夜の高山城跡

 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」が放送される予定に合わせ、「岐阜県大河ドラマ『麒麟がくる』推進協議会」が設立され、土岐市では「高山城跡」が明智光秀ゆかりの地としてPRされることになっています。

 この「高山城跡」は、光秀の源流、土岐源氏の館を防御するため、館を見下ろせる高台に碧を築いたのが、土岐高山城の始まりと考えられていることから、一度出かけてみたいと思っていたところ、「高山城跡の桜並木がライトアップされていますよ!」と、コーヒー豆を買いに来た方から教えていただいたので、早速、夜桜見物に行ってきました。

 ライトアップが行われている「土岐高山城跡の森」は、岐阜県が平成24年3月に策定した「第二期 岐阜県森林づくり基本計画」に基づいて、里山林における生物多様性の保全など環境への配慮と、新たな里山再生手法の環境保全モデル林として3番目に整備されたものです。昨年秋に出かけた土岐津町高山の穴弘法は、ちょうど城跡のふもとになります。

 混み合うことと、道路が狭いことを心配し、ライトアップされる6時半過ぎと早めに出かけると、既に数人の方がお見えになります。桜の木の数はそれほど多くはないものの、花桃の花も同時に咲いて美しく、ライトアップされた桜の木々の間から見える、土岐市駅周辺の街並みの夜景が夕闇から徐々に暗くなる光景は素敵です。

 そんな夜桜を楽しんでいると、地元ケーブルテレビのスタッフが取材をしていました。話しかけてみると、このライトアップは穴弘法と同様に、地元住民有志でつくる土岐里山の会が行っており、LEDライト36基を使用して桜や花桃を照らしているようです。ライトアップの期間は今月5日から21日までらしいとのことです。(自信なさげの返事でした)

 まだまだ知られていないイベントのようで、訪れる人の数も少なかったこともあり静かな夜桜見物ができました。ただ、駐車場のスペースや道路の道幅が狭いこと、高山城跡までの道が複雑であることを考えると、穴弘法のように穴場スポットのままでいてほしいと願うのでした。