来店客数を調べてみた

 ニュースを見ていると、新型コロナウィルスに感染した人の数が増え続けており、国内感染者は既に千人を超えています。国内では、これといった治療法がないことから、ウィルス検査を重症者に限って行っていたため、海外のようなパンデミック状態にはなっていないものの、内情は似たようなものかもしれません。 

 都市部の小売店や飲食店では来店数・売上の減少となっているため、この地域でもタイムラグはあるものの、いずれ同様な事態になるのではないかと思っていました。けれど、目立って来店者数の減少を感じることがなかったため、1月からの来店客数を旬ごとにまとめてグラフにしてみます。 

国内初の感染者が確認された116日以降、高齢者の来店客数が減ったとの印象を持っていた通り、1月下旬から2月上旬までは昨年を下回っています。そして、政府による時差出勤・テレワークの推奨やスポーツやイベントの中止・延期などが要請された225日前後から減少し、全国の公立学校の休校が始まった3月2日にも減っていました。ところが3月中旬には大きく反転します。ストレスが溜まった反動のように。 

全体的には昨年並みの来店客数であり、コーヒー豆の販売額も特に減少していません。これには、岐阜県の感染者数が隣県の愛知県よりも少なく、3月上旬まで2名しかいなかったことが影響し、まだまだ他人事のような感覚の人が多かったのかもしれません。けれど、状況は日々変わっているようです。 

 岐阜県では3月23日現在、8例目の感染者が確認されています。これまで大垣市や岐阜市といった離れた地域でしたが、先日には可児市でも発生しており、より身近な存在になってきました。今後も感染者数は増加するものと予想されるため、店舗運営にも影響が出てくるでしょう。最悪、店内飲食を中止し、コーヒー豆の販売だけにする時が来るかもしれません。 

 2月に大阪本社で行われた、コーヒービジネスについてのワークショップに参加した際、「開業4年目に近くでライバル店がオープンしました。あなたならどうしますか?」という質問がありましたが、まさか開業5年にして、ライバル店の替りに新型コロナウィルスと対峙するとは夢にも思いませんでした。 

 その時の回答欄には、「特に何も行わない。これまで行ったリピーターへ取り組みを評価されるだけなので、仮に売り上げが減少していれば、具体に現状分析を行って修正していく。」と書いた覚えです。ある意味、5年間の通知表をもらうような気持なので、不安もありつつ、ワクワクする部分もあったりします。 

 食料品や生活雑貨は必要不可欠な商品ですが、コーヒーに限って言えば嗜好品であり、「コーヒーが無くなれば死んでしまう!」なんて人は一握りの人だけです。だからこそ、自分の店が地域にとって必要な存在であるかどうかを確かめられる貴重な機会になるでしょう。単に物を売ってきただけか、それ以外も併せて売っていたのか? 

 そもそも小さな店での数字です。何の根拠の足しにもならない数字ですが、こうした数字にも気を配りながら、この「まめ蔵」を守っていきたいものです。