今年も山岡町まで出かけ、イワクラ公園の展望台から田んぼアートを眺めてきました。2024年のテーマは、山岡町下手向の開山1300年祭を迎える白山比咩神社の鳥居としめ縄の構図だそうです。展望台の脇には「白山比咩神社 開山千三百年記念祭」書かれた幟が何本も立っていました。ただ、鳥居の形状や千三百という文字が微妙に変形していて、これまでの田んぼアートと比べクオリティーが落ちたように感じます。
この田んぼの苗は、田んぼアートの先進地である青森県の田舎館村や青森県産業技術センターから取り寄せた観賞用稲種子を仕入れ育てた苗を植えており、ゆきあそび(白)、あかねあそび(オレンジ)、紅あそび(赤)、紫だいこく(黒)、黄だいこく(黄色)、緑だいこく(深緑)の6種類あるとのこと。ただし、観賞用の苗のため食べられないとか。(絵の周囲の米には阿木の美味しいお米(清水1号)が植えてあり食べられます)
私が展望台へ登った際には既に一組のご夫婦が到着されており、「田んぼアートと鉄道が同時に写真に撮れる場所は珍しいですよ。」といって、猛暑の中、明智鉄道の列車が通過するまで1時間程待つとのことでした。さすがに私は待つことは出来ず、さっさと写真を撮って帰ります。
展望台からの帰り道、「白山比咩神社って何て読むんだ?1300年っていえば、創建は724年だから奈良時代?そもそも、こんな山奥にそんな古い神社があったんだ!」色々と疑問が湧いてきます。駐車場の車の中で調べてみると、「しらやまひめじんじゃ」または「はくさんひめじんじゃ」と二通りの読み方がありましたが、いずれにしても、石川、福井、岐阜の3県にまたがってそびえる白山に関連した山岳信仰のようです。
白山比咩神社は、もとは白山神社と呼ばれており、奈良時代の神亀元年(724年)に、地元の郷主である荒木田太夫信足が郷民と相議して、加賀国の白山大神の御分神を奉迎したといいます。まあ、全国に白山神社と呼ばれる神社は三千近くあるそうですから、その一つなんでしょう。その後、明治44年に下手向荒木に祀られていた神明神社を白山神社に奉遷して合祀し、白山神社を「白山比咩神社」と改称したようです。
「比咩(ひめ)」とは、神社で主祭神の妻や娘、または関係の深い女神を指す言葉で、特定の神様の名前ではなく、女性の神様全般を示しようです。そのためか、毎年10月の第2日曜日と月曜日に、白山比咩神社大祭が行われる際には、女性用の華やかな着物を身にまとって獅子頭をかぶった演じ手が、嫁獅子という奉納獅子舞が行われるそうです。
それにしても、千三百年も受け継がれる信仰の深さに驚きです。
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