温かな珈琲の季節

 毎日、数人の方がコーヒー豆を買い求めるため来店されます。そのほとんどの方はリピーターの方なので、豆選びやレジ入力の際に言葉をかけ、いつの時間帯に飲まれるのか、何人分誰が淹れるのか、どんな器具で淹れるのか、そんな会話をしながら、時には世間話を通じ、お客様の家庭の様子を垣間見たりします。

 独身の方が一人で淹れたり、夫婦であったり、親子で飲んだり、多い方は一度に4人分を淹れたりと、その家庭でコーヒー飲まれる光景は様々です。ですから、温かな珈琲の季節といっても、コーヒーの温度の感じ方は異なるのかもしれません。

 そんな季節の変わり目に、最近来店されない方がいたりすると、「あの方のご主人、入院するって聞いていたけど、無事退院されたのかな?」とか、「奥さんが授乳期でコーヒーを控えているのかな?」などど、少しばかり気になったりします。

 そんな時、「今日は飲んでいこうかな。」と、普段はコーヒー豆を購入するだけで帰られる方が、カウンターに座って会話を楽しみながらコーヒーを飲まれると、家庭とは違ったコーヒーの温度で飲まれることでしょう。 

人それぞれの「温かな珈琲の季節」を楽しんでほしいと思う、今日この頃です。