水素焙煎珈琲とゲイシャソフト

27日と28日の二日間を使用し、東京ビッグサイトで開催中の、「SCAJ ワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビション 2023SCAJ2023)」へ行ってきました。このイベントに2014年から出かけているのですが、今年は過去最大級の出店と来客数になるのではないかという人気ぶりです。

 以前は、ロースター、レストラン関係者、自家焙煎店や開業予定者の名札が目立っていたのですが、今年は一般の来場者が大変多かったように感じました。そのためか、生豆商社関係のブースよりもカフェ飲料や抽出関連雑貨といったブースに人が集まっていました。

 とりあえず、片っ端から試飲をしまくってコーヒーをチェックしながら各ブースを巡ります。ついでに、コンビニ部門のセブンカフェでブルマンブレンド、ファミマでエチオピアブレンドも飲みますが、100円代の価格でコーヒーを提供できる事業規模に改めて驚かされます。

 そんなことを思いながら歩いていると、高速道路のサービスエリアにあるコーヒー自販機のトーヨーベンディング㈱のブースでは、コーヒールンバのメロディーが流れる自販機が2台設置され、パナマゲイシャの試飲をしておりました。SCAJ2023のイベント用で、現実に採用予定はないようです。

 会場内には焙煎機の展示も多くあるものの、どちらかといえば家庭用の小型焙煎機が多いように感じます。いったいどれくらいの方が家庭で焙煎されるのか分かりませんが、興味深く拝見しました。また、ロブ臭の少ないベトナムのコーヒーや、カスカラシロップにスパイスを加えたクラフトコーラなども魅力的でした。

 気になったのは、入場口近くにあるUCCのブースで、水素焙煎コーヒーの試飲と説明がなされていたことです。一般的に大規模工場では焙煎の熱源に天然ガスが使用されていますが、UCCでは燃焼時に二酸化炭素を排出しない水素を熱源とする水素焙煎機及び、水素供給システムの開発・実装を進めているそうです。

 この焙煎機は水素・化石燃料の単独、併用の使用も可能で、微密な焙煎プロファイルコントロールによって、既存の熱源よりも多彩な味覚表現が可能だと謳っています。試飲はコロンビアSUP100%の豆でしたが、特別感は無かったような気がします。(あくまで個人の感想です)

 この素晴らしい水素焙煎機を全ての工場で稼働する計画があるのか担当者へ質問すると、あくまでも従来型の焙煎機と併用し、一つの焙煎方法として取り入れるんだとか。まあ、水素供給システムの開発という課題もあるだろうし、そもそも水素を脱炭素で精製できるかというのもあるからな~。ちなみに、アンケートに回答して水素焙煎珈琲50gをいただきました。

 もう一つ気になったのは、長蛇の列が出来ていたサザコーヒーのブースです。ブースの上に「ゲイシャを食べるソフトクリーム」と書かれており、ゲイシャのコーヒー豆をマイクロパウダーにしてソフトクリームに練りこんだゲイシャソフト(1,000円)が大人気です。並ぶのが大嫌いな私ですが、列が少なくなったタイミングで列に入り、ゲイシャの香りがするソフトクリームを食べました。(まあ、こんなもんね) 

 この二日間の間には三つのコーヒーセミナーも聴講し、コーヒー漬けの生活をすることができました。ただ、疲労はピークに達しており、昨晩は久しぶりに爆睡したしだいです。体力の衰えを感じた、SCAJ2023といったところです。