最近のコロナ禍

 昨日は、珍しくカウンターに座っておしゃべりをする方が多く、なんだかモテた気分になり嬉しくなりました。もっとも、全て男性客ばかりですから心から喜べませんし、そもそも、若い女性客が来る店でもないのですから、本当にモテることはないのです。 

 最近、来店されるお客様の行動を見ていると、新型コロナウイルスの影響で自粛ムードや感染防止意識へ高まりが、徐々に薄れているように感じています。その現れとして、3人以上のグループでの利用が増えたこと、入口ドア付近に設置した消毒液を使用する人が減ったこと、マスクをしないで来店する人が増えたことがあります。先日は、「8人ですが入れますか?」と言って来店されたのですが、さすがに、既に利用客があってお断りしました。 

 政府の方針で経済優先に舵がとられ、東京での感染者の増加があっても、「積極的に検査をしたから」とかいう理由で、人の移動を停めることをしなくなりました。むしろ、県をまたぐ移動を勧めたり、観光振興へ力が注がれています。まあ、多少は犠牲者が出ても、経済復興が優先される動きが加速しだすと、人々の新型コロナウイルスへの関心も薄れ、「お湯を飲めば感染防止できる」とSNS上で広がるなど、以前とは様子が違ってきたのです。 

先日も、女性三人で来店された方の一人が「まだ、マスクしてるの?」なんて話していました。これは馬鹿げた話でもなく、昼食後に来店されたお客様が「昼に入った中華屋は、客も店員もだれもマスクなんかしていなかったよ。」と教えてくれましたから、世の中には慎重派と楽観派に大きく別れているようです。まあ、ここは東京じゃないし、岐阜県では多数の感染者が出ていないからという理由なんでしょうが、まだまだ気を緩めるほど安心は出来ないのです。 

岐阜県のPCR行政検査実施人数のグラフを見てもわかるとおり、最近の検査数は増加傾向にあります。実際、来店されるお客様から「家族がPCR検査を受けた」という話を何件か聞き、地域医療の現場でも毎日PCR検査が行われているようです。感染拡大初期の頃と異なり、PCR検査体制が整っているからこそ検査数が増えていることもありますが、保健所への相談件数は以前と比べても減っていないとも聞きました。今後、自覚症状のない人たちが動き出せば、いわゆる「第二派」がやってくるかもしれません。 

では、まめ蔵として行うべきことはといえば、慎重派に合わせ3密を避け、ソーシャルディスタンスを取った店作りをすることです。お客様の中には、「堅苦しい」とか「いつまで続けるの?」とも言われますが、そうした方は来店されなくなるでしょうから、自然消滅でも構いません。この店に来たいと言う方を逆選択することで、「安心安全」を守っていくしかないのです。