■ 2018年12月 ブログ

次のステップへ

 今日が今年最後の営業日となりました。お正月を挟むという理由から、普段よりも多くの方がコーヒー豆を購入されます。事前にリピーターの購入状況を把握していたので、焙煎するコーヒー豆の量は調整できましたが、予想しない方が来店されて一日に何度も同じ豆を焙煎するドタバタも経験します。けれど、最終日となった今日の午後は少し落ち着きを取り戻した感があります。

 そんな時間を利用し、今年一年をデータで振り返ると、コーヒー豆の月別販売推移はほぼ例年と同様の動きを示しており、販売額は徐々に増えてきています。売上構成比を見ても、昨年よりもコーヒー豆の占める割合が増え、なんとか珈琲屋っぽくなってきました。

 できるだけ長く珈琲屋を続けたいと思って始めたこともあり、接客に伴う一連の作業(水出し・オーダー確認・抽出・配膳・片づけ・食器洗い)が70代以降も今と同じように出来るとは思えず、コーヒー豆の販売に比重を置いた店づくりを目指してきました。そうした店づくりのために、「生まめを まめに焙煎し 楽しく  

 まめに暮らす」をモットーで、一年間にイベントや新しいコーヒー豆の紹介をしながら、お客様と交流を深めてきました。毎日楽しい日々を送ることが出来ていることに感謝しながら、今後も楽しいことを考えてお客様に提供できたら素敵だと思っています。

 ただ、課題も幾つか見つかります。

・年間の売上額が横ばいとなっていることから、コーヒー豆に比重が多くなると利益率が下がる。

 当たり前のことですが、200gのコーヒー豆を売るよりも、200gのコーヒー豆で抽出したコーヒーの方が、売り上げ及び利益が多くなります。客数を増やすためにはメニュー構成を考えねばなりませんが、実際に今より来店数が増えると一人での接客が厳しくなる現実もあります。

・スイーツの売り上げが減少している。

 スイーツの種類は当初から増やしていないので、正直マンネリになっていると思われます。定番のケーキはコンスタントに販売できますが、目新しさが無くて興味を持たれないのかもしれません。「ケーキを持ち帰りたい」といった意見もあるものの、現実には限られた時間内にケーキ作りができるのか、ロスのない商品が作れるのかといった思いもあり、一歩踏み出せないのです。

・お客様の求めるコーヒー豆の提供

 お店で扱うコーヒー豆は高品質のものから価格を考慮して選んでおり、地域性やお客様の嗜好、自分自身の興味といった要件を加味しながら提供しています。これまでに数量限定で扱ったコーヒー豆の中には思わぬ反応をいただいたものもあり、そうした要件の幅を広げても良いのではないかと考えさせられる時もあり、コーヒー豆選びが楽しくなります。

 まだまだ課題はありますが、次のステップに向けて気持ち新たに2019年を迎えたいものです。感謝!感謝!

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柑橘類

 お客様から柑橘類をいただきました。見ての通り5種類もあり、色々な味を楽しめそうです。中には名前も知らなかったスイートスプリングなんてのもあり、「青っぽいけど甘いよ!」といった物から、「マドンナは皮が薄いからオレンジのようにカットして食べて!」と念入りな説明つきです。頂き物のお裾分けらしいので気兼ねなく頂戴し、家に帰って妻と共に食べ比べる事にします。

 同じ柑橘類でも見た目や大きさ、色合いが異なるように、酸味や甘味の違いに明らかな特徴があります。また、みかんと一言で言っても、人によっては「有田」、「愛媛」、「熊本」、いや「蒲郡の青島みかん」と随分と好みが違ったりします。コーヒーを見てもアラビカ種とカネフォラ種と大きな違いがあるうえに、アラビカ種の中にも栽培品種は、ブルボン、ティピカ、カトゥーラ、カツアイ、パカマラ、ムンドノーボ、マラジコッペと思いつくまま出してもこれだけある訳です。

 柑橘類は果肉を食べて楽しむものですが、コーヒーはコーヒーの実の種を焙煎し、さらに抽出して楽しむのですから、柑橘類のように大きな違いなどないと思われがちですが、実際に飲み比べると明らかな違いがあったりするから面白いのです。ましてやみかんと同様に、同じ品種でも産地で少しずつ違ってくるから色々試したくなるのです。

 そんなことを思いながら、コーヒー豆の商品棚に並んだ産地ごとのコーヒーが、日々売れていく品が違っていることに納得してみるのでした。

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年末らしく

 定休日と天皇誕生日の振替休日を利用し、年末らしく妻と共にお墓掃除へ行ってきました。少し早いくらいかと思いきや、私たちが掃除を始めた頃から次々と墓地に人がやってきます。一年間の報告をご先祖様へ行い、心なしか清々しい気分になりました。

 その後、買い物をしながら美濃加茂市へ向かい、お客さんから情報を得た「夏樹寿司」へ行きます。寿司屋さんなのに洋風の建物で、古い喫茶店を改装し使用しているかのような店構えで、ナビで行かなかったら気づかない場所にあります。でも、リーズナブルでお腹いっぱい食べられると評判のようで、食事中も予約の電話が何度も鳴っていました。久しぶりに回らない寿司を食べました。

 自宅に帰ると、妻が「門松をつくらない?」と言うので、となりの竹やぶで竹を切り出し、門松を数年振りに作ります。これまで次女が作ってくれていたこともあり、竹の長さが随分と短くなってしまい、「不格好!」と妻からクレームをつけられるものの、葉牡丹や松、南天を飾ると門松っぽくなってきます。まあこんなものだと多少の満足感を得ながら、お店のドアの両脇へ設置してきました。

 今年も営業日は残すところ6日間とまりました。自宅の大掃除や買い物の手伝いができないこともあって、今日ぐらいは妻孝行に徹して、年末らしい時間を過ごすことにたのでした。

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恒例行事

 昨晩は、ウエルフェア土岐で年末の恒例行事となっている、土岐手話サークル竹の子のクリスマス会でした。毎回この場へ来ると、気心の知れた家族のような存在になった仲間たちに癒され、時間を忘れて楽しむことができます。

 今回も、聴覚障害者を含む41名の会員や家族が集まり、色々なイベントが行われました。中には、フラダンスサークルに入っていた仲間を中心に、手話のように手や指の動きで様々な表現を行うフラダンスを解説してもらい、参加者に飛び入り参加で一緒に踊る経験をしてもらいました。

また、昼の部の手話歌や〇×ゲーム、子供たちが活躍したボーリングゲームなどで盛り上がります。

 そして、全員が力を合わせて行ったのが、毎回You Tubeへ動画をアップしている、寸劇付の手話コーラスです。以前は童話を題材にした手話劇を中心に行っていたものが、最近では時事ネタを盛り込んだ要素が多くなり、「栄光の架け橋」に合わせ、2020年オリンピックをテーマに表現してくれました。

 土岐市が過去にウエートリフティングの有名選手を輩出したこともあって、オリンピックで金メダルを目指す様子をコミカルに演じ、クリスマス会を大いに盛り上げてくれます。失敗や苦労の連続を現場にいた皆が知っているだけに、素人っぽさ満載の動画でしたが、身内に大ウケでした。

 楽しいサークルに感謝!感謝!

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クリマスリースが届いた

 手話サークルの仲間から、「クリスマスリースを作ったので店に飾ってください。」といって、今朝、クリスマスリースが届きました。落ち込んだ時期に、「もう今年も終わるんだ。」と、年賀状や年末年始の準備がまったく出来ていない自分に気付くのでした。

 12月に入ってからトラブル続きで、製菓用の調理器が突然壊れてしまい、安く購入しようとして詐欺サイトに引っ掛かりそうになりました。注文途中で怪しいことに気付き、正規の商品を最安値で購入しましたが、お店に居ながら全国の色々な商品が購入できる反面、リスクが伴うことを改めて知らされます。

 詐欺サイトに騙されないなくて良かったと思ったつかのま、今度はエアコンが故障しました。今年の冬は暖冬なのかと思える程の暖かな日が続いた後なので、「こりゃ大変なことになったぞ!」と思い、メーカーのサービスに電話して保守担当に来てもらいます。幸いなことにリセットかけたら正常作動しましたが、修理すると室外機の基盤ごと交換となるため6万円程かかると言われてしまい、動揺しながらも出張点検費のみで済んで安堵します。

 そして、今週の定休日に起こしてしまった車の事故です。現在は保険会社に任せているものの、警察、消防への通報、レッカー移動や保険会社や相手方への対応などに追われ、一日で1年分のエネルギーを消耗した気分でした。自動車保険のおかげで車は修復できますが、心の中は雲がかかった状態が続いています。

 普段、高齢のお客様が駐車場に留められる際、危ういハンドル操作にやきもきしていたのが、「早くも自分の番になってしまったのか?」といった自信喪失状態になったり、事故を起こしてしまったのに、保険で何も無かったのごとく車が修復されることに、妙な罪悪感を抱いたりして精神的に落ち込んで微熱も出てしまいます。妻からは「普段、ストレスのない生活を続けていたから、今回の事で熱が出た、いわるゆ知恵熱じゃないの。」と言われてしまいました。

 そんな時に届けられたクリスマスリースに癒されながら、今年、残り少なくなった時間を充実させねばと思うのでした。

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エチオピア商品取引所「ECX」

  昨晩行われたセミナー講師のレポートを読むと、それまでオークションを中心にして実施されていたコーヒーの取引は、2008 年にエチオピア商品取引所「ECX」(Ethiopia Commodity Exchange)が開設され、コーヒーの他にトウモロコシやインゲンマメ、コムギ、ゴマなどエチオピアで生産される農産物を扱うようになったそうです。その経緯は、2000 年代初頭のコーヒー危機を教訓にして、その取引価格の乱高下をおさえることをおもな目的に開設されました。けれど、ECX がすべての問題を解決したわけではなく、ニューヨークのコーヒー先物価格が急騰してもエチオピアでの取引価格が同じように連動しないとか、時間がかかる流通システムや不安定な品質が指摘されています。
 こうしたECXが適切に機能しない理由を知りたいと、このECXの生みの親でもあるEleni Zaude GabreMadhin(元世銀エコノミストのエチオピア人)のTED(2007年)でのプレゼンを見ることにしました。このプレゼンで、彼女はECXがあれば、エチオピアの食糧危機や農民の生活向上に貢献できると説明しており、次のように話しています。
 「アフリカの市場経済が貧弱な理由は、道路や電話回線などのインフラが無いだけでなく、必要とされる市場の仕組み自体が存在せず、市場情報や評価や基準など確実に売り手と買い手とをつなげる方法が無いためです。このため小規模な取引しか成り立たず、商品売買は個人的な知人や信用できる仲間内に限られます。また、これを理由に商品が生産者から消費者に届くまで約4~5人の手をめぐり渡るだけでなく、そのたびに、その袋が変わるのです。人々はこうすることでしか品物の質や量を見定めることができないのです。そして、そのことは商品不足や価格変動のサインに早く気づき対応できるという、市場の能力に大きく影響しますし、価格そのものに反映されます。商品の基準や市場情報がなかったりで、繰り返し袋を変えなければならず、結果的に手数料がかさみます。」
 そして、「ECXとはエチオピアのための商品取引所。参加する人々が恩恵を受けられる場所となり、健全で信用できる効率的で透明性のある仕組みが生まれ、小規模農家がリスクに対応できるようになります。」と理想を掲げていましたが、現実には問題点山積の組織となったようです。講師の方は、一度解体するくらいでないと修復できないと思っていること、再びオークションを中心としたものにもどるのではないかと語っていました。
 農業に対する国の管理というと、なんだか日本でも聞いたことがある気もしますが、エチオピアでは、国内生産量の約96%を占めると言われる輸出用コモディティコーヒーを9つの主要生産地(Yirgachefe、Sidama、Jimma、Harar、Limmu、Kaffa、Tepi、Bebeka、Lekempti)に分け、品質を国が管理し、産地内でのブレンドによる品質の平準化で国が品質や価格をコントロールするということにありました。僅かなスペシャルティコーヒーの流通を促すことより、96%の一般流通品コーヒー市場を守り価格を上げることが目的だったのです。けれど、消費国からは、トレサビリティーの不明確な商品としてブランドイメージを落とすことになったのです。
 さらに、ECXの運営する国が取引所の維持、精製所、各種研究施設を運営する費用にあてるため、ピンハネしているといった話や、許認可上の利権と癒着で大部分が権力者や資本家に流れているらしいといった話が出てくるところをみると、ますます何処かの国を連想してしまいます。理想と現実は世界共通のようです。
 ECXの今後も気になるところですが、エチオピアの歴史も興味が沸いてきました。何か良い本でもないか探してみましょうか。

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名古屋の夜

 今日の夜は、コーヒーアミーゴス中部主催の特別セミナー『コーヒー発祥の地、エチオピア』に行ってきました。名古屋駅裏にある、肉とワインのバル「サンルイス」で夜7時から行われることもあり、閉店後速攻で片付け土岐市駅へ向かい、中央線で名古屋駅まで行きます。ところが、名駅周辺を歩いたことが少ないので、名古屋駅西口徒歩5分とかいっても到着するはずもなく、駅裏へ行くところ駅前に行ってしまい、結局、開始直前に滑り込みます。
 「コーヒーといえば、エチオピアモカという方も多いと思います。コーヒー発祥の地エチオピアは、以前謎に包まれていますが、その謎を学問的な面から優しく講演していただきます。その後は、講師を交え皆さんで食事会を楽しみましょう。」といった趣旨の催しですが、面識のない人と食事を共にしたり、お酒の弱い私にとっては窮屈な時間でもあります。
 講師は、京都大学大学院でアジア・アフリカ地域研究を行っている川股一城氏で、内容は次のようなものです。
・コーヒー飲用、焙煎のはじまり
・コーヒレモニーの実際
・現在のコーヒー農園状況と今後
・エチオピアの文化と歴史
・渡航に際しての注意
 事前に講師のレポートを2件探し出し、焙煎しながら読んで事前勉強したものの、講師のレポート以上の内容はなく、少し残念な思いでいました。もっとも、エチオピア初級編というプロジェクターの資料を見たとたんに納得したものの、コーヒー産業に深掘りした内容が聞きたかったのが正直な感想です。質問したエチオピア商品取引所(ECX)の問題点も明らかにならなかったものの、さらにエチオピアの歴史的背景が知りたくなったのが、最大の収穫でした。
 それにしても、暗くなったら寝て、明るくなったら起きる生活をしている私には、名古屋の夜は似合いません。本来なら、もう少し記録したかったのですが、もう寝ます。

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ハハハッ

 昨晩、スーパーで買った干し芋を食べていると、ガリッ!っとした感触が伝わり、「石でも入っていたか?」と見てみると、自分の奥歯を治療した詰め物でした。随分前に歯医者へ行ったきりで、こんなことで再び受診することになるなんてと思いながら、今朝になって予約の電話を入れると「今日は早めに閉めるので、金曜日になります。」と言われてしまいました。仕方がなく、数日間は右の奥歯を使わないように傾きながら食べなければ。それにしても、子供のころから歯医者が嫌いな私は、しばらく憂鬱な日々が続きます。

 そんな事を思いながらコーヒーを飲んでいると、白い歯を着色させてしまうコーヒーって、歯にとっては嫌われ者かな?などと考えてしまい。コーヒーと歯の関係について少し調べてみることにしました。すると、意外にも悪者でもないようです。

  ブラジルのリオデジャネイロ連邦大学の研究チームによれば、ブラックコーヒーに虫歯予防があるという研究結果を発表しています。抜け落ちた乳歯に虫歯や歯周病の原因となる細菌バイオフィルム(歯垢・プラーク)を培養し、ロブスタコーヒーノキから抽出したコーヒーに浸けて経過を見たところ、コーヒーが細菌バイオフィルムを活発に分解し始めたそうです。研究者よれば、コーヒーに含まれる抗酸化物質ポリフェノールの効果ではないかと考えているようです。    

 また、インド・マニパル大学の研究者らも、ロブスタコーヒーノキから抽出した濃度の高いコーヒーが、歯周病菌に対して有効性を示したことを確認していたり、ボストン大学の研究結果では、コーヒーの消費量が多い人は歯の根を支える歯槽骨の損失が少ないというものまでありました。「歯周病の原因のひとつが活性酸素で、歯茎の中で増えると歯茎の組織を破壊します。コーヒーには活性酸素を抑える働きがあるため、歯周病の予防効果が期待できるのです。」というのです。

 もちろん、砂糖入りは注意が必要で、糖分が含まれていると虫歯になりやすいだけでなく、口の中が酸性に傾くことで歯のエナメル質が溶けやすくなり、酸で歯が溶ける「酸蝕歯(さんしょくし)」の状態になってします。

 でも、いずれもロブスタについて効果があるようで、アラビカについては触れていないわけです。ロブスタが飲めない私には全く無縁なことが分り、最後に虚しく「ハハハッ」と笑ってみるのでした。

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詐欺サイトにはご注意を

 ケーキ作りをしていると、急に作動しなくなった調理器具。いろいろ作動環境を変えて試したり、内部を覗いても原因が分かりません。開業前から使用している機器なので、ある程度の使用頻度を考えれば故障しても不思議ではありませんでした。修理した場合の費用を調べるため同様の故障となったケースでは、思いのほか高くつくことが分り買い換えることにします。なにせケーキ作りには必要不可欠で、便利な道具なのです。

 そこで、ネットで注文しようと検索すると、予想どおりの価格帯が大半で、少しでもお値打ち品がないか探すと、「ありゃ!半額以下じゃないの!」と驚かせるサイトを見つけます。これなら随分節約できると申し込み、「代金支払いは代引きで、」と進めていくと先払いしかありません。頭の隅に「もしや?」と思いながら注文してみました。すると、注文確認のメールには「送金先は別途連絡する」とあります。その後届いたメールには、その送金先口座が郵便局のみであったり、口座名義人が個人名ということもあって、代金の支払いを止めて再度通販サイトを確認しました。

 すると、怪しい点が次々と出てきます。

・会社概要に記された住所の郵便番号が東京都なのに神奈川県の番号っぽい(実際にない番号)。

・電話番号が東京都内なのに03から始まらない。

・会社の住所地をGoogleのストリートビューでみると、細い路地の住宅地で会社らしきものがない。

・会社名を検索しても全く別の会社しか検索できない。

 さらに、サイトをよく見ると、関連商品のバナー広告が画面の四隅あるものの、全てリンク機能がなくて単なる飾りとなっていたり、URLが「http」のままでした。

 近年は、大手通販サイトをはじめ、URLが従来の「http」から「https」に変更されています。httpsの「s」はSecure、つまり安全に取引ができるサイトということを証明しており、https化されたサイトにおけるやり取りは、全て暗号化されています。また、https化されたサイトは、ブラウザのアドレスバーに南京錠のアイコンが表示されるため、ほとんどの通販業者が消費者への安全性のアピールのためにhttps化を完了しています。そのため、httpのままのサイトは、通販詐欺サイトか、安全性に対して関心がない通販業者ということになるため、注意が必要なのです。

 そんな怪しいサイトであることが判明したので、代金を送金しないだけでなく、登録した個人情報をデタラメな内容に書き換え、安心できるサイトから代金引換で注文し直したのでした。概ねこうしたサイトの管理者は外国人が多いため、支払いさえしなければ被害を受けることはないのですが、個人情報を書き換えたと言っても悪用されないとは限りません。もっともクレジットカード番号がスキミングされた訳ではないので、まずは一安心といったところです。何かコンタクトをとってきたらブログのネタにでもしましょうか。

 とりあえず、「詐欺サイトにはご注意を」といったところです。

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太田宿散歩

 妻が宝くじを買った事を知り、妙な対抗心が湧きあがって、「宝くじなら美濃加茂の平田たばこ店だろう!」と美濃加茂市までやってきました。せっかくなので、ゆっくり歩いたことのなかった太田宿を散歩することにします。
 大田宿は伏見宿から、さらに鵜沼宿へ続く、中山道の中で江戸日本橋から数えて51番目の宿場です。伏見宿から向かう途中の太田橋のたもとには「今渡の渡し場跡」という石碑が立っており、「東へ江戸」「西へ京」と刻まれており、木曽川を渡る渡し場があったことが分ります。急流で川底も深い太田の渡しは、祐泉寺近くだったり、太田橋近くだったりと時代によって移ったようで、この今渡の渡しは江戸時代中期から昭和初めに太田橋がかかるまで利用されていました。
 太田橋を渡って木曽川の土手の上を歩きながら、飛騨へ向かう「飛騨街道」、関や郡上へ向かう「関街道」への分岐点でもあり、また木曽川が並行して流れているので交通・物流の要衝として機能していた場所を想像してみます。でも、思い出されるのは、若い頃にカヌーでこの近辺を川鵜を見ながら遊んでいたことぐらいです。そして、途中で右に曲がって宿場の入口を感じさせる、米問屋小島屋まで出てきました。
 この店の信号手前を左に入ると中山道の宿場らしい町並みが見えてきます。店の前にある大きな水車を見ながらしばらく進むと、道路形状が折れ曲がっており、“桝形”と呼ばれている外敵の侵入を少しでも阻む構造で、何だか城にも似ています。その横にあるのが祐泉寺です。文明6年(1474年)に大道真源が湧泉庵という寺を建立したことに始まるといわれている、臨済宗妙心守派の歴史あるお寺のようです。
 その先にあるのが、小松屋の屋号で営まれた太田宿の旅籠です。現在は、お休み所として一般開放されており、講談や音楽などのイベントなどでも使われているとのこと。入ると全て開けっ放しになっているので外気と同じ冷たい空気が漂いますが、かえって江戸時代にタイムスリップしたかのような気分になります。
 このあたりに来ると、古くからある建物が多く、呉服店だった永楽屋、脇本陣と呼ばれる本陣に次いで江戸時代の宿駅制度上の半公共的な宿泊機関、酒蔵店の御代桜、旧太田宿本陣門、太田宿中山道会館へと歩きました。脇本陣は1769年(明治6年)に建てられた母屋が現存しており、現在も住居として利用されている国指定重要文化財です。ちなみに、板垣退助はここに宿泊した翌日に岐阜市で暗殺されているようです。
 月曜日のため、江戸時代の太田宿の街並みを再現した展示室のある、太田宿中山道会館は入ることができませんでしたが、ほとんど人も歩かない午前9時前に太田宿散歩を終えました。さて、その後購入した宝くじ(プチ)で、年末まで夢を膨らましておくとしましょうか。

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お守りは気休め?

 先日、名古屋市名東区にある猪子石神明社へ参拝し、猪子石という地名に由来する牡石と牝石も巡り、腰痛にご利益のあるというお守りも受けたのですが、ここにきて持病の腰痛が悪化してきました。12月に入り忙しくなって疲れが溜まったことと、急に気温が下がったことが原因だと思われますが、猪のご利益はなさそうな気配です。(信じたい)そもそも、猪が腰痛にご利益があるのか疑問になり、調べてみることにしました。

 奈良時代の僧侶である弓削道鏡(ゆげのどうきょう)は、称徳天皇から特別に可愛がられ、太政大臣に、さらに法王にまでなりましたが、さらに皇位(天皇の地位)まで望むようになります。そんな時、「道鏡を皇位につければ國平らかにならん」と、宇佐八幡宮のお告げがあったという噂を耳にした称徳天皇は、和気清麻呂にお告げの真偽を確かめるため、九州の宇佐八幡宮へ行くよう命じました。宇佐八幡宮へおもむいた清麻呂は、「皇室の血筋でない道鏡は掃い除くべし」とする宇佐八幡宮の神託を持ち帰り、直接、天皇に申し上げたことにより嘘が判り、道鏡の野望は阻止されたのでした。

 これに怒った道鏡は、嘘を暴いた清麻呂を大隈国(鹿児島)に追放し、追っ手(刺客)を出します。清麻呂は、道鏡の追っ手に足の筋を切られて歩行困難になりましたが、突如現れた三百頭の猪に助けられ、猪の警護のもと宇佐八幡宮に再度戻り、お告げのお礼参りをすることが出来ます。そして、神からの啓示に従って霊泉(温泉)に入り、足を治癒することが出来たのです。その後、称徳天皇が没して光仁天皇が即位し、天皇家は安泰となり、道鏡は下野国(しもつけのくに)に流され、清麻呂は平城京に呼び戻されて、平安遷都などに尽力したといいます。

 確かに猪が清麻呂を守ったということですが、足が治癒したのは神から啓示のあった霊泉(温泉)に入ったからのような気がします。結局、温泉に入って療養する湯治で良くなったってことじゃないの?じゃあ、このお守りは気休め? 

そんな事を考えながら、いつも通っている接骨院に行くことにしました。

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グアテマラ三種

 年末に向けてのお知らせ葉書を作成し、なんとか今日の午後に発送しました。以前から計画していたものの、お尻に火が付かないと動けない性格なので、毎回バタバタとなってしまいます。

 今回のお知らせ葉書の内容は、年末年始を含む臨時休業日を周知することと、グアテマラのリンダビスタ農園イエローナンセ・ブラックハニーと、グアテマラ のマタケスクイントラ、アヤルサ等のオリエンテ地域の豆を使用したナチュラルの紹介です。常時販売しているアンティグアSHBを含めると、ウオッシュド、ナチュラル、ハニーのグアテマラ三種が揃うこととなり、「グアテマラのコーヒーの特徴は、」なんて言ってる人をビックリさせるバリエーションになると、内心一人楽しんでいます。 

 また、今回葉書を発送するリピーターの対象者を6月以降に利用された方とし、比較的頻繁に利用されるお客様に絞りました。それでも100名という人数になり、改めて小さな珈琲屋を利用されている方々に感謝するばかりです。そんな訳で、少しでも感謝の気持ちを表したいと、タイのコーヒー豆「サイアム ブルームーン」を小袋に入れてプレゼントすることにしました。 

 このコーヒー豆は、タイ王国のチェンライ地域の標高10001300mで栽培されており、「その昔ブッダが一晩泊まったとされる場所にある、有名な泉の水で精選された。」、「その泉は満月の夜に月光が煌びやかに水面に写り、光の柱が浮かびあがるように見えた伝説がある。」、「ラマ9世が戴冠式でも使用した水は、この泉の水。」といった由来の水が使用されているという、“聖水”で精選されたコーヒー豆なんだそうです。商社の謳い文句によれば、「パワーを添加させているコーヒーと言っても過言ではない?!」とちょっとオーバーな表現となっています。 

 真偽を確かめたくて調べたのですが、具体的な根拠は見当たりません。それならば御利益に便乗して「開運コーヒー」としてプレゼントしようとなったのです。こんな商社の謳い文句を鵜呑みにして商売してしまうと、ブッダにぶっ叩かれそうな気がしますから。 

 さて、残り少なくなったグアテマラのナチュラルやブラックハニーの評価を気にしながら、無事に年末を迎えられるよう少しずつ大掃除をしましょうか。

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日日是好日

 1013日公開の映画「日日是好日」、今では一日に一回のみの上映回数となった、約2ヶ月後に観賞してきました。この映画は、エッセイスト森下典子さんが約25年にわたり通った茶道教室での日々を綴った「日日是好日 『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」を、黒木華主演、樹木希林、多部未華子の共演で映画化されたものです。

 「本当にやりたいこと」を見つけられず大学生活を送っていた20歳の典子が、お茶を習い始め、就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々や、失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があったことに気付く。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息感。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている」その感動を茶道のように静かに表現しています。

 タイトルの禅語である「日々是好日」や、茶道に由来する「一期一会」という言葉は遠い昔から使われており、千利休がお茶を体系化した安土桃山時代には、織田信長や豊臣秀吉の天下でした。「昨日、元気だった友達が、今日殺されたなんてことがたぶんいっぱいあって、この人に会うのも今日が最後になるかもしれない、っていう切迫感がいつもあったんじゃない?」というセリフを聞きながら、のほほんと生きている平和な現代の日本に生きている感覚と、随分意味の深さが違うことに気づかされます。

 「世の中は、前向きで明るいことばかりに価値をおく。けれど、そもそも反対のことがなければ、『明るさ』も存在しない。どちらも存在して初めて、奥行きが生まれるのだ。どちらが良く、どちらが悪いというのではなく、それぞれがよい。人間には、その両方が必要なのだ。」原作にはこんな言葉がありますが、いろいろあった自分の人生も、そんな風に思えるようになったと年齢の積み重ねを実感します。

 また、そうした自分を全て受け入れているからこそ、今こうして新しいスタートを切っている訳で、珈琲屋としてはまだまだ未熟なのだけれど、体に馴染むまで繰り返し日々精進し、自分なりの器を作った後に、焙煎や抽出の心が入れば良いと思えるのです。教えられた答えを出すことでも、優劣を競争することでもなく、自分で一つ一つ気づきながら、自分の方法で、あるがままの自分の成長の道を作ることができたら、なんと素敵な人生だろうか。

 そんな事を考えながら、「帰ったら、久しぶりに妻にお茶を点ててもらおう!」と思い、地元の和菓子屋「旭軒」に立ち寄ったものの、定休日でシャッターが閉まってるのを見て、締まらない現実に戻されるのでした。

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雨の犬山寂光院

 雨の日の午前中、犬山市まで足を伸ばして犬山寂光院まで行ってきました。別名「尾張のもみじでら」と呼ばれてる犬山寂光院は、白雉5(654)年開山という尾張最古といわれる有名な寺であり、自然豊かな全山は国定公園に指定されています。「尾張のもみじ寺」とも呼ばれるだけあって、もみじは約1,000本もあり、特に巨木が多くて葉が細かく色鮮やかに染まるので見応えも十分な紅葉スポットです。
 11月10日(土)から12月9日(日)まで「紅葉まつり」が行われており、晴れていれば観光客も多くて敬遠してしまいますが、雨の月曜日ならば人の数も少ないことを予想して向かった期待通り、一番近くの駐車場に車を留めることができました。駐車場から千体観音堂までの道のりも、左右に紅く染まったもみじが目に飛び込んできます。
 山麓広場から本堂までスロープカーを利用するか、七福坂(石段)を登るか一瞬迷いましたが、自分よりも若い人がスロープカー乗り場で待っているのを横目に、ご利益を期待して石段を登ることにしました。この七福坂は七つの福を身につけながら登る石段参道と言われ、七つの名前とその意味、段数が表示してあります。
「恵比寿坂」繁栄を祈って 先ず64段
「大黒坂」裕福を祈って 34段
「毘沙門坂」勇気を祈って 17段
「布袋坂」円満祈って 37段
「弁天坂」良縁祈って 37段
「福禄寿坂」人望を祈って 43段
「寿老人坂」健康長寿を祈って あと104段
と本堂まで参道が続いていきますが、「布袋坂」と「弁天坂」は左右に別れて上ることになるため、上りと下りで異なる石段を利用しました。
 木々が真っ赤に染まった光景も良いですが、落ち葉で赤い絨毯を敷き詰めたような境内も、なんだか特別な雰囲気があって良いものです。石段の上り口には「普通に歩いて約10分 急いで歩いて約15分」という案内版があり、どういう計算なのか?と思っていましたが、年甲斐もなく早足で登ってみて分かる息切れに、「なるほど!」と理解したのでした。
 さて、ご利益の程はいかがなものでしょうか?宝くじでも買ってみようかな。

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