田楽

 多治見市へ買い物に出かけたついでに、虎渓公園に立ち寄って若松屋の豆腐田楽を食べることにしました。公園内には既に多くの人が出かけてきており、花見をしたり屋台を覗いたりしていますが、やはり花見よりも田楽や五平餅がお目当てのようで、若松屋にも豆腐田楽を注文する人が絶えません。

 公園内の桜を見ながら豆腐田楽を食べていると、確か、田楽という名前は、平安時代に農村で豊作を祈る風習「田楽舞い」が由来だったことを思い出します。しかし、そもそも「田楽舞い」など見たこともないので、調べてみると、「田楽舞い」は室町時代には衰退し、現在は民族芸能として神社などで行われている地域もあると分かりました。 

 そこで、YouTubeで検索してみると、佐賀県の「白髭神社の田楽」、浜松市の「西浦田楽」、東京都北区の「王子神社田楽舞」などが見られます。しかし、よく見ても「田楽舞い」と食べる「田楽」との接点が分からぬままでした。まあ、この時期に豆腐田楽を食べると桜の咲く季節だというのは、私の体に刻み込まれているのは確かなのですが。