■ 2018年3月 ブログ

春を料理で楽しむ

 桜も満開となり春を一番感じる季節となりました。そんな季節に家族そろって、駄知町にある「藤美」さんへ行き、春を料理で楽しむことにしなりました。

 実は、5月に来客を迎える際に利用しようと考え、昨年秋にオープンした店の下見を兼ねていたのです。ところが、5月は満席で予約が取れないため、せかっくなのでキャンセルすることなく家族で楽しむことになった訳です。

 「藤美」さんへは自宅から車で5分程の近くにあり、丁度お店の向かい側にある南山公園には桜が咲き誇っています。足の不自由な母親には少し段差のある階段があるものの、座敷にテーブル席と和洋折衷の店内は落ち着いた雰囲気で、春の食材を使った美味しい料理を堪能したのです。「お腹がいっぱいになった」と、普段以上に食べた母親も大満足。 

 何だか食べログっぽい内容になってしまいましたが、ま~こんな時もあっていいでしょ。

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「つくし」がやってきた

 昨晩、瑞浪市に住む姉夫婦が、畑の脇に生えていた「つくし」を持っててきてくれました。さっそく母親と私が新聞紙を広げ、つくしの袴を取り始めます。つくしの先端の胞子や袴に入っている胞子で、直ぐに指先が深緑色に染まり、洗っても中々落とすことが出来ません。そうして袴を取り除いた物は妻へバトンタッチし、料理してもらうことにしました。こうしいた面倒な作業ですが、春の風物詩である「つくし」がやってくることは大歓迎なのです。

 ご存知のとおり、「つくし」はシダ植物であるスギナの胞子茎です。日本だけに留まらず、ヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア圏やその周辺の島々、北アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアの一部など、世界各地の温帯から亜寒帯の地域に広く分布しているようです。でも、「つくし」を食用とするのは日本と韓国だけのようですね。ミネラルやカルシウムが豊富に含まれていることは広く知られており、一部の国では薬用とされている他、農業でも土壌改良などに利用されているようです。そう考えると貴重な食文化かもしれません。

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「ツバメがやってきた!」

 今朝、最初に来店されたお客様が開口一番、「ツバメがやってきた!」と笑顔で話されました。一人暮らしの高齢の方なので、巣作りを始めるツバメに家族が増えたような気持になられたのでしょう。昨年は巣作りが遅れたようで、「ついにツバメからも見放されたかな?」と弱気なことを話されていたため、ツバメには感謝したいものです。

 渡り鳥として知られているツバメは、日本が冬の間は台湾、フィリピンなど南国で冬を越した後、春になると日本に戻ってきます。日本から台湾、フィリピンまでの距離はざっと20003000㎞ほども離れているので、あの小さな体で、遙か彼方までたどり着く身体能力は、まさに驚異的といえます。

 ツバメは巣作りが終わると産卵、そしてヒナを育てます。親鳥はヒナたちにエサを与えるのですが、エサは農作物にとって有害な昆虫や幼虫などを食べてくれるので、以前は益鳥だといわれていましたが、近年は農薬の発達によってツバメのエサとなる虫は減少し、その影響でツバメの姿も少なくなってきています。

 こうした渡り鳥の保護を目的とした取り組みが、実はコーヒーの世界にもあります。1990年代後半、専門家によって北米と中南米を行き来する渡り鳥の減少が確認され、世界最大の学術研究機関であるスミソニアン協会が、調査研究・保護のため「スミソニアン渡り鳥センター」を設立しました。そして、鳥類学者・環境学者・地理学者が研究した結果、シェードグロウン(木陰栽培)を維持するコーヒー農園が渡り鳥の生息地となっていることを発見し、1999年に「バードフレンドリー」認証プログラムが始まりました。

 この「バードフレンドリー」の認証コーヒーとするためには、シェードツリーが農園の40%を覆っていることや、11種類以上の樹種で構成されていることが求められ、加えてシェードツリーの高さにも基準が設定されており、60%が12メートル以上の中木であること、20%が15メートル以上の大木であること、小木が20%あること等、厳しい条件が定められています。こうした条件を設けることで、熱帯の森林を利用したシェードグロウン(木陰栽培)かつ有機栽培で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取り、生産農家を支えながら森林伐採も防止し、そこで休む渡り鳥を守るプログラムというものです。

 先日のコーヒーサロンの中でも、エル・サルバドルは渡り鳥の中継地点であり、シェードツリーの重要性も話されていました。自然環境を守り付加価値を付けて高価格でコーヒー豆が売れる、一見すると良いこと尽くめのようですが、日本のツバメと同様、全てがそうならない理由が必ず潜んでいるはずです。そうした視点も忘れないよう、ツバメが飛び交う空を見ながらコーヒーを一杯飲むことにしましょうか。

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チューリパン

 暖か日が続いたせいもあり、お店の花壇にもチューリップの花が咲き始めました。けれど、秋に妻が球根を植えてくれた事を知っているだけに、花の咲く期間の短さが残念でなりません。せめて一か月間くらい咲いていてほしいものです。

 ところで、チューリップで思いつく国は? と質問すれば、ほとんどの人が「オランダ! 」との答えが返ってくるくらい、オランダが原産地だと思いがちですが、実は間違いなんだとか。元々は小アジアに幾つかの野生種があったようで、現在のような園芸チューリップの元の種はトルコで誕生し栽培されたようです。

 チューリップという名前についても、あるイギリスの園芸研究家がトルコに赴いた時「この花は何か」と聞いたところ、現地のトルコ語で「ラーレ」とは答えず、花の形を聞かれたと勘違いして「この花の形は頭巾の形をしたトルコ帽(チューリパン)に似ている」と答えたために、「チューリパン」という名前だと誤解し、「チューリップ」として世界に紹介されたようです。

 誤解と言えば、私が若いころには「ウインナーコーヒー」の存在を知らなかったため、本当にウインナーが添えられたコーヒーだと思っていました。また、ハワイのコナコーヒーのことは粉コーヒーだと解釈しており、今だから笑える誤解もあります。そんなことを思い出しながら、次々に咲いていくだろうチューリップを楽しむのでした。

 ちなみに、チューリップの花言葉は「思いやり」です。多少の誤解も思いやりを持って接し、何でもかんでもツッコミを入れない方がいいのかもしれません。

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出会い橋から花見橋

 定休日の今日、朝から焙煎を2回行って、家族と町内の用事で郵便局と農協へ向かい、花粉症の薬をもらいに掛かりつけの医院へ、妻から頼まれた携帯電話会社も行く約束になっています。初夏のような暖かな日差しの中、市内をちょこまかと動くだけでは我慢できなくなり、「花見に行こう!」と、途中で各務原市へ車を走らせることにしました。
 土岐市内の桜は今週末が満開となりそうですが、各務原市内を流れる新境川の両岸にはおよそ1200本の桜が立ち並び、日本さくらの会選定「日本さくら名所100選」にも選ばれている桜の名所です。4月7日・8日には「桜まつり」が予定されていますが、開花状況を調べると既に満開だったため、平日の混雑しない日を利用して見に行くことにしたのです。
 新境川の桜並木は「百十郎桜」とも呼ばれており、設置された標識を見てみると、『(前略)両岸の桜は、昭和6年に蘇原大島町出身の歌舞伎役者、市川百十郎翁により植樹されたことに因み、「百十郎桜」と命名された。(後略)』とあります。調べてみると、地元出身の歌舞伎役者である市川百十郎(いちかわ ひゃくじゅろう)(1882年~1969年)という人が、ソメイヨシノの苗木を昭和6年頃、1200本寄贈したことから「百十郎桜」と呼ばれているようです。
 近くの市民公園沿いにある駐車場に車を留め、「出会い橋」から「花見橋」までを散策すると、両岸には見事な桜並木が続いています。歩きながら写真を撮って周りを見ると、桜並木と異なる場所にファインダーを向ける人達がいます。目線の先を見ると桜並木のすぐ近くを線路が走っており、しかもJRと名鉄の両方です。つまり、撮り鉄の方々だったという訳です。JRの車両はシルバーで映えませんが、名鉄の赤い車両と桜は被写体としても魅力的でした。

 桜を見た帰りには、近くにある珈琲工房ひぐち桜町本店へ立ち寄り、カウンターに座ってコーヒーを飲みます。本日のコーヒーを注文して様子を見ていると、ご婦人グループが全員紅茶を注文しているではないですか。「この店ではコーヒーでしょ!」って思わず突っ込みそうな言葉を飲み込んでいる目の前に、「ハイ。本日のコーヒー、エル・サルバドルです。」・・・、これは土曜日にコーヒーサロンがあったからなんだろうなと思いつつ、コーヒーサロンの休憩時間に飲んだミカフェートのエル・サルバドルコーヒー(モンテカルロス農園のパカマラ)を思い出し、エル・サルバドルに思いを馳せるのでした。(行ったことないけど)

 「出会い橋」では人との出会いはありませんでしたが、コーヒーとの出会いがあったんだと妙に納得したお花見です。

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コーヒーは救世主か

 今日は名古屋市のJICA中部「なごや地球ひろば」で行われた、第50回コーヒーサロン「コーヒーと平和」シリーズとなる、「コーヒーをエル・サルバドルの救世主に」へ行ってきました。土曜日の開催となるため、お店の方は臨時休業とさせていただいたので、「また休んでる!」と言われることに抵抗を感じるのものの、コーヒーのことを知りたいという欲求には勝てなかったのです。
 『中南米の小さな国エル・サルバドルはコーヒーの産地として日本ではよく知られていますが、1980年代から90年代初めにかけて内戦が起こると、コーヒー産業が衰退していったことはあまり知られていないかもしれません。コーヒーは平和ととても深くつながっています。50回目を迎える今回のコーヒーサロンでは、JICA (国際協力機構)のエル・サルバドルに対する開発支援を取り上げ、コーヒーがエル・サルバドルの救世主となるか考えてみたいと思います(エル・サルバドルはスペイン語で「救世主」を意味します)。』といったコーヒーサロンの案内文に興味を持ち、コーヒーがエル・サルバドルの救世主となるのか確かめに名古屋駅を降りて笹島へ歩いていきました。以下は主だった内容です。

・エル・サルバトル 駐日大使のあいさつ

・川島良彰(㈱ミカフェート)「エル・サルバドル国立コーヒー研究所の思い出」
・藤城一雄(JICAエルサルバドル所長)「中米の日本、エルサルバドル:内戦、移民、人々そしてコーヒー」
・休憩時間にエル・サルバドル・コーヒーを試飲しました。パカマラが美味しかった。
・金子智広(東京大学大学院)「"Cafe de El Salvador"復活へ -ブランド力向上への挑戦-」
・稲葉誠(JICA国際協力専門員)「ルワンダコーヒー報告:JICAの平和構築への取り組み」

 夜に町内の行事があっために途中退席となりましたが、エル・サルバドルのことを知れば知るほど、コーヒーがエル・サルバドルの救世主となるのかとの疑問に対し、コーヒーだけでは元に戻すことはできないと思えてきます。内戦によって幾重にも捩れてしまった国を変えることは難しく、時間をかけて国づくりが必要だと強く感じました。教育、労働、治安、減災など、課題が山積するなかで、コーヒー産業にできることは少ないように思えてなりません。

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カップ&ソーサー&Goo

 昨年10月1日、名古屋市東区葵1丁目オープンした新しい美術館である、横山美術館で開催中の「時を越え心揺さぶるカップ&ソーサー展」に行ってきました。この横山美術館は理事長である横山博一氏が1998年から個人で収集してきた明治時代以降日本で作陶し、欧米等の海外に輸出された陶磁器(里帰り品)を中心に約3,000点を後世に残す目的で設立した公益財団です。
 美術館のある名古屋市東区には瀬戸などの産地に近いという好立地から、かつて多くの陶磁器工場や貿易商社が立ち並んでいたそうです。今回の企画展「時を越え心揺さぶるカップ&ソーサー展」は、そうした明治・大正時代の技巧を凝らし多彩な装飾が施されたカップ&ソーサーが、コーヒーや紅茶などを飲む習慣がなかった人達が試行錯誤を繰り返し、当時の技術を結集させた器の数々というわけです。
 心揺さぶるカップ&ソーサーも興味があるものの、横山美術館の理事長である横山博一氏という人物にも興味が湧きます。横山氏は中古車販売情報だけに特化し、業界の先駆けとなったプロトコーポレーションの会長です。「カーといえば Goo」と言われるように、企業名よりむしろ雑誌媒体名の「Goo」の方に馴染みがあるかも知れません。

 Goo の前身の「月刊中古車通信」を 1977年 10月に名古屋で創刊していますが、横山氏は中古車業界とは全く無縁でした。サラリーマン時代に中古車の購入をした経験があり、その時に欲しい車を探すために何軒もの中古車販売店を回って、やっとのことで 1台の中古車を探し当てることができた際、「1台の中古車を探すのに何と手間がかかるのだろう。中古車を欲しいと思っているユーザーは自分と同じ思いをしているはずだ。」と痛感し、「一冊の本に中古車情報をまとめると探すのに便利ではないか、これを中古車ユーザーに提供すれば絶対にいける、間違いない。」と直感したといいます。
 その後「月刊中古車通信」は全国に広がり現在の社名に変更となりますが、リクルートが「カーセンサー」を売り出し対決することとなります。当時の プロトの売上規模は 30 億円で、リクルートは 3,000 億円といわれ、業界内では象とアリの戦いと見なされ、リクルート優勢というのが専らの予想でした。
 そんな中、プロトは1ページの広告を埋めるだけの資金や在庫を持たない、中堅・中小中古販売事業者向けに広告スペースの小口売りを行ったり、データベースを利用した販売支援のみならず、仕入れ支援にも活用できるようにし、中古車販売事業者への経営助言や指導を行うなど、単なる広告媒体に留まらない営業活動を行い、大手企業と異なる顧客視点で成功を収めています。
 そんな横山美術館の裏側を想像してみると、カップ&ソーサーを透かした向こう側に中古車が見えるのかもしれません。見えないか。でも、「カップ&ソーサー」が「カーセンサー」に聞こえなくもないか? そうそう、展示室に設けられた無料コーヒーコーナーにユニマットのコーヒーがありました。アマレロブレンドでコンビニのコーヒーよりも美味しくてグー!(Goo)でした。

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訃報を聞きながら

 サラリーマン時代の先輩OBから、同じエリアで働いていた元同僚が亡くなったとの訃報をいただきました。76歳だったとのことです。今では男性の平均余命が80歳であることを考えると、70代で旅立つには早いと感じるかもしれませんが、90歳や100歳まで生きる方がある訳ですから、その逆があって平均値となるので、けして若すぎるとは言えないのかも知れません。

 連絡をいただいた先輩OBは70歳だそうで、私もセカンドライフを過ごしている年齢となっています。30数年前に家庭を持ち、子供を育てて社会人として送り出し、親としての役目も大方終えている訳であり、人生後半をどのように生きるかというのは大きな課題になっています。ある方がコーヒー豆を購入された際に、「俺は後期高齢者ではなく、終期高齢者だ!」なんて笑いながら話してくださいましたが、終わりがあることを意識しているからこそ、残りの人生を充実したものにしたいとの思いが感じられました。(実際に活動的な方です)

 生きている限り別れがあるのですから、家族との関わりや共に過ごす時間は大切です。一緒にテーブルを囲んで食事をする時間、朝食後に淹れたコーヒーを飲む短い時間、仕事に出かける何気ない言葉かけなど、意外と意識しながら続けていることがあったりします。

 コーヒー豆を購入される方の話を聞くと、ご夫婦で楽しまれるケースも多いようで、夫婦でコーヒーの好みが別れているのに、結局いつもご主人の好きなコーヒー豆を買われる方や、ご夫婦の好みよりも息子の好きなコーヒー豆を買われる方などを見ると、毎回ホッコリした気分になります。

 コーヒーを通して人と繋がる瞬間があることや、家族との時間について、訃報を聞きながら考えてみるのでした。

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少しづつ

 お雛様を飾る時期がやってきました。この地域では、和暦の3月3日が新暦の4月3日にあたることから、3月初めから4月3日まで飾る家が多いようです。また、雛人形の並べ方は、一般的な関東式と呼ばれるもので、向かって左が男雛、右が女雛となっています。京都を中心とした関西式は、右が男雛で左が女雛となっており、関東よりも京都に近い場所なので、この辺の理由はよくわかりません。
 いずれにしても、3月も下旬を迎えて少しづつ春らしくなってきました。今週からは桜の開花情報も聞かれるようになり、近くの桜並木も蕾が膨らんできています。4月になれば一斉に咲き誇ろことになるでしょうが、気になるのは花粉症といったところでしょうか。それと、持病の腰痛。

 実は、このブログを読んで頂いてる方から、「最近ブログが更新されていないので、心配している。」といった言葉をいただきました。確かに数日間のブランクはあるものの、たまにはこんな時もあると思っていただけに、意外な反応に驚いてしまいます。日頃から営業日誌のように、何気ない日々の出来事や感じたことを記録していましたが、月曜日の朝に持病の腰痛となってから、ネガティブな気持ちでブログを書きたくなかったのです。

 その腰痛も掛かり付けの接骨院で直してもらい、少しづつ良くなって、いつものようにケーキ作りや焙煎に集中することができています。商品棚のコーヒー豆も今日までに新しい豆へ全て入れ替えし、店内にコーヒーの香りを漂わせています。

 そんな事もあった今週には、口コミやホームページを見て来店される方が何組もあり、帰りがけにコーヒー豆もご購入頂きました。こうした新しいお客様が少しづつ増えていることに感謝し、再び訪れたいと思っていただけるような店づくりをしたいものです。

 とにもかくにも、持病とうまく付き合いながら、少しづつ、少しづつ。

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晴れた日には

 前日の雨も上がり、朝から全国的に快晴なんだとか。こんな良い天気の週末に来店されるのは、年配の方か豆を買い求める方くらいなもので、普段の週末と比べると店内は殺風景です。馴染みのお客さんから「こんな晴れた日に出かけられないから残念ですね!」って言われてしまう始末。

 じゃあ、気分だけでもアウトドアライフを楽しもうと、旅行用の手挽きミルを使い、折りたたみドリッパーでマグカップにコーヒーを淹れてみます。店の前の芝生に座って青空を見上げ、一人で春を満喫してみたかったのですが、そうは言うものの、店の前の芝生に座って佇むオジサンは如何にも変人に思われてしまうため、早々に店内に戻ることになりました。そして、改めて松屋式で淹れたコーヒーで飲み直します。「やっぱり、この方が美味しい!」

 そんなことをしていると、駐車場に車が入ってお客様が来店されました。アウトドア気分は定休日にお預けし、真面目に珈琲屋として専念しましょう!晴れた日には、ちょっと羨ましくなるのでした。

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生存率

 毎回カウンターに座ってコーヒーを飲まれる方から、「飲食店は3年もったら5年続けられ、5年続けられたら10年続くっていうから、マスターも頑張ってね!」と言われたことがありました。同じように、開業前に受講した金融機関主催の開業セミナーでも、「飲食店は開業後の生存率が特に低いです。」との説明を受けたのです。

 実際、居抜き情報.comのデータを見ても、営業年数別の閉店割合は次のあように、

1年未満:2,243件(34.5%)

1~2年:987件(15.2%)

3~5年:1,364件(21.0%)

6~10年:1,113件(17.1%)

11~15年:380件(5.9%)

16年以上:407件(6.3%)

となっており、飲食店は起業2年以内に50%の確率でつぶれる実態があります。

 ちなみに、国が調査したデータによると、企業全体の生存率は1年後73%、5年42%、10年後26%となっており、規模の大きさに関わらず、どんな業種であっても生存率は決して高くはないので、開業から間もなく3年になる「まめ蔵」は生存した50%に入ることになりますね。

 飲食店の生存率が低い理由として、開業のためのハードルが低く誰でも始められるため、開業後に生き残るための様々な努力を怠ると続けられなくなるようです。特に、開業前に失敗しないための事業計画をしっかり行い、より顧客が入る店づくりや、リピーターとのより良い関係づくりが必要となります。自分自身も常に意識しているところですが、客観的な視点がなければと思う時もあります。

 今年の5月から4年目を迎えますが、上記のデータを見て分かるとおり、1~2年の15.2%よりも、3~5年の方が21.0%と生存率が低くなっています。これは、開業当時の繁忙期から、年末や年度末を3回も無事に乗り越えたので、少し人間としての欲が出るそうなのです。「もっと売り上げが伸びないか、利益をもっと増やせないないだろうか。」といった欲が、さらに新商品の開発や工夫で売り上げを伸ばば良いのですが、同じ売り上げで利益をより多く残そうとして道を誤るようです。

 「まめ蔵」を始めた理由は、「まめ蔵への想い」の中で記載しているとおりであり、自分が生まれたこの地域で、「町の珈琲屋さん」とて長く続けられるよう、自分自身を高めながら店と共に成長できたらと考えています。そのためには、利益を増やすことよりも、お客様と自分自身の喜びを増やすことを第一にしたいと思います。何より、限りのある人生だと感じる年齢になったからこそ、限られた時間をより良い物にしたいですから。

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使えるネタ

 木曜日に必ず行うことの中にに、西尾市のフレーバーコーヒーが前日配信した、「フレーバーチャンネル」の録画をYouTubeで見る事があります。毎週水曜日の夜9時に始まるのですが、就寝時間が早い私には見ることが出来ず、毎回翌日となってしまうのです。

 今回の内容は、「コーヒーのオイルを考える」と題して、コーヒープレスで淹れたコーヒーをペーパーで濾したものと、そのまま注いだものを飲み比べるというものでした。(他も色々ありましたが)題材となった「コーヒーオイルが味に影響があるか?」というテーマを検証するには、コーヒーオイルそのものについて理解しなければならず、簡単に答えを出すにことに躊躇いがあります。けれど、コーヒープレスで淹れたコーヒーを濾過する工程に興味を持ち、「これは使えるネタになる!」と思ったのでした。

 実は先日、昨年行った公民館講座の担当者から「今年もお願いします。」と声をかけていただいたので、何か新しいネタはないものかと考えていたのです。コーヒー講座だからコーヒーの淹れ方を話すのは当然なんですが、受講される側の抽出方法は様々で、コーヒーメーカーを利用する人や抽出器具も異なります。一方的に松屋式を伝えても、結局その場限りの体験となってしまうため、「楽しい時間」作りに専念しようと思っており、その一つに今回の実験が使えると考えたのです。

 人様のやっているものをパクるのは気が引けますが、良いと思えるものはドンドン真似してみるというのが信条なので、参加者が「あれ!違うね。」って驚いてもらえるような内容にしてみたいものです。先ずは興味を抱いてもらうところから始まりますから。

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まめにコツコツと

 昨日と今日は最高気温が20度を超え、急な気温の上昇に体の方が戸惑っている感じがします。そのな天気のせいなのか、先週の忙しさから一転してお店の方は静かになり、不足したコーヒー豆の焙煎を行って、商品棚を煎りたての物に入れ替えることがで きました。

 一人で珈琲屋を切り盛りしていると、手すき時間をいかに有効に使うかが大切になってきます。たまには体を休めることも必要ですが、フリーな時間と言うものは、時として頭がフリーズしてしまい、ついつい無駄に時間を使いがちになり、後になって「あの時間に〇〇をしておけば良かったのに。」と後悔しがちです。

 幸いにも、ケーキやクッキーを自分で作っていることもあり、昨日と今日は朝からせっせと粉まみれになって作っていました。リンゴのケーキ、ガトーショコラ、クッキー等を5種類、まめにコツコツとお菓子作りができるのも、元来物を作ることが好きだからこそ続けられるというものです。

 趣味でケーキやパンを作るお客様から、「原価や手間暇を考えたら儲からないでしょ?」って言われることもありますが、利益以上に作る事の楽しさや、何よりも「美味しい!」と言ってお買い求めいただく方があることに、一番の喜びを感じるからにほかなりません。

 それに、忙しすぎたら、まめにコツコツとブログを更新できませんから、こんな日も大切なんです。

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3.11を読み返す

 3月11日が近付くと必ず読むブログがあります。それは、震災に伴う災害対策支援医療チームの一員として参加した、東京の救命センターで働く看護師の方の記録です。彼女が3月16日から23日まで陸前高田で体験し感じた生の声を、電波の繋がらない携帯に毎晩記録し、後日まとめて掲載されたものです。

 震災直後から毎日悲惨な映像がテレビから流れていました。けれど、テレビで映されているのは報道規制のなかの範囲内での映像でしかありません。自分が知り得る情報はマスコミが忖度した限られたものでしかなく、ネット上に流れる情報の中から、信頼できそうなものを選択しながら見ていたのです。そんな時に偶然知る事とになったブログからは、テレビで流せない現状を彼女の目で、ありのままに伝える地獄絵のような実態でした。

 『風が吹くとどこからか、セピア色の写真や赤ちゃんの写真付きの年賀状が足元に飛ばされてくる。そして一歩二歩歩くごとに赤い旗がヒラヒラ揺らいでいる。しかも数えきれないおびただしい数の旗。「この赤い旗は遺体が見つかった場所に立てられています。」正直つらかったです。ある旗の前に佇んでいるお婆さん。私のお婆さんと同じくらいの年だったかな?「東京の看護婦さん、ここにおじいちゃんが戦後一生懸命働いて建てたおうちがあったんだよ、おじいちゃん病気ひとつしなかったのに死んじゃったよ」人間の感情があるから泣くなと言われても無理でした。リーダーナースが飛んで来て、私の耳を引っ張って車の陰に連れて行かれて、すっごくおこられました。怒られようがもう自分は、素直な感情でここでやっていこうと思いました。』

 彼女が現地へ向かう前に、リーダーナースとして指揮をとる方からの言われます。『想像以上に現場は壮絶。甘い考えやボランティア精神の人はここでリタイアしてください。 現場ではどんな状況下においても絶対に泣かないこと。 私達は同情しに行くんじゃない。看護、医療を提供しに行く。あなたたちが泣きたい気持ちなんかより、現地の方々はどんなに泣きたいか。こんなに裕福な東京医療チームの涙なんて、現地の人には迷惑や嫌味だからね』こんな事を言われてしまうと、安全な場所で温かい食事をしながらテレビの画面を見ている自分が恥ずかしくなり、安易に「被災地のために!」なんて言えなくなってしまいました。

 震災に対する思いや行動は人それぞれでしょうが、自分にとっては「忘れない」を第一に考え、毎年この時期になると彼女のブログを再び読み返すことにしています。

 

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トウモロコシ!?

 グアテマラのコーヒー豆をハンドピック(ハンドソーティングと言うべきか?)していると、何やらコーヒーとは思えない物体があります。よく見るとトウモロコシではないですか!なんで?・・・コーヒー豆の中の異物としては、天日干しの際に混入する小石やコンクリート片はありますが、トウモロコシは初めて見ました。作業中にトウモロコシを食べていたんだろうかと、グアテマラの空の下で働く人の姿を想像してみるのでした。

 グアテマラとトウモロコシといえば、以前読んだ本に「トウモロコシの先住民とコーヒーの国民」(著:中田英樹)というのがありました。思い出したついでに、再び本を広げて読んでみることにします。内容は、グアテマラ共和国の南部、アティトラン湖畔のサン・ペドロ村を主たる舞台とした、人類学者の同地に対する1930年代からの先行研究を追跡するものであり、徹底して対象に内在的な視点からみる観察と、サン・ペドロがコーヒーをめぐって現状に至るプロセス描かれています。マヤ系先住民の調査から始まり、トウモロコシは先住民の生活を、コーヒーは国民の工業化・商業化される生活を象徴する作物として、両者を対比される文章には何回読んでも難解であり、しばらく先に、また今回のように読み返すのかもしれません。

 本書の「おわりに」の中で、『サン・ペドロの先住民たちが、二一世紀の多文化主義の時代においてひとつの示唆に富む新たな歴史を展開しようとしているならば、その根幹を支える「サン・ペドロの先住民の文化」とは、ロサーレスが最後まで躓いた、この南部へと絶え間なく移動してきた土地なし貧農たちの歴史そのものであり、それがこの「コーヒーの摘み取り」の一枚の絵の中に在るのだ。それは、サン・ペドロ社会を構成する先住民としてではなくそこを出入りする移民たちの、すなわちサン・ペドロの書かれた「歴史」のつねに枠外に書き込まれてきた者たちの歴史であり、あの正体不明の地、パマシャンのような定義できない南部の地を生き抜いてきた人々の歴史である。』との意味を確かめるように読み返し、店のカウンターに飾ってある、ペドロ=ラファエルの喫茶店に飾られた絵とは似ても似つかぬ、チープな「コーヒーの摘み取り」の絵を眺めるのでした。

 結局、コーヒー豆の中に何でトウモロコシが入っていたんだろうか?

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黄金柑

 お客様から黄金柑(おうごんかん)をいただきました。別名「ゴールデンオレンジ」と呼ばれる柑橘類で、直径4~5cmとゴルフボールくらいの大きさ、レモンのような黄色をしています。味の方は甘みもしっかりあり、酸味も程よくあって、とても濃厚な味と、とても華やかな香りを持っています。

 コーヒーの香味を表現っする場合、「柑橘系の香りときれいな酸味」とか、「明るいレモンのような酸味がきれい」だとか「柑橘、ほのかにベリーの香り」などと柑橘類をイメージした言葉が使われますが、やはり実物の果物にはかないません。でも、コーヒーと一緒に楽しむ物としては、柑橘類の相性は決して悪くないようです。そこで、お店で扱っているコーヒーとのペアリング(相性)を確かめてみることにしました。

■ブラジル パライーソNo.2

 評価:× 酸が消され、それぞぜの個性が合わさると+-=0という感じです。

■エチオピア イルガチャフィー・ベレカ

 評価:◎ レモンティーのような爽やかさが口に広がります。

■グアテマラ アンティグアSHB

 評価:△ 酸味と甘味の余韻は感じますが、物足らない感じがします。

■パプアニューギニア ハイランドスウィート

 評価:◎ 甘味と酸味が上手く重なって香味に厚みが増します。

■ルワンダ スカイヒル

 評価:△ 爽やかな酸味が広がった後に渋みが残ります。 

■コロンビア マクダレナSUP

 評価:〇 意外や黄金柑を口に含んだ状態でコーヒーを口に注ぐと、口の中に広がる柑橘系の酸味と甘さがコーヒーの適度な苦みと酸味に合います。

 今回は6種類しか試していませんが、柑橘類の中でも爽やかな酸と甘さを持つ黄金柑には、同じような香味を持つコーヒーが合うようです。一度試してはいかがですかと言いたいところですが、トイレへ頻繁に通う羽目になるのでご注意を!

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花粉症にコーヒーは効く?

 

 今日は朝からクシャミが続いています。クシャミをすれば鼻水が出て、鼻をかめば又クシャミがでるという無限ループのような状態になり、たまらず掛かりつけのお医者さんから処方された、漢方薬「小青龍湯」に手を伸ばしました。こうした状態が2月上旬から5月中旬まで続くため、花粉症の春は薬が手放せません。 

 そんな花粉症にコーヒーが効く?といった情報もあり、コーヒーを毎日飲んでいる者として気になるところです。調べてみると、コーヒーが花粉症に良いとされる理由としては、コーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールなどの成分が良いとされ、カフェインに自律神経を刺激する作用があって、過剰になった免疫システムを抑制したり、炎症を鎮静させたりする働きなどもあるといわれているのです。
 また、コーヒーに含まれるポリフェノールにも抗酸化作用など、花粉症に効く作用があると考えられているうえ、コーヒーの香り成分にもリラックス効果があり、花粉症の抑制に香りのアロマが良いというのです。

 ただし、コーヒーには花粉症に効くさまざまな効果がある反面、コーヒーに加えて味を調えるフレッシュには、トランス脂肪酸がたくさん含まれているために、免疫力の低下などを招いてしまいかねないとか、砂糖の過剰摂取も逆効果になるとか。でも、フレッシュも砂糖も入れないで飲んでいる私には、どうも納得できる説明とはいえません。

 全日本コーヒー協会のホームページでも、「アレルギー疾患を、コーヒーが緩和する?」と題して、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(薬学系)炎症薬物学研究室の准教授、杉本幸雄さんの研究を紹介し、コーヒーが含むポリフェノールの一種「クロロゲン酸」の実験データが示されていますが、正直「どれだけ飲めばいいかいな!」といった気分です。

 そこで、以前から読んでいる医学博士 旦部幸博氏の百珈苑BLOGでは、『コーヒーとアレルギー』の項目の中で、「アレルギーに関しては、コーヒーそのものがアレルギーを起こさなくても、花粉症その他のアレルギー症状を悪化させるのではないかという指摘があります。ただ、これについては今のところ医学的にきちんとした報告はないようで、よく判らないのが現状です。カフェインにはテオフィリンと同様に気道拡張作用があるため、ぜんそくの症状を緩和させるなど抗アレルギー的な作用があることが報告されているので、少なくともコーヒーやカフェインが単純にアレルギーに対して良くないということはなく、むしろ抗アレルギー薬として使われるケースもあるということは知っておいていただきたいところです。」と記されており、花粉症を緩和する可能性があるというところでしょうか。

 実際のところ、私自身がコーヒーにそういった効果があるとは感じておらず、今後も漢方薬「小青龍湯」のお世話になることでしょう。

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梅とコーヒー

 最近徐々に暖かくなったせいか、自宅の庭の梅の木も紅い花を咲かせました。この梅の木は花梅のため実をつけることはありませんが、ここしばらくは、春を感じさせてくれることでしょう。そして、4月になれば庭の先に見える小学校と中学校の桜も咲き出します。

 梅の香りは爽やかな香りで、甘い香りとは異なり、梅酒のような香ばしいものです。この香りに模した「梅ブレンド・コーヒー」なるものも販売されており、「エチオピアとグアテマラをアフターミックス(単品焙煎後にブレンド)して厚みを出し、余韻の残るコーヒーに仕上げ、梅のような上品な甘い香りと爽やかさを感じる季節限定のコーヒー。」といった説明がされていましたが、試しに店の豆を使ってブレンドしてみましたが、梅の花をイメージすることは出来ませんでした。きっと素晴らしい豆を使っているんでしょうね。

 梅とコーヒーといえば、いつだったか名古屋市内のカフェで、コーヒーとセットで「昆布梅、黒糖梅、かつお梅」の梅セットを出してくれるお店がありました。「コーヒーに梅?」と思われるかもしれませんが、意外にも相性が良かったのを覚えています。もう店名も場所も忘れましたが、今年の初夏に妻が作る梅干しで試してみようかな。

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焙煎しながら考える

 定休日の翌日とあって、朝から焙煎ばかり行っています。不足した豆や、そろそろ来店されそうな方のため、少量を何種類も焙煎しました。こうして毎日焙煎できるのも、お客様からコーヒー豆をお買い求めいただいている訳であり、本当に感謝するばかりです。

 今年に入ってからの焙煎回数が何となく多く感じたので、前年実績のデータを見比べて見ると、やはり1、2月の販売数は増えていました。そして、その2ヶ月間の全体に占めるコーヒー豆の割合も、前年の22.5%から29.2%と増えており、珈琲屋さんとしての認識も少しずつ定着してきたように感じます。

 来店されるお客様も、開業した当時のような新店舗巡りをされるグループも一段落し、コーヒーを目的に利用される方が以前よりも徐々に増えたように見受けられます。細かなところには、まだまだ課題も多くありますが、こうして「生豆を まめに焙煎し 楽しく まめに暮らす」を実践できることは大きな喜びです。

 そんな事を考えていると、FAXで怪しい勧誘のメッセージが届いたり(もちろん印刷しません)、電話による「ネット販売でコーヒー豆を販売するお手伝いをします。」といったものや、「東京のマンション投資をしませんか?」といった詐欺っぽい電話が重なりました。こうした勧誘の電話は時々あるのですが、電話をする人が異なるだけで、あらかじめ決められた文言をオウムのように話しかけてくるだけです。それも同じ会社から何度も。

 経営をするという意味では、小さな珈琲屋も大きな会社も関係なく、真面目にコツコツやることが信頼を得るために大切なことです。電話セールスの記録もしない、無駄な時間とお金を使うだけの会社とは、いったいどんな会社なのだろうかと、焙煎しながら考えるのでした。

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馥郁(ふくいく)農園へ

 今日は午前中に確定申告書の提出を済ませ、午後から予約しておいた恵那市武並町の「馥郁(ふくいく)農園」へ、89歳になった母親と次女を伴ってイチゴ狩りに行きました。土岐市周辺では多治見市と恵那市にイチゴ狩りができる施設がありますが、多治見市は予約がいっぱいのため、車で45分程の恵那市の「馥郁農園」に行くことになったのです。この農園は2016年12月からイチゴ狩りの営業を始めており、今回は2度目の利用となります。
 3棟のビニールハウスでは「章姫」と「紅ほっぺ」を栽培しており、2種類を食べ比べできるように配置されているので、30分程度の時間を食べ放題となっているものの、10分も経たないうちに腹いっぱいになります。車椅子やベビーカーも入れる広い通路で、赤ちゃん連れや母親のような高齢者も利用しやすいのですが、一休みできるようなベンチが欲しいものです。
 昨年訪れた際には、簡易トイレと少し不便な手洗い場でしたが、立派な休憩室付きの受付棟の中には清潔な水洗トイレもあり、高齢者にも利用しやすくなったと感じました。その高齢者である89歳の母親は、なんと44個もイチゴを食べて大満足の様子です。少々食べ過ぎを心配しましたが、これだけ食べれれば来年も連れてこれそうです。

 あいにくの雨模様の一日でしたが、ビニールハウスの中で春の味覚を堪能したのでした。

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春を告げる

 今朝、庭で洗濯物を干している妻が、窓越しで私に呼びかけているので外に出ると、「ウグイスが鳴いているよ!」と喜んで話しかけてきました。確かに青空の下、竹林の方からハッキリとした鳴き声が聞こえます。「ホ~ホケキョ」と。いつもなら練習している過程も寝室から聞こえてきたのですが、今年の春はいきなりで少し驚きでしたが、やはり春を告げるウグイスの声はいいものです。

 ウグイスは別名を「春告鳥」や「報春鳥」と言われたり、「梅と鶯」という言葉通りに、春に咲く梅の開花時期に合わせて鳴くことから、古来、歌詩や絵画に使われてきました。自宅の梅の花は未だ咲いていませんが、昨年訪れた岐阜梅林公園の「ぎふ梅まつり」は3月10日、11日に行われたり、名古屋市農業センターの「しだれ梅まつり」は既に開催中で、3月21日まで行われます。もう少し暖かくなったら出かけてみたいものです。

 この時期になるとコーヒー専門店でも「春の〇〇ブレンド」といった商品が登場し、春だから春にちなんだコーヒーでも飲もうかと、思わず商品を手に取りたくなります。けれど、これって売る側の戦略に上手くのせられてる訳で、そのコーヒーを飲めば春を感じるかといえば、???なんだろうと思います。実際、各社のブレンド内容を見てみると、A社(ブラジル、グアテマラ、他、)、B社(コスタリカの3種類)、C社(パナマ、エチオピア、グアテマラ)といったように、それぞれの主観でブレンドされるのですから、飲む側の気分や感覚でも捉え方が違ってくるはずです。あ

 私自身も、朝と昼では飲みたいコーヒーは違いますし、晴れた日と雨の日の気分次第で好みが異なります。大切なのは様々なコーヒーを飲んでみて、自分に合ったコーヒーを見つけ出すことが良いと思うのです。他人が感じた春を受け入れるのではなく、自分自身で「私の春」を見つけるのもいいもんです!

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コーヒーでヒュッゲ

 聞きなれない言葉、「ヒュッゲ」というのが都会では流行っているんだとか。ヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」という意味の、他の国の言語では置き換えられないデンマークの個性を形成している言葉なんだとか。

 なんだか日本の「わび」や「さび」を海外の人が理解できないように、無理やり「見える化」にしてしまって、形から伝えるものも多いらしく、

◎寒い冬に暖炉のそばで火を見つめながら暖かいホットワインを飲む。そこで家族と何気ない話をする。

◎暖かい部屋でキャンドルをともしながら友人たちと食事をする。

◎好きな雑貨やインテリアに囲まれながら一人で静かに本を読む。

◎自宅でゆっくりとパンを焼いたり料理をする。

◎ゆっくりと時間を感じるために部屋の中から外をぼんやりと眺める。

◎日常から少し離れて小旅行をする。

 こんな生活をすれば幸せな気分になるとかで、北欧風デザインの服を企画デザインする店や、北欧風の家具を扱う店、家族や友人が集ってホームパティーを楽しめるような、カラフルなグッズの100円ショップに若い人が集まるようです。

 いかにも流行に乗っかった商売という感じもしますが、果たして長続きするんでしょうか?暗くなれば寝て、明るくなれば起きて働く田舎暮らしをしており、意識しなくても家族で食事をし、ケーキやクッキーを作っては、暇な時間帯には本を読み、定休日にはドライブなんかもしている私なんかは、既にヒュッゲを実践していることになるでしょうかね?ちょっと違うような気がしますが。

 ヒュッゲに絡む商売としてはコーヒーもありそうです。なにせ、デンマークは世界の中でもコーヒー消費量が多い国であり、コーヒーが大好きな国家として知られています。過去のコーヒー消費量の調査では、毎回スウェーデンやフィンランドと並んで、多くのコーヒーを消費していることが分かります。年間のコーヒー消費量は、一人あたり1日平均で34杯ものコーヒーを飲むと言われており、デンマーク国民とコーヒーは切っても切り離せない関係なのです。

 「コーヒーでヒュッゲを!」なんてキャッチフレーズが出てくる日が来るかも知れませんが、コーヒーを飲めば幸せになれる訳もな  く、そもそも生活を変えなきゃって思うのです。実際に、都市部では「ヒュッゲ」とは真逆の「フラリーマン」などと呼ばれる人達もいるらしく、残業のなくなったサラリーマンが時間を持て余し、公園で缶ビールを飲んだり、居酒屋をハシゴしたり、ゲームセンターで時間つぶしをしてから帰宅する人も多いとか。「自宅に居場所が無い。」といったテレビでのインタビューを見ると、日本にはヒュッゲは定着しないとつくづく思うのでした。

 とりあえず私は、美味しいコーヒーとケーキでのんびりしております。

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