自動販売機

まめ蔵の前の酒屋さんが今年いっぱいで店を閉めるそうで、いつのまにか、店の前に設置してあった自動販売機が撤去されていました。日本の自動販売機の数は、人口や国土の面積比では世界一といわれて久しいですが、実際には、「日本自動販売システム機械工業会」によると、ピークだった2000年に560万台だったのに対し、2010年には520万台、2020年には404万台まで減少しているそうです。

 自動販売機が減少した理由には、人口減少や2010年代からコンビニ各社が力を入れている「レジ横の淹れたてコーヒー」が普及したことで、自動販売機でコーヒーを購入していた客層が奪われたことが大きいようです。缶コーヒーは自動販売機で買うものだったものが、コンビニで買うものになっており、さらには、缶コーヒーよりもペットボトルコーヒーが主流になってきています。24時間営業しているコンビニでは、飲料と共に食料品も購入できることも自動販売機減少の理由にあげられます。

 そんな状況下でも、食品の自動販売機が徐々に増えているそうです。これまでは、自動販売機で販売される商品のほとんどが飲料でしたが、最近では様々な冷凍食品が取り扱われるようになるなど、多様な食品販売用の自動販売機が登場しています。

 そんなことを思い出させれくれたのが、街で見かけたダイドードリンコ株式会社の自動販売機でした。少し寒かったので、「コーンスープ」か「おしるこ」でもと覗いてみると、「かに鍋スープ 雑炊仕立て」、「博多水炊きスープ 雑炊仕立て」書かれた美味しそうなパッケージを目に留まります。で、思わず購入してしまいました。

この商品は2023年秋冬の新商品として、919日(火)より発売開始されたようです。ホームページによると、「かに鍋スープ 雑炊仕立て」は、“冬のごちそう”である「かに鍋」の旨みを昆布や野菜の出汁で引き立てたお米入りスープです。魚介類の旨みやしょうゆで深い味わいに仕上げました。「博多水炊きスープ 雑炊仕立て」は、鶏の旨みとコクが詰まった白濁スープに、爽やかな柚子胡椒風味がアクセントとなり、「博多水炊き」の本格派の味わいを楽しめるお米入りスープです。とのこと。

「かに鍋スープ 雑炊仕立て」を温め直して食べてみます。いや、飲んでみます。悪くはないけど、冬のごちそうまではいけないですね。だって、一缶100円ちょっとなんですから。 

ちなみに、食品の自動販売機以上に増えているのが食券用の自動販売です。人手不足と人件費の高騰が理由のようです。世相を感じた自動販売機でした。