嬉しい知らせ

 緊急事態宣言後、徐々に人々が動き始めたことが分るようになりました。特に、市内にある土岐プレミアムアウトレットでは、以前のような賑わいが戻ったと聞きます。そのアウトレットで働いていた若者が、2年ほど前、東京での映像の仕事が忘れられなくて、再び旅立っていくと話してくれたことがありました。このコロナ渦で、彼は今どうしているのかと考えていると、同じく、アウトレットで働いている女性が、故郷に帰って新しい生活を始めると話してくれたのです。 

 二人とも、時々コーヒー豆を買い求めに来るだけのお客様でした。もちろんコーヒーの話や雑談はするものの、個人的な内容までは立ち入ることはありません。ところが、今回のように、再出発をすることを決めた時に限ってカウンターに座り、色々な想いを語ってくれるのです。自分の子供たちと大差ない人たちが、それぞれの経験や将来の夢を話してくれる店っていいもんだと、改めて思ってみるのです。変わり者のオヤジだから話しやすいんだろうか?自分ではマトモな大人だと考えているのだけれど。 

 再出発する若者を羨ましいとは思いませんが、そんな話を聞くと嬉しくなるから不思議なものです。丁度、土岐市の織部の里公園にある花菖蒲園が見頃となっているという記事を、新聞のローカルニュースの欄で見ました。その花菖蒲の花言葉は「嬉しい知らせ」だそうです。そんな巡り合わせだったかもしれません。 

 また昨日には、作曲家の服部克久氏が亡くなったというニュースがありました。残念ながら、こちらは嬉しい知らせではありませんが、花菖蒲の花言葉には「優雅」というのもあるそうです。今日は服部克久氏を偲んで、優雅な「音楽畑 オーサーズ ベスト プレミアム」を店内のBGMに使用しています。