色々考えた二日間

 週末行われた『下石どえらぁええ陶器祭り』は、開催期間2日間とも好天に恵まれ、まずまずの人出だったようです。ただ、窯元の出店数や飲食ブースの出店数が減少したことから、淋しい光景だったと来店されたが話していました。こうした地域のイベントも長く続ければ曲がり角に差し掛かっているのですが、曲がることも出来ずに下降していくのみなのでしょうか? 

 そんな2日間を戦々恐々として迎えた「まめ蔵」では、午前中の静けさとは打って変わって、午後からは何組もの方々をお断りする状態になり、なんとも居心地の悪い時間を過ごしました。例年、2日間のどちらか1日が雨となるため、落ち着いて過ごしていただける場所になるものの、これまでになく多くの方が来店されたこともあって、満足いただける珈琲屋にはなれなかったと反省しきりです。 

 いっそ、この2日間をコーヒーの豆売りに限定してみるかとも思ってみたりしましたが、コーヒーを楽しまれてコーヒー豆を購入される方もあることから、そうした機会を奪う事も出来ず、正直、悩ましいばかりです。「美味しかったです!」と言われる言葉が励みになると同時に、「がっかり!」と思って黙って帰れれる方も多いのではないかと、申し訳なくなります。 

 そんな2日間には、祭り会場で買った「松茸ご飯」や、自宅近くで取れた「富有柿」を差し入れてくださる方がありました。頂いた「松茸ご飯」には、鶏肉、エリンギ、松茸、銀杏が入っており、松茸の香りが食欲をそそりました。この地方では、こうした炊き込みご飯のことを「味ご飯」や「味飯」なんて言いますが、これは東海地方での呼び名で、関西では「かやくご飯」、全国的には「混ぜご飯」、「五目ご飯」、「炊き込みご飯」なんだそうです。 

 そんな差し入れの最後に頂いたのが、珈琲屋らしくベトナムのTRUNG NGUYEN チュングエン G7インスタントコーヒーです。このインスタントコーヒーはベトナム国内やベトナム土産としても人気商品だそうで、16gのパックが10個入ったものです。箱の表示によると75mlのお湯を入れるそうなので、デミタスカップに注いでみます。なんとメチャクチャ甘い!!同時に、なるほど!と思います。 

 実は、以前にお客様がベトナムの研修生を連れてこられたので、ベトナム式コーヒー器具でロブスタを淹れたのですが、練乳が少なかったのか(たくさん入れたつもり)、「苦い!美味しくない!」といわれ不思議に感じていたのです。この甘さなら、なるほど納得です。次回、ベトナムの方が来店された時にはこのインスタントコーヒーを出してみます。(賞味期限2021.6.1) 

 色々考えさせられた2日間でしたが、せっかく来店された方々を満足いただけるような気持ちだけは忘れたくないものです。