好きこそ物の上手なれ

我が家では、毎年11月に自宅の生垣を電動バリカンで剪定し、唯一庭に1本ある松の木だけは庭師の方に依頼していました。今年も11月に入ってから日程の相談を妻としていると、「私が松を剪定しようかな。」と言うのです。それからというもの、庭木の剪定に関する本を買ったり、Youtubeの関連動画を見ながら、試行錯誤を繰り返し、土日を利用してコツコツと松を剪定しはじめました。そして、昨日の午前中に最後の剪定をしたのでした。

妻は普段から土いじりが好きで、花の苗を植えたり、挿し木をしていたものの、今回のように松の剪定までやり始めるとは、思いもよらなかったというのが正直な感想です。松の剪定に関する知識のない私でも、剪定後の枝ぶりがすっきりしていて「やるじゃないの!」と思える出来栄えです。私は「花を見るだけの人」なので、苗を植えたり肥料や水をやることが性に合わない人ですから、正に「好きこそ物の上手なれ」ということわざどおりです。

誰でも好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達するものであるように、コーヒー好きが高じて自分で生豆を焙煎する人もいたりします。まめ蔵を利用される方の中にも数名いて、お家で自家焙煎珈琲を楽しまれています。

そんなコーヒー愛好家にとって有益な本が、『ホーム・コーヒー・ロースティング お家ではじめる自家焙煎珈琲』(著:嶋中 労、旦部 幸博)です。1.実践 手網・フライパン、2.お家焙煎の科学、といった頁をめくりながら、自分の行ってきた手順を変えてみたり、真似たりしながら焙煎を楽しむことができるでしょう。

手網焙煎が初心者向きだとは思いませんが、手軽で少量の生豆で焙煎できるため、業務用の焙煎機と違って失敗しても気にすることはありません。何度でも挑戦できるところがミソです。そんなことを先ほど来店された方に話したら、「旦那も昔は焙煎に凝って、豆が飲み切れないほど一杯溜まったから、捨てちゃいました。」なんて言われてしまいました。 

好きこそ物の上手なれ」も程々が必要なようです。