「きょういく」「きょうよう」「ちょきん」

 「きょういく」と「きょうよう」はあるけど、「ちょきん」は無い!こんな事を言うと、「貯金がないことは知ってるけど、教育と教養があるかは疑問だな!」などとツッコまれそうです。ですが、「きょういく」と「きょうよう」、そして「ちょきん」は、「教育」、「教養」、「貯金」のことではなく、「今日行く」=「今日、行くところ」、「今日用」=「今日、する用事」そして、「貯筋」=「筋力を貯める」なのです。 

実は、この話のネタ元はお客様からで、以前から高齢者の講演会なので話される掴みネタなんだとか。私のように会社を退職後にセカンドライフを迎える人たちとって、毎日「忙しい!忙しい!」といっていた会社に行くこともなく、家に居ても居場所が無く、「さて、今日は何しようか?」とスケジュールを何かしらで埋める事ばかり考えるようになります。 

実際、諸先輩方々の退職後の様子を見ても、フィットネスジムへ通うことを日課にしたり、OBを誘ってカラオケに行っている話を聞くと、確かに一理あり、「今日、行くところ」と「今日、する用事」があること、そして「 健康な心身を保つこと、筋力を維持すること」は重要な老後の課題です。 

 幸いにも、私は「まめ蔵」という居場所を作ったおかげで、毎日、目的をもって行動することができます。ただ、運動不足だけは解消されず、体重と腰痛を気にしながら食生活を注意しながらも、筋力の維持だけは難しいといったところです。ですから、「今日行く」と「今日用」はあるけど、「貯筋」は無い!のです。 

 ところが、これからの時代は、「きょういく」と「きょうよう」の心配はなくなりそうです。それは、企業に70歳までの就業機会確保への努力義務を課す「高年齢雇用安定法」の改正案が、20日に召集予定の通常国会に提出される予定だからです。既に、「高年齢雇用安定法」によって60代前半について、企業は「定年廃止」「定年延長」「継続雇用用制度導入」のうちどれかで処遇する義務がありました。今回の改正案では、それに加えて70歳まで、「他企業への再就職実現」「フリーランス選択者への業務委託」「起業した人への業務委託」「社会貢献活動への参加」を義務付けようというものです。 

まだまだ元気な60代が働くことにで、医療、年金、介護など社会保障費の支え手側に回れば、膨らみ続ける社会保障費にとってプラスに働く。年金受給開始時期を75歳まで繰り下げて受給額を増やせる制度改革も実施される予定で、60代後半の就労促進は国全体の課題となっています。そんな理由で、絞った雑巾をさらに絞りだす時代がやってきそうです。最後に、絞りカスのようになった70代に残されたものは、余命の短くなった人生だけかもしれません。かえって、社会保障制度にとっては支出が減って好都合かもしれませんが。 

ということは、私と同じく、「きょういく」と「きょうよう」はあるけど、「ちょきん」は無い!人で溢れるのかな?

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コメント: 2
  • #1

    クリちゃんバーバ (水曜日, 25 11月 2020 16:02)

    豆蔵のコーヒー飲んでみたくなりました
    コーヒーは自家栽培?ですか?
    豆蔵という居場所を作られたこと素晴らしいですね
    我が家もその様な場所にしてみたいです
    解決すべきことが多々ありそうで たらればで過ごしております

  • #2

    まめ蔵 (水曜日, 25 11月 2020 17:24)

    コメントありがとうございます。店名は豆蔵ではなく「まめ蔵」です。コーヒーを自家栽培して店頭に出しているところは沖縄くらいでしょうか。商業ベースで自家栽培は不可能です。理想を実現するためには調べて課題を具体化させることですし、それを可能にするのは自分自身のみですので、あなたらしい居場所を作ってください。