■ 2017年6月 ブログ

一年の半分

 今朝お店に来る途中、ポストへコーヒー豆購入リピーター宛の葉書を投函してきました。日頃のお礼を込めた「水出しコーヒーパック」プレゼントの案内と、昨年行った焙煎体験会のお知らせです。これで、6月までに行うべき予定の準備を終えました。

 考えてみれば、もう一年の半分が過ぎることになります。普段から一週間があっと言う間に経過し、「また定休日か!」と感じてしまうほど時間が過ぎてしまい、「もっと色々なことがやってみたい。」という衝動みたいなものが生まれます。

 「定休日を月に2回ほど増やしたら?」と妻からも勧められるのですが、コーヒーに関するセミナーやイベントが都合よく定休日と合う訳でもなく、来店される方が「えっ、休みなの。」と言われてしまうのも残念なのです。しばらくは、モヤモヤした気持ちを持ちながら継続していくことになります。

 今回送付した葉書は約100枚です。過去6か月以内にコーヒー豆を購入いただいた方をピックアップしたのですが、開業当時から変わらず来店される方が意外に多く、ただただ感謝するばかりです。そうしたお客様からの口コミで多くの方々に利用していただいています。改めて、来店される一人一人と向き合いながら、「なま豆を まめに焙煎し 楽しく まめに暮らす」を実践していきたいものです。

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竹の子交流会

 今夜は、手話サークル竹の子の交流会を「まめ蔵」で行いました。「まめ蔵」で行うのは今年で二回目となり、今後も定番の行事になりそうです。もっとも、仕出し弁当を注文して飲み物と簡単な食事を準備する程度ですから、いたって気が楽なのです。そのうえ、ドリンク類はセルフサービスですから場所を提供するといった感じ。唯一問題なのは、夜が苦手な私にとって9時まで店を開けることになり、睡魔との戦いとなることです。

 今回も、座席数15席のところ22名の参加となったため、補助椅子を追加して、ソファーに座れるだけ詰めて座ってもらいましたが、とてもお金をいただいて座ってもらうような状況ではありません。

 いつものように、開始時間を過ぎたところから人が集まり始め、8時にやっと盛り上がる感じなんですが、今回も聾者が2名参加していただいたおかげで、手話ので会話も進みます。あ~楽しいけど、疲れるワ~。

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暑気払い

 昨晩、「ちょっと苦いアイスで暑気払い」という絵手紙を書いてみました。

 暑気払いとは、その名の通り「暑さをうち払う」ため、体に溜まった熱気をとり除くことをいいます。暑気というように、暑さや熱そのものに限らず、弱った気(エネルギー)を元に戻して「元気」になろうという訳です。 

 一般的には、夏場の暑さやストレスを発散する名目としての宴会、飲み会を行うことを表していますが、昔は暑さをしのぐために、体を冷やす効能がある漢方薬を飲んだり、枇杷(びわ)や桃の葉を煎じた「枇杷葉」を飲んでいたようです。

 江戸時代に詠まれた川柳に、「ビワと桃、はばかりながら暑気払い」というものがあります。本来、ビワや桃は実を食べるものですから、その葉っぱだけ煎じて飲むことはちょっと申し訳ないな、という気持ちを詠んだ句です。「葉ばかり」と「はばかられる」という2つの意味をかけているのです。

 元々は暑気払いとして夏に収穫される物を食べていたようで、麦を使った素麺や野菜のキュウリなどは、体を冷やす効果や利尿作用によって夏場の健康維持に役立っています。それならばと、アイスコーヒーで熱くなった体を冷やし、コーヒーの利尿効果で余分な水分を排出してもらおうという訳です。学術的な根拠など全く調べていませんが、何だか語呂が良いので「アイスコーヒー」をお勧めしちゃいます。

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お中元

 今週は梅雨らしいジメジメした日が続くようです。そして、梅雨明けすればギラギラした太陽が照りつける夏になります。そんな時にはアイスコーヒーが飲みたくなる季節の到来って訳で、アイスコーヒーが手軽に作れる水出しコーヒーパックを用意してみました。

 この水出しコーヒーパックは、日頃からコーヒー豆を購入いただいているリピーターの方々へ、「お中元」としてプレゼントしようと計画しており、コロンビアSUPの豆をサンプル焙煎して、使用する粉の量の異なる数種類のパターンを味見して作りました。「ちょっと苦いアイスで暑気払い!」というのが今回のイメージです。

 2年前の冬には、パナマのエスメラルダ農園ボケテ・ゲイシャをドリップバッグにしてクリスマスプレゼントにしましたが、今年の夏はアイスコーヒーの水出しコーヒーパックという趣向です。前回は、コーヒーを自宅で淹れている方々の趣向とゲイシャに対する反応を知ることが目的でしたが、今回は、アイスコーヒーの飲用傾向と水出しパックへの反応を知ることが狙いです。アイスコーヒー用の豆として品揃えしていないだけに、今後の課題としてお客様の意見を聞く機会にしてみたいと思っています。

 さて、リピーター名簿の整理と案内葉書の準備を忘れないうちにしなければ、のんびりしていると「お中元」が「お歳暮」になってしまう。

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コーヒーを好きという人

 定休日の朝、焙煎を終えてから美濃加茂市まで出かけ、コクウ珈琲で昨日から開催されている催事「コーヒーを好きということ」を見に行ってきました。

 西尾市に店を構える自家焙煎珈琲店「フレーバーコーヒー」の店主である

 中川正志さんが、コーヒーを好きということから生まれた、素晴らしい発明や珍品奇品を展示するこの催事、以前から知っている人にとっては懐かしい作品や、現在取り組んでいるアイデア作品(商品)が上品に鎮座しています。

 催事場であるコクウ珈琲が落ち着いた店内であることや、美術館のように作品を展示する手法の中で、見覚えのある工作物が並ぶ光景は、中川さんの顔が浮かんでしまって、思わずクスッと笑みがこぼれてしまいます。

 まるで作業場のようなフレーバーコーヒーの店内からは想像できない工芸品の扱いで、作品の解説文がウンチクたっぷりに盛り上げており、このキャップが確かに「秘宝館」ぽくっていい!そして、壁に飾られた写真パネルがNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」みたいで、さらに笑みがこぼれてしまう。

 断っておきますが、この笑みは嬉しさの笑みなんです。ここまで中川さんを持ち上げていただき、ただただ嬉しくなってしまうのです。個人的には中川さんの人形を置いてほしいくらいなんですがネ。催事のタイトルも「コーヒーを好きという人」にしてもらいたい。なぜなら、展示された作品群は中川さんのキャラクターだから生まれるものであり、そのキャラクター全てが「フレーバーコーヒー」なのだと思うから。

 なお、この催事は7月2日(日)までなので、興味のある方は覗いてほしいものです。

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コーヒールンバー!?

 近くのコンビニが改装したため、どんなものかと覗いてみたら、意外と変化がないので店内を見回していると、アイスクリームコーナーに気になる商品を発見!その名も「コーヒールンバー」なるトボけた商品名で、スティックタイプのアイスバーです。パッケージには何やら男女が夕焼けの前でルンバを踊っているような背景で、コーヒーとクッキーの混入されたアイスバーの写真が並んでいます。

 コーヒールンバとアイスバーをダジャレで繋げているものの、コーヒールンバはそもそも楽しげな曲ではないのです。過去のブログでも取り上げましたが、日本では、♪昔アラブの 偉いお坊さんが 恋を忘れた あわれな男に しびれるような 香りいっぱいの こはく色した 飲みものを 教えてあげました♪なんていう恋の曲なんですが、実は、ベネズエラのシンガー・ソングライター、ホセ・マンソ・ペローニ(Jose Manzo Perroni)が1958年に作詞・作曲した"Moliendo Café(コーヒーを挽きながら)"が原曲でして、歌の内容なまったく異なっています。

 本来のコーヒールンバの歌詞を調べてみると、♪夕方 日が傾くと また暗闇がやって来る。あるのはコーヒー農園の静けさだ。いつものように また その歌が聞こえる。それは コーヒーの古い挽き臼の悲しい恋の歌である。それは 夜の休息のなかで うめき声を聞いているようだ。ある恋の苦しみを ある恋の悲しみを。サンボのマヌエルは心に抱く。彼の悲嘆のなかで とどまることなく夜はふけていく。コーヒーを挽きながら。♪ サンボ(zambo)とは、南米のスペイン語圏・ポルトガル語圏で、奴隷としてアフリカから連れてこられた黒人と現地のインディオもしくはムラ-トとの混血のこと。ムラ-トは、白人と黒人の混血を指しています。

 原曲にはアラブの偉いお坊さんではなく、人種差別を受けながらコーヒー農園で働く若者が登場し、暗闇の中で、うめき声のような押し殺した声で悲しい恋の歌を歌うのです。けっして、「コーヒールンバー」のように甘くなく、口の中で溶けるような淡い恋心でもない、悲しい物語が根底にあることを誰も知らないまま、Good price(グッドプライス)というキャッチフレーズにつられて手を伸ばすんだろ~な。

 ちなみに、「あたり付き」に期待しましたが、見事にハズレました。

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不得意な文章

 土岐市では、毎年各町の青少年育成会で総会が行われ、その中のイベントとして、児童生徒による作文の発表があります。手話サークル竹の子としても、数か所の会場で手話通訳を行いますが、作文については事前に原稿をもらい、作者の意図する内容を把握して表現するように準備します。

 手話通訳を行うには、定型文のような挨拶や祝辞はともかく、作者の気持ちを表す作文の場合には、「だらだら」といった抽象的な表現や曖昧な言い方を前後の文章から分かりやすい手話表現に工夫します。そのために事前準備と練習が必要なのです。

 これまで土日に行われていたこともあって、お店を開業してから担当を外れていましたが、7月上旬に行われる会場では平日の夜ということもあり、久しぶりに私も作文の通訳を行うことになりました。そんな訳で、先日預かった作文のコピーを読みながらボイスレコーダーに録音し、手話単語を確認したり表現方法を工夫しているところです。

 毎回思うのですが、小学生や中学生の文章には幼い表現が多く、中には字数稼ぎの繰り返しや「どっちやねん?」と思うような言い回しもあったりします。けれど、こうしてブログを書いている自分自身に置き換えても同様で、この年齢の文章では恥ずかしすぎる稚拙なものや、結局言いたいことが伝えれたのか自信のない時もあり、文章をアップしてから読み直してみると誤字脱字に気づいたりすることも度々です。

 不得意な文章ですが、それでも書き続ける理由は、文字にすることによって考えを整理したり、知り得た知識を具体的に文字として表現することで、曖昧だった部分を腹に落とす作業になるからです。いくら書き続けても作家のような文章は書けませんし、年齢に見合った味のある文章にもならないのですが、脳ミソを現状維持程度に保つため、今後も出来るだけ長く綴っていこうと思います。

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ずんだ

 初夏になったこともあり、今年も昨年同様に「ずんだのロールケーキ」を作りました。生地は緑色にするため抹茶を混ぜ、ずんだの入り生クリームの中心には「ずんだ餡」を巻いてみました。

 この「ずんだ」の存在を知ったのは20年近く前の事で、サラリーマン時代の元部下が「ずんだ餅」が好きだというので、食べてみたのがきっかけでした。もともと郷土のお菓子として食べられていたものが、1989年(平成元年)に(株)黄金食品が郵便局のふるさと小包による「冷凍ずんだ餅」を販売し、同業他社でも冷凍食品の枝豆を使用した物が年間を通じで出回るようになったようです。今では「ずんだ餅」をアレンジしたスイーツが多く開発されています。

 そんな「ずんだ」なのですが、お客さまへ「今日のケーキ」をお勧めする際、「ずんだ??何それ?」って尋ねられることもしばしば、意外と知名度が今一つの「ずんだ」でありました。「すんだは、枝豆やそら豆をすりつぶして作る緑色のペースト状になったもので、東北地方のお菓子に使われる物ですよ。」って説明すると、「あ~!あ~!」」って分かってもらえます。

 そもそも「ずんだ」という呼び名も地方によって異なるようで、青森県を除く東北地方と栃木北西部で郷土食として親しまれ、「づんだ」「じんだ」「じんだん」「ヌタ」とも呼ばれています。そして、その呼び名の起源も諸説あり、茹でた枝豆をすりこぎで叩いたり押したりして潰す様子から、「豆を打つ」とう解釈で「豆打」(ずだ)となり、「豆ん打」と呼んだ説。伊達正宗が出陣の際に、「陣太刀」で枝豆を砕いて食したというエピソードから由来する説もあります。「陣太刀」(じんだち)を方言で「じんだづ」「ずんだづ」などど発音するからだそうですが、伊達正宗の時代よりも前から「ずんだ」の呼び名があったという話もあって、なんだか「豆を打つ」という説に真実味がありそうです。他にも人物の名前に由来するものなどありますが、はっきりしませんね。

 ずんだのロールケーキは知名度が低いこともあって注文はすくないですが、個人的には地味でも美味しいケーキなので夏場の間は作っていこうと思っています。冷凍技術が進んで年間通じて食べられるといっても、やっぱり季節感のある食べものは良いものです。

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雨にもまけず

 深夜から続いた雨も昼過ぎにはようやく止み、午後から空は厚い雲に覆われています。梅雨なんだから当然と言えば当然なんですが、梅雨入り宣言されてからは晴れの日が続いたため、何だか梅雨を忘れてしまいそうでした。

 午前中は断続的に強い雨風となり、店の軒先に置いたブラックボードも濡れてしまい、本日のコーヒーやデザートメニューの文字が読めなくなってしまいました。「まあ、今日は来店者も少ないからいいか。」と思っていたところ、お馴染みのお客様やコーヒー豆を買われる方々が来店されます。こんな雨の中でもご来店いただき感謝するばかりです。

 こんな雨の中でも来店いただいたので、何か特別なサービスでもしたいところですが、「雨にもまけず」オマケや値引きもしないスタンスで、普段と変わらない接客と淹れたてのコーヒーを提供するのでした。

 さて、午後からは4種類ほど焙煎しようかな。

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産地に行った気分

 コーヒー産地についての情報は、生豆商社の資料や商社関係者のブログなどを参考にしていますが、やはり実際に生産者の声を聞きたいと思い、年に数回ほど産地セミナーに参加しています。けれど、そうした産地の話を聞くたびに、やっぱり現地に行きたいとの想いが強くなるのです。しかし、現実には行くことが出来ないため、時々グーグルアースを使って産地の写真を見ています。(あ~残念!)

 先日も、ある方から「産地には行かないんですか?」って質問され、「行ってみたいんですけど。」と曖昧な回答しかできませんでした。有名な自家焙煎店が現地の人と握手したり、肩を組んで写真に納まっているようなことがしたい訳ではなく、どんな気候風土の中でコーヒーが栽培されているのか、また、現地の生産者の暮らしぶりを知りたいと思うのです。

 多くのコーヒー生産国では治安が悪く、というか日本ほど治安の良い国はないので、行ってみたいものの不安だし、長期間臨時休業にすればお客様に迷惑をかけてしまいます。実際、先週3日間連続で臨時休業したたけで反動が大変でした。一週間以上も休んだら閉店したんじゃないかと思われてしまうかも?そんな事を思っては、これからも夢の中に留まることになるのでしょうね。

 しばらくは、パソコンの画面の世界で世界旅行を楽しむとしましょうか!

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お湯を細く注ぐ

 先日の公民館で行ったコーヒー教室では、お湯を細く注ぐ練習として、画像のような大小2個のコップを利用した道具を使い、出来るだけ細く目標に向かって注ぐことを練習してもらいました。全体の講習時間の制約もあったため僅かな時間しか割けませんでしたが、この「お湯を細く注ぐ」ことの意味を理解してもらい、抽出の仕組みをイメージしながら淹れてもらいたかったからです。

 コーヒーの抽出は「蒸らし」といわれる最初の注湯を行います。お湯をのせるようになんて言ったりもしますが、一定量の湯をコーヒー層全体に湿らせ、同時にお湯の通り道を確保します。そして、それ以降の注湯では出来るだけ細く注ぎ、コーヒー層を通過する時間を長く使って、充分な抽出液をコーヒー粉から得る訳です。太く注げばコーヒー層は壊れ、コーヒー層を通過する時間も短くなることになって、薄く雑味のあるコーヒーになってしまいます。

 先週、お客様から「毎回同じ味にならないんです。」といった声をいただきましたが、この方の場合は一人分しか淹れないそうなので、注ぎ方で大きな差ができてしまいます。なぜなら、一人分ではコーヒー層がそもそも薄く、そのコーヒー層を通過するお湯の速度によって抽出液に違いがでてしまうからです。

 そのお客様へは、そのような説明をした後に、どんなドリップポットを使っているのかお聞きし、お湯を細く注ぐことに気を付けてもらうことと同時に、コーヒー層を厚くするため少し多めにコーヒーを淹れることや、急須スキッターを使って細く注ぐこともアドバイスさせてもらいました。さて、次回来店された際にはどんな反応があるのか楽しみです。

 ちなみに、大小2個のコップを使った練習用のコップは、UCCコーヒーアカデミーで使用していた物を真似ました。いつか使ってみようと思っていましたが5年も過ぎてしまった。

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初夏の味覚

 我が家の初夏の味覚は「朴葉寿司」と「朴葉餅」です。今日も妻が実家の白川町へ次女とともに出かけ、母親と兄嫁達の女性陣で午前中から地元で採れた朴葉を使い、数家族分を大量に作ってくれました。そんな訳で、今夜の食卓には朴葉がいっぱい並びます。

 「朴葉寿司」は、岐阜県の飛騨、中濃、東濃地域や長野県の一部で作られているようで、昔から農業・林業を生業とする家庭が多く、昼食を畑や山で取ることが多かったため、携帯性が良く朴の葉と酢飯の殺菌効果で日持ちし、また近隣との作業の助け合いでまかないにも便利な朴葉寿司が広まったようです。朴葉寿司の時期が田植えの時期と重なっている点も農林業との繋がりがあるようですね。

 この地方では道の駅や産直市場などでも販売されていますが、酢の量や具の内容が異なるため、やはり食べなれている妻の実家で作った「朴葉寿司」が一番です。ついつい手が伸びて食べ過ぎてしまいますが、いつもなら「食べ過ぎ!」と声がかかるところ、今晩だけは黙認されました。

 さて、食後のデザートには「朴葉餅」をいただきましょうか。

お知らせボード

 今日は「父の日」ということで、次女から花束と手作りしたお知らせボードをもらいました。写真立てにコルクボードを貼って、枠にはタイルを縁取りとして付けたものです。花束も嬉しいのですが、小さい頃に「肩叩き券」を手書きで書いた紙を思い出し、何だか微笑ましくなります。

 ボードには「いつもお疲れ様です。作ったからお店に置いてください。まめに休みの日とか貼ったりしてね。」とあり、この言葉が一番のプレゼントだと感じるのです。普段は家族で一番厳しい目線で、「褒めてもらったからって調子に乗らない!」など、厳しい言葉も愛情表現だと分かっているものの、お店のことを気にかけている姿や父の日のプレゼントには、ついつい目じりが下がってしまいます。

 昨日は、常連さんの娘さんがコーヒーチケットを買いに来店されましたが、きっと今日の父の日に渡したんでしょうね。今朝は同級生がカウンターに座り、「今夜の食事は娘のおごりで焼き肉だ。」と話していました。それぞれ方が今日の父の日を過ごす様子を想像し、いつも以上にニコニコできる午前中でした。

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コップの話

 お客様の少ない昼の時間帯、大型バイクが店の前に止まって男性が店内に入ってきました。フルフェイスのヘルメットを外し、革ジャンを脱げは優しそうな男性です。厳つい男性を想像していただけに、何か拍子抜けした感じなのですが、一般的な中年ライダーの登場となりました。

 カウンターに座ってコーヒーとケーキを注文され、他愛もない話や世間話をしていると、どうやら名古屋近郊から恵那を廻って帰りに立ち寄られたそうです。そして、良く聞かれる開業についての話題では家族の反対がなかったのか等々、恵まれた環境を再認識しながら時間が過ぎ、中年ライダーは風のように去っていきました。

 今回のように、セカンドライフが近づいてきた年齢の人や、自分探しで何かを始めたいと思う方も多く、カウンター越しに色々と話を聞く機会があります。そして、その際に思い出すのが「コップの話」です。夢を実現するために目標となるコップにコツコツと水を入れ続ける努力をすれば、時間はかかるかもしれないけれど必ず夢は叶うという話。でも、私が聞いた話のポイントはちょっと違います。

 サラリーマン時代に出会って親しくなった部外講師の方ですが、その方が話していたのは水を入れる努力の話ではなく、穴の開いたコップに無駄な水を入れないため、底のあるコップを持つべく、”夢”を「明確に」「ありありと」「はっきりと」「具体的に」、形にしようというものです。30代の頃は「そうなんだ。」といった程度にしか思っていませんでしたが、50代に入って現実的に進めようとした時に「やはり、そうだったんだ!」と意味が腹に落ちたような気持になりました。

 自分の夢を紙の上で絵に描いたり、文字で文章にして表現したり、一見幼稚な作業に見えますが、夢を語る人の多くは喋ることは出来ても絵や文字で具体的に示していません。何度か行った開業セミナーにおいても、「〇〇のような感じの店」とか「〇〇風の店」といったイメージだけが先行している参加者も見受けられました。確かにイメージも大切ですが、それを具体化させる肉付けの作業が一番求められます。良くも悪くも自分のオリジナルな部分です。

 「自分のオリジナルな部分」を言い換えると、「自分の進むべき道」です。多くの人が周りの他人の言動や行動に依存したり、過敏ともいえるような影響を受けているように思います。自分の現状を把握するために周りの状況を知ることは大切ですが、自分の進むべき道さえ見えていれば、比べるのは「昨日の自分と、今日の自分と、明日の自分」だけなのですから。

 今の自分も道半ばです。今後も自分のコップをしっかり握りしめ、自分らしいスピードで水を加えていこうと思っています。あくまでも自分らしくです。

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レギュラーとイレギュラー

 最近、お客様へ注文を尋ねると「レギュラーコーヒー。」と答える方がおみえになります。一瞬「???」となるのですが、「ブレンドでよろしいですか?」と確かめて注文を受けます。でも、内心は「全てのコーヒーはレギュラーコーヒーなんだけど。」って思ってしまいます。個人的にはレギュラーって言葉はイレギュラーなんです。

 『レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約』によれば、『この規約において「レギュラーコーヒー」とは、コーヒー樹の種実から採ったコーヒー生豆をいって精製したコーヒーいり豆及びコーヒーいり豆を挽いたコーヒーをいう』また、『 この規約において「インスタントコーヒー」とは、コーヒーいり豆から得られる抽出液を乾燥した水溶性の粉状、顆粒状その他の固形状のコーヒーをいう。 』とあるように、インスタントコーヒーと区別するために作られた和製英語なのです。一説によるとUCCコーヒーが作った言葉なんだとか。(さすが業界のトップランナー)

 英語の regular には「普通の」「いつもの」といった意味があります。ただ、何をもって「普通」とするかはまちまちのようです。英語圏でもregular coffee という表現はありますが、ただし、その意味するところは異なるようで、「砂糖やミルクを適量加えたコーヒー」を指すこともあれば、「砂糖もミルクも加えないブラックコーヒー」や「カフェインレス加工(decaf)していないコーヒー」を指すこともあり、特にアメリカの東海岸沿い地域では砂糖とミルクを加えたコーヒーを指してレギュラーコーヒーと呼ぶ傾向にあるようです。

 日本ではインスタントコーヒーの対比語として使われているレギュラーコーヒーですが、インスタントコーヒーの主原料であるロブスタ(カネフォラ種)を加えたレギュラーコーヒーも多く存在し、お湯に溶けなくてもインスタントコーヒーと同じ味ってのもある訳で、レギュラーとイレギュラーの狭間にあるコーヒーに対して、もっと分かりやすい言葉を使って欲しい気持ちです。

 でも考えてみれば、そんなことすると困る人が大勢いるから出来ないだろうから、一見「普通の」レギューラーが「いつもの」ように使われるんだろ~な。

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熱海から直虎へ

 高尾山を下山後は一路熱海へ車を走らせます。初めて通る道のためにどこを走っているのか分からず、ただカーナビの指示するままに進むのです。複雑に曲がるジャンクションはまるで迷路のように入り組み、田舎者を惑わすばかりでした。

 そんな状態でもカーナビのおかげで熱海へ着き、来宮神社へ向かって国内屈指のパワースポットで御神徳にあやかります。来宮神社は江戸時代には「木宮」の字で書かれており、「木」に宿る神々をお祀りする神社として崇敬を集めていました。その中でも、本州1位の巨樹といわれる大楠が御神木といわれ、樹齢2000年を超え、周囲23.9m高さ約26mの木の幹を一周廻ると寿命が1年延命するという健康長寿と、心に願いを秘めながら一周すると願いが叶う心願成就の御神徳があるというので、二人でしっかり廻ってきました。

 願いをした後には、隣の五色の杜で抹茶と麦こがしのセットを頂き、「来宮の佳味」と題した「麦こがし」のうんちくのように、「食べて幸せ!福きたる」とご利益倍増の参拝となるはずでしたが、腰痛の早期回復には至りません。境内の社務所にはカフェが併設されており、ハートの形の落ち葉と一緒に写メを取る若者受けするスペースになっています。

 その日の夜は熱海の温泉に浸かり、翌日は帰路へのコース上にある観光スポットに幾つか立ち寄りました。「三保の松原」、「清水港での海鮮丼」、そして、大河ドラマで一躍有名になった浜松で、「大河ドラマ館」と「龍潭寺」を巡ります。「大河ドラマ館」は平日にも関わらず多くの団体観光客で賑わい、数分で見られる館内を20分程じくり見学することになりました。一方、急ごしらえの箱物ドラマ館とは違い、「龍潭寺」の方は歴史を感じされるお寺です。ドラマで使用した衣装や道具などの展示物では感じられない、時代をタイムスリップしたような空間に入り込んだ気分になりました。

 そんな道のりを経て自宅に戻ると、走行距離は753kmと表示されています。久しぶりに長く走ったものだと感じながら、色々なご利益の場所へ行ったわりには腰痛への効果はなかったことを実証する結果になったようです。やっぱり安静が一番か!

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八王子へ

 お店を臨時休業にして出かけた場所は八王子です。長女夫婦が昨年に八王子へ転居し、新たな住まいとなったアパートを初めて見ることと、妻の父親が産業殉職者霊堂(高尾みころも霊堂)に分骨されているため、お参りにいくためです。

 元来、車での長距離移動が苦手で、4時間以上も運転することに抵抗があった上に、今回はギックリ腰が完治していない中での旅行となったため、妻と途中で交代しながらの道中でした。尚且つ主要なサービスエリアごとの産品を見たいと妻が希望するため、計画以上に時間がかかってしまい、結果的に昼食も取らぬまま長女夫婦と会うことになってしまいました。おかげで、四人での夕食で飲んだ僅かなお酒に酔ってしまうことになり、だらしない父親を演じることになったのです。(いつものことですが。)

 主要な目的を果たした翌日は高尾山への登山です。登山という表現は大げさになりますが、山登り初心者としては服装やリュック等の装備品も準備し、腰痛を心配しながらのスタートします。当然ですがケーブルカーでショートカットし、たこ杉を横目に山腹にある高尾山薬王院有喜寺を通る階段を登ります。イラストマップではあっけないほど短かいように思えますが、実際には1時間少々の時間を掛けて山頂に到着となりました。

 山頂までの登山客は9時頃から登り始めたこともあって少なく、私たちよりも高齢な人がほとんどですが、動きは軽くて経験豊富に見えます。帰り道はカツラ林コースをゆっくり歩いてくると若者や家族連れが多く、前日の日曜日に参観日があったようで、月曜日が休みとなった児童の姿も多数見られます。想像以上に家族がハイキング気分で登る様子に、気負って挑戦した自分たちが気恥ずかしくなりました。

 中腹の茶屋で団子を食べながら晴れ間から望む町並みを見ると、遠くにスカイツリーを見ることができ、首都圏の代表的な観光地であることを改めて知ることになります。木々の間に流れる心地よい風に腰痛もいくらか和らいだように感じ、無事に下山することができました。下山後にはお腹を満たすため、参道にある老舗の蕎麦屋で名物のとろろ蕎麦を食べ、八王子での予定を終えるのでした。

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一期一会と言うけれど

 一期一会と言うけれど、慣れてしまうと最初の誠意が失われ、ついつい甘えてしまいがちになりす。一人で珈琲屋を切り盛りしていると、きちんと接客したいと思う反面、繁忙時には接客というより作業になりがちです。だから時々反省しながら思うのです。コーヒーは感謝を込めて淹れようと。

 そんなことを考えるのは、お店に来ていただける方に高齢者が多く、その中で数人の方が来店出来ない状況になって来たからです。表現は良くないのかも知れませんが「今回が最後の一杯かも。」と思って丁寧にコーヒーを淹れることを心がけています。

 珈琲屋ということで色々な方が来店されますが、最近では聴覚障害者も口コミで来店され、一期一会の重みを痛感します。手話に関わったことで思わぬ出会いも増え、改めてお店を開いて良かったと感じています。そうした多くの出会いの中でも、一つの出会いが幾つにも繋がった時もありました。

 今日の昼に来店されたのは、以前、コーヒー店で働きたいという青年にお店を紹介し、念願かなって働くことになった、その彼が働いている店のマネージャーが挨拶に来られたのです。「そんなお礼を言われることの事はしていません。」と只々恐縮するばかりで、何だか申し訳なくなってしまいます。まさに一期一会があったからこその出会いでした。

 そんな会話もそこそこに、規模や経験年数も違いがあるものの、同じ珈琲屋を営む者として話す内容に共通点も多く、しばし有意義な会話を楽しむことが出来ました。一人でマイペースで進む難しさもありますが、やはり所帯が大きくなれば悩む内容も異なります。何だかサラリーマン時代を思い出してしまいました。ともあれ、彼にこの店を紹介した事に間違いがなかった事を確信したしだいです。

 「一期一会と言うけれど」なんて言わないような毎日にしたいものです。

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お利口ハニーと、おバカなハニー

 昨日は、開店早々カウンターに座られたお客様へ水を出すため製氷機を開けたとたん、「ギクッ!」と腰に違和感を覚えました。長年の経験から「やっちまった!」と後悔しながら、テーブルに手を添えながら恐る恐る腰を上げます。ギックリ腰です。日頃の運動不足と週末からの疲労が重なり腰痛となって現れたようです。

 そんな苦痛に耐えながら、何とか閉店まで持ちこたえようとしていた時、「お利口ハニー」を持って来店されたお客様がありました。そうです、先週フレーバーコーヒーで紹介していたカスカラ漬けのコーヒーを焙煎した人です。その製法を模倣してしてコスタリカの豆で試したものの、「何だかな~?!」という気分の工程と焙煎を体験し、一人「おバカなハニー」を面白がっていた私でしたが、いきなり本家の焙煎豆を差し出され、「この印籠が目に入らぬか~!」ごとくやられた訳です。本当は黄門様一人で格さん助さんはいませんから、やんわり渡されたのですがね。

 本家か模倣かはさておき、カウンター越しにコーヒーについての話題は尽きず、最後はコーヒーから離れて痔病の話へと訳のわからぬ展開となりましたが、お客様が帰られた後で「お利口ハニー」と「おバカなハニー」の飲み比べをしてみました。お利口ハニーは柔らかい口当たりで、おバカなハニーはやんちゃ丸出しで口の中で暴れています。大きな違いがあるものの、飲み終わった後にカスカラの香りが残り香として共に感じられ、「面白いわ~。」と一人腰痛を我慢しながら楽しんだしだいです。

 昨晩は地元の接骨院で整体をしてもらい、ロキソニン配合のテープで安静にして眠りにつき、今朝はコルセットを装着してサイボーグのようなギクシャクした動きをしながら、焙煎とハンドピックをしています。後は無事に一日を終えられることを願うばかり。

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コーヒー屋も色々

 「まめ蔵」を始める前には多くの自家焙煎店を見て回りました。東海地方をはじめ有名店や個性的な店など、それぞれの店主がどのような考え方で経営しているのか、その考え方を店舗にどのような形で反映させているのか確認しました。人の動きや物の配置、さらにはトイレの中まで、気になる所は隅々まで見たつもりです。

 そんな自家焙煎店の中で異彩を放っていたのが「フレーバーコーヒー」です。実際に店舗を見る前にはホームページや関連動画で概要は把握していたものの、やはり実際に店主である中川さんと会って、さらにその魅力に惹かれのでした。その中川さんを紹介するイベント「コーヒーを好きということ」が、美濃加茂市にある「コクウ珈琲」て開催されることになりました。

 6月25日(日)~7月2日(日)までという短い期間ですが、西尾の発明家と言われる中川さんが作ったコーヒーに関する珍品奇品から目を見張る作品までを展示し、コーヒーを飲みながらコーヒー屋も色々だってことを楽しもうという企画のようです。驚きとクスッと笑えそうな展示作品をみながら、コクウ珈琲の美味しいコーヒーを飲む粋な趣向です。私も定休日には覗いてみようと思っています。

 案内チラシには中川さんをこのように紹介しています。『中川正志が放つ異才は、「フレーバーコーヒー」店内の風景に可視化されています。予見なく店を訪れた方には、ところ狭しと溢れる器具や道具に驚くことになります。見たこともない器具や何のためにとう使うのか不明な道具が、机に置かれ天井からぶら下がち棚に並べられ床に据えられている様は、まるでコーヒー「秘宝館」です。そして、それらの器具や道具が中川正志の手によっ生み出されたものであることに再び驚き、その発想と工夫の才覚に三度驚かせられます。』

 この文章を見たときに一番ウケたのは「コーヒー秘宝館」です。本当にそう思える店なんですからね。難しいコーヒーの話も良いのですが、コーヒーって本来家庭で飲むものですから、気楽に中川さんの作品を見ながら「こんなコーヒー屋さんもいるんだ」と感じてもらい、コーヒーを好きということが素晴らしい発明や、珍品奇品を生み出す情熱になることを知ってもらいたいと思うのです。

 なんか宣伝ぽい内容になりましたが、思わず宣伝したくなるコーヒー屋さんの話でした。 

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旅のしおり

 来週は定休日を挟んで3日間お店を休むことになります。夫婦で旅行に出かける計画で、その目的は一応、長女夫婦の住む八王子市へ初めて行くことなのですが、同時に八王子にある「高尾みころも霊堂」へお参りに行くことにあります。

 「高尾みころも霊堂」は、産業災害により殉職されたかたがたの尊い御霊をお慰めするため、労働者健康安全機構(旧 労働福祉事業団)が、昭和47年6月に労災保険法施行20周年を記念して建立されたものです。

 妻の父親が仕事中に亡くなったこともあって、この霊堂に祀られているため、一度は訪れたいと思っていた場所でした。今回、長女夫婦が八王子に移り住でいるので、この機会に旅行の計画に入れたのです。

 とはいえ、八王子といえば「高尾山」です。(少々無理がありましたが) 高尾山は、東京都八王子市にある標高599mの山であり、東京都心から約50キロメートルと近く、年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れます。日帰りでもゆっくりと山歩きが楽しめる国定公園として、平成19年に富士山と並んでミシュランの三ツ星に指定された素晴らしい山なのです。せっかく八王子まで行くのならと高尾山登山を楽しむことにしました。

 高尾山へは山麓からはケーブルカー、リフトで中腹の海抜472メートル付近まで登ることができるため、登山初心者の私達は全て登るルートを選ばず、お手軽コースで山頂を目指すことにします。なにせ、妻は山登りは初めてで、私は二十歳の頃に富士山を登って以来ですから無理はできません。

 高尾山を下山後に温泉へ入ってゆっくりしてから帰る予定ですが、「旅のしおり」を作りながら短い休みの期間を色々な計画で膨らますのでした。

 

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コーヒー教室

 泉西公民館から依頼を受けて準備した、公民館講座のコーヒー教室も早いもので当日を迎えました。日頃お店のカウンターでお客様と話している内容や、コーヒーの抽出方法の説明など特に変わった事をするわけでもないのですが、道具一式やコーヒー豆を準備して運ばねばならず、改めて店舗以外の場所で行う大変さを感じます。

 また、コーヒー教室は12名の定員を超える応募があったため、抽選により受講者を制限しなければならないという、嬉しいような責任が重いような複雑な気持ちでした。そんな中でのコーヒー教室でしたが、最優先に考えていたのが「自分自身が楽しむこと」、「受講者に楽しんでいただくこと」です。自分自身が楽しくなければ、準備に多少の苦労があってもモチベーションが保てますし、受講者の楽しそうな顔は喜びになります。

 公民館で使用する場所は当初調理実習室を予定していましが、実際に資料や道具を置いてみると狭くて受講者どうしがぶつかりそうだったため、急遽でしたが研修室に変更してもらいました。会場が広いこともあって動きやすくて個別に見て回ることができた反面、ガスレンジが無いため、お湯を調理実習室から運ぶ手間やお湯の温度が下がるといった不具合も生まれました。

 そんな問題もありましたが、受講者一人あたり4回の抽出を行い、合計9種類のコーヒー豆を試飲することができ、自分が淹れたコーヒーを他の参加者に試飲してもらうことで多少の緊張感を持ってもらったり、同じコーヒー豆を同じように淹れても人によって異なる味になる事など、抽出の奥深さも知ってもらいました。

 「自分自身が楽しむこと」の目的は果たせましたが、「受講者に楽しんでいただくこと」については課題が残ります。2時間という限られた中で様々な経験をしてもらいたいため、どうも詰め込みすぎた感が否めません。消化不足というよりも、もっとじっくり丁寧なスケジュールにすべきだったと反省しています。受講者が30代から70代という年齢層の幅があるため、全体が同時進行で進んでいない場面が見受けられたからです。

 今回、全員が初めて松屋式での抽出方法を体験してもらいました。どんな感想を持たれたかは分かりませんが、松屋コーヒー本店とフレーバーコーヒーだけはPRさせてもらい、松屋式の金枠を記念にお持ち帰りいただきました。はたして自宅に帰って実践してもらえるのか気になるところです。

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模倣(とりあえずやってみる)

 毎週見ている西尾市のフレーバーコーヒーの動画で、興味を惹かれるコーヒーを紹介していました。それは、ドライコーヒーチェリーを紅茶のようにして飲むカスカラの風味を、コーヒー生豆に移して焙煎したものです。カスカラを煮出して生豆へ侵透させる精製方法は、ナチュラルでもなく、ウオッシュドでもない、さりとてハニーでもない面白さを感じ、「やってみよ!」と、模倣してみました。

 都合良くカスカラ(エルサルバドル産)はあるし、生豆はコスタリカを使用してみることに。何でも興味をもったら、とりあえずやってみるってのが性分なので、模倣だろうが何だろうが挑戦です。

 カスカラを適量(適当ともいう)煮だして、生豆300gを浸します。浸す時間も適時(適当と同義語)浸し、その後天日で乾かします。乾かす時点で生豆からの異臭に驚きました。「何だか昔嗅いだ記憶があるけど何だろう?」「そうだ!草むらで遊んだ時のような、青臭くて土の臭いがするな~。」この時点で「大丈夫か?」って思える臭いに戸惑いながらも生豆を焙煎機に投入します。水分が充分抜けていないと思われたので、普段よりも時間をかけて温度を上げていき、通常のコスタリカの煎り止めまで進めていきます。取り出した豆を見ると何だか変!?コーヒーの香りじゃないみたい。・・・

 フレーバーコーヒーで紹介していたコーヒーは、「カスカラ由来と思われる甘酸っぱさと苦甘さ渾然一体となって、甘みとコクが野太く強い味わい」と表現されていましたが、確かに甘味が増したことは感じるものの、「何だろう?このコーヒーは?」っていう感想です。意外に土臭さや草の臭いもも少なく、想像以上に美味しく飲めました。でも、天日乾燥している時に異臭を知っているだけに、不思議な気分でもあります。

 今回は成功か失敗かは別にして、楽しい実験になりました。

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花壇の植え替え

 昨年の秋に植えたは花が夏の暑さで枯れてしまったため、花壇の植え替えをすることにしました。昨日の閉店後に妻とともに枯れた花を抜き、土の中に残ってたチューリップの球根を回収します。土をおこし、その後ホームセンターへ苗を買いに出かけ、苗を植える作業は翌日に残しました。

 今日の午前中は町内の河川清掃の日となるため、町内で役をしていることもあって、朝から借りた軽トラでゴミの回収作業に専念します。その間、妻と次女が花壇に新しい苗を植えてくれました。しばらくは毎日水やりを行い、大きな花を咲かせてくれることを期待するばかりです。

 毎回、妻や家族に感謝するばかりですが、そうした家族の協力無には出来ないことばかりです。本当に感謝!感謝!

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ウエディングチバ

 一宮市から来店された聾者のフェイスブックに紹介されたことで、日々その友人の聾者が店に訪れてくれます。今日も午前中に瀬戸市のご夫婦が来店され、午後からは東海市からもご夫婦がアウトレットへのショッピング帰りに来店されました。

 店内で手話を使うことが増えたことで、常連の方から「手話ができるんですね。」とか、「何でもできるね。」といった好意的な反応を示す方から、何か違和感を覚えたのか気まずいように帰られる方かまで、お客様の手話に対する反応は様々です。確かに日頃見慣れていないものを目にした時には、人は思ってもみない行動をとるものですからね。そのうちに当たり前の環境になることを期待しています。

 ところで、そんな方々と話をしている際に、コロンビア人のご主人と日本人の奥様、そして子供さんの三人が来店されました。店内に入るとご主人から「コロンビアの玩具のチバです。」といって、陶器製の車に乗った新郎新婦のおもちゃを手渡されました。「チバ」とはコロンビアのローカルバスのことで、生活に欠かせないバスでもあり、観光客を乗せるツアーバスにも使われるそうです。

 この「ウエディングチバ」は、結婚式の時に出席した人へ新郎新婦から配られる物で、家財道具一式をチバに詰め込んで、新しい人生に出発するといった意味だそうです。実際に引越しの時にもチバを使用するんだとか。この置物は以前ご主人がコロンビアで貰った物で、「まめ蔵」にプレゼントしてくださるというので、店内に飾らせていただくことにしました。

 結婚後10年間ほどコロンビアに帰国していないそうで、「子供が大きくなったらコロンビアへ行くから、一緒に行きますか?」って言ってもらえましたが、片道30時間以上もかかる場所らしいと聞いて、「考えときます。」としか答えられませんでした。

 コーヒー産地であるコロンビアへ行きたいもの、日本に居ても色々な人と会える環境に満足しているので、今は海外旅行は考えられないな~。

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