いちご狩りへ

 明日からの営業再開を前に、恵那市の「馥郁(ふくいく)農園」でいちご狩りを楽しんできました。ここでは章姫と紅ほっぺ2種類の食べ比べができ、大粒ばかりなのが特徴です。そんな大粒のいちごを妻と私は56個も食べ、当然のごとく昼食抜きで帰ってきました。

 岐阜県や愛知県では章姫や紅ほっぺといった品種が多いのですが、日本国内での品種は約300種もあるようです。そもそも生食での消費量は日本が世界一だとも言われており、今日のようにいちご狩りを楽しめていますが、子供の頃は甘いイメージよりも酸っぱいものといった記憶が残っています。

 確か、いちご用のスプーンがあって、食べるときは深皿に入れて牛乳と砂糖をかけ、スプーンの背で潰しながら食べていました。そうしないととても酸っぱかったし、いちご自体も硬かったので、上手く潰せずに牛乳をはね散らかすことがけっこうありました。ピンクになった牛乳とともに口に入れてたな~。

 そもそも、いちごは野菜だから甘くなかったと言えばそれだけなんですが。園芸学では、木の実(木本性)は果物(果樹)、草の実(草本性)は野菜と分類しており、草本性であるいちごは野菜ということになります。また、農林水産省の作物の統計調査でも野菜に含まれています。ただし、実際は果物と同じように食べられていることから「果実的野菜」とも呼ばれているんだとか。それだけ、昔は野菜に近かったことになります。

 コーヒー豆も品種改良が進んで、多くの品種が存在します。けれど、高級品種と呼ばれるものは原種に近いものだったりし、むしろ原種に近いことが売りになっていたりしますから、いちごの品種改良とは違う方向性があります。さらには、そうした豆に様々な方法で香りを付着させることが流行っていたりします。 

 甘くて大きないちごを食べながら、コーヒー豆の行く末をぼんやりと考えてしまいました。