水の硬度による味の変化については何度か確かめてきましたが、最近しばらくは飲み比べていませんでした。そんな時に、川島さんの本の中で、硬度が酸味に影響を与える事が記載されていたので、久しぶりに確かめることにしました。
以前に飲み比べした際にはブラジルの豆を使用し、確かに苦味の変化を感じたのですが、今回は酸味ということでタンザニアの豆を使用することにします。
使用する水は、水道水の土岐市の水で硬度17mg/L(2013年6月土岐市広報掲載)と、フランス原産のevian(エビアン)で硬度304mg/Lです。WHO(世界保健機構)によると、0~120mg/l 未満を軟水、120mg/l 以上を硬水と定めているので、土岐市の水は軟水で、エビアンは硬水ということになります。
ちょうど午後にカウンターに座られたご夫婦がいたので、一緒に試飲してもらったのですが、まるで別のコーヒーのように味の違いがはっきりします。本来すっきりとした酸味を感じるはずのタンザニアが、酸味をまったく感じず、苦味が際立ったものになっています。考えてみれば、日本以外の国では硬水が多いわけですから、同じものを飲んでいても、自分たちが感じている味と違うものを味わっているんだと思うと、何だか不思議な気分になります。
以前行った試飲の際には焙煎後の経過期間による違いでしたが、今回は水の硬度の違いを確かめながら、同じコーヒー豆でも様々な条件で味わいの違いを再認識し、「あの湧水がいいんだ!」って、こだわる人の気持ちも分からないでもないな~と思うのでした。
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