■ 2016年10月 ブログ

秋の信州ドライブ

 忙しかった週末のことを忘れ、今日は秋の信州ドライブです。思い立った理由は店内に置いてある旅行雑誌に、「紅葉小旅行!アートな秋の絶景に会いに行く。 御射鹿池(みしゃかいけ)」という紹介文を見たからです。『その名は諏訪大社の「御射山御狩神事」に由来し、この場所で神に捧げるための鹿を射る神事が行われたことから名付けられたという御射鹿池。日本画家・東山魁夷画伯の作品「緑響く」のモチーフになったことでも知られる絶景スポット。なかでも、カラマツの黄葉が神秘的な深緑の水面に鮮やかな黄金色を映し出す秋の景観は、まさに絵画を見ているような美しさで、訪れた人々を魅了する。』この文章で行ってみたくなり、普段遠距離ドライブをするのが好きではない私ですが、妻を誘って久しぶりに信州へドライブしました。

 中央高速道路を諏訪湖ICで降り、ビーナスラインの脇を抜けて奥蓼科方面に向かいます。遠くに見える山の中腹まで紅葉に染まった景色を進み、黄色や赤色に色付いた木々のトンネルを抜けながら峠を行くと、突然、御射鹿池が目の前に現れます。道路脇には既に10台ほどの車が駐車しており、車を降りてカメラマンが集まる所に行くとアートな景色が見える筈でしたが、???、確かに綺麗な景色ですがアートまでは?というのが正直な感想です。

 そこで、気を取り直して白樺湖まで行くことにします。子供たちが小さい時に行って以来久しぶりでしたが、閑散とした状態を見ることになります。閉店ばかりの土産物店やホテルやペンションが多く、昔の面影はどこにもありません。その後、湖畔を散策してから温泉施設「すずらんの湯」でリフレッシュ!白樺湖を眺めながらの温泉でリラックスできました。

 残るはグルメです。帰路の途中で見つけた手打ちそばの店で、妻は自家製山菜が添えられた山菜そばに、私は大盛りそばでお腹を満たします。さらに少し走った所で見つけた産直市場でリンゴと野沢菜漬けなどを購入し、秋を満喫したドライブを締めくくるります。

 一足早い秋を信州で堪能した一日でした。

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慌ただしかった二日間

 陶器まつりが開催された週末は、普段来店されるお客様が同時間に重なり、満席でお断りする事態になりました。のんびりコーヒーを楽しんでもらう空間にしたいのに、何だか慌ただしくて充分なおもてなしが出来ないこともあり、不完全燃焼といった感じがします。

 昨年はお祭りにお見えになったお客様の数は少なくて、ほとんどが地元の方ばかりでしたが、今年は手荷物を抱えた何組かのご家族が来店され、「いつからやっているですか?」「去年来た時には気づかなかったわ。」といった声を何度も聞きました。偶然にも名古屋からお見えになった方ばかりで、遠方からわざわざ来られるのには驚きです。

 そんな訳で、普段の週末よりも忙しくなり、食器が山ほど溜まってしまったので、急遽、妻に応援してもらうことに。正直、30分程でしたがホっとする時間が作れたのです。

 日曜日の夜には、以前から準備していた試飲会です。常連さんとのリラックスした時間を過ごし、楽しく週末を締めくくることができ、慌ただしかった二日間を終えるのでした。けれど、ケーキやクッキーが無くなってしまい、来週から時間のやりくりが大変です。どうなりますことやら?

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下石どえらぁええ陶器祭り

 10月29日(土)・30日(日)は20回目を数える「下石どえらぁええ陶器祭り」です。煙突のある町並みを散策する「窯元めぐり」、ずらりとテントが並ぶ「もろ板陶器市」、窯元の朱印を集める「窯元朱印帳」、即興ピアニストとの陶芸ライブや下石グルメに、陶芸体験など、様々なイベントが計画されているようで、楽しみな行事です。

 本当ならば、お店を臨時休業にして自分も遊びたいところですが、そうもいかないので普段通りに営業を行います。昨年はお祭りに来られる遠方の方が来店されるのかと思いきや、意外と地元の方ばかり心配する程でもありませんでした。今年もマイペースで二日間を過ごそうと考えていますが、果たしてどうなることでしょうか?家族の応援をアテにしようにも娘は旅行へ、妻は古い友人宅へ訪問するため、孤軍奮闘することになるのですから。

 とはいえ、地元で行われる盛大なお祭りなので、地場産業が盛り上がって欲しいと思っていますし、来客数が例年と比べてどうなのか気になるところです。焼き物生産日本一の土岐市の中で、その中心となる窯元数が多いだけに、訪れた方が「どえらぁええ!=とても良い!」陶器まつりだったと思ってもらえると良いのですが。

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〇〇の秋

 今日は昨日と違って夏日を記録しそうな天気でした。やっぱり青空だと良い気分になり、何となく前向きな感じになるのが不思議です。

 そんな訳で秋らしいことでもやろうと、先日購入した本を読み始めます。けれど、序盤から難しい語句が登場するため、Googleで検索しながら「あ~なるほどね。」などと立ち止まりながら読み進めます。興味のない内容ならば本を閉じてしまうところですが、コーヒー関連の内容であるため、「知りたい!」が先行して多少の障壁でも乗り越えられるエネルギーが沸くのですから不思議なものです。

 手すき時間にページをめくっても、来店者が時々あるため中々読み進められません。気づくとコーヒー豆の棚も幾つか隙間ができているので、昼の時間を使って2種類焙煎するなど、結局90ページ程しか読むことができませんでした。「読むぞ!」と行動しても、思い道理には出来ないものです。

 そんな事をしている午後、コーヒー豆購入に来店された方がカウンターに座られ、コーヒーに関して質問されたので試飲をしながら説明をしていきます。コーヒーの品種のことから使用する水の話まで、カウンター越しに楽しそうに聞いていただけると調子に乗って、試飲用カップの数がどんどん増えてしまいます。

 今日は「読書の秋」を実践しようと思ったのですが、結局「コーヒーの秋」となってしまったようです。ただ、それはそれで構わないのですが、問題は「食欲の秋」との闘いです。夏以降体重が増えてしまい妻から厳しい指導があるため、食欲と闘わねばなりませんが、こればかりはコーヒー以上に思い道理にいかないのです。さて、どうなりますやら?

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ブラックハニー

 今朝は「寒い」という言葉がピッタリで、まるで秋が通り過ぎて冬になってしまたかのような天気でした。しかし、そんな肌寒い中でもお客様が来店され、ありがたいばかりです。

 11月に入れば紅葉の便りも聞かれるようになり、あっという間にクリスマスを迎えることになるため、12月限定のコーヒー豆を用意しようと、コスタリカのブラックハニーをサンプルとして取り寄せました。

 この豆は、タラス地区の標高1850mにあるガンボア農園の物で、カトゥーラのみを使用して、ミューシレージを取らずに乾燥させたパルプドナチュラルで仕上げている、通称ブラックハニーと呼ばれる精製方法の豆です。ミューシレージを100%残して乾燥させるため、通常の豆と比べて含まれるショ糖が増えることから、赤ワインのような香り、フルーツのような香り(ぶどう、ぶどうの皮、柑橘)。カラメルのような甘味ときれいな酸味が感じられます。

 お店に来店されるお客様の多くは、きれいな酸味を理解されていない方も多く、苦味の少ないコーヒーに対して良い印象をお持ちではないのですが、クリスマスシーズンにはピッタリの豆だと思い、思い切って提供することにしました。

 焙煎から一日ごとにまろやかな口当たりになり、香り豊かに変化する過程を楽しみながら、一人ニヤつきながら試飲を続けているこの頃です。

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聲の形

 コーヒー関連の本が欲しかったので、Amazonで検索すると在庫待ちの状態だったため、名古屋市郊外の書店へ出かけるついでに、以前から気になっていた映画『聲の形』を見てきました。

 『聲の形』は作者が2008年に週刊少年マガジン新人漫画賞入選を受賞した作品ですが、「いじめ」や「障害」を題材としていたことから一度掲載が見送られ、その後、作品の完成度の高さやメッセージ性の強さから、弁護士や各種団体に相談し、受賞作をそのままの形で『別冊少年マガジン』2011年2月号に掲載されたものです。
 そのため、映画『聲の形』の感想として多く見られるのが、「感動した」、「胸糞悪い」という正反対の2つの評価があるようですね。確かに人物描写があまりにもリアルであるため、主人公やクラスメイト、周りの大人たちのセリフが自分の経験と重なったり、仮に経験していなくても生々しく想像できるから、見ている人の心に突き刺さるのかもしれません。人間のエグい部分を受け入れることが出来る人と、できれば関わりになりたくないって人もいますから。

 この映画に興味を持った理由は、舞台が大垣市であること以外に、自分が手話サークルに関わっていることもあります。仲間の何人かも既に作品を見て様々な感想を寄せていたので、自分がどのような感想を持つのか確かめたかったのかもしれません。冒頭の聴覚障害児を普通小学校に特別な対応なく編入する不自然さや、教員をはじめとする学校関係者に違和感を覚え、スムーズにストーリーに入り込めなかったこともありますが、聴覚障害者が近くにる環境だからこそ、自分自身を振り返る感覚になりました。

 聴覚障害を持つ子供の場合、昔は多くが聾唖学校に入っており、聾教育の変遷について何度も聞いてきました。また、小学校まで普通小学校に通い、その後に聾唖学校へ編入するケースも聞いたことがあったのですが、健聴者との学校生活での苦労や授業の様子など知らないことが多いことに気付かされたのです。まして、難聴者についてはなおさらです。

 また、聴覚障害の子を持つ家族のことも思い浮かべました。身近にいる親子が聴覚障害者である、「デフ・ファミリー」や、両親が聴覚障害者で子供が健聴者である、「コーダ・ファミリー」など、映画を通じて思い出したり、想像したりするのです。そうした家族に関わったのが随分昔になってしまったため、今、あまりにも自然にお付き合いしているので、映画のように初めて出会った時のような感覚を忘れてしまったのです。

 一つ気になるのは、聴覚障害者の方がこの映画を見てどう感じたのだろうか?字幕付きが上映2週目から追加されるなど、何だか不手際が気になるし、映画の世界だからと客観的に見れるのかな?

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占いは、買わない。

 つい先日、朝刊に来年の高島暦の本が添付されていました。これをもらうと本当に今年もあと少し、と改めて思うのです。毎年もらう暦は、高島暦出版本部から出されている神正館蔵版によるものです。

 この本が届くと、妻が家族全員の運勢を調べて教えてくれるのですが、占いというものは『当たるも八卦、当たらぬも八卦』ですから、良ければ安心し、悪ければ気を付けようくらいの気持ちでいます。

 ちなみに、私は「五黄土星」なので、『吉凶交錯して騒がしくなりがちで、過去の行動の善悪によって様々な事柄が表面化する。』とか、あまり良いことは起きないようですが、平々凡々な日々が送れれば良いのです。

 この高島暦は、明治の時代に中国の「易経」をもとに独自に高島易断という易法を開発した高島嘉右衛門氏の暦の流れを汲んでいて、人間の運勢や吉凶の判断に実際の天体上の星とは関係なく五行説の基準である木、火、土、金、水と7つの色を組みあせた九星を用いたもののようで、実際に、高島嘉右衛門氏は多くの占いを使って商売を大きくしたり、地域に貢献したそうです。

 また、高島嘉右衛門氏は暦を学問として純粋に学んでいたようで、「占いは、売らない。」としていたそうですが、弟子たちや子孫によって幾つかの分派に分かれ、同様な高島暦が書店で売られています。そもそも占い自体に強く信頼を持っていない私は、「占いは、買わない。」のです。でも、新聞屋さんからタダでもらった高島暦は、心の戒めとして参考にさせてもらっています。 

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エチオピアは大丈夫か?

 アフリカの政情不安については9月にも書きましたが、コーヒー産地のエチオピアの状況が気になるところです。そんな時に、生豆商社のブログに心配な記事がありました。『イルガチェフで多くのウォッシングステーションが焼き討ちにあいました。その画像掲載しているWEB参照情報です。(記載事項の真偽はわかりません。)』リンク先のブログを見ると生々しい画像にショックを受けてしまいます。ちなみに、ウォッシングステーションというのは、各農家からコーヒーの実を集めて水洗処理後に乾燥し、コーヒー生豆として精製する加工場のような所です。この施設が破壊されてしまうと、せっかく実ったコーヒーも手に入れることができなくなるのです。今年は生育良好で期待されていたニュークロップとなるはずでしたが、収穫・集荷の労働力、ウォッシュ加工能力の低下による品質懸念が危惧されるのです。

 そもそも、エチオピアでオロモ民族による政府へのデモ抗議活動が繰り返し頻発しているのは、エチオピア帝国建国以降、政府の中枢を支配しているのがアムハラ人であり、エチオピア最大の民族がオモロ族であるにもかかわらず、政府からは常に冷遇を受けていることが根底にあるようです。こうした長年の不満が、昨年のアディスアベバ総合開発マスタープラン計画(首都拡大計画)により、住民の立ち退き問題に端を発したデモ活動につながっています。

 今月には非常事態宣言と厳戒令が発動されるなど、先日のコーヒーセミナーで川島さんが移動や活動の制限がされているエチオピアの状況を話されましたが、インターネット、携帯電話回線も不通になるなど現地と連絡が付かないことも起きているようです。

 私のお店でもエチオピアのコーヒー豆を扱っていますが、定期的に購入されるお客様が少ないため、在庫がある間はしばらく大丈夫だと思いますが、来春以降の入荷がどうなるか気になるところです。

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珈琲屋なんですが・・

 今日も朝から焙煎を始め、開店までの時間を過ごします。抽出時とは違った甘い香りが煙突を伝わり、風向きに沿って流れていきます。珈琲屋をやって良かった一つに、「町の珈琲屋さんが営業している!」っていう合図が送れることです。なんだか絵本の童話みたいな感じで好きなんです。

 こうして毎日焙煎ができるのも、何人かのお客様がコーヒー豆を購入いただいているおかげなので、毎回毎感謝の気持ちを込めて会計時に頭を深く下げています。けれど、今日はどうしたことか、コーヒーに添えてい出しているビスコッティが沢山売れます。計算するとコーヒー豆より売り上げが多いではないですか。確かに手作りしているビスコッティの評判はまあまあでして、不足しないよう週に何回も作っているのですが、偶然なのか今日は売れ行きが良いのです。うれしい反面、何だかビミョーな気分になりますね。だって、私は珈琲屋さんなんですが・・・・。

 お店で提供するものは、できるだけ手作りの物を提供したい。だって、その方が心が込められそうな気がしたからです。市販の柿の種も美味しいですが、たとえ手間隙かけても、お客様に気持ちを伝える仕事がしたいのです。でもね、クッキーよりも、やっぱりコーヒー豆が売れて欲しいよな~。

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雨は憂鬱

 土日が快晴だったにも関わらず、今日は朝から雨で憂鬱な気分です。せっかくの定休日なのに「出かけよう!」って気分にならず、午前中は母親と一緒に定期的な内科受診と、インフルエンザ予防接種の予約を行います。

 病院から帰っても雨は止まず憂鬱な気分は続くので、気持ちだけでも風通しよくしておこうと、焙煎機の煙突掃除を行うことにしました。掃除って得意じゃないですが、綺麗にすると何だか気分がいいじゃないですか!行動が前向きになると「これもやってみよう!」といったエネルギーに変わるような気がします。

 そんな訳で、煙突掃除の後には、ロールケーキとリンゴケーキを2種類作り、調子に乗って抹茶プリンも試作してしまいました。前日には「あの店に行ってみよう」「あの映画も見てみたいな」などど思っていたものの、結局半日近くお店にいることになり、有意義な定休日になったのか分からない一日となってしまいました。

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週刊フレーバー

 私が松屋式でコーヒーを淹れるようになったきっかけは、西尾市で自家焙煎店をされている、フレーバーコーヒーのホームページを見たからです。そして、毎週ユーストリームで動画配信されている「週刊フレーバー」で、松屋式とともにコーヒーの奥深さを知ることになるのです。

 普段はグダグダのダラダラの内容で、1時間番組が2時間を超えてしまうことも多く、夜の苦手な私は録画されたもの見ることになります。したがって、今週も放送日翌日である木曜日にお店で視聴したのでした。今回のテーマは、「珈琲とワインと私」と題して珈琲狂の帰山人さんによる、講演というか雑談のような軽い雰囲気の中で本音で珈琲とワインを語ってらっしゃいます。

 毎回思うことですが、よく長いこと毎週放送を続けているな~って感心します。取ってつけたようなテーマの時もありますが、これだけ続けられるのはコーヒーが好きなんだろうな~。ということに尽きるのではないだろうか。感心するばかりです。

 今週は帰山人さんの真面目な話で見ごたえがあります。コーヒー好きの方にはぜひ見てもらいたいと思い、画像にリンクを張り付けときました。

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温暖化でコーヒーの危機!?

 9月上旬頃に、「温暖化でコーヒーの危機!?」といった見出しでネット上にニュースが出ていました。内容は、オーストラリアのNGO団体である「The Climate Institute」が、「地球温暖化が今後も現状のペースで進行した場合、現在、熱帯地方で行われているコーヒー栽培は困難となりコーヒーは事実上の商業絶滅となる可能性が高い。」というものです。よく読むと、熱帯でのコーヒー豆生産に影響が生じてくるのは2050年以降からとみており、コーヒー豆は、2050年頃には生産量が現在の約半分に落ち込み、最終的には2080年頃までに熱帯での野生のコーヒーは完全に絶滅する可能性が強いとしています。また、2080年頃には、熱帯での野生のコーヒーが絶滅するだけでなく、熱帯の自然の多様性も失われることで、CO2排出量は格段に多くなる可能性もあると指摘しています。

 コーヒー危機を煽るような内容だけに、先日のコーヒーサロンの中でも川島さんが取り上げていました。けれど、温暖化の影響については、2012年11月7日付けでPLOS ONEに掲載された、イギリスのキューガーデン(王立植物園)の調査団の報告内容「エチオピア野生種であるアラビカ種コーヒーが気候変動によって、2080年までに絶滅する、というシミュレーションが出た。」というものと同じであるし、再度なぜ?という感じもする。また、今回「The Climate Institute」に調査を依頼したのがフェアトレード団体だと知って、意図的に出された情報のような気もするのです。

 だからといって温暖化の影響は見過ごせませんが、コーヒー生産国の多くは研究のために、農業試験場のような機関が存在し、研究目的でエチオピアに自生していた原種をサンプルとしてとっておいてあるケースがほとんどなので、 野生種が絶滅したからといって、即座にアラビカコーヒーの原種が消える、ということはなさそうです。
 ただ、年間平均気温が上昇すると、以前と同じ気温でコーヒーを栽培したいのなら、標高を上げなければなりません。しかし、山の標高には限界があります。このまま気温が上がっていくとすると、コーヒーの栽培に適した気温の場所は南北に移動していくことになるかもしれません。場合によっては日本でコーヒーが栽培される日も来るのか?(人件費が高いから無理か?)

 または、アラビカ種の栽培が減少し、気温が高くても栽培できるロブスタ種のコーヒーや、アラビカ種にロブスタ種を掛けあわせたハイブリッドの品種が増えてくるのかもしれません。そうなると、今飲んでいるコーヒーと同じ味わいのコーヒーが飲めなくなる日が来るのかも知れませんね。

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アートな気分

 映画を見終わった後、瑞浪市地域交流センターときわへ行き、トライ・アーツ・クラブの主催する「アンデルセンをアートする」を見ました。

 トライ・アーツ・クラブは絵画・音楽・演劇の3つのジャンルがひとつになって活動しているグループで、今年結成7面目になります。毎年、様々な形で活動されていますが、今年は「アンデルセン」をテーマに展覧会と公演が行われます。

 公演の方は10月15日(土)と、お店の営業日となるため、今回は展覧会のみとなりますが、6名それぞれの個性が表れた作品を楽しむことができ、芸術の秋らしさを味わうことができました。

 絵画の他には、「マッチ売りの少女」をイメージしたマッチ箱が作者ごとに並べられており、夢のあるマッチ箱を見ることができます。そうそう、「マッチ売りの少女」を題材にした有賀さんの絵画は意表をつかれて、思わず妻と顔を見合わせてしまいました。有賀さんらしさに、いつも驚かされます。そして、お店に飾る絵を描いている中山さんの作品は「みにくいアヒルの子」。やっぱり素敵ですね。

 秋はアートが似合う季節です。今日はちょっとだけ夫婦でアートな気分を楽しみました。

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「君の名は」

 岐阜県を町を舞台にしたアニメ映画がいくつか上映されており、飛騨市を舞台にした「君の名は」、大垣市を題材にした「聾の形」のいずれかを見たいと思っていたところ、妻が「君の名は」を見たいといういので出かけてきました。

 「君の名は」は評判もよく、飛騨市を舞台にしていることもあって、地元ローカルテレビ局でも取り上げるなど、飛騨古川駅や廃線になったバス停、飛騨市図書館に多くの人が訪れるなど、聖地巡礼の地となっているそうだ。私には全く理解不能なのですが。

 ストーリーの方は軽やかに且つ大胆に進んでいき、まったく飽きさせません。都会と田舎の対比、彗星、神社のこと、先輩との恋愛要素も上手く織り成して、結果として全てが伏線となっていくあたりは、組紐を紡いでいく感じがして心地よかった。

 ところが、タイムスリップ的な要素が突然登場してから時間軸までおかしくなり、何だかそこらへんから引いて見てしまっていました。これが年寄りになった証拠なのかもしれませんが、ありえない話であっても何か共感できる接点が、急に削がれていくような気分になります。若い頃だったらストーリーに没入して入り込むところですが、ついて行けない自分に思わず年齢を感じるのでした。

 けれど、新海監督の作品は相変わらず綺麗です。都会の風景も田舎の風景も、リアルなんだけど、どこか現実ではない夢の空間って感じがする。

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コーヒーサロン(2)

 

 川島さんからは先ず、「ルワンダコーヒーの課題と日本の支援」についての講演があり、JICAプロジェクトによる栽培からカップまでの取り組みが説明され、栽培技術の向上や焙煎・包装技術の向上、品質規格の見直しや国内需要と品質管理について、ルワンダという国の特徴を踏まえて分かりやすく解説されました。ルワンダコーヒーについては、これまで何回も講演を聴いていたこともあって、少しずつ産地の様子が変わっていくのが分かり、「あと数年で皆さんのところに届けられる」という言葉が現実味を帯びているのが感じられます。 

「コーヒー産地から見たコーヒーの変遷」のテーマでは、多方面からの変化を具体的に説明されました。 

■農園経営の変化 

 賃金・農薬・肥料の上昇によって生産コストが上昇する中、コーヒーの世界相場は変わっていないため、ブラジルのような大規模生産方式しか生き残れないのではないかという不安が広がり、低地での大量生産か、高地でのスペシャリティーコーヒーの選択が始まり、中間地での栽培が減少している。 

 また、農業従事者となるべき若者の農業離れや、高学歴化、親も無理に継がせたくないという後継者問題も起きている。この点は地場産業の陶磁器業界とも共通しますね。 

■農園を取り巻く環境の変化 

 携帯電話の普及により、情報と移動のスピードが早くなり、少しでも高賃金の場所へ人が移り、収穫期の労働力不足が深刻となる労働者問題。人口増加による都市化や農地のある場所が観光地化してしまい、農地から宅地へ変わってしまいます。これには、富裕層による節税対策や農園の周辺の観光資源という要因もあるようです。 

■自然環境と保護の変化 

 地球温暖化という気候変動が今後も現状のペースで進行した場合、コーヒーの栽培は困難となることや、環境保護の観点からも、農薬規制がますます厳しくなるうえ、水洗処理の際に発生する汚水処理問題などのコスト面での問題も起きてきます。 

■ビジネスの変化 

 高品質のコーヒーの需要が韓国、中国、台湾、シンガポール、マレーシアなどのアジア諸国で増えているため、品評会やオークションでの価格が異常に高騰するうえ、過剰な需要が品質低下を招いている。それにともない、ダイレクト・インポート(DI)と呼ばれる農園直接取引が欧米のコーヒー業者で増え、上物をDIに売り、裾物をそれまでの顧客に販売するという弊害も出ている。 

■品質の変化

  サビ病耐性人工交配種が意図的に増やされており、多様性のある在来種が減少している。そんな中でも、異常なゲイシャブームが続いている。これまで、アラビカ70%、ロブスタ30%だったが、現在はアラビカ55%、ロブスタ45%と、新興国のコーヒー需要拡大に伴って、インスタントコーヒー用のロブスタの生産量が増えている。

■プロセスの変化

  非水洗式が中心だったブラジルが水洗式を始めたり、水洗式がほとんどだった中米が非水洗式を行うなど、半水洗式(ハニー、パルプドナチュラル)を含めプロセスが多様化している。

 その他、選別機の性能アップや加熱しない乾燥機、アフリカン・ベットの改良等もみられます。

 川島さんのように、直接現地で指導されている方の話には興味がつきません。産地の政情不安な面や商業主義的なまやかし的な話など、多くの話題を絡ませての話は時間があっという間に過ぎてしまいました。

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コーヒーサロン(1)

 コーヒーに関する情報はインターネットで取り出すことができますが、必ずしも正しい情報ばかりとは限りません。発信者の意図する方向で情報が開示されているわけですから、学術的なものから商業主義的な性質のものまで、内容を誇張しおたり一部の情報が省かれるなどするため、受け取り手の判断が大切になってきます。これは、ネットの世界に限らず新聞やテレビでも言えることです。

 本来なら、自分でコーヒー産地に赴いたりして確かめたいところですが、そんなことが出来るはずもないため、信頼できる人に会って話を聴いたりするしかないのです。そこで、お店を臨時休業にして、「コーヒーサロン」というセミナーに出かけてきました。このセミナーは11年前から全国で開催されており、これで48回を数えるのだそうです。私はこれまで4回参加させてもらいました。

 今回のテーマは「コーヒーの変遷」と題し、「中部地方の喫茶文化」を松屋コーヒー本店の松下会長がインタビュー形式で語っていただくものと、コーヒーハンターの川島さんから、「ルワンダコーヒーの課題と日本の支援」と「コーヒー産地から見たコーヒーの変遷」の講演です。 

 お店での抽出方法が松屋式だけに、本家の松下会長の話には興味がありました。戦前戦後を通してコーヒーがどのように移り変わっていったのか、松屋式の始まりなど興味の尽きない話ばかりでしたが、予想されたとおり時間管理に難がある会長だけに、インタビュアーのSAKURAの大西さんも苦労されていました。本当は時間に関係なく昔の話も聞いてみたかったのですが。 

 コーヒーを学ぶ機会というのは有りそうで中々ありませんが、こうした場には今後も時間を惜しまず参加しようと思っています。コーヒー産地に出かけるよりも、時間もお金もかかりませんからね。

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試飲会を行う理由

 昨日も、初めて豆を購入される方へ試飲をしてもらいましたが、コーヒーは銘柄や産地では好みに合うのか分からないもので、実際に試飲をしていただいて選んでもらうものだと思っています。そのためのお店づくりとしてカウンターを設け、気軽に試飲をしていただこうと考えています。本当はカウンターだけにして、残りのスペースを豆の保管庫にしたいのですが、経営を考えると喫茶スペースが不可欠となるため、今後も現在の形態が続くことになります。

 今回、コーヒー試飲会を計画した理由も、そうした考えに合わせて、自分自身がコーヒーを知るために様々なセミナーに参加し、数多くの試飲を通じてコーヒーの魅力に目覚めたからなのです。コーヒーには三原種があって、普段自分たちが飲んでいるコーヒーの秘密や、品種や産地によって味わいが違い、精製プロセスが異なることで同じ豆でも変化すること、温度や水によって何に違いがあるのか?実際に体験していただきながら、コーヒーの世界を楽しんでいただきたいと思っています。

 こうした試飲会は地方の珈琲屋では行わないため、受け入れられるのか不安な面もありますが、お店を始めるに当たってやってみたい計画の一つであり、「とりあえずやってみよう!」とポジティブに取り組んでいます。さて、どうなりますやら? 

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サンドロール

 今朝もイチジクのロールケーキを作ったのですが、お客様の数にしては少々作りすぎた感があります。安納芋のロールケーキ、抹茶と栗のロールケーキ、イチジクのロールケーキとの三種類は、最近の長雨を考えると量的に過剰なのですが、今朝の秋晴れを見ると、ついつい作りたくなってしまいます。

 早い話、コーヒーの焙煎やケーキやクッキー作りも楽しいから行っている訳で、そろばんはじいてやってないところが最大の問題であると同時に、最大の喜びでもあるのです。なぜなら、「楽しいが一番」というのが珈琲屋を始めた理由なんだから、それを逸脱してしまっては意味がないのです。継続できる収益は必要ですが、苦しいのは選択肢にないのですから。

 イチジクのロールケーキを作ってみると、3種類が3色になっていることに気づき、大皿に並べてみることに。サンドイッチならぬサンドロールってことになるのかな?「食べ物をオモチャにしてはダメ!」と誰かに叱られた気分になったので、直ぐに元に戻しましたが、なかなか良いはい配色ではないですか。3個同時に注文される方はないど思いますが、こんな風に並べてお出ししたいですね。

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ブラジル豆の選定

 これまで通年取り扱ってきた、ブラジルのトミオフクダ農園・ドライオンツリーが仕入れられなくなりました。理由は商社から、「ブラジル・トミオフクダでございますが、今クロップより、農園の木の寿命に伴いまして、昨年より徐々に植え替えを初め、3年ほどで植え替える計画を進めております。その為、収穫量が昨年以降安定せず、収穫量が例年の3分の2ほどまで減少している状況です。こうした背景もあり、最低限のお取引先様を優先させていただき、ネット通販での販売在庫の用意が今期・来期と大変厳しい状況となっており、供給量が安定するまでは、販売につきましては当分見送らざるを得ない事となっております。」というものでした。早い話、大口に生豆を回すので、自家焙煎店には出しませんということです。

 そんな理由で、代替えの豆を選定するため2種類の豆をサンプルとして取り寄せたのです。選定の基準はトミオフクダと同じムンドノーボとカツアイであること、ナチュラル処理であることですが、できるだけ香味が似ていることを考えると、まったく同じという訳にも行かず、焙煎度を変えながらサンプル焙煎を試みました。

 自分なりに心に決めたものはあるのですが、常連のお客様にも試飲していただき反応を見ます。そして、トミオフクダを定期的に購入いただいているお客様にも、継続販売ができないことを説明の上、サンプル焙煎豆を提供して試飲をお願いしました。飲みなれたコーヒーとの乖離でがっかりされるのか分かりませんが、できるだけ要望に応えたいという気持ちもあるのです。

 毎回色々なコーヒーを試される方もあれば、決まった豆を毎日飲まれている方のは香味の変化は、大切なコーヒータイムを台無しにしてしまうかもしれないのです。そんな、こんなで、ただいまブラジル豆の選定中です。

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それでも花は咲く

 9月の台風の発生回数はは、例年の4.7個を上回り7個発生したそうです。蒸し暑い1ヶ月だと感じましたが、10月に入っても台風が続いて発生し、現在も台風18号の影響で、雨や曇りの日々です。

 そんな重く蒸し暑い天気であっても、秋の花々は次々と咲いてくれます。昨日気づいたのですが、彼岸花の後に金木犀が咲き始めています。雨のせいで強い香りは放ちませんが、近くによると金木犀独特の香りが漂います。自然の力ってのはすごいもんです。

 金木犀の次にはコスモスが咲きますね。時々自然の力を浴びに出かけては、自分のエネルギーにしたいと感じた朝でした。

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ハニー・プロセス

 「ハニー」という言葉で連想するのは、「キューティー・ハニー」で、次に「はちみつ」かな。 英語では「はちみつ」、「甘いもの」の意味で、愛しい人への呼びかけにも使われ、女性から男性へなら「あなた」、逆なら「君」ってな具合いです。(使ったことはありませんが)

 今回の場合は、「ハニー・プロセス」であり、もちろんコーヒーに関わる呼び方です。コーヒーはその土壌、気候、日当たり、収穫時期、品種、精製、保管等上げたらキリがない程多様な影響を受けます。コーヒー産地では品質を上げる為、その一つ一つの要素を変化させながら、一杯のコーヒーをどう完成させていくか工夫が行われているのです。

 コーヒー豆の精製プロセスでは、果肉のついたまま乾燥させるものを「ナチュラル」、果肉を剥がして粘液質を除去するものを「ウォッシュト」と呼びますが、その両者の中間の生産処理が、「パルプトナチュラル」です。コスタリカでは、この

「パルプドナチュラル」のことを「ハニー・プロセス」と言うのです。

 そして、コスタリカで行われているハニーには、果肉の層の厚さを重要視され、その層が厚い程甘さがあるコーヒー豆が出来るんだそうです。厚さを判別する機械があるので(糖度計とかいってました)、それで判別し、その果肉を残したまま乾燥させるとハニーとなります。

 さらに、いくつもの種類に細分化されており、ホワイト・ハニー、イエロー・ハニー、レッド・ハニー、ブラック・ハニー、ゴールド・ハニー、それぞれ果肉の残す割合と、乾燥時間、や温度管理を徹底して管理しています。乾燥させる工程で頻繁に撹拌して均一に乾燥させたり、直射日光を避けて黒い幕で日陰を作ったり、高地の低い気温の中で長時間乾燥させるなど、条件を細かくすることで特徴あるコーヒー作りが行われています。

 こうした多様なプロセスを行っているのがコスタリカコーヒーの特徴であり、多様性のある品種とプロセスを可能にしているのが、マイクロミルといわれる比較的規模の小さい精製場を持つ農園が多数あるからです。

 今年のコスタリカCOE上位5つの中で、プロセスがレッド・ハニーが3つ占めているいることを見ても、品質向上に大きな影響を与えていることが良く理解できます。

 そうなると、レッド・ハニーを飲んでみたくなるというものです。COEでなくてもレッド・ハニーの豆は高いので、これまで手をこまねいていました。売れ残ても困るし、でも飲んでみたい!

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「コーヒーの日」

 10月1日が「コーヒーの日」として言われていたのは、全日本コーヒー協会が1983年に決めてからなのですが、2014年には国際コーヒー機関で正式に決定し、世界的にも「コーヒーの日」が認知されるようになりました。

 そんなこともあって、「コーヒーの日」を盛り上げるため、今日と明日はコーヒー豆を20%

offにし、リピーターの方々に案内状をお出ししました。事前に11種類を準備してお客様をお迎えしたのですが、夜には4種類を残すだけとなってしまいました。嬉し涙をこらえながらの気持ちで、夕方お店を閉めてから、6種類ほど焙煎をして明日に備えたのでした。

 普段は1種類のみ購入される方も、「お値打ちだから他のも飲んでみようかしら」と、複数購入いただいているので、色々なコーヒーを楽しんでいただける様子を想像しながら、焙煎する疲れも吹き飛んでしまいます。「家庭で飲まれるコーヒーが一番美味しい」と考えているので、今日は喜びも倍増です。

 こうしたイベント時の購入が増えると、通常の売り上げが減少してしまうのですが、そんなことはお構いなしで、手放しで嬉しくなっちゃうんです。普段の感謝を込めてイベントを実施するわけですから、反応があるってことは相手に伝わっていることになるんですからね。

 涼しい秋を迎えてコーヒーを飲みたくなってくる季節です。家族や夫婦でコーヒーを飲みながら会話が増えることを心から願っています。

 

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