コーヒー豆の人気順を見ながら

 このところ、朝・昼・夕と焙煎を繰り返す日々が続いています。大量に焙煎せず、少量焙煎を行って、無くなると焙煎するという効率の悪い内容ですが、自分には合っていると思っているのです。そんな時、年末年始にむけ、お客様のコーヒー豆購買傾向に少し変化が見られることに気付きます。それは、いつもに増して多目に買われるだけでなく、購入するコーヒー豆の種類にも違いがでてきました。 

 8月から12月までのコーヒー豆販売順位を種類別に見ると、数量限定のコスタリカ・ブラックハニーなど白枠の商品とともに、ケニア・マサイAAが上位となっていましたが、それまで下位のコロンビア・マクダレナSUPが徐々に順位をあげ、今月はダントツに1位となりました。11月と12月はコロンビア・マクダレナSUP、まめ蔵ブレンド、グアテマラ・アンティグアSHBが主要な販売商品となり、それまで人気だったケニア・マサイAAの販売減少が続いています。 

 気温の低下とともに趣向が変わることもありますが、今回はそうとばかり言えないように感じています。なぜなら、9月にコーヒー豆の価格改定をおこない、ケニアを含む一部の商品を値上げしたことから、当店で最高値となっているケニア、エチオピア、インドネシアの各商品の販売減少傾向は明らかで、その代わりに値ごろ感のあるコーヒー豆が売れているからです。 

 年明けからの販売状況も気にしながら、お客様の動向を注視していこうと思っていますが、それ以上に魅力的なコーヒー豆を提供できるようにしたいものです。特徴のあるコーヒーからオーソドックになコーヒーに移っただけなのか、来年の景気を先取りするような動きなのか、それとも単なる思い違いなのか、そんなことを焙煎しながら考えてみるのです。