■ 2020年4月 ブログ

売り物にならないマリオネット

 今年の5月5日を迎えると、「まめ蔵」の開業5年が経過することになります。この5年間は楽しい出来事の連続で、日々充実した生活を送ることができました。現在、新型コロナウィルスによる自粛要請で静かな時間を過ごしているものの、コーヒー豆を買い求める方々が訪れてくれるので、日々焙煎を行いながら店の中で巣ごもりできます。 

 そんな巣ごもり中に、郵便局から小包が届けられました。差出人は私の元同僚で、私が早期退職した1年後に退職し、現在は長野県の過疎の村である売木村に、一人で移り住んで暮らしています。売木村の木材を使って様々な作品を作り、各地のクラフト展に出展しながら楽しんでいるようです。 

 届いた小包の中には、「今シーズン、マリオネットのキットを試作して、実際、自分で試してみました。デザイン上、売り物にならないので送ります。」とあります。そして、出てきたのがエプロンを付けた私の人形でした。まめ蔵の「ま」の字のエプロンですから、たぶん私のつもりでしょうが、この人形のように真ん丸の顔でもないし、短すぎる足でもなく、ツルツル頭でもない。多少は側面に髪は残り、人形よりは愛嬌がある。筈である。 

 まあ、試作品ではあるし、「さえないオッサン人形だけじゃスキマがあるので、自作モビールも同封します。よろしければ飾ってください。」なんて書いてあるので、とりあえず店内に飾ってみました。今はコーヒー豆の販売だけで誰も気付かないでしょうから、いちいち似ていないという説明に煩わされることもないでしょう。 

 そんな旧友からのプレゼントにウキウキしながら、午後からの焙煎を行います。 

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ロクムCooking

 手すき時間にコーヒーの画像を見ていたら、トルコ・コーヒーのカップに何やらお菓子らしいものが映っているのを見つけます。調べてみると『ロクム』というお菓子で、砂糖に、デンプンとナッツ類を加えて作るもので、トルコのマシュリク、バルカン半島、ギリシャの他、欧米でも食べられているそうです。英語ではターキッシュ・ディライト(Turkish delight、「トルコの悦び」)と呼ばれ、食感は柔らかく弾力があり、日本の「ゆべし」に似ているんだとか。 

 「トルコの悦び」、なんだかこの言葉がいい。悦ぶというのは、自分自身に嬉しい出来事があったときよりも、他人を楽しませたり、喜ばせたりする時に使う言葉に使われることが多く、コーヒーとともに提供され、もてなすお菓子にはぴったりです。それならば作ってみようと、朝の焙煎後に作ってみます。レシピを探すと数多く検索にひっかかりますが、今回は東京にあるトルコ料理店のレシピを使ってみました。

 

『ロクム』のレシピ 

■材料■ 

グラニュー糖   150g 

コーンスターチ  40g 

レモン汁   小さじ

水       170mlルカン半島 

クルミ※        50g 

※炒ってあるクルミを半分に切って使用する 

1.10cm角くらいの容器にクッキングシートをのせ、サラダ油(分量外)を薄く塗り、そのうえに茶こしなどでコーンスターチ(分量外)を振りかける。 

2.グラニュー糖と水(70ml)を鍋に入れ、中火で45分ほど加熱する。 

3.鍋の中身が薄っすらと茶色く色付いてきたら、ごく弱火に落とす。そこに、コーンスターチと水(100ml)をしっかり混ぜたものを加え、ヘラで10分間しっかり練る。そして、クルミとレモン汁を加え、全体をよく混ぜて火から下ろす。 

4.③が熱いうちに①に流し入れ、表面を平らにし、そのまま冷ます。固まったら表面にコーンスターチ(分量外)をまぶし、切り分けたらできあがり。 

 確かに「ゆべし」っぽい食感ですが、甘みが強く好みの味ではないな~。試にイブリックを使ってトルコ式のコーヒーで楽しんでみますか。 

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仕事がしたい

 日本政府は27日、2020年度補正予算案を国会に提出し、現在議論が行われています。そこでは、当初計画していた減収世帯への30万円給付を取り下げ、全国民に一律10万円を配る「特別定額給付金」を追加され話題になっていますが、中小企業や個人事業主などに対し、事業の継続を下支えを目的とした、経済産業省の支援策である「持続化給付金」も含まれています。 

 この「持続化給付金」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で苦境にあえぐ中小企業や個人事業主などに対し、事業の継続を下支えと再起の糧とするため、事業者向けの特別な融資というものではない、日本の歴史上初めての現金給付となります。 

 経済産業省のホームページによると、支給対象となる個人・法人の主な要件は3つあり、

1.新型コロナウイルス感染症の影響で、任意の単月の事業収入(経費差し引き前の純粋売上げ)が前年同月比で50%以上減少している 

2.2019年以前から事業による事業収入を得ており、今後も事業を継続する意思がある 

3.法人の場合は、資本金または出資の総額が10億円未満(資本金や出資の定めがない場合、常用従業員数が2000人以下)である 

 とあり、給付額は原則、法人:200万円、個人事業者等:100万円です。ただし、前年からの売上の減少分(計算式は以下のとおり)を超えないものとなります。 

■減少分=(前年の総売上(事業収入))-(前年同月比▲50%月の売上×12か月) 

※上記を基本としつつ、昨年創業した方などに合った対応も引き続き検討しているとか。※20201月から202012月のうち、2019年の同月比で売上が50%以上減少したひと月について、事業者が選択できます。

 岐阜県の場合は、緊急事態措置による休業等の期間(令和2年4月18日から同年5月6日)の全ての期間において、岐阜県の要請に応じて休業等を行った場合には、「岐阜県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」の50万円が支給されます。ですから、休業していれば売上が50%以上減少することになるでしょうから、国からも100万円支給されることになります。テナント料や従業員の給与などの固定費に苦しむ事業所にとっては合計150万円は多少なりとも救われるというものです。 

 ただし、個人事業主といっても規模の大きさには、かなりの差が存在しているのも事実です。飲食店を一人で営むところによっては、50万円+100万円、さらに5人家族で「特別定額給付金」50万円の合計200万円をもらって、「しばらくのんびりします。」っていう人もいたりするから給付金の意味合いも違ってきます。 

 「まめ蔵」の場合、4月18日から5月6日までの全期間を休業にしていませんし、4月の売上も前年の50%以下にもなっていませんから、当然給付金の対象外となります。「持続化給付金」は20201月から202012月が対象となるようですから、今後対象となる月があるかもしれませんが、できればそうならないよう、仕事に励んでいきたいと思っているところです。何よりも仕事ができることが楽しいので、暇だとつまんないですから。 

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定休日の朝は

 定休日の朝、いつものように店の掃除を行って、定期的に行っている焙煎機の掃除です。毎回荒っぽく使用しているにもかかわらず、愚痴を言う事もなく動いてくれる焙煎機を綺麗にしてやるのは、この店の中で唯一の相棒ですからね。そして、休む間もなく、昨日から引き続き焙煎を始めました。 

 先週の一週間だけでも、リピーターの方が30数名も来店されました。そして、初めて来店される方もあり、そうした方々に声掛けしながら、新型コロナウィルスと向き合う暮らしぶりについて話を伺ってきました。「名ばかりの在宅勤務がしんどい」、「子供たちのことが心配だ」、「出勤日数が減って基本給の6割しかでない。」、「感染対策に気疲れする」、「マスクが手に入らない」などなど、でも、世間で言われるような、「コロナ離婚」に繋がるような人は見当たりませんでした。そんな重苦しい時間を過ごすなかでも、この店のコーヒー豆で少しでも癒されるなら、この地で珈琲屋を始めた意味があると感じています。 

 毎日、自分が出かける場所があって、やるべき役割がある。以前、「きょういく」と「きょうよう」について触れましたが、セカンドライフとして目指していることが実践できており、毎日充実して暮らせることに感謝するばかりです。 

 さあ、ハンドピックを始めよう! 

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頭に入ってこない

 週末は店内で飲食される方は僅かとなり、代わりにサラリーマン家庭の方がコーヒー豆を買い求めに来られ、朝から夕方まで繰り返し焙煎をしていました。平日もこれくらいコーヒー豆を買っていただくと嬉しいと思ってみたりするものの、地域性を考えればこれでも充分すぎるほど利用していただいているので、感謝!感謝!なのです。 

 そんな焙煎の途中に、先日、珈琲狂のツイッターで紹介されていた「The War on Coffee(コーヒー戦争)」という論評を読み始めます。カフェインと資本主義の歴史が意図的に作られたような内容でしたが、私が興味を持ったのは、エチオピアでのカリオモン(コーヒー・セレモニー)に関する記述です。来客に対してコーヒーを淹れるエチオピア独特なイベントは、女性が執り行うものであり、結婚前の女性が身につけるべき作法の一つとされています。日本の茶道と同様、コーヒーを飲むという行為に精神的な要素や教養などが含まれる文化的な習慣であり、他者に対する感謝ともてなしの精神を表すものだとの認識でした。 

 ところが、エチオピアのオロモ族文化では、コーヒー豆がその形から女性の一部に例えられ、コーヒー煎り鉄板の上で煎る際に、男性の一部とされる、ダンナバと呼ばれる棒でかき混ぜます。煎り続けるとコーヒー豆は熱ではじけてハゼ音が出ます。一般的には「パチパチ」と表しますが、エチオピアでは「タッス!」という音で表すようです。その破裂音は、出産と瀕死の男の最後の叫びにたとえられるといいます。

 どうも、これまでのカリオモンでの様子が違って見えてきました。女性が執り行う周りに男性が座り、豆を洗い、煎る様子を眺めて待っている光景が以前と違って見えてきます。そして、自分が焙煎機の前で聞いているハゼ音が、出産と瀕死の男の最後の叫びだと想像すると、なんだか不思議な気分になってくるではないですか。 

 肝心な前後の文章が全く頭に入ってこない状況に、「パス!」と言って別の作業に入りながら、目の前の棚に置いてあるカリオモンの道具を眺めるのでした。 

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待ってもらいます

 4月中旬以降から来店数は順調に減少し、カップで提供するコーヒーと販売するコーヒー豆袋の数が近づいてきました。お客様同士の間隔も端のテーブルどうしを使用するため、4m近く離れて座っていただくことが出来ます。課題は4月末からのゴールデンウィークからの来店数です。今後、行政が移動を自粛する要請を行っても、他県からの移動が多くなることが予想されます。また、新型コロナウィルスの感染は止まらず、都市部での混乱が地方にも波及する頃です。 

 そのため、4月29日(水)から当分の間、店内での飲食を中止し、コーヒー豆の販売のみとすることにしました。地方の小さな「まめ蔵」を利用して頂いている方々に、きちんと書面でお知らせするため、葉書を作成し本日発送したところです。店内での飲食再開はホームページとツイッターでお知らせしますが、できれば再開時にもご案内を差し上げたいと思っています。 

 今回、裏面に描いた絵手紙には、「ちょっと 待つのが コツ」と言葉を添え、コーヒーを淹れる際の蒸らしの時間になぞらえました。ハリオなら20秒から30秒と短く、松屋式なら3分と長くなりますが、新型コロナウィルスの場合はいつまで待てば良いのか分かりません。でも、コーヒーを美味しく淹れるコツには適度の蒸らしの時間は必要ですから、待ってもらいたいとの想いを込めました。 

 少しでも待つ時間が短くなるよう、お店で使用している松屋式ではなく、ハリオのドリッパーを使用して描いてみましたが、伝わらないだろ~な。

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特別な一杯

 厚生労働省が所管する国立感染症研究所は、濃厚接触者の定義を見直し公表しました。WHO(世界保健機関)が先月20日に濃厚接触者の定義を改めたことを受けての対応だということです。

 これまで、新型コロナウイルスに感染した人の「濃厚接触者」についての定義は、発症日以降に接触し、2メートル以内を目安に会話などをしていた人でした。今回の見直しにより、発症の2日前から1メートル以内で15分以上接触した人などと改められたのです。確かに、発症前でも既にウイルスに感染しているのですから、発症の2日前からという理由は理解できます。しかし、2メートル以内を1メートル以内に短くし、15分以上という会話時間の短縮には、リスクが増加したように感じます。 

 お店のテーブル配置は既に2メート離し、カウンターの椅子も同様に離しています。これにより、実質定員5名状態で営業していますが、幸いにもコーヒー豆を購入される方は減ることなく、意外にボーっと生きることもなく、日々焙煎を続けています。 

 そうした昨日の午後4時過ぎ、店内で一人焙煎をしていると、初めて見る若い男性が来店されます。何だか暗い雰囲気で、福岡の立てこもり事件があったこともあって、「ヤバい人かも?」と一瞬思います。ですが、とんだ思い違いでした。 

新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になったものの、仕事の内容から在宅ですることもなく、自宅の庭の草取りをしていたそうです。会社からは「絶対に感染するな!」と檄を飛ばされ、仮に感染でもしようものなら悲惨な対応が待っていることが予想され、感染の恐怖と在宅でのストレスで家を出たんだとか。自宅でもコーヒーは飲めるものの、お店で飲みたくなってドアを開けたと話してくれました。 

注文したコロンビアを飲み干し、再び二杯目のコロンビアを飲みながら、「閉店時間までに間に合ってよかった!」と呟きます。彼女が好きな味だからと言ってブラウニーも購入し、店を出る際に、「美味しかったです。」と言って帰っていきました。その顔は入って来た時とは随分違ったように見えたのです。彼には特別な一杯だったんでしょうね。でも、中身はいつもと同じなんですが。 

一杯のコーヒーでも、そこにはストーリーがあります。 

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待つ

 市内の各所で休業の張り紙を見かけます。これは、全国都道府県に発出された「緊急事態措置等」により、4月18日~5月6日中に施設の休止や営業時間短縮の要請を受けた、施設を運営する中小企業及び個人事業主に対して、「岐阜県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」(仮称)により50万円が支給されるからです。 

 三密を避けるため、遊興施設、商業施設、運動・文教施設、宿泊施設などが対象となりますが、休業を要請しない飲食店、料理店、喫茶店等についても、夜20時から翌朝5時までの夜間の時間帯の営業自粛に向け営業時間短縮する場合(終日休業も含む。)は対象となります。 

 そんなこともあって、喫茶店等では営業時間短縮や終日休業とする店舗も出てきました。でも、まめ蔵は当面営業を続けることにします。最終的には豆売りのみになるかもしれませんが、営業時間短縮といっても最初から5時閉店ですし、終日休業してしまったら身の置き所がありませんから。それに、一人でコーヒーを飲みがてら私に会いに来る方がいるので、置き去りにはできません。 

 お店を始める前の目標の一つに、『あの人が待っていてくれるという、マスターになれ』があります。だから、ギリギリまで待ってみようと考えています。マスクをつけて距離を空けながらであっても、あの人であるために。まだまだ先は長いはずですから。 

 丁度、今日の10時からシャープマスクの販売受付が始まりました。早速サイトを覗いてみようとしてもパンクで繋がりません。やはりというか、淡い期待をしていた自分が甘かった。店内で使用するマスクは別のところで工面するか、手作りマスクを使用しますか。こちらの方は待ってはいられません。 

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店に籠りながら

 岐阜県では4月19日現在、累計感染者数が139人となり、急激な感染者の上昇から少し落ち着いてきた感もありますが、全国的には感染者は増え続けています。そして、医療従事者への感染が目立ってきたことも気になる所です。 

 お店への来店者は、多数での来店を控えてもらうようお願いしたこともあってか、4月上旬から減り始め、中旬には目に見えて少なくなりました。意識して来店を抑える方、後から来店される方があると直ぐに帰る方、駐車場に車が複数台あるとUターンして帰る方もあり、滞在時間も短くなって、感染防止の面からホッと一安心といったところです。 

 そんな状況下であってもコーヒー豆を買い求める方は減らず、「開いててよかった!」、「コーヒー豆の販売だけは続けて下さい。」といった言葉を聞くと、感謝の言葉しか見当たりません。そんな訳で、定休日の今日は、店に籠って焙煎を繰り返しています。 

 ハンドピックしながら幾つかの動画を見ていると、新型コロナウィルスに関するコメントが散見されますが、無責任に好き勝手に発言しているようなものも見られます。私としては、4月10日に、公益社団法人神奈川県医師会の「本当のことを知ってください! ~新型コロナウイルス感染症について~かながわコロナ通信」というメッセージが分かりやい思うので、その一部を掲載します。 

◆ごまかされないで◆ 

この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。過去の類似のウイルスの経験のみですべてを語ろうとする危うさがあります。そして専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道があります。視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響くものです。不安や苛立ちが多い時こそ、慎重に考えてください。(中略)第一線で活躍している医師は、現場対応に追われてテレビに出ている時間はありません。出演している医療関係者も長時間メディアに出てくる時間があれば、出来るだけ早く第一線の医療現場に戻ってきて、今現場で戦っている医療従事者と一緒に奮闘すべきだろうと思います。 

◆PCR検査の本当◆ 

医療関係者は、もうすでに感染のストレスの中で連日戦っています。その中で、PCR検査を何が何でも数多くするべきだという人がいます。しかしながら、新型コロナウイルスのPCR 検査の感度は高くて70%程度です。つまり、30%以上の人は感染しているのに「陰性」と判定され、「偽陰性」となります。検査をすり抜けた感染者が必ずいることを、決して忘れないでください。 

さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30 分以上1 時間近く必要となります。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか。 

◆医療機関への偏見や差別◆ 

皆さんは、咳をしたり、熱が出ていたりする人が近くにいたら、きっと嫌な顔をして、文句を言うか、離れていくことでしょう。今この時も医療関係者は、コロナ感染の恐怖の中で戦っています。戦っている医療機関の医師や看護師や事務職員にも、子供や孫、そして親はいます。その愛する人たちに、うつすかもしれないという恐怖の内で、医療職という使命の中で戦っています。そして自分の子供が、バイキンと言われ、いじめにあうかもしれないという、悲しみとも戦っています。(中略)わかってください。知ってください。理解してください。感染が拡大すれば、誰もが感染者になります。そのとき、偏見や差別を受けたらどんな思いをするのか、一人ひとりが賢明に考えて、不確かな情報に惑わされて。人を決して傷つけないように、正しい情報に基づいた冷静な行動をするようにしてほしいのです。まして、地域の医療機関の活動が差別意識で妨げられるようなことは、決してあってはならないことでしょう。 

◆一緒に戦いましょう◆ 

もう少し、もう少し我慢して下さい。四週間、何か月いや一年以上になるかもしれません。病と闘って生きていたいと、つらい治療と闘っている患者さんもいます。生きていることだけでも幸せなのだと、ぜひ、ぜひ思ってください。安易に外出して、密集、密閉、密接のところには絶対行かないでください。あなたの行動が、新しい患者さんを作ってしまうかもしれません。お願いします。私たち医療従事者も、ストレスや恐怖に我慢して戦っています。お願いします。皆さんはぜひ、我慢と闘って、我慢してください。戦いは、長くてつらいかもしれませんが、みんなで手を取り合っていきましょう。 

昨年は、4月末からのゴールデンウイーク期間中の来店者が多くなっています。日々の来店者の傾向を把握しながら、コーヒー豆の販売のみの営業に切り替える時期を考えていきます。

追加 

医療関係者が感染者と向き合う場合の動画を見つけました。名古屋検疫所 中部空港検疫所支所 検疫衛生課 医師 守屋 章成氏が、感染防止のための PPE(個人防護具)の着脱方法 実演レクチャーしています。この動画を見ると、いかに感染防止が必要であり、そのためのPPE(個人防護具)の不足により、大阪市長が代用品として雨カッパの提供を呼びかけている理由がわかります。

また、重症肺炎患者の治療に使う人工心肺装置(ECMO、エクモ)の増産が叫ばれていますが、この近辺には県立多治見病院に1台あるものの、複数の医師や技師が常にいなければならず、(手術中と同じ状態)実際の使用には課題もあります。仮に増産されても、現場で使用できる人材がいないのですから、やはり、感染しないようにするしかないのです。

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メリタがマスク

 お客さんから、「コーヒーフィルターでマスクを作ってるらしいじゃないか?」って言われ、また、以前からバカな珈琲屋が「コーヒーフィルターでマスクつくったよ~」とノリノリで拡散している話かと思ったのですが、どうやら今回は、ドイツのコーヒー器具関連企業の「メリタ」が本気で作ったようです。 

 見た目は一般的な台形ドリッパー用のフィルターにも見えるのですが、見た目と違って性能の方は3層フリースで構成されており、EN14683に基づくサージカルマスク規格を満たし、細菌のろ過効率(BFE)が98%を超えるメルトブローン層を含んでいます。市販のコーヒーフィルターを重ねて使用しても効果は期待できませんから、馬鹿な真似はくれぐれもご注意を!

 今回、緊急に必要とされる呼吸マスクの供給のため、メリタではミンデンの工場をマスク生産に切り替えて、大量生産しているそうです。長年のフィルター技術によって、掃除機バッグなどの他のフィルター材料や不織布壁紙など、工業用特殊紙、エアフィルターの主要材料、医療セクター向けのフィルターバッグの開発と製造に特化してきた同社は、今後、ドイツに加えて、米国とブラジルの既存の生産能力を使用して、南北アメリカの国々向けの呼吸マスクを製造することも計画しています。 

日本の三洋産業さんのホームページを見ても、そんな記事は見当たらず、日本とドイツの差を見せつけられた思いがします。 

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広報誌に載りました

 土岐市の広報誌に載ったといっても、「まめ蔵」が取り上げられた訳ではなく、私が活動している「土岐手話サークル竹の子」です。土岐市では広報誌を毎月1日、15日に発行してきましたが、今年度から予算上のこともあってか毎月15日の1回発行のみとなりました。発行回数が減った分、情報量を増やす努力がなされたようで、「みんなの わ!」と題して、市内のボランティアグループの紹介記事が始まったという訳です。そこで、最初に登場したのが手話サークルでした。 

 また、簡単な文章を手話で表す「ようこそ手話の世界へ」も掲載され、手話の説明や聞こえない世界についても触れています。平成26年に市議会で「手話言語法」制定を求める意見書が出された経緯もあって、手話を身近に感じてもらいながら、聴覚障害への理解を深めてもらう内容も継続して行われるようです。折しも、新型コロナウィルスに関する記者会見の場面で、手話通訳の様子がテレビで映し出されることも多くなり、関心が高まったタイミングになりました。手話に興味を持った方がサークルに参加してもらえると良いのですが、その新型コロナウィルスの影響でサークル活動も停止している状態では、残念な思いがしてなりません。 

 私がサークルの事務局を担当していることと、両方の内容に多少関わってきたこともあって、サークルへの連絡先が私の店の電話番号となっています。けれど、校正ミスもあって名前が「佐藤」になっていました。何だか別人になれたような気分で、ちょっと嬉しかったりします。 

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まめに焙煎中!

 岐阜県では11日、新たに9人の新型コロナウイルスの感染が公表され、累計で感染者は106人となりました。10日に、感染者の県内急増を受け、岐阜県独自の「非常事態宣言」が発令され、愛知県は「緊急事態宣言」、三重県は「感染拡大阻止緊急宣言」をそれぞれ独自に発表し、岐阜、愛知、三重の3県が足並みをそろえて対応しています。 

 そんな宣言を理解してかどうかは不明ですが、来店者は先月の様子と一転し、日々減少傾向にあります。商売をするものとしては喜べないものの、三密・不要不急の外出を控える状況においては、安堵すべきことなのです。売り上げの減少をコーヒー豆の販売が補っていることもあって、財布は寂しくとも心はウキウキ上機嫌です。 

 接客に時間を取られぬ代わりに、焙煎とハンドピックで自分のペースでやればと思いきや、意外にもコーヒー豆と一緒にクッキーを購入される方も増え、何だか調子が狂ってしまいます。少量多品種で小刻みに焙煎する感じが自分には合っているようで、効率度外視の小型焙煎機を選んで正解でしたが、儲からな仕組みであることには間違いありません。でも、楽しい! 

 サラリーマン時代にも思っていましたが、暇で時間があっても新しいことを始めたりアイデアが浮かぶわけはなく、適度に忙しい時こそ改善点がみつかったり、次はこうしてみたいといったアイデアが浮かぶものです。そうなることを期待して、まめに焙煎し、コーヒー豆を購入されるお客様をお待ちしています。 

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たんぽぽの金メダル

 先週、知人が見慣れぬ人と店内で打ち合わせをしていました。帰りがけに声をかけると、歌い手だと言って名刺を渡してくれます。見ると、「きのこになりたい」というユニット名で、色々な場所で活動しているそうです。YouTubeにも歌をアップしているというので、なにげにレジの傍らに名刺を置いていました。そして、今日になってYouTubeを検索してみると、新しい歌がアップロードされていたのです。 

 題名は【たんぽぽの金メダル】、メッセージには次のように書いてありました。『新型コロナウィルスの影響で自粛中止せざるをえず、アーティスト、エンターテインメントの世界が辛い大変な思いをしている現状。皆さんも閉塞感と不安、会いたい人に会えない辛さ。そして悲しみの追悼の意味も込めまして歌を作りました。私たちは歌で救われてきました。だからこそ歌で、みんなでひとつになりたいと思います。緊急で今の思いを歌に託し発表しました。【たんぽぽの金メダル】といいます。みんなでこの歌を育てたいと思います。よろしくお願いいたします 20204月 きのこになりたい』 

 けったいな名前の「きのこになりたい」は、 

・ヨシカネタクロウ(愛知県豊明市出身) 

・しのざき見兆(みち)(埼玉県さいたま市出身) 

・すみよしななみ(愛知県小牧市出身) 

の3名によるユニットで、個性豊かな経歴のメンバーが、『今やニッポンの人口の半分が50歳を超えている中、その中のみんなが、きのこになりたいのコンサートやライブを体感して、もう一度「青春」を味わうことができたら、ニッポンはもっともっと元気になるはず!』という活動の想いから、「青春オカワリもう一杯」を掲げています。 

 すこしだけ活動の趣旨を理解したものの、これまでの動画を見てみると、きのこの被り物をしたメンバーが現れ、けったいなやっちゃな~!に逆戻り。でも、面白い出会いができました。 

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シュッ!シュッ!シュッ!

 先週の4月4日に、3日時点での岐阜県内感染者が40名に急増したことをブログに記録しました。ところが、今週になると既に6日に59名へ増加したのです。そんな状況下、安倍晋三首相は今日の夕方には、新型コロナウイルスの感染拡大に備える改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく緊急事態宣言を出すそうです。対象地域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、期間は当面1カ月程度になるといいます。 

 おりしも、こんなチェーンメールを受信しました。 

『日赤医療センタードクターからの依頼です。拡散してください。・・・この数日でコロナウイルス感染症の患者さんが急増しています。私の病院のコロナ病床は満床になりました。重症者もいます。現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めています。正直、報道よりも一般のみなさんが思っているよりも、現実は非常に厳しいです。(中略)だから、外出を控えてください、人と会わないでください。感染を食い止める方法はこれしかありません。生きていくための最低限の外出だけにしてください。このメッセージを出来る限りの家族や友人にシェアしてください。時間がもうありません。よろしくお願いします。』内容には問題がないのですが、確認の取れない発信者のメールなのでスルーしました。 

 こうした環境下で従来のように営業しても良いのか戸惑いもあり、当初計画していた店内での飲食を中止し、コーヒー豆の販売だけにするタイミングを緊急事態宣言に合わせようかとも考えましたが、もう少し先に延ばすことにしました。どうやら、岐阜県下での感染者数の急増はまだまだ序の口で、ピークは想像していたよりも多くの発生が予想されるからです。いずれ、岐阜県も緊急事態宣言の対象地区になるであろうから、様子見といったところです。 

 今は、一日中マスクをして接客し、アルコール除菌スプレーで毎回テーブルをシュッ!シュッ!シュッ! 

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ぶらり恵那峡散歩

 土岐市内の桜も満開となって、ちょっと花見といきたいところですが、一人ではそんな気分にもなれず、とりあえず車を走らせ恵那峡へ向かいます。恵那峡は桜の名所となってはいるものの、桜が見たいというよりも、感染者が発生していない恵那方面に足が向いただけなのです。 

 瑞浪から恵那へ行く途中、道路沿いに咲く花桃、桜、スイセンを眺めながら恵那峡の花桃・芝桜公園に立ち寄りますが、芝桜の見頃はもう少し先のようです。そして、恵那峡に着くと何だか様子が変わっていました。どうやら恵那峡さざなみ公園周辺が整備され、観光客に恵那峡を紹介するビジターセンターや駐車場が新しくなり、高台にある公園には遊具や遊歩道もできたようです。 

 そうした公園の整備を記念し、329日(日)から412日(日)まではリニューアルイベントウイークとして、さまざまなイベントが開催されるよていだったそうですが、このイベントも新型コロナウィルスの影響により中止となったんだとか。 

 そんな話を五平餅を食べた土産物店の店主と話していると、「ぜひ、ビジターセンターに行ってみやあ!日本初のダムが作られた様子がパネルになっとるで。」と言われます。「日本初?」確かに、この恵那峡は岐阜県恵那市大井町と中津川市蛭川(旧・恵那郡蛭川村)の境に建設された大井ダムの完成でできた景勝地です。でも、日本初ってのも初耳で、気になって覗いてみました。 

 ビジターセンターに入ってみると、日本初という意味が分かりました。 1924年(大正13年)に木曽川水系で最初に造られた大井ダムは、高さ53.4メートルの重力式コンクリートダムであり、半川締切工法によって建設された最初のダム。それまでの粗石コンクリートダムと異なり、軟練りのコンクリートに玉石を投入する方法で築造された最初のダム。機械化施工、本格的ボーリング調査、基礎岩盤にカーテン状にセメントやモルタルを充填するカーテングラウチングなども日本初で、戦前のダムの金字塔のひとつだといわれているんだとか。そして、土木学会の「日本の近代土木遺産~現存する重要な土木構造物2000選 」にも選定されているようです。 

 この大井ダム建設時の電力会社は、大同電力という大正・昭和期の大手電力会社で、「電力王」と呼ばれた実業家福澤桃介が建設を主導しました。2018年4月に阿智村で花桃を見に行った時のブログにも登場した、福沢諭吉の娘婿にあたる福沢桃介です。ビジターセンターでは、この福沢桃介の行った外債発行で資金調達したことや、工事の様子などがパネルで見ることができます。 

 ぶらりと恵那峡を散歩をしましたが、新しい発見をした一時でした。 

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岐阜県の感染者

 岐阜県によれば、4月3日、県内の新型コロナウィルスの感染者が新たに、岐阜市、関市、土岐市で判明し、累計40名の感染となりました。その中で岐阜市若宮町の飲食店「シャルム」がクラスター(集団感染)の発生場所だと言われています。土岐市においても、愛知県警に関係する方が感染源となって、家族二人が新たに感染の確認がされ、その職場関係者の中に濃厚接触者がいないか調査中のようです。 

そんな日々変わる情報は県内の感染者数の推移を見るとよくわかり、2月26日に初めて1名の感染者が判明してから、4月3日には40名まで急激に増加しました。3月上旬までは岐阜県の人の多くが、愛知県での感染者数増加を他人事のように思っていたのではないでしょうか。「まだ大丈夫。田舎だから。」といった勘違いが、いまでは間違っていたことに気付くのです。 

「まめ蔵」では、4月1日より多数での入店をご遠慮いただく、実質入店制限を行っており、グループでの入店が減少し、2名、1名での利用が大半を占めきました。本意としては具体的に2名までの入店制限をしたいのですが、結果的にはそれに近い状態になっていることから、しばらくは現状のまま継続しようと考えています。 

常連の方々から戸惑いもありましたが、お店としての姿勢を理解していただいています。中には、「そんなことまで考えている店は他に無いよ!」とお褒め頂ける方もあり、正直心強い思いがしました。 

幸いにも閑古鳥が鳴くこともなく、毎日何名かの方がコーヒー豆を購入されるため、焙煎をしながら有意義な時間を過ごしています。こんな時間も悪くない。 

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満開のチューリップ

 3月までの普段の来店客数から、一転して4月に入って減少し始めました。実に分かりやすい変化の原因は、多治見市内での感染者発生のニュースです。また、今日に入って土岐市内でも感染者が居るらしい?といった噂話です。

 今後さらに来店数が減少することになると、集団感染を招きやすい密閉、密集、密接の「三密」から「密集」を避けることが可能になります。ただし、同時に来店客数の減少は売り上げに直結しますから、店舗維持には厳しい局面になります。けれど、新型コロナウィルス対策は長期戦になると考えていたので、正直なところ「やっと危機感を感じてきたんかい!」といったところです。ある意味予想の範囲内。 

 世界で「戦争状態です!」といっているさなかに、日本の地方地域では他人事のように考えていたり、自分の近くに押し迫ってくると感染者やその関係者はバイキン扱いのような反応です。でも、これが人間らしい行動かも知れません。でも、人間って危機状態が長く続くと鈍感になってくるようになっており、新型コロナウィルスと共存するようになるのかもしれません。 

 こんなときは、生まめを まめに焙煎し 楽しくまめに暮らせるよう、満開となったチューリップの花を見て、気持ちだけでも健康な状態に保ちたいものです。 

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密集緩和

 昨晩のブログを書いてから、妻と集団感染を招きやすい密閉、密集、密接の三つの「密」を回避する手段について話し合いました。名古屋市内の某自家焙煎店のように、3名以上の利用を断ったり、1名のみしか入店できない「おひとり専用」にしてしまうことも出来ず、結局、テーブルの間隔を2メートル以上空けるよう配置換えすることにしました。 

 朝、店内に入ってから2名用のテーブルを繋げ、隣のテーブルまで2メートルの位置に移動させます。同時に、その間に店内の隅に置いていた観葉植物を配置し、飛沫の壁を作ります。(効果はさがかではない)また、カウンターの椅子も一つ取り除き、2席にして間隔を2メートル空けました。

 最後に、入口ドアへ「感染防止のため、多数での入店をご遠慮ください。」との張り紙貼り、これまでのような、5人6人といったグループでの利用が出来なくなります。4人席であっても少人数での利用がほとんどであるため、実質、「密集」の状態は少し緩和されることでしょう。 

 朝一で来店された常連さんは「コロナ対策かね?」と理解を示されましたが、なんだか一人で4人席に座る居心地は良くないようです。こうした変化に戸惑う方もあるかと思いますが、「まめ蔵」がクラスターの発生場所になってしまえば、取り返しのつかない結果となってしまいますから。 

 本当は、豆売りのみの形態にしたいのですが、地域性やこれまでのお客様との関係もあって、今回はこの程度のことしかできませんでした。レジ前に掲示した「新型コロナウィルスの影響により、店内の飲食を中止し、コーヒー豆の販売のみになる可能性があります。あらかじめご承知おきください。」を見ても、「まさか?」としか思ってもらえない方が多い現実を目にすると、急激な変化は避けなければならないのでしょうね。 

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