■ 2015年6月 ブログ

コーヒーの楽しみ方

 昨日の閉店まじかに来店された方が、会計前に「浅煎りのコーヒー豆をください」と声を掛けられました。「浅煎りのコーヒーがお好きですか?」と尋ねると、「いえテレビで抗酸化作用があるとかで・・・」との答え。なるほど、NHKの朝の人気番組か!その番組に出演されて方のブログによれば、取材時間は4時間かけて浅煎りから深煎りまで説明されたそうですが、使われたものは浅煎りのみの数分だとか、ブログの内容を読むと本人も困惑されている様子です。だって、深煎りが特徴のお店に浅煎りばかり注文されてもね。

 コーヒー豆を購入したいと言われたお客様には、煎り具合によって味がどのように変化してくのかを説明したところ、ブレンドをお求めになりました。最後に「だって美味しく飲みたいものね。」と言われたので、「だって嗜好品ですから。」とお答えしておきました。

 コーヒーの楽しみ方に薬効を求めるなんて、正直ナンセンスだと思っています。色々な効用が言われるようになったのは今に始まった訳ではありませんが、〇〇研究所、〇〇センターなどの公的機関のような所が情報発信すると、マスコミはネタになると思って取り上げます。だって、それが商売ですからね。コーヒー屋だって儲かればいいわけですから、そうした記事を店内に貼ってある店も存在します。でも、数百年間飲み続けられているコーヒーに害があるとは思えませんし、そもそも美味しいから飲まれているのだと思います。

 コーヒーの楽しみ方は、カップに注がれるまでに長い旅をしてきた時間と、世界各地の産地を想像したり、誰とどんな会話で楽しむか、どんな場所で楽しむかってことの方が大切なんじゃないでしょうか。カップに注ぐ量は概ね120cc~150ccです。温かい状態で飲めばたった数分の出来事だからこそ、その前後の時間やシュチエーションに意味があるんだと思います。楽しい会話があれば美味しさも増しますし、グチや悪口ばかり言っていると苦さが増すんじゃないでしょうか?(ちょっと言い過ぎたかナ?)

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認証コーヒー

 コーヒー豆には「認証コーヒー」というものがあります。認証コーヒーとは、サスティナビリティ、栽培方法、生産者支援などの目的により、非営利団体や第三者機関により、一定の査定方法に則って評価し合格認証されたコーヒーのことで、日本へ輸出されている代表的なものとして、「レインフォレスト アライアンス」「フェアトレード」「グッドインサイド」(旧ウツカフェ)「バードフレンドリー」「有機栽培コーヒー」などが知られています。右のマークを見たことがあるかもしれません。

 私はフェアトレードに興味があったので、何度かフェアトレードコーヒー豆を購入し飲んでみたのですが、正直美味しいコーヒー豆に出合えませんでした。認証コーヒーには、それぞれの理念に基づいて活動している証しとしてマークが付けられているのに、美味しさにつながらないことを不思議に思っていたのです。

 フェアトレードジャパンによれば、フェアトレードとは、直訳すれば「公平な貿易」。現在のグローバルな国際貿易の仕組みは、経済的にも社会的にも弱い立場の開発途上国の人々にとって、時に「アンフェア」で貧困を拡大させるものだという問題意識から、南北の経済格差を解消する「オルタナティブトレード:もう一つの貿易の形」としてフェアトレード運動が始まりました。開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指ざす「貿易のしくみ」を いいます。

 はたして、フェアトレード商品を購入すれば、開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立になるのでしょうか?残念ながら、フェアトレードの商品に「優れた品質」と「競争力のある個性」が付加価値として備わっているとは思えなかったのです。特別な品質保障もなく、所詮はチャリティの枠を出ない商品に、消費者の関心が向くとは思えないし、むしろ、それを流通させている企業のイメージ戦略として利用されているだけではないかと感じてしまいます。

 本来、貧しい農家から買い叩いていた大企業に対して「大企業=悪」だったのに、いつのまにか大企業が企業の社会的責任(SRI)を御旗に、認証マークを貼りだしています。けれど、実際の認証マークの付いた商品は全体の数パーセントというのが現実で、「うちの会社は認証コーヒーを扱っています」という広告戦略に使われているのです。

 良い物を出来るだけ安くというのが企業の本音です。弱者は弱者であり続けなければ企業として困るのが、労働賃金の安い中国生産からベトナム生産に移転している多くの企業の実態からもうかがえます。企業が商品をより高く売るための手段が認証マークのような気がしてならないので、これからも、もっと調べてみたいと思うのでした。

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夏越の祓い(なごしのはらい)

 今日は早々に店の片づけを済ませ、母親を連れて町内にある八剣神社の「夏越の祓い」に行ってきました。

 旧暦の6月末に行われる「夏越の祓」は、半年分のケガレを落とす行事で、この後の半年の健康と厄除けを祈願するものです。新暦に移った現在でも、6月に日本各地の神社で行なわれている伝統行事なのですが、この地区では行われていなかったものが、最近になって行われるようになったようです。
 厄落としの方法として「茅(ち)の輪くぐり」が行われます。本来はチガヤという草で編んだ輪をくぐるのだそうですが、八剣神社では竹笹で作られていました。境内に作られた大きな茅の輪の中を「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように3度くぐり抜けることで、病気や災いを免れることができるとされています。

 茅の輪をくぐった後は、形代(かたしろ)と言われる人の形を模した紙で体を撫でて人形に罪やケガレを移し、身代わりとして神社に納めました。最近足腰が弱ってきた母親にご利益があれば良いのですが。気休めですがこうした行事を行うことが気分的にも効果があることを期待しています。

 

 

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実るように

 お店の庭に植樹したブルーベリーの実が、緑から少しずつ紫に色づいてきました。今回植樹したブルーベリーには、既に実が付いた状態でしたので一足飛びに実を楽しむことができます。

 ブルーベリーの繁殖は、挿し木や接ぎ木により、1年生苗でも果実はなるようですが、樹の成長を促進するため、植えつけ1年目はすべての花芽を除去したほうが良いそうです。木の成長を優先させるためには、3年くらいは実を付けさせないほうが良いとのこと。なるほど、焦らぬようにってことですね。

 お店を始める目的の一つに、「長く続ける」ということがあります。一生涯続けたいと考えているので、しばらくはコーヒー豆の販売と試飲スペースとしての喫茶を並行して行いますが、将来はコーヒー豆の販売を中心にしたいと思っています。少しずつですがコーヒー豆を購入されるリピーターも増え、同時に新しいお客様が来店されるようになりました。「コーヒー豆が買えるんですね。」という声を聞くと励みになります。短期的な結果を求めず、しばらくはお店が根を張れるようにしていきたいものです。その結果がどんな形で実るかは分かりませんが、楽しみな仕事になります。

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出会いの喜び

 開店から2か月近く経過しますが、これまでに応援団のような多くの人たちがお店に来ていただいています。今日もそんな人たちが午前中から集まりました。ホント感謝するばかりです。

 画像の野菜は、そんな応援団のような方が夕方に持ってきてくれました。家庭菜園で作ったでっかいズッキーニと珍しいコリンキーです。コリンキーは山形県の山形セルトップとサカタのタネによって2002年に品種登録された生食できるカボチャの品種です。完熟させず、若取りすることでクセが少なく生食できるカボチャで、皮は柔らかくて、包丁も一般的なカボチャと比べるととてもすんなりと切ることができ、皮ごと食べる事が出来ます。果肉も適度な歯ざわりでカボチャの臭みも少なく、薄切りにしてオリーブオイルと塩コショウで食べましたが、けっこういけますよ。

 そんな素敵な方々とは少々違った方もご来店いただけました。なんと青森県弘前市からお見えになったお客様です。もちろん、この地に来られたのは別の目的なのですが、弘前市で陶器のうつわと焙煎豆の販売を行っている「豆人(まめと)」の店主です。元々は多治見市の出身で、10年前から弘前で豆人を経営されているそうです。同じように、群馬県高崎市で陶器と珈琲豆の販売を行っている「大和屋」をモデルにしているようで、今回は陶器の仕入に土岐市に来られました。帰り際に「美味しかったよ!自信持っていいよ!」って言われると、やっぱり嬉しいですね。

 今日も出会いの喜びを感じながらコーヒーを淹れることができました。

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玄関に手すり

 今日は父の日ということで、二人の娘からプレゼントをもらいました。長女からは部屋着のステテコ、次女からはチェック柄のシャツです。やっぱり子供は娘に限るってことですかネ。でも嫁に行くのも淋しいんですが。

 そんな喜びの中、昨夜、母親から依頼された玄関の手すりを設置しました。以前から足腰が弱っていましたが、転倒することが多くなって玄関の段差がきつくなったらしいのです。急なことだったのですが、深夜にAmazonで検索して注文し、今日の夕方には宅配便で配達されたので、翌日には設置できてしまいました。なんと便利な時代になったことでしょう。

 老いは誰もが避けられないことです。この家もバリアフリーに対応できように段差のない床や、お風呂や階段に手すりを付けるなどの準備はしましたが、細部に渡って手すりがある訳ではありませんでした。今後どんな対応をしなければいけなくなるか想像できませんが、その都度考えていくつもりです。

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朴葉寿司(ほうばずし)

 妻が娘と一緒に妻の実家である、加茂郡白川町へ出かけてきました。目的は毎年この時期の行われる「朴葉寿司(ほうばずし)」作りです。実家の近辺に自生する朴の木の葉を集めて、家族総出で「朴葉寿司」や「朴葉餅」を作る恒例行事となっているからです。残念ながら、今年は開業したばかりで臨時休業することもできず、私だけ参加することはできませんでした。

 「朴葉寿司」は、岐阜県の飛騨、中濃、東濃地域や長野県の一部で作られているようで、昔から農業・林業を生業とする家庭が多く、昼食を畑や山で取ることが多かったため、携帯性が良く朴の葉と酢飯の殺菌効果で日持ちし、また近隣との作業の助け合いでまかないにも便利な朴葉寿司が広まったようです。朴葉寿司の時期が田植えの時期と重なっている点も農林業との繋がりがあるようですね。

 妻と結婚してから毎年この時期に食べているので、「朴葉寿司」や「朴葉餅」は我が家には欠かせない季節料理になっています。ちなみに、中津川市加子母では「朴葉寿司」のレシピを紹介していますので、挑戦してみてはどうでしょうか?朴葉は産直市場なのでも販売されていますし、山にはあちらこちらに自生しているのが見つけられます。ただ、木が高くて取れないかもしれませんが。

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店舗のアルバム

 先日、店舗の建築を行ってもらった工務店より、アルバムが届けられました。このアルバムは、地鎮祭から工事の過程や完成された店舗の様子を編集して、素敵な冊子に作ったものです。

 店舗の写真は、広告代理店から独立されたプロのカメラマンが、朝から夜まで光の移り変わりも含め、一日がかりで撮影してもらいました。なかなかの仕上がりで満足しています。

 そんな訳で、その時に同時にいただいた画像データを利用し、来店することができない遠方に住む友人知人に向けて、店舗紹介用の動画を作成してみました。ホームページの店舗案内に動画を張り付けましたので、一度ご覧になってください。

 ただ、開業する前の状態で撮影されているため、現在のように備品や装飾品で溢れている状況とは異なるため、とてもシンプルで綺麗な感じになっています。10年後、20年後も綺麗な状態に保てるようにしたいものです。

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今年もヤモリ現る!

 今年は昨年よりも9日遅いヤモリの登場です。昨年は6月10日にブログへ記録しましたが、今年はどういう訳か一週間以上遅くなりました。この時期に、お風呂場の窓にへばり付いたヤモリを見ると、梅雨の季節になったんだって感じます。

 お腹のあたりが膨らんでいるので、まもなく卵を産むのかもしれません。ウィキペディアによると、繁殖形態は卵生で、5月から9月にかけて1-3回に分けて1度に2個ずつの粘着質に覆われた卵を木や壁面に産みつけ、1ヶ月半から2ヶ月程度で孵化するそうなので、お腹の大きさに注目してお風呂場に入ることにしましょうか。一つ興味が増えました。

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コーヒーの酸味

 よくお客様から「酸味の少ないコーヒーがいい」とか、「今日のコーヒーはどんな感じ?私酸味が嫌いなの」などと言われることがよくあります。確かに私も昔は酸味のあるコーヒーが苦手でした。ですが、この嫌われ者の「コーヒーの酸味」が実はフルーティーな酸味だったのです。
 そもそも、コーヒーの酸味とは酸性やアルカリ性を示すPhのことではありません。(ちなみにコーヒーのphは5)コーヒーの酸味の成分の正体は、クロロゲン酸やクエン酸、酢酸、リンゴ酸などです。なぜ皆さんがコーヒーの酸味が嫌いなのかというと、不快な酸味を持つコーヒーもあるからです。例えばレストランやファーストフード店で長時間保温されて酸化してしまった、「すっぱい」コーヒーを飲まされた経験はきっと誰にでもあると思います。また、浅煎りのコーヒーや高品質でないコーヒーによくあるすっぱい感じ。こういうのが苦手な方も多いと思います。

 こういった日本人の多くが嫌う「酸味」は上質なコーヒーが持っている本来の「酸味」とは全く別物です。こうした誤解が生まれる理由は、コーヒーがコーヒーチェリーから生まれることから由来する「酸味」ではなく、品質が悪かったり、腐った豆や未熟豆が混入していたり、保存状態が悪くて酸化してしまった結果としての「酸味」であることが原因です。また、今ではスペシャルティコーヒー言われる高品質なコーヒーが普及しつつありますが、日本ではずっとインスタントコーヒーや缶コーヒーが多く飲まれ、大量生産するためにアラビカ種ではない低品質のコーヒー豆を使っていたという背景もあります。低品質のコーヒーには美味しい酸味はありません。そんな理由で酸味が嫌われてしまっているのです。

 そこで、フルーティな酸味を持つコーヒーとして知られるエチオピアのコーヒー生豆を新たに取り寄せました。「グジ」コーヒーです。グジはもともとシダモ(図ではシダマと表示)地区の豆として流通していましたが、特にグジ地域の豆の評価が高いために、「グジ」として個別に扱われるようになりました。生豆購入先商社のうたい文句「きれいに、そして上品に甘く、上品に香るコーヒー」に、ついついほだされて購入しました。さて、お客様の反応はいかがなものになるでしょうか?

 なお、今回の仕入量が少ないので、店内メニューには加えずに店頭での焙煎豆販売のみに限定して取り扱います。

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Cafe'ドアーズと秘密のノート(2)

 「Cafe’ドアーズと秘密のノート」には11項目のカフェ・セオリーがあるのですが、書斎の壁には、その11項目を書いた紙を張り付けて、毎日見るように心がけています。たかが本の世界だと思われるかもしれませんが、35年間のサラリーマン時代にも十分通ずる内容であり、ゼロからスタートした自分にとって、充分刺激になるものでした。

 カフェ・セオリーの10番目を説明している時に、マスター・ブランカはこう言います。「最高の店とは何か。それは、一番の売り上げを目指す店のことではない。何度も買いに来る客が何人もいる店じゃ。それが、エリートではない石ころの、チンケなクズ野郎にもできる、店造りのやりかたじゃ。」「人間には支えてくれる人がいる。自分がアクションをお越し、動き続けていれば、自分を支えてくれる人が必ずいつか現れる。そういった人は、こちらが申し訳なくなるくらい、見返りも計算もなく、たくさんのプラスを与えてくれる。そんな時「ありがとう」といって前に進むのじゃ。振り返ったり、すぐに恩を返そうと思ったり、しなくていい。やがて恩を返せる時がくる。おまえならば、おまえのカフェが軌道に乗った時じゃ。その時は、私に毎日コーヒーをご馳走してくれればいい。その時までおまえは、たくさん甘えればいいのじゃ。この、ブランカと名乗る、ロクデナシのクズ野郎にな。」

 自分自身も開業までに家族や多くの人達に支えられてきました。充分なお礼もできないままです。けれど、長くお店を続けることが一番の恩返しになると思い、自分の出来る範囲で、いつものように店に入っていただけるよう店を開けていたいと考えています。

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Cafe’ドアーズと秘密のノート(1)

 お店を始める前には、複数の開業セミナーを受講したり、開業本と呼ばれる専門書などを多数読み漁りました。その中には、カフェバッハの田口護さんの著書「カフェを100年、続けるために」も大いに参考になりましたが、小説のような実用書「Cafe’ドアーズと秘密のノート」にも刺激を受けたのでした。

 カフェ・ドアーズは両隣を流行りの新しいカフェに挟まれた古びたカフェです。どう考えても悪条件な立地なのに、なぜかひっきりなしにお客さんが訪れています。そんなドアーズに前科モノのゴロツキ「チナスキー」が金庫の金を盗むためにスタッフとして潜り込みます。しかし、いつしか、なんでこのカフェはこんなにたくさんのお客さんが来るんだ?と、ドアーズの繁盛の秘密に興味を惹かれていきます。そんなチナスキーにドアーズのマスター・ブランカは金庫に大事にしまってある古びたノートに書いてあるドアーズの10の秘密を教えていくストーリーです。ストーリーの中でマスター・ブランカの次のセリフが素敵なんです。

 人間は同じことばかり繰り返していると飽きるのじゃ。それがどんなに楽しいことであっても。好きなことであっても。旅も同じことじゃ。距離は同じでも帰りの方が短く感じるのは、行きの移動中は見たことがない景色の連続だ。帰りの移動中は、行きの段階で見た景色ばかりだからじゃ。人は新しいものを見たり新しいことをやったりすると、時間をたくさん使って人生を楽しむことができるのじゃ。新しいことを多くすれば人生の時間は長くなる。

 人は仕事に対して希望を求める。光を求めているのだ。金銭を求めているのではない。現実的には金銭を手元に引き寄せることが労働の意味だ。だが、それだけで労働ロボットのようになることはできない。自分がその場所で輝いている実感が必要なのだ。光は人それぞれに違うものから得る。作品をつくり光を得る文筆家がいる。音楽を鳴らし光を得る音楽家がいる。ビルを建て光を得る建築家がいる。電気工事で光を得る作業員がいる。書類をつくり光を得る公務員がいる。自動車を整備し光を得る整備士がいる。食事を作り、光を得るコックがいる。一杯のコーヒーと空間で光を得るカフェがある。

 光とはやりがいのことなのだ。しかし、どんなに満足な仕事であっても新鮮味が薄れることによって希望がなくなったり、それまでやりたいとも思わなかった仕事が今度は新しい光になったりする。人は変化する。その変化の中でたまに休んだり、たまに立ち止まったりして自分がいる場所を、得たい光を、再確認するのだ。
 「光を得る」「光を求めてる」か。この表現とっても好きです。この仕事を一生の仕事に決めてから、長く続けることの大変さを理解したとともに、いかに新鮮味を保ってお客様に接することが出来るのか、たまに立ち止まって光を求めていきたいと思うのでした。

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3年B組同窓会

 今日は店を貸切営業にして、西陵中学3年B組の同窓会を行いました。15席しかない店内なので結構窮屈な思いをさせてしまいましたが、久しぶりに会う同級生に自分の第二の人生のスタートラインを見せる良い機会になりました。担任だった山内先生や色々と面倒をかけた幹事さんたちに感謝!感謝!です。

 お互いに年齢を重ねているだけに、「おばあちゃんなった!」、「いつまでも結婚しない息子が心配だ!」などの現実的な内容や、孫を抱っこして参加する人もいるなど、終始なごやかな雰囲気で会話が弾みます。ただ、元気の無い男性陣が世相を反映しているのか、はたまた家庭での現状を反映しているのかは定かではありませんが、少々気がかりですね。

 盛り上がったおしゃべりの後で、山内先生が自宅の庭から持ってきた、ブルーベリーの苗木を急きょ記念植樹することに。既に実の付いたブルーベリーが無事に育てば、シフォンケーキに添えることができますが、いかなることになるでしょうか?

 その後、全員で芝に生えた雑草の草取りを始めてくれたので、定休日にやろうと思っていた作業が省けて大助かりです。一人でやるより断然効率が良いので、ここでも感謝!感謝!ですね。

 店を始めて思うことは、人の集まる場所を作ることができて良かったってことです。もちろん、コーヒーを通じて来店される家庭が幸せになって欲しいのですが、お店に行けば、あの人に会えるという機会を新たに作れたことが、想像していた以上に経験でき、そうした場所を守っていきたいという気持ちも強くなりました。何年かぶりに会った同級生も、お店の雰囲気を知ってもらったことで来店する機会もあることでしょう。笑顔で迎えられるようにしたいものです。

 

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コーヒーの試飲

 土日の客層はがらりと変わります。お勤めされている方が休日となる訳ですから当然ですが、ご夫婦や家族連れ、お友達同士でも年齢層が若くなります。ましてや若いカップルを見ると平日との違いを強く感じます。また、店内禁煙にしていることもあり、圧倒的に女性の割合が多いのですが、土日になると男性客もお見えになるので、店内の雰囲気も変わります。

 当店にお越しになるお客様の目的は、他店同様におしゃべりが中心なのですが、最近では一人でお越しになる方も多く、コーヒーを楽しんいる方を見ると、ついついコーヒーの試飲をしてもらいます。店内の状況にもよるのですが、会話の邪魔にならない場合や、コーヒーを飲み終わった後に、ブラックで飲まれる方を見計らって、試飲用カップで異なる地域のコーヒーを飲んでもらい、味の違いを感じてもらいます。

 自家焙煎の珈琲屋だからできる試飲なので、これだけはやってみたかった事の一つだったのですが、多くの店が、ブレンドというコーヒーの味しか提供していない中で、世界各地の特徴のあるコーヒーの存在を知ってもらうことが目的です。そして、自分の嗜好に合ったコーヒーが見つかれば、コーヒーを飲む楽しみが増えるのではないかと考えています。試飲のタイミングや余計なお世話にならないように気を使いながら、これからも時々お節介をしたいと思います。

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手話CG動画

 手話サークルの役員会の席で、手話CG動画の話題が出ました。それは、NHK放送技術研究所が開発した、手話 3DCG 動画アーカイブ「手話CG評価ホームページ」のことです。約7,000語の手話を、人の手話表現から3Dデータ化し、パソコンやスマートフォンなどから容易に閲覧できるようにしたものです。

 これまで分からない手話表現を調べる時は、手話辞書やインターネット上に公開されたホームページから探していましたが、語数が少なかったっり、手の動きが分かりにくいものだったので、今回の動画は手話を覚えようとする人にとって分かりやすいものとなっています。

 現在は、作成された手話表現に対する評価を行うことで、表現方法を改善していこうという研究段階のようですが、30数年前に手話を学び始めた頃と比べて、まるで夢のようなことが現実になっていることに、改めて驚かされます。

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口コミ

 開店する前には、「ホームページの検索率を上げるためのお手伝いをします。」という営業の電話が多かったのですが、開店後は、「顧客拡大のお手伝いをします。」という営業トークの電話がかかってきます。今日も「食べログ」から営業の電話がありました。

 そもそも、「食べログ」は、ヤフーなどのサイトと同様にサイトのいたるところの画面に表示される広告掲載により得られる広告料金が大きな収入の柱で、それにより閲覧する人は利用料金を払わずに無料でサイトを楽しめます。また「食べログ」では、店舗向けの有料の店舗有料会員サービスというものがあり、店舗がそれに加入すると閲覧者がその店舗へアクセスしやすいように特別枠を設けてくれたり、店舗の紹介ページもレイアウト配置をより分かりやすくしてくれたりするそうです。これが「販促支援」という営業トークにつながるのです。

 しかし、一人でできる事、一人だからできる事を提供しようと思っている私にとって、「食べログ」にお世話になることはないと思い、丁重にお断りしておきました。それよりも、実際にお店に来たお客様の口コミを大切にして接客したいと考えているのです。今日も、初めて来店される方がほとんどでした。通りがかったら新しい店があったから、友人から聞いたから、など、興味を持って来店された方が「また来てみたい」と、感じていただけるようにしていくことを最優先にしています。

 

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犬山城へ

 昨日は町内の一斉清掃もあって臨時休業としました。おかげで開店以来、丸っと一日店に行くこともなく、久しぶりの骨休めになりました。

 今日は定休日を利用して、午前中に妻と一緒に犬山城までドライブへ。犬山へは何度も行っているのに、犬山城は遠くから眺めているだけで関心はなかったのですが、娘が最近出かけたこともあって、「じゃあ行ってみるかと!」となったしだいです。

 犬山城は豊臣秀吉が生まれた天文6年(1537)、織田信長の叔父である織田信康によって創建された、現存する日本最古の木造天守閣です。尾張(愛知県)と美濃(岐阜県)の国境に位置するため、戦国時代を通じて国盗りの要所となり、城主はめまぐるしく変わりました。江戸時代に入ると、尾張藩付家老の成瀬正成が城主となり、幕末まで続きましたが、明治維新による廃藩置県のため、この城は愛知県所有となります。しかし、明治24年の濃尾地震で半壊し、その修復を条件に城は再び成瀬家の所有となり、平成16年に財団法人に移管するまで日本で唯一、個人所有という珍しい経緯があります。

 正直、財団法人に移管したことをしらなかったので、これまでず~と個人所有の城だと思っていました。だから天守閣まで出かけようとしなかたかも知れません。今回勾配のきつい階段を登って天守閣に行き、促されるまま天守閣の外を一周しましたが、高所恐怖症の私には木曽川を挟んだ鵜沼の景色や、犬山成田山やモンキーパークの景色も心地よい物ではありませんでした。

 犬山城を見学した後は城下町を散策しました。昔ながらの風景を保つために建物の外観に配慮がされていますが、やはり、馬篭や妻籠といった宿場町を見慣れているので、情緒がないな~と感じてしまいます。

 午後から店に戻って明日の準備です。シフォンケーキとクッキーを4種類を焼いたのですが、午前中の気分転換があったおかげで捗りました。近場のドライブでしたが、時々出かけてみるのもいいですね。

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よだかの星

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ちょっと試食

 今朝は苺のロールケーキを作ってみました。苺も最近ではスーパーに沢山でなくなったので、良いものが手に入りにくなりましたが、その分苺をたっぷり使ってみました。今日一日分なので10カット程しかつくりませんが、その一つを試食します。

 「また食べて!太るよ~!」って家族から言われそうですが、試食も大切な仕事だと思っていただかせてもらいます。お客様が途切れた時間の楽しみも作らないとね。

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開店1カ月

 5月5日に開店してから1か月が経過しました。やってみなければ分からないという状況からスタートしたので、無事にこれまでこれてホッとしたというのが本音です。口コミと紹介だけで周知しているので、最近は来店者の数が落ち着いてきており、ゆっくりコーヒーの話をすることができることが一番の喜びとなっています。

 一日の流れや焙煎、仕込みの段取りも少しずつ慣れてきましたが、何よりも継続することが一番の目標なので、初心を忘れないようにしたいものです。書斎に貼ってある「成功の為の7つの心がけ」も、しばらくはそのままにしておきます。

 ちなみに、成功の為の7つの心がけの内容は、
1、顧客思考
  仕事の評価は人がする
  顧客の支持こそが仕事の成果
2、理念・信念
  目的と手段を間違えるな
  理念実現のために全ては存在する
3、できることはすぐやる
  今という時はもう帰ってこない
  今やれることに全力で取り組む
4、決断力
  保留しない、あいまいにしない
  今できる最高の決断をし続ける
5、あきらめるな
  困難は自己の成長に欠かせない
  ここを乗り越えれば必ず成功がまっている
6、手を抜かない
  常に最善を尽くせ、ベストを尽くせ
  手抜きは人と自分を裏切る行為
7、必ず成功する
  どんなときも成功を信じ、成功を思い描く
  それが成功への一番の近道
       2013年2月10日  水野 政明

 初心に帰る開店1か月でした。 

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グアテマラ

  コーヒー豆で一番売れているのがブレンドです。その次がグアテマラなのですが、グアテマラという国が中米にあることぐらいしか認識されておらず、どんな国なのか知らない方が多いのではないでしょうか?

 グアテマラのコーヒー豆のルーツはというと、1750年にイエズス会修道士の手によって苗木がグアテマラ内に持ち込まれたのが始まりです。この苗木、根を下ろしたのも神聖なる場所。アンティグアにあるSociety of Jesus教会の中庭なんです。その後1821年の独立後、コスタリカから栽培技術が導入され、1860年以降から本格的に栽培が始まります。 のちに各地域にコーヒー農業は広がりをみせ、今では一つの国にいくつもの有名農園を抱えるコーヒー大国へと成長しました。

 生産地は大きく区分すると、「アンティグア」「ウエウエテナンゴ」「アティトラン」「フライハネス」「コバン」「サンマルコス」「オリエンテ」「アカテナンゴ」の8つに分かれています。 当店で扱っているものは、その中の「アンティグア」地区のもので、アグア火山、フエゴ火山、アカテナンゴ火山に囲まれた地区で、ミネラル豊富な火山性土壌でコーヒー栽培がおこなわれ、雨季と乾季のハッキリした気候や夜の冷え込みはこの地区の特徴のため、世界的に高く評価されている風味の源となっています。
 コーヒーについてはそのくらいにして、グアテマラの治安について説明します。グアテマラは、1960年から36年間続いた内戦によって25万人が犠牲になっており、今でも一般の犯罪や暴力団による殺人が絶えません。外務省の海外安全ホームページによれば、グアテマラ全土が「十分注意してください」と黄色く塗られています。詳細情報によると、グアテマラにおいては、政治的混乱はないものの、治安状況の改善を求めたり、生活必需品の価格高騰に反対するデモ等が全国で散発的に発生し、首都グアテマラ市を中心に一般犯罪が多発しており、2013年の殺人事件は5,252件と、治安は依然として深刻な状況にあります。このほか、グアテマラはメキシコやコロンビアからの麻薬組織の流入がみられ、南米と北米を結ぶ「麻薬の経由地」となっており、麻薬密売組織の活動が活発化しています。特にペテン県をはじめとする国境地帯では、組織的な麻薬密輸が行われ、麻薬組織間の抗争や麻薬にからむ犯罪が発生しています。

 以前、コーヒー豆の買い付けに行かれた方に話を聞いた際には、農場の前に置いたトラックに銃弾の跡がある写真を見せてもらいました。また、買い付けた豆がギャングによって強奪されて、日本に到着するのが遅れたという話を聞きました。画像は世界遺産の街アンティグアの十字架の丘から眺めるアグア火山の素晴らしい景色ですが、スリ、置き引きなど軽犯罪は日常茶飯事のようです。

 こうした国から届いたコーヒー豆を飲んでいることも覚えていてほしいものです。だって、自分の口に入れているもののことも知ってほしいから。

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手話入門講座

 土岐市の6月広報が配布されました。かねてから手話サークルで準備していた「手話入門講座」の募集案内もちゃんと掲載されています。事務局を担当する私は、「手話入門講座」に対しての、土岐市と社会福祉協議会へ後援依頼の文書作成しましたが、応募者数が気になるところです。

 この「手話入門講座」は従来秋に実施していましたが、今年は前倒しで夏休みに掛かるような期間設定をし、少しでも多くの方が参加できるような工夫をしてみました。昔のような手話ブームもなくなり、ボランティアに対する意識が変わっているので、応募数の動向に注目です。

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コーヒーリキュール

 昨日焙煎したケニアの豆を使って、コーヒーリキュールを作ってみました。1、2か月後には完成なので、パウンドケーキやシフォンケーキに混ぜて作ってみようと思います。

 分量はネットで調べたこの割合です。
・コーヒー豆(焙煎済み)・・・50グラム
・氷砂糖・・・50グラム
・ホワイトリカー(果実酒用)・・・800cc

 お昼に作っていたのですが、お酒に弱い私は午後から顔が火照ってしまって大変でした。さて、どんな具合に完成するのでしょうか?楽しみ。楽しみ。

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先ずはやってみる

 自分が興味のあることは先ずはやってみる!とういのが自分の行動規範になっています。開業に当たって色々な場所に行きましたが、興味を持ったら直接その社長や会社、お店を訪問してきました。行ってみたら「なるほど。」、「な~んだ。」「へ~!」といった経験ができいますし、意外な事実も知ることが出来ます。「百聞は一見にしかず」とはよく言ったものです。

 ところで、この「百聞は一見にしかず」には、続きがあることをご存知でしょうか?元々は、漢詩の故事からなっているようで、故事には、「百聞は一見にしかず」以降の文章については記載されていませんが、後世に追記されたようです。
 百聞は一見にしかず
 (いくら人から聞いても、自分で見なければ本当のことはわからない)
 百見は一考にしかず
 (いくらたくさん見ても、考えなければ前に進まない)
 百考は一行にしかず
 (どんなに考えても「行動」を起こさなければ前には進まない)
 百行は一果にしかず
 (どんなに行動をしても、成果を残さなければ成長しない)

 要は、『聞くよりも見ること、見るよりも考えること、考えるよりも行動すること、行動してを(継続して)成果を出すこと』が大切という教えです。ですから、考えたら即行動してみる。そして、それを繰り返していると自然と自分の身になるのだと考え「先ずはやってみる」ことにしているのです。

 今日は定休日という事もあり、午前中に焙煎とケーキの仕込みや仕入を行い、午後からは、かねてから準備をしていた店舗建物の表題登記の申請のため、多治見の法務局へ行ってきました。

 建物表題登記とは、不動産登記のひとつで、一番最初に登記簿に建物の所在を記録するための手続きになります。ローンを組んだりする場合に必要となる所有権登記などとは異なり、新築した際には必ず家主が行わなければならない登記のため、多くの人は、登記を司法書士や土地家屋調査士さんに頼みます。建物表題登記もこれら専門業者に頼むと、だいたい8万円前後は掛かるようです。しかし、基礎的な不動産登記である「建物表題登記」に関しては、登記に必要な書類も手続きも至ってシンプルであり、素人でも手続きができる事知り、自分で申請をすることにしたのです。(けっこう面倒な書類もありますよ。)

 法務局って小難しい役所だと思っていましたが、受付で相談受付票に氏名を書くと10分ほどで相談コーナーに移って、具体的な書類内容の相談に乗ってくれます。数字や表示の訂正が必要な所が数か所ありましたが、その場で修正の仕方も教えていただき、約20分で登記の受付を済ませることが出来ました。今後、現地確認を経て登記完了のになるようですが、何でもやってみないと分からないことを改めて感じました。

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