一足早い花見

 今年は桜の開花は例年よりも早くなりそうだと、車のラジオから流れてきました。そういえば、二年前の今頃は、名古屋市東区の「桜通泉二丁目」から「芳野二」交差点北まで続く、全長約1.4キロメートルの桜並木を見に言ったことを思い出しました。そこで、雨上がりの道を名古屋へ向かいます。

 ここの桜の並木道は、毎年名古屋市内でいち早く花見ができる名所となっており、現在では約140本の桜が並木道をつくっているそうです。淡紅色の桜は、大寒桜(オオカンザクラ)で、濃い紅紫色の桜は、寒緋桜(カンヒザクラ)とういことですが、桜の木が細く、並木全体を見れば綺麗なのですが、ちょっと物足りなさを感じます。

 そんなことを考えながら、道路を迂回して帰ろうと路地に入ると、七小公園という場所には大きな桜の木が何本もあり、満開となって咲き誇っていました。遊具で遊ぶ親子連れを横目に、桜に木の周りを散策してきました。

 すると、公園の中心に、某地方テレビ局が「富士山すべり台」の上で地元グルメを食べるというのではないですが、それに似た「石の山遊具」とやらが、カラフルに塗り分けられて鎮座しておりました。「名古屋市はこんなんが好きなんか?」と不思議に思ったしだいです。

 公園の名前が「七小公園」というので、近くに第七小学校でもあるのかと思いましたが、どうやら旧町名が「七小町(ななこまち)」であったようです。この地域には、高岳院、善光寺・養蓮寺・遍照院・普蔵寺・正覚寺(のち円通寺墓所)・東漸寺の7寺院があり、「七箇寺門前」と言われていたそうです。この「箇」が「小」に置き換えられたとの由来があるそうです。 

 脇道に外れてみたら、思いがけなく綺麗な桜に出会え、一足早く花見が楽しめました。