デカフェって?

先日、メニュー表を見ていたお客様から、「この、デカフェって何ですか?」と尋ねられました。一応、「デカフェは英語のdecaffeinated、又はフランス語のdécaféination の略で、いずれもカフェインを抜いたという意味です。でも、美味しくないですよ!」(発音は適当)と答える私です。 

すると、「美味しくないんですか?」と続けて尋ねられます。「だって、脱カフェインの処理をするために極端に加圧し、熱を加えたり冷ましたり、コーヒー豆に負担をかけるんですから。さらに、処理過程でカフェインとともにコーヒーの成分も抜けることもあります。」。そんな説明をすると、少し不機嫌そうに「美味しくないコーヒーを提供するんですか?」、「はい、だってそれでも飲みたい人がいるからです。」、そんな問答のような会話でした。

UCC上島珈琲が201311月から12月にかけて実施したアンケート結果では、デカフェコーヒーの認知度は回答者の7割以上に上っていましたが、それから10年以上経過しているものの、まだまだデカフェの認知度は低いままのようです。ちなみに、UCCのアンケートは「珈琲ファンに聞いてみました!」というものですから、コーヒーに関心のない人は興味すらないかも。

そんなデカフェが、最近、いかにも巷では流行っているかのような情報が流布されたりしています。コーヒー、緑茶、紅茶のPETボトル入りデカフェ飲料を各社が投入し、若者や健康志向の人を中心に人気を博しているとか言ってますが、正直、「またか」といった気持になります。

全日本コーヒー協会による「デカフェコーヒーの輸入推移(生豆デーシ)」を見てみると、2016年と2017年には輸入量が増加しています。この頃、健康志向からカロリーなどの「ゼロ・オフ商品」市場が拡大しており、その流れに沿って、カフェインのゼロ・オフにも関心が高まってきたと言われています。そして、最近の輸入量の増加傾向に着目され、デカフェブームだなんて言われているんでしょう。でも、コーヒー生豆輸入量全体からすれば、所詮1%程度のシェアなのです。 

 そもそも、「健康!健康!」って、呪文のような言葉に躍らせれてる気がするんですがね。先ずは、冷静な判断ができる健康な心が必要だと思うんです。相手は頭の良い商売人なんですから。