ぶらり自家焙煎店(中津川)

以前、コーヒー豆を購入していただいたお客様が、「中津川市に住んでいるんだけど、コーヒー豆を販売している店が少ないんです。」と言われたことがありました。最近になって検索してみると、意外やコーヒー豆を販売している自家焙煎店が多く出てきます。そこで、久しぶりに中津川市へ車を走らせ、新しいお店を巡ってみようと出かけてきました。(月曜定休を除く)

 最初に向かった先は、2021年にオープンした①『RIVERBED COFFEE BREWER&ROASTERY』(中津川市淀川町2-25)です。土蔵を改装して作られたコーヒーロースターで、入り口の引き戸を開けると右に大きなギーセンの6kg焙煎機が見えます。そして、左側のカウンターで注文と会計を済ませ店内の席に座るスタイルです。

 エスプレッソはブラジルのみ、ハンドドリップとエアロプレスは数種類の豆の中から選ぶシステムなので、ハンドドリップでボリビアを選択します。しばらくすると、コーヒーが黒いセラミックの湯飲みのような器で運ばれ、コーヒーの説明の書かれたカードが添えられています。JAVA種でレッドハニーなんだけど、プロセスはウオッシュドと書かれています。「へ~、そうなんだ。」と思いながらフルーティーなコーヒーを楽しみました。

 お店の横には「住友化成燐安加里肥料」と書かれた看板が残り、道路を挟んだ前には大きな蔵が幾つも並んでいる光景が見られます。店主の話では、店の前の肥料の店が大家さんだそうです。中津川市といえば戦時中に航空機部品を作っていた歴史があることは知っていましたが、住友化成により肥料が作られていたとは知りませんでした。

 次に向かったのは2019年にオープンした②『喫茶 jin 』(中津川市中津川2961-1)です。店内の入口ドア付近にあったPOPに、美味しそうな桃のパフェが出ていたので、思わず注文してしまいました。そして、コーヒーはjinブレンド、エチオピア(浅煎)、グアテマラ(中煎)、マンデリン(深煎)の中からjinブレンドを選びます。甘い桃とアイスを口いっぱいに入れて大満足。この店では富士珈機の1kg焙煎機を使用していました。

 店に入る前に駐車場に車を停めた際、目の前の民家に「ももちゃんの魚屋→」という看板が目に入ったので、「魚屋さんがあるんですか?」と尋ねると、「その民家とjinの間に小さな魚屋さんがあるんです。寄ってみてください。」と言われたので、帰る前に覗いてみると、確かに小さな小屋の前には「ももちゃんの魚屋」と書かれた看板がありました。店内に入ると、先ほどの店から若い女性が入ってきて「いらっしゃいませ!」と声をかけてくれます。説明によれば、隣の民家が実家で中津川の市場で魚の卸売りをしており、娘さんの「ももちゃん」が冷凍、冷蔵物の商品をjinを手伝いながら販売しているとのこと。そして、jinの店主は伯母さんにあたるんだとか。

 続いて向かったのは、国道19号線を恵那方面に戻る途中を右へ折れた場所に、2015年オープンの③『ハミングバード』(中津川市茄子川1978-11)です。可愛らしい外観の店のドアを開けると、正面に8種類のコーヒー豆が陳列されています。メニューを見ながらケニアとショコラテリーヌを注文しました。このショコラテリーヌが滅茶苦茶美味しい!

 帰り際に、レジの前に置かれたチラシを見ると、シンガソングライター「樽木栄一郎」のソロライブが10月8日に店内で行われるとのこと、「喫茶店でコーヒーを飲みように、本を読むように、耳を傾ける。小さなハコで聴く そんな演奏会。」と書かれた言葉が気に入りました。

 最後に、2016年オープンの④『豆工房 珈舎(KAYA)』(中津川市茄子川466-44)を訪れます。暑い日々が続くのでアイスコーヒーを飲もうと店内に入ると、「すいません。今は豆売りだけなんです。」とのこと。富士珈機の1kg焙煎機で焙煎中の様子を横目に店を後にしたしだいです。 

 「中津川市でコーヒー豆を販売するところが少ない。」といったお客さん、結構、沢山のお店でコーヒー豆が買えますよ!