花言葉は幸福

 55日で開店5年を迎えました。開店時に、同級生や友人からいただいた多くの花や鉢植えも、ズボラな店主の世話にも耐え続けて生き延びています。そんな鉢植えの変化に気付いたのが、お店にコーヒーを飲みに来た妻でした。普段のように、店内が汚れていないか、怠けていないかチェックしていると、「花が咲いている!」と声を上げました。 

 一瞬「また叱られ」と思いながら様子をみると、観葉植物のドラセナ・ジェレのてっぺんに白い花が咲いています。「へ~!花が咲くのを初めて見た。」と言うと、「珍しいんじゃないの?調べてみたら!」と勧められ調べてみると、なんと510年に1度しか花を咲かせないことが分ります。さらに、成熟したドラセナ・ジェレの木でないと花は咲かないのでとても貴重であることを知り、手抜きで世話をしている身としては、よけいに不思議に感じます。 

 ドラセナ・ジェレは「幸福の木」としていわれ、お祝いの際に贈られることが多く、その花言葉は「幸福」です。開店5年の記念となるタイミングや、新型コロナウイルスで異常な状態が続いている中で咲いた花を見ると、「なんでやねん?」と花が咲いた真意を尋ねたくなります。けれど、何だかわかりませんが、この時に咲く意味があるのではないかとも思えてきます。 

 返事をする筈もない白い花を見ながら、この5年間を振り返ってみるのです。