■ 2015年9月 ブログ

SCAJ 2015

 臨時休業にさせていただき、東京ビッグサイトで行われるSCAJ2015へ日帰りで行ってきました。今年の展示会“SCAJ2015”のテーマは、「多様性への招待」(Invitation to Diversity)だそうです。冒頭の挨拶文のように、生産国がプレゼンテーションするコーヒーの多様性、最新の理論と技術に裏打ちされた焙煎機、抽出器具の多様性、バリスタやサイフォニストの高度な抽出技術と、そこから生み出されるカップの液体の多様性といった、さまざまな多様性に出会い、スペシャルティコーヒーの素晴らしさを実感できるのか?を体現するため東京まで出かけてきました。

 久しぶりの東京とあって、田舎者には歩くスピードや人混みは疲れが倍増しますね。やっぱり土岐市がいいと思いました。早朝からの家を出て、オープンセレモニーに間に合う10時前には到着しましたが、既に多くの人が受付に集まっています。

 入場後はほとんどのブースで出されるコーヒーを試飲しました。もちろん、高級豆として知られるブルーマウンテンやパナマのゲイシャなどなど、けれど、大量に抽出されたコーヒーには、店舗で提供されるような味わいには程遠いような気がします。その点、生豆の輸入商社や抽出器具販売のブースのコーヒーは丁寧に抽出されており、新たに仕入れたい豆もいくつか候補ができ、そこそこ満足満足。

 各ブースを全て見て廻り、包装材料やコーヒー関連商品を実際に確かめながら、バリスタチャンピオンシップの準決勝を見ながら午前中を過ごし、午後からは二つの産地セミナーに参加して帰路に向かいました。「多様性への招待」を体現できたかと言えば、昨年と同じ印象だったので多様性を招待された気がしなかったといったところです。

 会場には、昨年自分が付けていた開業予定の入場者証を多く見つけ、様々な年代の人達が始めるんだと思いながら、ちょっとエールを送りたい気分でした。でも、東京までの日帰りは疲れました。

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コーヒーの日

 全日本コーヒー協会は1983年から「10月1日」を「コーヒーの日」に定めてPR活動を行ってきました。その理由は、昨年のブログに書いた通り、世界一のコーヒー生産国であるブラジルが毎年9月にほぼすべての収穫を終えるため、ブラジルのコーヒー栽培のサイクルに合わされたコーヒー年度の初めである10月1日に決めたのです。
 そうした中で、昨年3月に開催された国際コーヒー機関(ICO)理事会において、10月1日を2015年から「 International Coffee Day 」に定めることとなりました。ちょうどイタリアのミラノで開催れている、食料と生命をテーマにしたミラノ万博会場からスタートさせるためです。これで国際的にも「10月1日」が「コーヒーの日」になったわけです。

 そのため、コーヒー業界ではこの日に合わせた様々なイベントを行っていますが、私のお店でも何かできる事をやってみようと只今準備中です。一人で行うことですから限られてしまいますが、計画することを楽しむぐらい気持ちでやっています。

 ちなみに、全日本コーヒー協会では、渡辺直美さんが「コーヒールンバ」ならぬ「コーヒーサンバ」を熱唱するプロモーション動画 を作成していますので、お暇な方はご覧になってみては?

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頑張れる言葉

 昨日から体が怠くて熱っぽくなったので、家に帰ると案の定微熱があり、夜8時から布団に潜り込みました。どうやら風邪をひいたようです。

 そんなこともあり、今朝は妻から葛根湯をもらってお店へ出かけました。風邪のひき始めということで、症状が悪化しないよう注意をしていたのですが、何となく体が怠い感じが続きます。

 夕方になって、そろそろ店を閉めようかなと思った時、男性グループが来店されました。どうやら、仕事の打ち合わせで場所を探していたようで、「ホット5つ!」と言うなり資料と睨めっこで話が始まります。こういう場合はコーヒーを飲みに来るという目的よりも、場所の確保という面が大きいのですが、帰り際に数人の方が、「コーヒー美味しかったよ!」と声を掛けていただきました。一日中体が怠かったのですが、この言葉を聞いた途端に元気になったような気がしたのです。

 さあ、今日も早く寝て明日に備えよう!

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SCAJ 2015

 昨年一泊で行ってきたSCAJのイベントですが、今年は臨時休業ばかりしていられないので、9月30日(水)のみの日帰りで出かける計画を立てました。

 「SCAJ2015」は一般社団法人 日本スペシャルティコーヒー協会の主催する展示会で、昨年には生産国を含む日本国内外20カ国から、スペシャルティコーヒー関連企業や団体合計97社、187ブースのご出展があり、3日間の来場者数は28カ国、24,142名という、日本最大のスペシャルティコーヒーのイベントです。

 こうした場所に直接出向き、実際に会場の空気に触れる事や、産地のセミナーを受講することで、メディアだけでは得ることができないものを吸収したいと思っています。今月は臨時休業が多くなって、今回もお店を開けないことに不安もあるのですが、年に一度のイベントだけに大いに刺激を受けてこようと臨時休業を決めました。でも、東京ビッグサイトまで迷わずいけるかな~?

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松茸料理

 毎年、敬老の日に合わせて鬼岩温泉のペンション・パサージュで松茸料理を食べるのですが、21日には予約が取れず、今夜の夕食に家族四人で出かけることになりました。

 さすがに国産松茸とはいきませんが、秋を楽しむ料理として土瓶蒸しやすき焼き、松茸御飯を食べると、リーズナブルな料金で秋を満喫した気分になれるので大満足です。いつまで母親を連れて行けるのか分かりませんが、敬老の日に便乗した我が家の恒例行事として続けていきたいものです。

 家に帰ると、庭先からキンモクセイの香りがほのかに香ります。まだ花が咲いたように見えませんが、虫の音とともに香りでも秋を告げているようです。季節を感じる幸せを味わいながら、お店でも何か季節感のあるものを提供したいと思うのでした。

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ゲイシャ ≠ 芸者

 ゲイシャ(Geisha)というコーヒーの品種の人気が続いています。日本人は芸者との響きが同じなので馴染みやすいためか、よけいに人気なのかもしれませんが、元々、原産地のエチオピア南西部にある地名のゲシャ(Gesha)から来ているそうです。その辺りが原産の野生種が、アフリカ各地、そして中米に持ち込まれて改良されながら栽培されてきました。

 そのゲイシャ人気に火が付いたのは、パナマのエスメラルダ農園のゲイシャがカップ・オブ・エクセレンス(COE)というコンペティション(品評会のようなもの)で優勝し、目ン玉飛び出るようなとんでもない価格で落札されたのが始まりです。その人気は今でも続き、近隣の農園や、パナマのゲイシャというだけで高値で取引されています。そうなえると「ゲイシャは儲かる」ということで、コロンビアやコスタリカ産のものまで出てきました。

 生産者だけではなく、コーヒーを売る側にしても、高くても売れる商品は利幅が大きいため、自家焙煎珈琲店以外でも売り出し始め、昨年にはスターバックスが1,850円で販売し、今年にはローソンが40周年記念商品として「琥珀色の宝石」のキャッチコピーで一杯400円で販売したりしました。本当に人気芸者といったところです。
 正直、農産物としての高品質の基準が、そのまま美味しさにつながっているのか? その品質としての妥当な価格なのか? ということろが気になるところです。確かに東京の超有名店のゲイシャを飲む機会があり、紅茶のようなウオッシュドや、パイナップルの香りがするナチラルなど、今までに経験したことのない特徴がありました。お客さんの中には、美味しければいくら高くとも買うというよう方も多いようですが、果たしてそれでいいのでしょうか?何だか不当に付加価値をつけて高く売っているような気がするのは私だけでしょうか?開業前に色々な方の話を聞いてきましたが、「コーヒーは儲かります!」、「コーヒーはビジネスです。」という言葉を聞くたび違和感を覚えたものです。

 日本人の多くが芸者遊びができるほどお金持ちになったとは思えませんし、私自身も「芸者遊び」と「ゲイシャ遊び」も出来ません。もっと妥当な価格になれば扱えるのですが、いつのことになるのでしょうか?

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お墓参りへ

 お彼岸を前に、定休日を利用して妻と二人でお墓参りへ。妻が事前に用意した墓石掃除グッズでピカピカにするつもりが、汗をかいた私の頭が光るのみで、お墓に浸み込んだ長年のシミは中々取れませんね。

 それにしても、この時期に必ず家の近くに咲いている彼岸花(曼珠沙華)を見ると、自然の力を感じずにはいられません。人間が科学の力で世の中を操ろうとしていても、お彼岸を知らせるように咲く花には勝てないような気がします。

 そんなことを考えながら家に帰ってくつろいでいると、懐かしい人から突然電話がありました。大阪で社会保険労務士とし活躍されている方で、私がいつも元気のエネルギーをもらっていた方です。来月に多治見市でセミナーに呼ばれているので、近くなら立ち寄りたいとのことでしたが、次の仕事の関係で難しそうです。残念でしたが、なつかしい元気な声を聞くと、何だかワクワクしてくるのを感じます。

 彼岸花を眺めたり、コオロギなどの虫の音を聞くたび、秋の深まりを感じて生活ができる毎日に感謝しています。今日は良い定休日となりました。

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コーヒーとTPP

 夏にハワイで行われた環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉は、ニュージーランドがごねて妥結に至りませんでしたので、アメリカは来年が大統領選挙、日本は参議院選挙があることから、アメリカの次期政権に先送りされてしまうかもしれませんね。そこで、改めてコーヒーとTPPの関係を考えてみたいと思います。

 平成25年4月4日に外務省が公表した「2013年米国通商代表(USTR)外国貿易障壁報告書」によれば、農産物であるコーヒー豆について該当するのは、報告書内の「7.その他分野及び分野横断事項の障壁」の内、(7)食品及び栄養機能食品の成分開示要求の項目だと思います。『新開発食品及び栄養機能食品について、成分と食品添加物の名称・割合・製造工程の表記を求めていることは、負担が大きく、専有情報の競争相手への漏出の危険もある。』というアメリカ側の強い要求なのです。

 この項目を分かりやすく言えば、

・ポストハーベスト農薬
・遺伝子組み換え種子

 と言い換えることができると思います。

 日本は世界でも残留農薬に厳しい国ですが、それがアメリカ並みになるということだと思います。特に、収穫後の保存・輸送のために農産物に使われる殺菌剤や防カビ剤などへの規制です。いわゆる生豆になった状態の保存を目的に使用される農薬で、収穫前に散布する農薬と比べて農作物に残留しやすいことから、日本ではポストハーベスト農薬の使用は禁止されています。この規制がアメリカにありませんから、アメリカ並みになるということなのでしょうね。

 もう一つが遺伝子組み換え種子です。スパーに並ぶ大豆製品には「遺伝子組み換え大豆は使用していません。」などど書かれた表示を目にしますが、実際にはほとんど人が遺伝子組み換え大豆を日常的に食べています。だって、アメリカで生産される大豆の96%以上が遺伝子組み換え大豆ですし、日本は大豆の多くを輸入に頼っています。ただ、表示義務があるのは大豆タンパクが含まれたものなので、油や醤油といった加工品には表示義務がありません。結局、私たちは遺伝子組み換え食品に囲まれているのですから、「いちいち遺伝子組み換え〇〇は要らないだろう!」というのがアメリカの言い分です。「そんな表示があると売りにくい!」というのが本音ですから。

 コーヒー豆の遺伝子組み換え種子は、コロンビアでは、すでに試験栽培が始まっているということです。このTPPに合わせて、モンサント社はベトナムで2015年までに遺伝子組み換えの普及を目指しています。また、ベトナムだけではなく東南アジアへ進出しようとしているらしいのです。米ネスレ社は、遺伝子組み換え穀物のモンサント社、穀物商社カーギルと関係があり、メキシコで遺伝子組み換えコーヒー栽培の計画が持ち上がっていますし、また、こうした会社とスターバックスが関係を深めているのは周知の事実です。

 モンサント社というのは、ベトナム戦争で使われた枯葉剤の製造メーカーでもあり、今ではテレビCMでおなじみの除草剤ラウンドアップの会社です。この会社は、除草剤ラウンドアップに耐性をもつ遺伝子組み換え作物をセットで開発、販売していることから、強い耐性を持つ遺伝子組み換え種子の発がん性の問題が何度か取りざたされました。『モンサントの不自然な食べもの』という映画になったほどです。

 TPPが今後どのように進むのかは分かりませんが、知らない間に遺伝子組み換えコーヒーを飲む時代が来るのかも知れません。同時に、「遺伝子組み換えコーヒーを使用していません」といった表示のある、高~いコーヒーを飲むことになるのかも?・・・。



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姫路城へ

 火曜日は臨時休業とさせていただき、月曜の定休日と合わせて一泊二日の旅行へ行ってきました。場所は妻の希望で、平成の大修理工事が行われた姫路城です。泊りがけの旅行は年に一回しか行くことはないのですが、毎回次回の行先を考えながら一年間を楽しみにしています。

 今回は、姫路城に行く前に本場の明石焼きを食べるため、明石市でも人気店の「ふなまち」に立ち寄りました。この界隈では「明石焼」と称されるたこ焼を提供するお店はこの地区には数多くありますが、その中でも多くのお客さんが訪れる名店です。地元では「玉子焼」と呼ばれる庶民の味で、こちらは地元の方だけでなく、多くの観光客も訪れるような有名店なので40分並んで待ちことに。小さな店内で出された明石焼きは、玉子焼の特徴でもある、ふんわりとダシの効いた生地で中がトロっととろける食感。観光地によくある土産用の冷凍食品の二倍ほどの大きさで、20個で550円というお値打ちさにも驚かされ、二人とも大満足でした。

 目的の姫路城には午後2時過ぎに到着し、かねてから予定していた姫路城シルバー観光ガイドを申込み、城内の案内してもらいました。このガイドは地元のシルバー人材センターが運営するもので、約2時間かけて姫路城の歴史や謎などを興味深く説明してくれます。料金はガイド1人につき2,000円なのですが、安いと思えるくらい穴場や観光客が気づかない細部にわたってガイドをしていただけるので、是非お勧めしたいと思いました。素敵な時間になること請け合いです。

 それにしても、姫路城は美しいですね。けれど、後5年程で白い漆喰も黒ずんでくるそうですよ。やっぱり今回はいいタイミングでした。

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うんちコーヒー

 先日、お客様から、「東南アジアに行った際に、うんちコーヒーを飲んだけど、500円だと思ったら5,000円もしてびっくりした!」「味は特別な感じはなかった。」という話でした。これは、コピ・ルアクいわゆる「うんちコーヒー」のことです。

 コピ・ルアク(インドネシア語 Kopi Luwak)とはジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆のことです。「コピ」はコーヒーを指すインドネシア語、「ルアク」はマレージャコウネコの現地での呼び名で、日本では、コピー・ルアークやコピ・ルアックなどの名前で呼ばれて、世界で最も高価なコーヒーとして知られています。世界最大の消費地は日本や台湾、韓国などのアジア諸国なのですが、多くが日本人に買われています。

 本来はコーヒー農園にいるジャコウネコが完熟したコーヒー豆を食べ、未消化で糞から排出された種子を集めてコーヒー豆にしたもので、腸内酵素の働きにより、キャラメルのような風味を与えると珍重され高値で取引されるようになりました。そうなると儲け話に乗った人たちが、ジャコウネコを鶏肉工場のニワトリのケージのような場所に閉じ込め、無理やりコーヒーの実を与え続けて作られている所も増えてきす。また、多くの偽物も出回っているようです。

 日本でこのコーヒーが人気になったのは、テレビドラマや映画の中で取り上げられたり、芸能人が飲んでみたいと言ったなどの理由があるようですが、高価なコーヒーというのが日本人はお好きなようです。世界的には動物虐待ということで動物愛護団体の活動もあり、個人的には「うんちコーヒー」は「くそったれコーヒー」という気持ちなのです。

 ちなみに、「うんちコーヒー」の作られる様子を流した動画を見つけましたので、貼り付けときました。

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食品衛生責任者養成講習会

 今日は、多治見保健所での食品衛生責任者養成講習会を受講するため、お店を臨時休業とさせていただきました。この講習会は調理師免許などの国家資格を持たない人たちが、飲食店などを行う際には必ず受講しなけれなならないものです。したがって、今回も新規開業者や事業所内での異動により、新たに食品衛生責任者に指定された方など総勢60名程の受講者がありました。

 朝から台風が東海地方を直撃するという状況下でしたので、会場となった東濃西部総合庁舎の最上階にある会議室には、「ビュ~ビュ~」と大きな風切音が響き渡っていました。そんな不安な天気の中でも、一日机に座っての講義となると、やはり強い眠気が押し寄せてくるので必死に我慢しておりました。万が一の事態になれば、責任は全て店側に掛かってくるので、必要な知識は身に付けなくてはなりませんから。

 岐阜県では営業許可申請後に養成講習会を受講するのですが、他府県では、先ずこの養成講座を受講した後に営業許可申請を受け付けるところもあるようです。開業準備に当たって色々な資料を読んだのですが、保健所の対応にも色々違いがあるようです。

 そもそも、昔は調理師免許がなければ飲食店が開けなかったものが、今では簡単な受講により同様の資格を得ることができるので、新規開業者にとってはありがたい仕組みですね。お店にいても、「調理師免許はいつ取ったの?」って聞かれることがありますから。

 そんな訳で臨時休業とさせていただきましたが、台風の雨風が強くてお店を開けていても来店する方は少なかったでしょうから、良いタイミングだったかも知れません。さあ、明日からは今まで以上に手洗いを一生懸命にしよう!

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A or B

 以前、コーヒーの飲み頃について書いたのですが、先日のお客様は、焙煎したてにこだわっておられたので、ちょうど前日に焙煎したものと、10日ほど経過した同一の豆があり、2つを飲み比べてもらうことにしました。同伴された方も飲み比べてもらったのですが、味の違いは感じられて焙煎したての物を好まれました。同伴の方は10日ほど経過した物が良いとのこと。面白い結果に、それ以降も時々飲み比べの試飲をしています。

 コーヒーは嗜好品ですから、好みは人それぞれなんです。「A or B」って好みをお尋ねしてから種明かしをするのですが、おおむね半々に好みが別れました。しかし、同時に多くの方がそれぞれの味に好感を持っておられ、単に「A or B」ではなく、むしろ「A and B」というのが全体の感想でした。もっとも、焙煎したての豆を購入しても、飲みきるころには10日程かかるでしょうから、それぞれの味わいを楽しむことになるのです。

 こうしたお客様とのやり取りができるのも、コーヒーの自家焙煎店だからこそです。色々なコーヒーを試飲してもらい、お客様の好みを知りながらお店を成長させ、珈琲屋の存在を少しずつ広めてきたいと考えています。

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頂いちゃいました

 お客様へ提供する側が、時々逆転してしまう時があります。今日は「朝市に行ってきて安かったで食べて!」といってご覧のような野菜を頂いてしまいました。本当に有難いやら申し訳ないやらで、感謝するしかありません。美味しく料理して食べさせてもらいます。

 もう一つは「結婚式に出席して、花をもらったから店に飾って!」と言って、新郎新婦のテーブル席に飾るような立派な花を同級生から頂きました。「もうすぐ娘の結婚式だろ。」っていう余計な刺激を与えてくれたので、「おまえも何れ同じ立場になるんじゃないの!」って言ってやりたかったのですが、大人げないと思って綺麗な花を店内に飾らせていただきました。

 人と人との関わりの中で仕事をしていると、こうした事も時々あるのですが、そうした方々に感謝するだけになっていまい、なかなかお礼ができないことに申し訳ない気持ちでいっぱいになります。自分に出来ることといったら、毎日美味しいコーヒーを提供することぐらいです。そんな事を考えながら、今日もお店を閉めた後に焙煎を始めました。

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ドリップバッグ

 今日は、次女から手土産にしたいのでコーヒーのドリップバッグを作ってほしいと頼まれ、ご覧のようなクッキーとの詰め合わせを用意しました。でも、正直このドリップバッグは戸惑いながら作っているんです。なぜなら、豆を挽いてから実際に使用されるまでの期間が予想できず、美味しく飲んでいただけないと心配してしまうからです。

 ドリップバッグのコーヒーというと、スーパーや通販で安くて手軽に利用できるという印象ですが、豆を挽いてから相当な期間が経過しており、コーヒーの香りもガスとともに抜けている状態となります。そして、自家焙煎店が手詰めで作っているドリップバッグはコストも高く、多くが一袋170円前後で販売されているのが実態です。そうした理由から、当初は販売を予定していなかったのですが、コーヒーメーカーなどの抽出器具を持ち合わせていない方のため、事前申込みという条件で時々ご用意してきました。

 コーヒーのドリップバッグというと、大量生産・大量消費を前提とした工業製品のイメージがあるので、しばらくはコソコソ作っていくつもりです。いくら注文を受けてから挽いて作っても、お店で出す味を再現することは不可能なのですから。 

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注湯温度

 コーヒー豆を購入し、自宅でお店の味を再現したいとやってみても、中々同じようにならないと言われます。確かに抽出は私自身でも難しと思っていることで、コーヒー豆の挽き具合、お湯の温度、抽出時間など、少し条件が異なると微妙な味の違いが出てしまいます。お金をいただく側としては、いつもと同じ味を提供しなければならず、「今日の味!」ってな訳にはいきませんから。

 そこで、取り組んでいることは、

・計量器を使って毎回使用する豆の重さを計る。

・メモリのついたミルで挽き具合を固定する。

・タイマーで時間を測る。

・温度計で注湯温度を計る。

 といった事で再現性を高めています。その時、特に気を付けていることに、「注湯温度」があります。注湯温度については色々な意見があって頭を悩ませる方もあるようです。実際、A社は92℃〜96℃、B社は90℃前後、C社は 85℃〜90℃が適温だと示すように、それぞれの理論があるようですが、基本的な注湯温度と成分の関係を理解しておけばよいと思っています。

 コーヒーは高温ほど成分が短時間で出て、逆に低温だと長時間かけて出てきます。さらに酸味成分はもともと速く抽出され、注湯温度にかかわらず2~3分もあれば殆ど珈琲に溶け出します。苦味成分は、ゆっくりと時間をかけて溶け出します。ですから、注湯温度が高くなると、苦味成分を含めて全体に速く抽出されることになります。よく「浅煎りは高温で、深煎りは低温で」といいますが、こうした仕組みがあるからです。

 こうした理屈を把握しておけば、後は自分の好みに合わせて調整していくだけですが、毎回適当な温度では何を基準にしてよいのか分からなくなるため、やはり温度計は準備したいものです。それほど高価な物ではありませんので、感覚的な淹れ方ではなく、目で見えて確認できる物があると安心ですね。科学実験のような気分で淹れれば、毎回コーヒーを淹れるのが楽しくなりますよ。

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カウンターの中から

 カウンターの中から見える店内はこんな感じです。入口ドアの小窓から駐車場に入る車が見え、焙煎機やコーヒー豆などの商品が確認でき、カウンターにお座りになるお客様に接客しながら、テーブルやソファーの様子が見えるようになっています。一人で行うには丁度良い配置で、設計の相談をしてくれた友人には感謝するばかりです。

 そんなカウンターの中からお客様をお迎えするのですが、「うわ!コーヒーの香りがする!」といった声が多く聞こえます。珈琲屋なのですから当然なんですが、近ごろでは喫茶店に入ってもコーヒーの香りがしないので、意外と新鮮に感じられるようですね。「煎りたて、挽きたて、淹れたて」を普通に提供することが珈琲屋の基本だと思っているので、ここに来れば当たり前の感覚になってもらえればうれしいですね。

 色々なお客様と接することで日々の幸せを感じるばかりですが、一番うれしいのが、休日に妻がやってきてカウンターに座りコーヒーを淹れる時です。家で毎朝淹れているのと違って、お店で淹れる瞬間に「こんな光景を夢見てたんだな~」って

浸れるんです。

 これから色々な光景をカウンターの中から見ることになると思うと、始めて良かったと思えるのです。

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お千代保さんへ

 定休日となった昨日は、午前中に4種類のコーヒー豆を焙煎し、午後からは開業以来行っていなかった千代保稲荷神社(ちよぼいなりじんじゃ)へ行ってきました。

 岐阜県海津市にある千代保稲荷神社、通称「おちょぼさん」として親しまれており、毎月月末の日の夜から翌日1日の明け方にかけ、夜通しで"月並祭"という縁日が開催されることでも有名です。朝方まで営業しているお店も多く、よく東海地方のテレビなどでも取り上げられています。昨日も31日の月末ということで、昼間というのに大勢の方々が訪れておられました。

 商売繁盛の神様だけに開業前から行っていたのですが、やっと4か月経過したところで報告がてらのご挨拶といったところです。毎日楽しく働ける喜びに感謝しながら、今後も見守ってもらうようお願いしてきました。これでちょっと安心です。

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