■2020年10月 ブログ

コロナ禍でも

 コロナ禍でも、コーヒー豆を購入される方が絶える日がありません。そして、そのコーヒー豆を購入する理由や状況も様々なのです。時として、微笑ましくなって幸せな気分になるから珈琲屋はやめられません。 

 「実家のお母さんが来ると、いっぱいコーヒー飲むから豆の減りが早いの!」そうボヤいていたお客様。今朝、その母さん本人が来店され、「私、コーヒー好きだから沢山飲むの。いつも娘が買っていくコーヒー豆をください。自分の分は自分で買わなきゃね!」そういって、購入履歴からコロンビアのコーヒー豆を購入されました。家内安全。 

 見慣れぬ若い女性が来店され、「〇〇の嫁ですが、主人が買っていたコーヒー豆をください。」とのこと、どうやら、2人目の子供が生まれてから節約する為、コーヒー豆を買うのを我慢していたご主人に、「誕生日だから買ってあげようと思って。」と奥さんが買いに来てくれました。「今夜はごちそうですね!」と冗談交じりにケニアのコーヒー豆を渡すと、「主人は子供が喜ぶものでいいよって言うんです。」だって。ごちそうさまです。 

 「主人が好きなコーヒー豆は私の好みに合わないの。」そう言ってコスタリカの豆を購入された奥様。「主人のコーヒーはコーヒーメーカーで淹れるの。面倒だから。でも、このコーヒー豆は私がハンドドリップで美味しく淹れるの。」そう言って帰られる姿が凛々しく見えました。知らぬが仏。 

 地方の小さな珈琲屋でも、ちょっとしたストーリーがあるのです。 

0 コメント

学生さんからのレポート

 約二週間前、中京学院大学瑞浪キャンパスで、短大の学生さんにコーヒーの話をしてきました。担当の先生から依頼を受けた際、「おもしろそう!」という思いで快諾しましたが、同時に、これまで経験したり学んだことを整理する良い機会だと考えたからです。なによりも、人に伝えるために準備をすることが、自分自身が学ぶ時間になると分かっていたからです。 

 あらかじめ学生さんの人数を尋ねた際、ネパールからの留学生が多いことを教えて頂きましたが、留学生の語学力などを判断することが出来ないこともあり、イラストや動画を多用したものの、ほぼ日本人の学生さんのレベルに合わせたつもりです。そして、当日に会場へ行くと、「短大だから女子学生でいっぱい。」といったイメージが崩れ、男子学生が想像以上に多いことに驚きました。学生さんの進路を聞き、地方大学における留学生の存在の意味を少しだけ知ったのです。貴重な体験をさせていただきました。 

 そんな瑞浪キャンパスの先生から、お礼文とともに学生さんが書いたレポートが送られてきました。内容は、講習会を受けて一番印象に残ったことや勉強になったこと、コーヒーのお供に用意した3種類のお菓子についての感想です。留学生が多いこともあって平仮名ばかりで書いてあるものから、助詞があやしい文章もありますが、概ねコーヒーについて話した内容を把握しているようで安心しました。まあ、レポートを提出することが宿題でしょうから、それに合わせた内容に意図的にしたのかもしれませんが。 

 そんなレポートの中に、興味深いものがありました。「実は私もネパールで高校を卒業した後、バリスタの仕事を3年ぐらいした経験がありますが、なかなかネパールコーヒーとか世界中のコーヒー歴史について詳しく知りませんでした。今回の講義では、世界様々の国のコーヒーについて新しいことを学ぶチャンスをもらって本当にラッキーだと思います。たしかにネパールではコーヒーをたくさん産物しても、セールス&マーケティングがなくて農家や供給者たちは困っています。皆、国際的なマーケティングが欲しいと言われています。」こう書いてくれた学生もいました。 

 ネパールからの留学生のほとんどがネパールコーヒーを飲んだことがなく、初めての経験だと書いていました。これだけでも、学生さんにコーヒーの話をした意味があったのかな?と思っているところです。

0 コメント

朝が来る

 定休の月曜日は、いつもと違った環境に身を置くことにしています。店内で様々な人と出会うことができますが、珈琲屋の店主という立場は変わらないため、一個人として見たことのない景色を眺めたり感じたりするよう心がけているのです。もっとも、行き先はお客様からの情報だったり、自分が興味を持った場所になりがちなのですが、サラリーマン時代では行くこともなかった場所へ出かけることが多くなったように思います。 

 昨日も、朝から店に入って在庫の無くなったプリンとブラウニーを作り、その間に一種類だけコーヒー豆を焙煎します。その後、母親とともに掛かり付けの医院へ出かけ、買い物を済まして車を走らせていると、ラジオのパーソナリティーと映画監督のトークが始まりました。内容は先日公開が始まった『朝が来る』(監督:河瀬直美)でした。たぶん、いつもなら気にせず聞き流していたであろう作品でしたが、「エンドロールの最後まで見てください。」という監督の言葉が気になり、上映時間を確かめると間に合うことが分かったため、急遽映画館へ行くことにしました。 

 コロナ禍で映画館は閑散としているかと思いきや、劇場版『鬼滅の刃』無限列車編が人気だそうで、思った以上に家族連れが目立ちます。私が見る『朝が来る』はというと、受付端末を見ると5名の入場予定しかありませんでした。これなら充分ソーシャルディスタンスは確保できます。しかし、「鬼滅の刃 」が人気なのがよくわかりません。私には全く興味が湧かないのです。 

 映画の内容をかい摘むと、「子供に恵まれなかった栗原佐都子(永作博美)と夫の清和(井浦新)は、特別養子縁組の制度を通じて男児を家族に迎える。それから6年、朝斗と名付けた息子の成長を見守る夫妻は平穏な毎日を過ごしていた。ある日、朝斗の生みの母親で片倉ひかりと名乗る女性(蒔田彩珠)から「子供を返してほしい」という電話がかかってくる。」といったものです。 

 映像が流れ始めて直ぐに重苦しい気分になり、なんだか退出したい気分になってしまいました。思い直してしばらくすると、まるでドキュメンタリーを見ているような感覚になり、自分だったらという気持ちが芽生えます。生みの親の家族、育ての親、二つを繋ぐ人の立場、どれも悩ましくって、それでいて共感できる、さらに切ない気持ちも。そして、エンドロールを最後まで見た頃に、育てられた子供が発する言葉にホッとされました。 

 たまには、こんな時間の使い方も悪くないものです。 

0 コメント

窯元めぐりだそうです

 今朝、自宅から店に向かう途中に、近隣の窯元を指し示す看板を目にしました。店に入ってから調べてみると、毎年11月に開催されていた「下石どえらあええ陶器祭り」が中止になったことから、代替えのイベントとして駄知町のどんぶりまつりと下石町窯元めぐり同時開催となったようです。そして、開催日が今日と明日となる10月24日(土)、25日(日)でした。 

今年は新型コロナウイルスの影響もあり、従来「下石どえらあええ陶器祭り」のイベントとして行っていた窯元めぐりも、小規模な内容にして各窯元が感染対策をしたうえで実施するといいます。さて、どのくらいの賑わいになるのでしょうか? 

土岐市内には各町に陶磁器工業組合があり、以前から一つにまとまった取り組みが必要だと言われてきましたが、いまだその変革の兆候はなく旧態依然したままです。こうした地場産業のイベントも行政の補助金に依存する状態で、収益性という面でも企画自体に課題があるように思います。下り坂の業界に、コロナ禍でさらに厳しい経営環境に陥っているからこそ、変わるべき時がやってきたようにも思えます。 

 お金に絡む話と言えば、今年はコロナ禍での経済対策として国から様々なお金が配られました。全国民に一律10万円を配る「特別定額給付金」、中小企業や個人事業主などに対し、事業の継続の下支えを目的とした「持続化給付金」、従業員の雇用を守るための「雇用調整助成金」、そうそう、岐阜県の場合は、緊急事態措置による休業等の期間(令和2年4月18日から同年5月6日)の全ての期間において、県の要請に応じて休業等を行った場合には、「岐阜県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」というものもありました。 

 こうしたお金は全て税金です。ただ、今回の場合は多くが赤字国債という借金となりました。返済する気があるのか無いのか分からない借金で、返済できたとしてもいつになるか分からない借金をしてもらったお金です。幸いにも、私は「特別定額給付金」のみ受給し、将来への返済額は少なくしました。そんな給付金を騙して搾取する若者が多いと言うニュースを見ます。騙し取ったお金が自分たちの将来の債務増加になるという、なんとも馬鹿げた現実です。 

 珈琲屋という、あってもなくても暮らしていける嗜好品を扱うだけに、残って欲しい存在にならなければ、税金を注ぎ込むだけの意味はないように思えてなりません。まあ、個人的には税金はもらいたくないのですが。「おまえには価値なし!」って言われるのが怖いから。

0 コメント

カッコイイ!!

 旧国道19号沿いのテナントで営業されていた米粉パン専門店「caféまごころ米て」さんが、9月から総合病院下の店舗兼住宅に移転され、お客さんから「店内に珍しい焙煎機があったよ!」と教えてもらいました。写メを見るとライブスマートロースターのようにも見えます。そんな訳で、お昼御飯用にパンを買いがてら覗いてきたのでした。 

 オープンの9時から14時までは焼立てパンやサラダ、ドリンクがついた「ぜいたくサンド」や「ぜいたくトースト」が食べられるとあって、お昼時でも店内のレジの前には何人ものお客さんが並んでいます。惣菜パンが好きな私は、フィッシュサンドと国産ポークサンドを選んでレジに並びます。レジ横には本日のコーヒーの説明があり、今日は「コロンビア キョウト農園」とあったので、「コーヒーのテイクアウトはありますか?」と尋ねると、「今はやっていません。」ということでした。そのレジ前にはドッーンと四角いガラスケースの焙煎機があるではないですか。カッコイイ! 

 この焙煎機、お客様の写メではライブスマートロースターに見えましたが、昨年のSCAJ2019で見たダイイチデンシ㈱の「NOVO MARK2」です。通常は焙煎機の上部に「NOVO MARK2」のプレートがあるんですが、ここは「Yokomizo Coffee Roaster」となっています。たぶん、オーナーの名前を入れているんでしょうね。全自動なのに。 

タッチパネルでの簡単操作で、浅煎りから深煎りまで、誰にでも焙煎できる、それが魅せる焙煎機の一番の特徴だという「NOVO MARK2」は、最大100パターンの焙煎プログラムから、豆にあわせて最適な職人技のプログラムで、香り高い美味しいコーヒーを作り出すといいます。ロースティンググラスに延びる3本のシャフトから噴きつける熱風により豆が踊りだし、煙と雑味の原因となるチャフを焙煎中にサイクロン方式で自動除去しチャフボトルにためる。なんともカッコイイではないですか。 

 岐阜県内でも岐阜、大垣、高山くらいしかない珍しい焙煎機が、この土岐市にあるなんて!人口5.8万人のまちに東濃地区には無い焙煎機があり、全く関係ないけれど自慢しちゃいます。 

 ちなみに、フィッシュサンドと国産ポークサンドはあっという間にたいらげました。モチモチ食感の米粉パンは食べごたえがあります。

0 コメント

起き上がり最中

 コンビニの棚に「起き上り最中」があったので、「あ~、よく見たお菓子の名前だ!」と思い、思わず買ってしまいました。2個入りで、餡が詰まったズッシリ重い感じが懐かしく感じられます。本当は最中の皮が上あごにくっついて、子供の頃から苦手なお菓子だったんですが、「起き上り最中」だけは特別なものだったイメージです。 

達磨の形をした最中の由来は、戦国時代に織田信長が岐阜城を攻めた際、幾度となくその制圧に失敗し、ようやく8度目にして岐阜城を攻めたてた時、「我まさに起き上がり最中(さいちゅう)なり」という言葉を残したそうです。その信長の言葉から、最中(さいちゅう)と最中(もなか)をかけて「起き上り最中」という名前がついたといいます。 

この最中、岐阜市柳ヶ瀬通りの株式会社 起き上り本舗で製造されており、最中の天辺まで餡がぎっしり詰まっているので倒れたら起き上がれません。達磨なのに!私のように下半身に重心があり、頭の中が軽くなっている者にとっては少々羨ましい程の餡が詰まっているのです。 

そんな中身の少ない頭に色々と詰め込もうとしているものの、今年はコロナ禍で各地のコーヒーセミナーが中止となり、先日のようにWebでセミナーを受講しても、コーヒーの臭いも味もないセミナーではもどかしくなるばかりで、頭を刺激する情報が得られません。ところが、コーヒー豆をお買い求めになる方と話をしていると、コーヒーとは関係がないものの、「へ~、こんな仕事もあるんだ。」と新鮮な話が聞けたりします。 

一人のお客様は歯科衛生士の方で、歯科医院にお勤めではなく訪問歯科衛生士をされています。主に老人や障害児への口腔ケアを行っておられますが、老人が亡くなった際に死後硬直前に口元のケアをされ、一般的な脱脂綿を詰めて行うものより笑顔が自然で、ご遺族の方々に喜ばれているそうです。限られた時間で行わなければならないため、想像できないご苦労もあるようでした。 

もう一人のお客様は初めて聞く「ペットシッター」です。ベビーシッターは知っていましたがペットシッターは初耳です。ホームページの言葉を借りると、「ペットホテルに預けにくい動物たちや、知人にお世話を頼みにくい動植物たち、そのご主人様が辛い思いをしないよう、サポートすることを目的として生まれました。人が共に暮らす生き物たちの為に何かを諦めなくていいように。離れている間も家族みんなが安心して過ごし、再会を楽しみにできるように。」という目的を持ってやっておられます。 

簡単にいうと、飼い主が旅行や出かける時、忙しくてペットのお世話ができない時、体調不良や不慮の事故などの際に、飼い主にかわって自宅に伺いペット達のお世話をすることで、ペット達は寂しいながらもいつもの家でいつも通りの生活ができというものだそうです。中には都合の良い時だけ愛玩する飼い主もいて、依頼があってもお断りすることもあるといいます。 

いままで何気ない挨拶や会話をしていたお客様も、ちょっとした質問や話題から今まで聞けなかったストーリーが飛び出します。感心したり驚いたり、重力で頭の上の方が空になったところへ良い刺激が詰まっていくような気がします。気がするだけかもしれませんが、「起き上り最中」のように楽しい話がいっぱい詰まるといいな。でも、それだとコケたら起き上がれないか? 

0 コメント

変化

 定休日の月曜日、妻が休みを取ったということもあり、妻のリクエストで先日折込チラシの入っていた「ぎふ清流里山公園」に行きました。この公園は20184月にリニューアルオープンした際に覗きに行ったので、2年半ぶりの訪問となります。 

 当時のブログにも書いていましたが、ここは、2003年に岐阜県が公設民営方式の公園として整備し、その運営を株式会社ファームが行い「日本昭和村」としてスタートしました。その後、2013年に運営管理を㈱名鉄インプレスや㈱岐阜グランドホテルなどの5社による「昭和村MCグループ」が行います。ところが、来場者は減少する一方となり、2018年に「ぎふ清流里山公園」としてリニューアルし、「みのかもファーマーズ倶楽部」が運営することになった経緯があります。 

 「ぎふ清流里山公園」となった1年後の20194月には、園内に新たな空中アスレチック施設「PANZA(パンザ)ぎふ清流里山公園」が誕生しました。そして、今年10月には、積水ハウスと米ホテル大手マリオット・インターナショナルにより、「道の駅」に隣接したホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット」がオープンしたのです。さぞかし賑わっているかと思いきや、公園内は閑散とした光景で、コスモス畑と今月園内に美濃加茂市で洋菓子を製造する若尾製菓がオープンした、「美濃加茂製パン処(どころ)わかお」に人が集まる程度です。 

 そんな公園を後に、昼食先に決めていたのが「和のおもてなしと極うどん たくあん」です。20099月に和食をリーズナブルで華やかに楽めた「日本料理 たくあん」が、201610月にリニューアルオープンしたお店なのです。「日本料理 たくあん」としてオープンした当時、女性に大人気のお店で、妻も私も何度か行ったのですが、久しぶりに訪れるとリニューアルされ、更に多くのお客様で賑わっていました。 

 調べてみると、㈲たくあんとして「幸せや」というトンカツ屋さんを県内に3店舗運営し、今年の11月には美濃加茂市内に「極うどん」のお店を新たにオープンされるようです。お昼に食べた松花堂弁当も、一般的な松花堂弁当とは比べ物にならないくらい素晴らしい内容でした。 

 私自身も珈琲屋として6年目を迎え、お店が成長出来るようになりたいと考えていますが、なかなか現状維持すら大変なのが現実です。「ぎふ清流里山公園」のように運営会社が何度も変わり、施設自体の魅力も特徴も薄れていくところもあれば、人気となって地域に複数店舗に拡大するところもあり、初期の形から変化することの難しさを感じます。 

 成長するといっても、目に見える形で分かるものから、印象が良くなったという感覚の変化であったり、味覚や嗅覚に訴えかけるものまで様々であり、具体的に今は答えることができません。けれど、変化を恐れないで成長していきたいものです。 

0 コメント

Webセミナー 3

 一昨日に続いて昨日もWebセミナーです。今回は、オモシロ企画の「ブルボンポワントゥ カッピングセッション2020」です。勝手にオモシロ企画なんて言ってますが、UCCが2007年から独占販売をしているレユニオン島のブルボンポワントゥを、Web上でカッピングしようというものだからです。何と参加者が飲めないカッピング!!「飲めないんかい!」とツッコみたくなりますが、なにせ参加費用が無料ですからね。とっても高いコーヒーをタダでカッピングできる訳がありません。そんな訳で、土曜日の14:0015:30という営業時間内に、ブルートゥースのイヤホンを付けながらの「ながら視聴」となりました。 

 毎年11月頃に発売されているブルボンポワントゥは、コーヒーハンター川島良彰氏の著書「私はコーヒーで世界を変えることにした」にも登場するコーヒー豆です。18世紀にフランス・ブルボン島(現在のレユニオン島)で発見された突然変異種のコーヒー豆のことで、その豊かな香りと甘みはブルボン王朝の人々や文豪バルザックをも魅了したと言われています。 

 しかし、19世紀初頭にサイクロンや病害虫の被害を受けて生産量が減少し、1942年で輸出記録が途絶えて以降、姿を消したものと思われてきました。その幻となったブルボンポワントゥの再生に乗り出したのがUCCです。1999年にフランス国立農業研究開発国際協力センターとレユニオン島のサポートを受け、再生プロジェクトを開始し、島内に残るブルボンポワントゥを島民と一体となって捜索し、発見された約2000本の木の中から最終的に品質の優れた4本のマザーツリーが選び出されました。そして、試験栽培を繰り返した末に、2006年に再生に成功し、翌年からUCCが独占販売を開始しました。 

 そんなストーリーがあるということもあって、昨年のブルボンポワントゥ2019は、 オリジナルボトル・ケース入り(150g豆)で12,960円(税込)という高級豆なのです。でも、飲めない!カッピング出来ない!ではWebセミナーで何をするかというと、生豆買付担当者が本年度の味わいをカッピング形式で紹介し、ブルボンポワントゥが育まれる、フランス レユニオン島の栽培環境について語るというものです。 

講師:UCC農事調査室 中平 尚己氏 

 長田 光司氏 

■ブルボンポワントゥとレユニオン島の概要 

・レユニオン島での取り組み 

・レユニオン島のテロワール 

・買付けロットをマッピングした農地エリア紹介 

・ポワントゥの品評方法・それぞれの味覚特性 

■カッピングの方法説明 

・カッピング実施&今作の総評について 

 やはり「ながら視聴」というのは都合が悪い、耳に音が入るものの接客や皿洗いなどで途切れ途切れしか情報が入りません。そして、肝心なカッピングの様子もブルボンポワントゥとレユニオン島の解説が多くなり見る事も出来ず、「こんな感じです~。」てなカッピングの評価を聞くのみとなりました。まあ、過去にブルボンポワントゥは2回程飲んでいるからいいんですが、その頃を思い出すぐらいの感覚がほしかった。 

 なんだかレユニオン島の観光ガイドのような内容でしたが、知らないことが沢山あって、無料で楽しめるWebセミナーでした。 

0 コメント

Webセミナー 2

 9月に初めてWebセミナーを経験しましたが、昨日は2度目のzoomを使ってのWebセミナー体験でした。主催はJICA四国、テーマは「協力隊×コーヒーで世界を変える~持続可能なコーヒー市場の構築に向けて~」と題し、開発途上国と日本を繋ぐアイテムであるコーヒー。世界のコーヒー市場の構造的な問題、途上国の生産現場の実態や生産者が抱えている課題を紹介し、日本の消費者として持続可能なコーヒー市場について、青年海外協力隊として参加し、現在もコーヒーの仕事に携わっている青年と考えてみようという企画です。 

■内容 

基調講演:「コーヒーで世界を変える~コーヒー豆の市場取引価格は適正か~」 

 消費増・気候変動への対応が迫られながらも生産者が潤わない構造とは 

 ・講師 川島良彰氏(Mi Cafeto 代表取締役社長/JICAコーヒー分野に係る課題別支援委員会委員長) 

■報告:協力隊が見たコーヒー生産者の実像、コーヒーの魅力 

  (1)今井恵里氏(カトラッチャ珈琲焙煎所代表/元ホンジュラスJICA海外協力隊)※お店より中継します 

  (2)門川雄輔氏(COYOTEマネージャー/元エルサルバドルJICA海外協力隊) 
■ディスカッション: 

 コーヒーの生産地で、今何が起きているのでしょうか。日本はコーヒーの大消費国、消費者は「持続可能なコーヒー」に貢献できるでしょうか。生産国の実情を良く知る3人の講師のお話から何が見えてくるでしょう。 

といったものです。前回のWebセミナーと違って開始時間が午後6時30分からなので、自宅に帰ってじっくり視聴することができました。 

川島さんは、コモディティーというコーヒー市場の相場や生産者の現状について語っていて、使用していた資料も過去に見たことのあるものだったので、今回、何か新しい内容があるかと期待します。ところが、「コーヒーの原価が安すぎるから、原価を上げるために、美味しくないコーヒーを出す店で、美味しくないと声を上げましょう。」では巨大ロースター(3社)やマネーゲームをする投資家にはかなわないのでは?ましてコロナ禍で苦しむ飲食店にとって。一方、今回登場した若い人達の取り組みのようなダイレクトトレードという方法も、全体の中のほんの一部にしか手を差し伸べることができません。でも、若い人たちの活動を見ると元気をもらえ、日本人もなかなかやるな~と喜べます。 

・今井恵里さん 

 2013年に青年海外協力隊として中米ホンジュラスに派遣された経験を元に、20198月に愛媛県大洲市でカトラッチャ珈琲焙煎所を開業されています。開店のための準備費用の一部をクラウドファンディングで調達するなど、あなたと紡ぐコーヒー物語『ホンジュラスと日本を笑顔でつなぐ』と題したブロジェクトの趣旨がココで説明されています。一度飲んでみたいと思える内容でした。 

・門川雄輔さん 

 大学を卒業後に小川珈琲(株)に就職し、JCTC(ジャパン・カップテイスターズ・チャンピオンシップ)では決勝まで進むほどコーヒーにのめり込み、コーヒーや産地と直接関わる仕事に携わりたいと、青年海外協力隊の募集のポスターを街角で見かけて応募されたそうです。エルサルバドルのチャラテナンゴというコーヒー栽培地域へ、マーケティング隊員として派遣されましたが、今回のコロナウイルス蔓延の影響で予定されていた任期9月より早い3月に日本へ戻られることになりました。そして今は、「COYOTE(コヨーテ)」という新規事業の準備をされています。 

COYOTE」という事業は、バイヤーと農家をつなぐ仕組みや環境が整備されていないために、たとえ美味しいコーヒーがあっても、バイヤーの目に留まらなければ輸出はで状況を改善するため、バイヤーと農家をつなぐ橋渡しとして「生産者組合」の活用でした。実績のある生産者が築いたネットワークを生産者組合でシェアすることで、小規模農家さんのコーヒーもサスティナブルな取引のマーケットに乗せることが可能になります。生産者組合の利点を活かして、地域として高品質なコーヒーの流通量を増やすことを目指されました。 

 コーヒーを作るコストを下回るような買い付けが行われることが多いコーヒー産業は、未だに生産者より消費者や中間業者に優しい市場となっていることから、中間搾取業者を意味する「COYOTE」という名前をあえて皮肉って自分たちの事業の名前にされています。

 

 「協力隊×コーヒーで世界を変える~持続可能なコーヒー市場の構築に向けて~」というテーマに期待したものの、青年海外協力隊とコーヒーで世界を変えたい川島さんとのコラボ企画、なんだか同窓会みたいな雰囲気を感じてしまいました。それも悪くはないのですが。 

0 コメント

適正価格

 「コーヒー豆の市場取引価格は適正か?」と問われても、そもそも何が誰に対して適正なのかは、売る側と買う側の立場や意向によって異なり、市場取引は誰かによって制限されたり、強制されるものではない。だから適正価格を云々いっても取引相手にとっての最善の解決策は見つからないのでは?こんなことを考えているのは、明日行われるJICA四国主催で行われるWebセミナー「協力隊×コーヒーで世界を変える~持続可能なコーヒー市場の構築に向けて~」を視聴する予定にしているからです。 

 そのセミナーの基調講演で、川島良彰氏が「コーヒーで世界を変える~コーヒー豆の市場取引価格は適正か~」と題し、消費増・気候変動への対応が迫られながらも生産者が潤わない構造とはといった問題点を指摘されるようです。珈琲屋として商売をしている立場としては、顧客の立場から見て適正であるかを考え商品価格を決定しています。人口5万人ちょっとという土岐市で、陶磁器という斜陽産業の地場産業の環境下で商売をしていると、顧客が「払える価格」そしてそれは「できるだけ安い価格」を「適正」ととらえるのが一般的です。 

 それでは原材料となるコーヒー豆を安く買いたたいて、安価で提供してくれる商社が良いとなってしまい、これでは生産者が暮らしていける最低限の価格を下回る現実があります。商品自体が天候不順や耕作放置などの理由で少なくなれば、自然に少々粗悪なものであっても高く売れてしまうのが市場取引というものです。品質の良い物を出来るだけ安定して供給する側と、これまでよりも高くても取引が成立する状態が一番難しいことです。 

マーケティングに、Willingness to PayWTP)という言葉があります。商品やサービスに対して消費者が喜んで支払う最大の金額のことをいいます。その「喜ぶ」理由はいくつもあり、単に「安いから」という「喜ぶ」理由もあるでしょうし、仮に1000円しか持っていなかった場合、少し品質の良い1000円の商品と若干劣る800円のものがあれば、800円を購入すれば200円の商品も追加で購入できるお得感が「喜び」もあります。 

また商品価格以外にも、「今日は誕生日だから、いつもと違う特別なコーヒーを飲みたい」といった「喜び」もあるでしょうし、他人に対する見栄を張って、「人と差が付けられる」とか、このコーヒーを飲むことによって「社会貢献ができる」といった自己満足による「喜び」を得る人もいるでしょう。当然そこには商品に対する付加価値となる情報が必要ですし、有名人のコマーシャルによって潜在意識に訴える過程が必要になります。つまり、高くても顧客が喜んで買ってくれる仕組みを作ることで、適正価格は上下することになります。 

以上は、購入する側の考え方ですが、売る側としては「良い物を作っても高く買ってくれない」という現実は、市場から弾き出されてしまうような小規模農家にとって、最初から同じ土俵で評価されない切実な問題です。ましてや存在そのものも知られないまま、どこかのコーヒー豆と混ぜられて市場に出回ることになります。これでは真面目に良いものを作る気持ちになれないというものです。 

小規模であっても市場で取引されるような仕組み、真面目に良いもの作っていることが客観的に確認できる仕組み、嘘や誇張が排除されて大規模農家と同じ評価を受けることができる仕組み、IT技術が想像以上に進歩している今日では、まったく出来ない話ではないと思うのですが。安く買いたたく商人と、良いものだけを買いたい商人が混在する市場が存在し、Willingness to PayWTP)を実践して「喜んで」購入する消費者まで届ける仕組み、そういうものが適正価格を作り出すんだと思ってみるのです。 

0 コメント

ミュージアム2つ

 昨日は臨時休業にしたこともあって、定休日の月曜日には見ることができないミュージアムへ行こうと、まず、多治見市美濃焼ミュージアムへ向かいました。ここでは、926日~年131日まで企画展「(続)西浦焼 ―多彩な日常の器たち・加納collection―」が開催されています。(続)が付いているのは、526日~75日まで企画展「西浦焼 ―多彩な日常の器たち・加納collection―」が行われており、展示できなかった作品を見ることができます。 

 西浦焼は多治見の豪商、西浦家が明治時代に美濃焼の名声を高めようと制作させた磁器で、作品は海外でも高く評価されていました。今回の展示では、同館所蔵の一点を除き、展示作品を所有する県内在住の収集家加納康光さんのものです。加納さんの高祖父が西浦焼の海外進出に関わったのをきっかけに収集を続たそうで、三年ほど前にコレクションを同館に預けられたということです。 

 初期、中期、後期の作品に分けて展示され、1868?1885年ごろの初期の西浦家に協力した市之倉の陶工・加藤五輔の影響が色濃った、青色の顔料で精巧な絵付けを施したカップやソーサー、皿などが並びます。 

 続いて向かった先は、みのかも文化の森にある美濃加茂市民ミュージアムです。ここで919日~1025日まで開催中の「現代美術レジデンスプログラム 林武史 石の記憶、泥の声」を見ます。200010月に開館したに美濃加茂市民ミュージアムは、以後、毎年「芸術と自然」をテーマに現代美術家を招へいしており、滞在制作と展覧会を開催しています。今回、開館20周年にあたり、現代日本の彫刻界を代表する岐阜県出身の彫刻家・林武史(1956年~)を紹介しているのです。 

 展示スペースに入る前に作家を紹介するPVが流れていたので、なんとなく作家の人となりや作風が分かりました。どうやら、2000年頃から土や泥を使って、山や田をモチーフとする「彫刻」を手がけているようで、「大地の変動の歴史が刻み込まれた石、そして人の営みを支え続けてきた土。自然の景色と時の流れに息づくように、その地に根を下ろして生き続ける林の彫刻は、遺跡や日本の暮らしの原風景を彷彿とさせます。」とあるものの、私の感性ではなかなかイメージが沸いてきません。貧困な感性の持ち主なのです。 

 そんな2つのミュージアムを見た後、帰路の途中に立ち寄ったのが多治見市池田町にある「時間旅行」さんです。3年ほど前まで多治見駅裏のテナントで営業されていましたが、現在は池田町に住居兼店舗を構えて移転されました。移転後は月曜日を定休日にされたこともあって、立ち寄ることが出来なかったので、約4年ぶりの訪問となります。 

 カウンターに座ると特徴のある頭部を見て誰だか分かったようで、ペルーの豆を三洋産業のフラワードリッパーで淹れたコーヒーを飲みながら雑談します。コロナ禍ということもあって、まめ蔵と同様に席数を少し減らしながら営業をされていましたが、数組のお客様で華やかな空気が流れています。白木に包まえた店内が明るく、若い店主とあって、自分には出せない特徴のあるいい店です。私は芸術よりも美味しい一杯のコーヒーがいいな。 

0 コメント

中京学院大学瑞浪キャンパスへ

 今日は、瑞浪市内にある、中京学院大学瑞浪キャンパスに出かけてきました。とはいっても、入学して講義を受けたのではなく、ここの短期大学部健康栄養科でコーヒーの話をしに行ったのです。実は、この健康栄養科を担当する先生が同級生の奥さんということもあり、「フードデザイン」履修学生にコーヒーについて話をして欲しいと依頼がありました。早い話、手っ取り早いところに頼んじゃおうとなったようです。 

 今年はコロナ禍で公民館からのコーヒー講座の依頼もなく、「面白そう!」ということで気軽に受けたものの、やはり大学の授業も前期はリモート学習となって、当初の5月での予定は延期となりました。そうした中、後期から対面授業が始まったことから再び話が舞い込んだという経緯があったのです。 

 コーヒーは飲み物なので、様々なコーヒーを淹れたり飲みながら話を進めたいものの、コロナ対策でマスクとフェイスガードを全員が着用という、なんとも異様な雰囲気ではそれも出来ず、パワーポイントを使用した説明に、あらかじめ準備した抽出の動画とコーヒー産地の動画を映しながら、テーブルの前に複数の抽出器具を並べて説明します。話した内容はこんな感じ。 

・日本におけるコーヒーの飲用状況と、それに伴う喫茶店、カフェ、コンビニ・コーヒー の推移

・そもそもコーヒーとは(アラビカ、カネフォラ、リベリカのサンプル使用)

・コーヒーの歴史(大雑把に)と様々な抽出器具

・世界のコーヒー産地(ブラジルとグアテマラの映像使用)

・コーヒーの成分と健康との関係(注意点も)

・コロナ禍での飲食店(コーヒー)

・コロナ禍でのコーヒー産地

 事前に簡単なコーヒーの淹れ方について教えて欲しいと依頼されたものの、全員で抽出体験をすることができないため、一般的な方法で淹れたものと「高木まろやか式」で淹れた様子を動画に取り、編集したものを映して、5人の方に試飲してもらい違いを感じてもらいました。ブラインドで試飲してもらいましたが、みごと全員が「高木まろやか式」の方が美味しいと答えてくれました。 

 学生さんが健康栄養科を専攻していることもあって、コーヒーの成分であるカフェインやクロロゲン酸類についての内容も含めましたが、「コーヒーの科学」(著:旦部幸博)に書かれているように、コーヒーと健康について話す時の「1.コーヒーには健康に良い面と悪い面の両方がある 2.いくら健康に良い面があっても、飲み過ぎは体に毒 3.とこからが飲み過ぎでどこまでが適量かは個人ごとに異なる」という点は付け加えておきました。 

 また、学生さんの多くがネパールからの留学生ということもあり、ネパールのコーヒー産地の説明を最後にしながら、朝、お店で抽出してきたネパールのコーヒーを配ります。そして、コーヒーのお供として食べられている、イタリアのビスコッティー、トルコのロクム、まめ蔵で提供しているブラウニーを食べながら、質疑応答の時間としました。残念ながら質問が少なかったこともあり、ネパールからの留学生の出身地を地図に書き込んでもらいましたが、改めて遠い国からやってきたんだと感じたしだいです。 

 地方の大学として留学生を多く受け入れる実態や、そうした留学生に教える方々のモチベーションなど、この国の大学の姿の一端を垣間見た貴重な時間でした。コーヒーの話をしに来たのに、私が色々と学ばせて頂いたと言うのが正直な感想です。 

0 コメント

なが餅しますように

 お客様から「なが餅」をいただきました。正確には、お客様の彼女から頂いたもので、「ありがとう!安永餅ね。」とパッケージを見ると「なが餅」と記載されており、なんとなくお礼を言って別れた後に改めてじっくり見てしまいました。 

 どうやら、四日市の名物が「なが餅」で、四日市の隣、桑名市の名物が「安永餅」ということらしいのです。両方とも、つぶあんの入った細長くの伸ばした餅を焼いた餅菓子で、ほんのり焦げ目の香ばしさがおいしいお土産にはかわりありません。「なが餅」を作っているのが四日市の笹井屋で、桑名市の「安永餅」は永餅屋老舗なのです。 

 なんだか「赤福VSお福餅」のような感じがしますが、両方とも老舗の和菓子屋さんであり、それぞれの由来があるようです。なが餅笹井屋さんは、天文十九年(1550年)戦国時代の頃、街道をにぎわす評判の銘菓があり、「なが餅」と呼ばれるその名物餅は、初代彦兵衛氏がここ勢州日永の里に因んで創ったそうです。三十六万石の太守、藤堂高虎も足軽の頃、永餅の美味しさに感動し、武運のながき餅を食うは幸先よしと大いに喜んだそうです。名称も日永(ひなが)の餅、長餅、笹餅、などと称せられ、「なが餅」となったそうです。 

 一方、桑名の永餅屋老舗は、東海道五十三次随一の宿場として栄えた桑名宿、安永の地で安永屋として寛永十一年(1634年)に創業し、「やすながもち」はこの地の名物として、諸大名の 参勤交代や、お伊勢参りの旅人などに広く親しまれ、以来ずっと桑名の代表的な銘菓として多くの人々に親しまれています。当時は「ともち」「牛の舌もち」とも称されていたそうです。 

 「赤福」といい、「なが餅」や「安永餅」とった餅菓子が多い地方について、桑名市は201811月号の広報「くわな」で、「餅街道と安永餅」というタイトルの特集記事を掲載しています。その中で、「江戸時代になると街道が整備され、一生に一度は行きたいと伊勢神宮をめざす旅人が大勢あらわれました。旅人にとって餅菓子は、手早く食べられて腹持ちがよく、ぜいたく感もあって大人気。街道には餅を売る茶店が多くあり、東海道から続く伊勢街道や合流する街道、伊勢神宮のおひざ元などで、桑名の安永餅をはじめとする名物餅が生まれました。」とまとめています。 

 まあ、四日市の人は「なが餅だ!」、桑名市の人は「やっぱり安永餅!」と言われるかもしれませんが、とにかく若いカップルが仲良く、なが餅(もち)するよう願うばかりです。 

2 コメント

ルワンダのナチュラル

 5月下旬にブルンジのナチュラル精製のコーヒーを扱いましたが、今回はブルンジ上隣りの国、ルワンダのナチュラルを扱います。「キナジ・ウォッシングステーション ナチュラル」という商品で、ルワンダの中央南部に位置するキナジ、フィエ地区1600-1800mで栽培されたコーヒー豆をキナジのウォッシングステーションで精製されたものです。このウォッシングステーションは、元々建設業を営んでいたアブドゥルさんが2016年に設立した新しいウォッシングステーションです。 

キナジでは、意欲的な農家のコーヒー生産を後押しするために、苗床を設けてコーヒーを生産し、育てた苗を無料で生産者へ配るプロジェクトを進めています。こうした活動は、農家の収穫量の安定化や増産により収益向上に繋がります。また、生産者は無理に収穫量を増やすことなく適正な熟度のチェリーだけを収穫し、ウォッシングステーションに持ち込んでくれるため、品質の向上にも大きく効果が出ているそうです。こうした活動は、生産者との信頼関係に繋がり、アブドゥルさんの理想とする品質にも耳を傾けてくれるようになったと言います。 

 このウォッシングステーションでは、2016年以来ウォッシュドで培った水槽での比重選別やアフリカンベッドで日々ハンドピックを行っていましたが、そうしたスタッフのスキルに支えられ、2019年のシーズンから試験的にナチュラルの生産を開始しました。 

 ここまでは、生豆商社のウケウリ。単に、ウォッシュドが一般的なルワンダでナチュラルの豆を見つけたため、「面白そう!!」って決めてしまいました。よければ試に飲んでみてください。 

0 コメント

バージョンアップ

 ここ数日間、このブログを更新できない状態でした。10月1日・2日のイベントで、コーヒーの焙煎とハンドピックによる疲れが溜まったようで、その後も中々元気が出てこないのです。年齢によるものか?コロナ禍で来店客数が落ち着いているために体が鈍ってしまったのか?少々忙しかったくらいで疲れが取れない感じが続いています。こんなときは、タウリン3000mlの〇〇ドリンクを飲んで、スイッチ切り替えバージョンアップと行きたいものです。 

 気持ちだけでもポジティブにいこうと考えていたので、この機会に、開業時から店で使用しているノートパソコンのOSWindows 7ということもあり、思い切って新しく買い換えました。これで、遅ればせながらWindows 10へバージョンアップです。しかし、私の頭の中は急なバージョンアップに対応できず、初期設定に定休日の一日を費やしてしまいました。 

これで更に疲労感が増すことになりましたが、救われたのは、イベント期間の二日間で販売したコーヒー豆が昨年よりも少し増えたことです。今回は、リピーター登録した方に出す葉書を昨年の約半分に絞ったことと、平日でのイベントということもあって反応が気になっていました。ところが、変わらず多くの方にご来店いただき感謝するばかりです。 

一部のお客様への葉書での案内と、見るかどうかも分からないホームページの告知だけ。そんな対応であっても、毎回お客様にご来店いただけることをエネルギーにして、少しでも成長できるようにしたいと考えるのでした。 

 それにしても、SSDは早い!

0 コメント