■ 2015年7月 ブログ

最高気温

 連日暑い日が続き、今日は今年の最高気温です。そのせいかお店のほうは暇になっていますが、夏はこんなものだと気楽に構えています。

 こうした暑い日に思い出すのは、子供のころに町の人達が交わしていた会話、「暑いに決まっとるわ。空から太陽が照らして、地面からは窯を焼いとるんやから。」というにものです。確かに私の子供のころは、石炭や重油を燃料にした製陶工場の窯の煙突がたくさんありました。

 下石小学校の校歌の2番にも、

『空につならる煙突や もえてつきない火の色は みんなわれらの よろこびよ つよく伸ばそう このからだ』とあるように、小学校のある丘からは、町のあちらこちらに煙突が立ち並び、灰色の煙を上げていたものでした。今では製陶工場の数も減り、窯もガスや電気に変わったため、画像のような煙突はほとんど見られなくなりました。陶器の町の象徴だった煙突が無くなるように、地場産業も衰退していった時期と重なって寂しい感じがします。「もえてつきない火の色」が、再びみんなの喜びになる日がくるのでしょうか?

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コーヒーと山

 連日の猛暑で気温が37度を超える日も出てきました。全国的に有名になった暑い町の多治見市と隣なので、当然暑いのですが、イマイチ名前の出ない土岐市。アメダスを設置すれば立場が逆転するかもしれないんだから、設置運動が起きれば良いのにと勝手に思っています。

 そんな朝に珈琲の焙煎を行っていると、煙突からでる臭いに誘われるかのように、何匹ものスズメが店の前に植えたハナミズキの木の下に集まってきました。かわいい姿を見るとチョットほっとしますね。

 そんな日の夕方、コーヒー豆を購入されたお客さまから、「コーヒーって〇〇マウンテンっていうのが多いよね。」って話がでましたので、改めてまとめてみます。

 〇〇マウンテンというように、山の名前がついたコーヒー豆には次のようなものが有名でです。ブルーマウンテン(ジャマイカ)、キリマンジャロ(タンザニア)、クリスタル・マウンテン(キューバ)コーラル・マウンテン(コスタリカ)、マウント・ハーゲン(パプアニューギニア)、ガヨ・マウンテン(インドネシア スマトラ島北部)、エメラルド・マウンテン(コロンビア)などです。

 コーヒーは農産物であり、意外と気難しい植物です。雨が多くてもダメ少なくてもダメ。気温が低くても高くてもダメ。年間平均気温20度。いうなれば“日本の夏の避暑地”みたいなところが好まれます。焙煎して飲用されるコーヒーは元々果実です。果物などでも一日の寒暖の差が大きいと、糖を多く含み甘くなるのです。

 ということで、1年中そういった環境が保てる『暑い国の高地』がコーヒーの産地となるわけです。さらにコーヒーは標高が高ければ高いところ(標高1200m以上)でとれた豆ほど高品質とされ、当然運搬や手間がかかるため価格も高くなっています。こうしたことが、品質の良さをイメージさせることになり、生産国の象徴でもある山の名前をコーヒー豆の名前につくものが上質のコーヒーであるとされています。

 同時に、〇〇マウンテンと付ければ高く売れるという感覚が、多少なりとも生産者や商社の商業的な戦略に利用されているのも事実です。いわゆる誇大広告ってやつです。〇〇マウンテンだから必ず美味しいというのは注意が必要ですね。

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コーヒーを知ってもらう

 コーヒー豆は約70か国で生産されているそうです。そして、コーヒー豆は一次産品(加工されていない産出品)としては、石油につぐ貿易額を誇っています。

 それだけ多くのコーヒー豆が流通しているのに、飲食店でコーヒーを飲む場合は、単に「ブレンド」という訳のわからない名称で、その店の味のコーヒーとして提供されているのです。自分の口に入るものなのに、どこの国から届いたものなのか、どうやって加工処理されたものかも知らないまま。

 「中国産の野菜は購入を控える。」と言っている方でさえ、自分の飲むコーヒーの出どころに関心がないのはどうしてなんでしょうか?(最近では中国でもコーヒーを生産していますよ。)一時期、残留農薬で問題となり、輸入できなかったエチオピアのコーヒー豆のことも知らないまま。(実は輸入制限したのは日本だけなんですが)ですから、農産物としてのコーヒーを知ってもらうことも、珈琲屋としての役割だと思っていました。

 お店で提供しているコーヒー豆の種類は僅かです。常時提供するために商品がうまく回転しなければ、スーパーのように古い豆を置きっぱなしにしなければなりません。ですから、生産処理方法が異なることや、産地の特徴を考えて種類を絞って提供しています。でも、もっと色々なコーヒー産地のことを知ってもらいたいのです。

 そこで、期間限定でグアテマラのコーヒー豆を紹介することにしました。詳しい内容は「イベント」のタブで詳しく紹介していますが、主要8地区の産地のうち、6地区のコーヒー豆を一週間提供しようと思って準備をしています。さて、どうなることでしょうか?

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成長できるように

 6月14日に植樹したブルーベリーの苗に、やっと熟した実が二つ付きました。熟す前に枯れ落ちてしまうのではないかと心配していましたので、こうして食べられるほどに成長すると嬉しいですね。でも、もったいなくて食べられませんが。

 時々、「まめにブログを更新するね。」と言われますが、毎日何かしら考えながら生活していれば、日記に書きとめるような出来事はあるものです。お店の名前の「まめ蔵」も、コーヒー豆の「まめ」よりも、「まめ蔵への想い」に記したように、小まめや真面目、健康であるこのと「まめやね~」「まめかな?」と言った、この地方の方言に掛けた名前なのですから。

 ブログを書く目的には、記録を留めておくことと同時に、過去を振り返って自分の成長を確認することがあります。丁度一年前にも今日と同じように土用の鰻に合わせて家族で食事に行きましたが、自分の行動や考えを書くことで、1年後や2年後、10年後に、何を行い何を考えていたのかを確認することで、自分がどのように人として、珈琲屋として成長しているかを把握したいのです。お店を一人で切盛りしていると、どうしても視野が狭くなり自分本位の世界の中で考えてしまいます。そんな時に、時々過去の自分を振り返り自分の成長を確かめることが必要だと思うからです。

 第二の人生は、これまでよりもスピードを落として、明るく楽しく過ごすことですが、自分の成長だけはスピードを落とさず、貪欲に挑戦しようと思っています。それがお店を続ける大きなモチベーションになると考えているからです。

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珈琲屋の人々 -宝物を探しにー

 東京は下町の商店街にある『珈琲屋』。主人の行介はかつて、ある理由から人を殺していた……。心に傷を負った人間たちが、『珈琲屋』で語る様々なドラマを七編収録。連続ドラマ化もされ、ロングセラーを記録している『珈琲屋の人々』シリーズ最終巻。行介と冬子の恋の行方もついに……。(7月22日発売:双葉社)

 「シリーズ最終巻」という文字に引き込まれて、ついついAmazonの注文ボタンをクリックしてしまいました。行介と冬子がどうなるのか気になって読み始めましたが、これまでのような無理やりストーリーを作った感がなくて、自然に読み進めることができて最終巻を思うと寂しくなりました。

 本の帯には「熱いコーヒーは、心を癒す。だからまた、飲みたくなる。」ってのがありますが、私としては、行介が服役していた当時の刑務官が言った、「コーヒーという飲み物は立派だね。大したもんだと私は思うよ。幸せなときにブラックで飲めば、幸せを噛みしめることができるし、心が騒ついているときに砂糖とミルクを入れれば、元気を少し取り戻すことができる。こんなありがたい飲み物は他にないよ」って言葉にうなずいちゃうな~。

 このシリーズを読み始めたのは開業前でしたが、今では珈琲屋が「珈琲屋の人々」を読んでるわけで、何か不思議な気分です。本のような出来事が当然起きるはずもありませんが、来店される方々の人生模様を少しだけ垣間見ることもあり、リアルなストーリーは小説にも負けないものがあるな~と時々思ったりします。

 「宝物を探しに」はお決まりの内容なのですが、こうしたストーリーが繰り返されるのは、やはり多くの人が宝物は外にあるものだと勘違いしているからなのでしょうか。私は早めに気づくことができたので、宝物を失くさないように大切にしています。

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ドリップポット

開業前から何年も使っていたKalita ドリップポット1000S が壊れてしまいました。実は、店で朝の開店の準備を行っていた時、手を滑らせてドリップポットを調理場の床に落としてしまったんです。

 よりによって床はコンクリートの打ちっ放し。カラン~、コロ~ンの金属音と共にノズルが元から折れてしまいました。そして、その衝撃で温度計も0℃を指したままになってしまいました。「が~ん!」愛用のドリップポットが使用できなくなって落胆している暇もなく、他のドリップポットを使用して開店させました。同時に、これまで使用していた物と同じ商品をフレーバーコーヒーさんに早速注文です。ありがたいことに即日発送していただき、無事に今日から使用できるようになりました。ホントに助かりました。

 私が愛用しているものはKalita ドリップポット1000S なのですが、フレーバーコーヒーさんが改良を加えたもので、大変重宝しています。別にフレーバーコーヒーさんから広告料をもらっている訳ではありませんが、いいものなので特徴を説明します。

①:取っ手の先端を曲げて掴みやすくなっています。

②:金属製のツマミを熱くならない木製に変えてあります。

③:注ぎ口の先端を曲げて水切りをよくしてあります。

④:一度刻みの温度計が付いています。

⑤:お湯を細く出すためにシリコンパイプが入っています。

 正規品の倍の価格になりますが、長く使用できるうえに毎回安心して注湯できるので、私にとっては適正価格だと思っています。温度計付きのドリップポットは探せば他にもあるのですが、これが一番いいのではないかな~。お勧めですよ!

 でも、長く愛用していた物が壊れるというのは寂しいものです。多少色あせた所にも愛着が湧いていたんです。これからは、これまで以上に大切に扱わなくては!

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コースター

 梅雨明けしたにも関わらず、台風の影響なのか雨が降りました。こうしたジメジメした時など、テーブルに置いたガラスコップが濡れてしまいます。そのためにコースターを事前に作っておいたのですが、それはドリンク用ということでサイズの大きい物でした。 

 今回は、最初にお客様へお出しする水のコップ用で、一回り小さいサイズのものを遅まきながら用意しました。用意したといっても、コーヒー豆柄の布を用意しただけで、ミシンを使って作ってくれたのは妻なのです。コースターの厚みを出すため、家にあった別の布を挟んでミシン掛けしてくれました。こうした内助の功があるから、お店を続けることが出来ることに感謝しながら使っております。

 コーヒー豆のドアノブにコーヒーにちなんだ柄のクッション、それにコースターと細かな部分に遊び心を入れています。やってる自分が楽しくなかったら、来ていただくお客様も楽しくないだろうというのが基本にあるので、これからも色々工夫していきたいですね。

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コーヒーは悪魔の飲み物?

 魔女の続きは「悪魔」って訳じゃありませんが、コーヒーは悪魔の飲み物と言われたことがありました。有名なフランスの政治家タレーラン・ペリゴールの名言に「よいコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い。」というのがあります。

 元々キリスト教圏では、イスラムの国からやってきたこの黒い飲み物のことを、「悪魔の飲み物」「コーヒーを飲むと悪魔にとり憑かれてしまう」と恐がる人たちもいたのでした。

 イスラム教国を中心に広まったコーヒーは、17世紀になると、ベネチアを足がかりにヨーロッパへと浸透していきます。ところが、ヨーロッパ各地で上記のような論議が巻き起こります。「イスラム教徒の飲み物を、キリスト教徒が飲むのは問題だ」というのです。
 その後、賛否両論が持ち上がり、ますます議論は過熱。しかし、当時のローマ教皇クレメンス8世は、異教徒が持ち込んだその摩訶不思議な飲み物を口にすると、すっかりその美味しさに魅了されてしまいました。そこで、「“悪魔の飲み物”といわれるのに、こんなにおいしい。これを異教徒に独占させておくのはもったいない」と、わざわざコーヒーに洗礼まで施させ、ついにキリスト教徒の飲み物として受け入れたのです。こうしてコーヒーは、一気にヨーロッパ全土へと広まっていったのです。 

 子どもの頃、黒いコーヒーを飲む大人を見て不思議に思っていました。社会人になって飲み始めた時、砂糖なしでは飲めなかったことを思い出します。もちろん、その頃に輸入できたのは、低品質のコーヒー豆だけだったのですから当然なのですが、大人になるための魔法がかかっていたような気分になっていたのかも知れません。

 最近、疲れが溜まってきたのか、持病の腰痛が出始めました。今日は店を早めに

閉めて、かかりつけの接骨院に行きました。コーヒーに魔法の効果があるのなら、悪魔の飲み物であっても楽にならないものでしょうか?そんな効能はないか!

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トンボがやってきた

 店にトンボがやってきました。今はコーヒー豆のボトルに止まっていますが、明日はどこに止まっているんでしょうか?でもよく見ると、色黒のトンボです。実は、コーヒー豆のドアノブを作ってくれた、同級生の鍛冶屋さんが持ってきてくれたものでした。

 店にやってきたトンボは尻尾を水面に付けている様子を表しており、ペーパーウエイトとして作成されたものです。時々設置場所を変えて店の中で遊ばせてみようかな。

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第二の人生

 昨日のブログで友人にメッセージを投げかけたら、その日の昼に店へ連絡してくれました。なんか繋がっているって感じがしていいですね。ただ残念なことに男性ですが・・・。

 そんな友人の住む売木村(うるぎむ

ら)の事を調べていると、村をあげて都会からの移住を勧める活動をしていました。NHKの朝ドラで、輪島市役所が移住のPR活動をしていたような内容です。(まれのような若い役場の人はいません)

 第二の人生を田舎で暮らそういう気持ちはよくわかります。サラリーマン時代は毎日時間に追われ、数字に追われ、はたまた上司に追われ、街を歩く人の速さが当たり前になってしまいます。退職後はゆくりとした時間を過ごすため、田舎暮らしに憧れるのでしょうね。人生の終盤をどのように過ごすかは、誰にとっても重要なテーマなのかも知れません。健康で明るく楽しく暮らすための手段は様々ですが、私は生まれ育った地元にこだわったのです。

 今は、珈琲自家焙煎の店として第二の人生をスタートさせましたが、全く新しい事を始めたにも関わらず、「第二の」という言葉に違和感を覚える時があります。私を応援してくれる仲間や、初めてお店に来ていただいたお客様など、多くの方が、これまでの人生の中で関わった人やその友人の方ばかりだからです。これまでの人生を「第一の人生」と呼ぶならば、何だか第一の人生の延長線上を進んでいるような気分になるのです。ただ、その進むスピードはゆっくりで、進む方向が異なるのと同時に、「明るく楽しく」がよりプラスされた感じです。

 今日も、サラリーマン時代には一度も作ったことのなかったロールケーキを、あれこれ試作しながら作る自分を客観的に見て、「おもしろい人生じゃん!」って思ってみるのでした。


 

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売木村に行ってみようか

 長野県の南端に位置し、東と北は阿南町、西は根羽村・平谷村、南は愛知県豊根村に隣接している所に「売木村」があります。標高1,000m1,300m級の山々に囲まれ、天竜奥三河国定公園の中心をなす茶臼山高原をはじめ、自然資源が豊富なのですが、人口たったの650人で二人に一人がお年寄りという村です。

 実は、私と同時期に入社して、同じようなサラリーマン人生を歩んだ友人が、なんと、私の真似をしてかどうか分かりませんが、早期退社をして、この売木村に住み始めました。今は、奥さんも現役で働いているので単身移り住んでいるようですが、当初は山に引き籠ってしまう鬱になってしまったか?と思っていたのですが、私の店にも訪ねてくれて色々話をすると、どうも違うようです。そこで、売木村のホームページを見ると何だか面白そうな村ではないかと思うようになり、一度いってみようと妻と話しているところです。夏にはブルーベリー狩りもできるようだし!

 でも、一つ問題が!?友人との連絡が取れません。携帯番号も住んでいる場所も分かりません。「お~い!連絡先教えろ~!」そもそも、携帯の電波は届くのか?

 

 

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芝刈り

 梅雨の中日なのか、天気の良い日が続いたので、定休日を利用して気になっていた店舗前の芝刈りを行いました。芝刈りに使用したのは、アマゾンで購入した手動式芝刈り機「ゴールデンスター GSB-2000 バーディーモアー」です。

 中学3年B組のクラスメートが植えてくれた芝も、いまでは殆どが根付いて生い茂っています。気付いた時に手軽に芝刈りができるよう、手動式の芝刈り機を選びました。

 芝刈り機はコロコロと転がすだけで、面白色いように芝が刈れていきます。前側にポケットが付いており、着脱も簡単にできるので回収も楽に出来ました。芝を刈った後は、私の頭と同じように短く揃えられ気持ちいいものです。一部芝が生えていない所も共通点があるのですが。(頭は一部じゃないってか?)

 いつもは店内にいるので、日中の炎天下での作業は汗だくになりますが、芝刈りの時間ぐらいなら良い気分転換になります。屋外で仕事をされている方は本当に大変だわ。

 夕方からは、月曜休みだった長女が帰ってきたので、二人でお墓参りです。この地区は7月がお盆なので、既に妻と次女がお墓の草刈りや掃除をしてくれていたおかげで、水と線香だけの簡単なお墓参りになりました。明日はお寺で施餓鬼旗(せがきばた)をもらうので、昼の一時間くらいお店を閉めることにします。

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アイスコーヒー(2)

 今日も暑かったですね。そんな訳で、引き続きアイスコーヒーの話題を。アイスコーヒーって日本で生まれた飲み物だってこと知っている人も多いと思います。軟水文化で透明な氷が似合い、生ものを冷たくして食べる食習慣があるせいかも知れませんね。

 アイスコーヒーの作り方はいろいろあります。今回は参考までに紹介しておきます。基本は、冷たい飲み物では苦味が弱く感じるので、香ばしさの強い中深煎りや深煎りの豆を使用することです。
●水出しアイスコーヒー
 ここ数年人気で、美味しく淹れられる方法だと思っておられる方が多くいますが、水ではコーヒーの美味しいエキス成分を充分に取り出すことは出来ないため、悪い味も出ない代わりに美味しい味も出にくいのです。ですが、あっさりした味が好きな方にはお勧めします。そもそも水出しは、酷いロブスタのコーヒーをどうにかして飲めるようにするためにオランダ人によって考え出されたものなのです。
●ドリップで淹れて、冷蔵庫で冷やす
 ホットで淹れる手順で、粗熱を取ってから、容器に入れて冷蔵庫に入れます。この方法はカフェの淹れ方で一番多い方法です。

●ドリップで淹れて、氷で直ぐに冷やす
 一番無難で、美味しく飲める方法です。作り置きして冷蔵庫で冷やす時でも、先に冷たくしてから冷蔵庫で保存すると、粗熱を取ってから冷やしたものとでは差がでるので、お店ではこれに近い方法で行います。業務用冷凍庫の威力は思ったより強力なんです。
●瞬間的に冷たくする
 細かく砕いた氷に、濃い抽出液を直ぐに注ぎます。瞬時に冷えてくれるので、香ばしい香りが残ります。ただ、これは、すぐ飲む時に作る方法になります。

 いずれの場合も、香りが残っている煎りたての豆を、直前に挽いて作ることが一番ですけどね。

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アイスコーヒー

 梅雨の時期、久しぶりに晴れましたが、この地方でも最高気温34℃を記録して蒸し暑い日となりました。店内の温度と外気温の違いを知るため、時々裏口のドアを開けて、空の様子や暑さを感じるようにしています。今日は冷房の温度設定を30℃にしましたが、それでも寒いんじゃないかと感じたほどです。

 そんな訳で、来店される方の多くがアイスコーヒーを注文されるため、前日に作ったストックが無くなり、急遽補充することにまりました。お店ではマンデリンを使用してアイスコーヒーを作っています。

 アイスコーヒーの作り方にはいくつかありますが、お店では松屋式で抽出しているので、通常途中で注湯を止めた後に加えるお湯の代わりに、冷蔵庫でギンギンに冷やした冷水を加えて、そのまま冷凍庫にしばらく入れて急冷させています。あまりたくさん作って無駄にしたくないので、いつも少なめにしているのですが、こうした暑い日が続くと作る量が難しくなります。

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手話入門講座始まる

 土岐手話サークル竹の子主催の「手話入門講座」が今日から始まりました。全10回の講座に受講申込者が12名で、初回は10名の参加です。

 例年どおり、土岐市や社会福祉協議会の後援をもらいましたが、今回は従来に増してPRしたお蔭か、近年にない受講者数となりました。久しぶりに例会の会場がが賑やかになり、これから木曜日が楽しくなりそうです。入門講座終了後もサークル活動に残ってもらえることを期待したいですね。講師を担当する方々にはご苦労をおかけしますが、よろしくお願いします。

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コーヒーを挽く

 コーヒー豆を購入されるお客様には、豆のままの方と豆を挽く方がそれぞれあります。コーヒー豆の劣化を防ぐには豆のままがよいのですが、ミルをお持ちでなかったり、手軽さを考えて「挽いてください。」と依頼されるのです。

 そんな時には、右のサンプルを出して「どの程度に挽きますか?」と尋ねることにしています。多くの方が「普通で。」とか、「いつもお店の人に任せている。」とおっしゃるので、粉にした状態を意識したことがないのかも知れません。コーヒー豆を挽くことは、豆から粉にすることで抽出をし易くすることであり、挽き具合によって表面積が数十倍から数百倍に異なって、コーヒーの成分を抽出する条件が変わってしまうのです。

 では、コーヒーの抽出の原理の話になるのですが、ここからは、『コーヒー「コツ」の科学』(石脇智広著・柴田書店)から引用します。

 “コーヒーの抽出は、二つの過程から成り立っていると考えられています。第一の過程は、粉の表面と湯の間で起こるコーヒーの成分の移動です。この移動の速さは成分の濃度差に応じて異なります。粉の表面のコーヒーの成分が濃いほど、あるいは湯に含まれるコーヒーの成分の濃度が薄いほど、速く移動します。ですから、粉の表面にコーヒーの成分がたくさんあって、湯にコーヒーの成分が溶けていない抽出開始直後は早く移動が起こり、時間がたつにつれて徐々に遅くなっていくことになります。これはコーヒーを一分間で淹れる場合と二分間で淹れる場合の一分の差は、四分間で淹れる場合と五分間で淹れる場合の一分間の差よりも大きくなることを意味しています。

 第二の過程は、粉の中心部から粉の表面へのコーヒーの成分の移動です。第一過程で粉の表面の成分が溶け出して、表面の成分が薄くなることによってこの第二の移動が起こります。この第二の成分移動は、第一過程に比べてゆっくりと進行する点が特徴的です。コーヒーの味が原料や淹れ方によって変わってくるのは、この第二過程の影響が大きいのです。”

 コーヒーの粉とお湯との接地面積や粉の大きさによって、抽出に影響があることがなんとなく理解できたのではないでしょうか。ですから、ペーパドリップは「中挽き」といった先入観を捨てて、色々な粒度で試してみてください。きっと自分の好みに合った挽き具合が見つかると思います。

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七夕の夜

 七夕の夜ですが、あいにくの天気で星空を眺めることができませんでした。考えてみたら長年七夕飾りをするものの、七夕の夜に星空を眺めた記憶がないな~。

 ちなみに、七夕の星、おりひめ(織女星)、ひこぼし(牽牛星)は、それぞれ、こと座の1等星ベガ、わし座の1等星アルタイルの事を指します。この二つの星は夏の夜の明るい天の川をはさんで輝いているのですが、正気、プラネタリウムで説明を聞いたくらいで、実際に確認したことはないのです。星に興味がなくなったんでしょうね。

 ところで、先日七夕飾りをしていた時、妻が「七夕さま」の童謡を口ずさみながら歌詞の意味を尋ねてきました。

 童謡『七夕さま』 作詞:権藤花代・林柳波 作曲:下総皖一

1.ささの葉 サラサラ
  のきばに ゆれる
  お星さま キラキラ
  金銀砂子(すなご)

2.五色(ごしき)の たんざく
  わたしが 書いた
  お星さま キラキラ
  空から 見てる

 「のきば」というのは、漢字にすると「軒端」になり、早い話「軒先」ですから分かりやすいですが、「金銀砂子」って難しい言い回しですよね。妻もこの部分を質問してきましたが、丁度、朝のラジオで説明していたので自慢げに答えました。 

 「砂子」は「砂粉」とかいわれ、金箔、銀箔を細かくして粉状にしたもののことで、伝統工芸品などに使われているものです。蒔絵やふすま絵、色紙などに吹きつけて、装飾をおこなうものなんです。当時は、とても高価なもので、それこそ、
金箔、銀箔の粉を散りばめたように、光り輝いていると表現しているのかもしれません。今では、そんな星空を見ることもなくなりましたね。

 先日と今日は10数年ぶりに友人と再会することができました。年齢を重ねた姿に年月を感じましたが、これも、七夕のご利益なんでしょうかね?でも、男性ばかりだから七夕とは関係ないのかも。でも、とてもいい再会が出来ました。

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コーヒー豆の表示

 コーヒー豆を購入されるお客さまから、「このコロンビアの豆ってスプレモですか?」と質問されました。「はい、いわゆるスプレモです。SUPと書いてあるのがスプレモの表示です。」

 コーヒー豆に詳しくない方には「何のこっちゃ?」と思われたかもしれませんが、コーヒー豆には産地ごとの等級があるのです。等級の基準はバラバラなのですが、等級が高いほど高値で取引されているのです。一部の国の等級を紹介します。

■コロンビア
 スクリーンサイズで格付け決定される。6.75mm以上の大粒の豆は「スプレモ(SUP)」5.5mm~6.5mmの大きさのものは「エクセレソ(EXC)」。この2つはグレードが高い豆として日本にも大量に輸入されています。

■グアテマラ
 栽培する標高によって格付けされる。標高1300m以上が「ストリクトリー・ハードビーン」(SHB)。1200~1350mが「ハードビーン」(HB)900~1050mが「エクストラ・プライム・ウォッシュド」(EXP)。標高が高い方が上級です。

■ブラジル
 豆のグレードは大きく分けると「豆の大きさ」、「欠点豆の少なさ」、「カップテスト」の3段階で決まります。欠点豆は少ない方からNo.2~8と格付けされています。

■ケニア
 スクリーンサイズ(豆の大きさ)で格付けされ、大きいほど高い等級となります。7mm以上は「AA」、6~7mm以上は「AB」。さらに豆の外観、抽出液の品質によるクラス分けもあります。

 お店で扱っているのは全て高い等級の豆ばかりですが、お気づきのように必ずしも味覚の評価で等級が決められている訳ではありません。農産物としての品質の基準なのです。ですが、農産物としての品質が良くなければ、美味しいコーヒー豆としての前提条件にはなりません。欠点豆が多ければ、やはり美味しくないからです。

 コーヒー豆を購入する際の参考として、色々な国の等級基準を知ることも面白いので色々調べてみるのも良いと思いますよ。

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コーヒーの試飲

 来店いただくお客さまの目的は様々です。ゆっくりコーヒーを楽しみたい方から、友人とおしゃべりをしてストレスを発散する方、コーヒー豆を購入される方等色々ですが、そんなお客様には出来るだけ、飲まれている以外のコーヒーを試飲をしてもらっています。もちろん、接客に余裕のある時だけなのですが、せっかく珈琲屋に来ていただいたので、コーヒーの味が色々あることを知ってもらいたいのです。

 コーヒーは約70か国で生産されています。お店で取り扱えるのは、その中のほんの一部ですが、特徴のある産地とコーヒー豆の精製方法の異なるものを選びました。多くの方が産地に関心があると思うのですが、実は精製方法によってもコーヒーの味は大きく変わるのです。

 コーヒー豆の精製方法を大きく分けると次のようになります。

■非水洗式、アン・ウォッシュド、ナチュラル(Un-washed, Natural)
 収穫した果実を乾燥場に平らに広げ天日干しを行いまう。乾燥に要する時間は果実の完熟度合いで異なり、完熟した黒い実では1~3日、未熟な実では2週間ほどを要します。乾燥を均一化するために、日に数度攪拌が行われ、乾燥後に外皮と果肉、内果皮などを機械的に取り除きます。現在では50℃で3日程度乾燥する機械乾燥も行われています。
■水洗式、ウォッシュド(Washed)
 収穫した果実はまず約1日水につけられ、そこで浮いてきた未熟果実が除去されます。外皮と果肉を大まかに機械的に取り除いた後、発酵槽と呼ばれる水槽に1日から2日つけられ、この過程で、果肉と発酵槽に生息する水中微生物の持つペクチン分解酵素の働きにより種子を取り囲むペクチン層が分解されます。水洗いして乾燥させた後、精製工場に出荷され、そこで内果皮を機械により取り除いてコーヒー豆となります。
■半水洗式、パルプドナチュラル(Pulped Natural)
 乾式と湿式とを組み合わせた半水洗式という方法がブラジルの一部の農園などで行われています。収穫後の果実を水洗式と同様に水槽につけますが、発酵槽につけることなく外皮と果肉を取り除き、その後で乾式と同様の方法で乾燥するものです。

 また、インドネシアのアラビカ種で見られる「スマトラ式」は、ウォッシュドと同じ工程で水洗まで行い、乾燥する前にパーチメントの殻を剥いて、生豆の状態で乾燥させる方法です。ウォッシュドで1〜2週間必要な乾燥期間がわずか3日程度で済みますが、乾燥前の生豆は非常に柔らかいので、乾燥中に変形したいびつな豆が多くなり、独特の深緑色になります。
 このように同じコーヒー・チェリーを使っても、生産処理方法を変えると、コーヒーの味は大きく変わります。そんな味の差を感じてもらいたいというのも試飲の目的です。お店の混み具合などで、残念ながら試飲していただけないことも多いと思いますが、試飲をお勧めする際にはお付き合いください。

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苦いコーヒー

 雨に濡れる紫陽花の花はいいものですね。梅雨を感じさせる欠かせないアイテムです。そんなことを感じながら家の庭に咲く紫陽花を見つめていました。
  ところで、先日あるお客様から、「苦いコーヒーが好きなんです。どれがいいですか?」って聞かれました。焙煎度合の話や品種についてお話ししましたが、個人的には苦味の中に甘みやコク、華やかな酸味を感じるものが好きなのです。でも、苦いコーヒーを好む人って結構多いんですよね。
 そもそも、緑茶文化だった日本人がコーヒーを飲むようになったのはなぜでしょうか?それには諸説あるようです。
◎カリウム摂取のため
 コーヒーを飲み始めるようになった戦後の高度成長期以降、食生活が欧米化へどんどん変わっていくと共にコーヒーを飲む機会は増えました。今では、一人あたりの年間コーヒー飲用杯数はおよそ300杯にも及びます。昔は野菜中心の食生活で、「カリウム」を中心とした旬の豊かさを味わう食生活を営んでいました。人間は、カリウムとナトリウムが互いにバランスを保つことで、代謝をはじめとする体内細胞の浸透圧調整を行っています。カリウムを含む野菜を食べる時には、「ナトリウム」を必要とするため、味噌・醤油・塩で味付けすることで自然にナトリウムを摂取してきました。ところが、欧米の食文化を受け入れたことで、動物性タンパク質や脂質と併せてナトリウムを多く摂取する食生活に変わっていきました。そこで、カリウムが多く含まれるコーヒーを摂取することで、カリウムとナトリウムのバランスを整えようとする自然な行動だったというもの。
◎ストレス解消のため
 現代社会には、ストレス社会だとも言われています。そのことは、人の味覚や嗜好にも大きな影響を与えるようです。ある研究報告では、ストレスを感じると「苦いもの」を好んで口にする傾向があるとされ、人は苦みをもつコーヒーを飲むことで、無意識のうちにストレスを解消しようとしているというのです。ほんとかいなって感じがしますが、確かにコーヒーには癒し効果はありますね。より強く感じるのはストレスが多いからなのでしょうか?ストレスが少なくなれば味覚も変わるんですかね。「苦いコーヒーが好き」って人に伝えられないな~。

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星に願いを

 7月に入ったので、我が家の恒例行事である七夕飾りを行いました。これは、子供が生まれてから続いているので20数年間行っていますが、幸せなことに一度も欠かしたことはありません。今回も、家族四人がそれぞれ2枚ずつ短冊を書いて、竹笹に願いを込めて飾りました。

 毎回のことですが、申し合わせもしていなのに、1枚は自分の願いを書いて、もう一枚は家族みんなのことを書いています。これだけ見ても幸せな家族であることを感じますね。ありがたい。ありがたい。

 7月7日までの間は、ロマンチックな夜を過ごせそうです。

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