡の「かぐや姫の散歩道」と呼ばれる、木曽川渡し場遊歩道へ行った際、駐車場に車を止めて川岸へ向かうと、珍しい樹木を見つけました。それは、枯れた木に球体のように付いた緑色の「ヤドリギ」です。

ヤドリギは他の木に寄生して生きており、その様子から漢字で「宿り木(宿木)」、「寄生木」と書かれます。寄生というと、他の樹木から栄養を吸いとって生きていると誤解されやすいのですが、正確にはヤドリギ自身は光合成で栄養分を作っていることから、半寄生植物というのが正しいのかもしれません。

このヤドリギは対岸の太田宿中山道会館のエノキの大木にもあり、会館内には『お休み処 やどりぎ』という食事処もあったりします。でも、一時的な休息をする場所と違って、ヤドリギはその樹木に寄生しながら子孫を増やしていることから、食事を終えても帰らぬ客も出てくるのでないかと思ってしまいます。(そんな訳ないけど)

樹木の枯れた季節にヤドリギの存在に気付くのですが、実はとても理にかなっています。ヤドリギはタネを鳥に運ばせるため、鳥がヤドリギを見つけやすく、同時にエサが不足する冬に果実が熟すように仕組まれています。ヤドリギの果実は直径5mmほどの球形で、中には透明のネバネバした液につつまれた種子が入っています。鳥がこの果実を食べた後に木々から飛び立つ際、身を軽くするためフンをしますが、種子が粘液とともに木に付着するというのです。

ヨーロッパでは、ヤドリギは魔除けや幸福を招くものとして、古くから信じられています。冬でも緑のヤドリギには精霊たちが集まってくると信じられたり、「神の住む家」とも呼ぶことがあるそうです。確かに鳥の巣のように見えることから、妻に画像を見せた時に、「カラスの巣?」なんて言ってましたから。 

こんなご時世ですから、魔除けや幸福を招くというだけで、ちょっと嬉しくなって帰ってきたしだいです。

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かぐや姫の散歩道

 今朝、お店の掃除を済ませてから、お客様に聞いた可児市今渡の太田橋付近へ向かいました。ここは、2018年の12月に太田橋のたもとにある「今渡の渡し場跡」と彫られた石碑を見に来ましたが、その反対側には「かぐや姫の散歩道」と呼ばれる、木曽川渡し場遊歩道があるというのです。

  木曽川渡し場遊歩道は、江戸時代中山道が初めて木曽川を渡る場所として栄えた渡し場のあった場所です。役目を終えた左岸は、次第に荒れ放題の竹藪となり、ゴミの不法投棄の温床になる恐れのある場所になっていました。

 そんな中、この地区の人達から、「このままではもったいない。何とか整備して、埋もれた景観を甦らせ、市民の健康づくりや憩の場所にしたい」という声があがり、今渡自治連合会と土田連合会により、木曽川左岸一帯の整備を提案され、会議や現地調査を積み重ね、ボランティアが募集されて、平成206月には「木曽川左岸遊歩道友の会」が設立されたそうです。

 そうして生まれた木曽川左岸遊歩道友の会の手によって、整備された竹林の遊歩道は約600mで、生い茂っていた竹を粉砕し、粉砕された竹チップが地面に敷き詰められて歩きやすくなっています。京都の野宮神社から天龍寺北門を通り大河内山荘へ抜ける約400メートルの「竹林の小径」よりも長いものの、観光名所としては認知度が低いようで、散歩する人は数人でした。

 竹林に入ると直ぐに、「アベマキ」と「シラカシ」の種類の異なる木が根元を一つにして生えている「夫婦木」があり、タデ科の多年草である「ミズヒキ」も見ることができます。竹林を抜けると、木曽川を支配・監視するために作られた「土田川並番所跡と杭跡」があり、太古の昔に森林あとであった「化石林」を見ることができます。

 帰り道に竹林を外れると、「夜泣き岩」なるものがありました。その昔、平家の武将の妻が身を投げた場所らしく、月の澄んだ夜に岩の上で白装束で髪を乱して立つ女性が立っているという伝説があるんだとか。なんだか、「かぐや姫の散歩道」というネーミングは似つかわしくないのですが、色々と歴史を学べる散歩道ではあります。

  京都の「竹林の小径」へ行けない方は、身近な場所で同様の雰囲気が楽しめるのでお勧めです。

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赤いステッカー

昨年登録しておいた「ワクチン・検査パッケージ制度」の登録店ステッカーが、県の感染対策室から送られてきました。利用者が一目でわかりやすい出入り口に貼付してくださいとのことで、早速、入口ドアに貼っておきます。今後、実態調査を行う予定にしているというのですが、オミクロン株の流行が本格的になれば、ワクチン2回接種も意味がなくなってくるんじゃないのかな?なんて思っています。

そもそも、昨年の9月3日に新型コロナウイルス感染症対策分科会において、「ワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方」という意見を受けて政府が決定したもので、現在のオミクロン株流行を想定していないものです。ワクチン2回接種でも多くの場合ブレイクスルー感染をしており、この制度を利用して5人以上の飲食店利用が増えれば、感染拡大もありえる制度になってしまうかも知れません。 

いずれはインフルエンザと同様の感染症として扱われるのでしょうが、それまでの過渡期となる今年は、いったいどのような紆余曲折が待っているのでしょうか。まあ、今回の「ワクチン・検査パッケージ制度」のステッカーは、お客様への注意喚起という意味で貼っているんです。ただし、マスコミが煽らないと注意喚起の効果は薄いのですが、赤いステッカーは赤信号だと思ってもらえると良いのだけれど。

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「とら」を食す

 「昔、昔、とある年末、神様が動物たちに、『元旦に自分のところへ訪れた1番から12番目までの動物を1年ずつ交代で、その年の大将してあげます。』と言ったそうな。これを聞いた動物たちは、喜んで元旦に訪れる計画を立てていました。ところが、猫だけはその話を一部聞き逃していまい、いつ神様の元へ行けば良いのか分かりません。そこで、ねずみに尋ねますが、ねずみとしては一人でもライバルを減らしたいので、嘘で元旦の次の日だと伝えます。そして、猫は元旦の次の日に神様の元へ向かったものの、その時には他の動物たちも神様もいなかったといいいます。」

 そんな逸話が十二支の順番にはあるそうで、今年は寅は3番目に神様のところへ訪れたことになりますね。そんな寅年に便乗し、「とら」に関係するものを食べることにしました。正直、元旦からの御雑煮、御節、二日とろろ、と定番料理が続いてこともあり、飽きてきた頃ですから。

 そこで、昼食に土岐プレミアムアウトレットにある、大かまど飯「寅福」でランチを楽しみます。寅に福が付いているから何だか縁起が良いではないですか。その後、バロー三起屋(土岐市泉町久尻)の「とらや」で鯛焼きを購入し、自宅へ帰って食べようとしていると来客があります。その手土産は山秀製菓輔(土岐市泉森下町)の和菓子で、栗きんとんを羽二重餅で包んだ栗乃伴とともに、「トラ」の形を模した和菓子も入っておりました。 

 運よく「とら」が続いたので、トラの饅頭と一緒にコーヒーを淹れて飲むことにしました。ただし、コーヒーはトラジャ・コーヒー(虎じゃコーヒー)ではなく、まめ蔵ブレンドです。珈琲屋さんの中には、「寅年」にちなんで「トラジャ・コーヒー」を押すところもあるんじゃなかろうか?なんて思いながら、「とら」を食した一日でした。

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