赤いプレゼント

 9月7日・8日はお店を臨時休業にし、箱根と小田原を旅行してきました。旅行計画を立ててくれたのは娘たちで、私が今年で還暦を迎えることから、娘たち夫婦と私たち夫婦の3組で旅行することになったのです。娘たちが偶然にも相模原市に住み始めたことから、夫婦で二組の新居を初めて訪問し、宿泊先となる箱根へ向かいます。 

夕食の際に、記念品として渡されたのが赤いデジカメです。以前から妻が、「お父さんのカメラは安物だから画質が悪い!」と愚痴っているのを聞いていたためか、使用中の物よりも高画質で、Wi-Fi機能付きです。娘から、「還暦だから赤いものが良いと思い、赤色のデジカメにしたから。」と言われ、赤いパンツやシャツじゃ恥ずかしくて使えないけど、これなら良いと、早速翌日の朝から使い始めました。 

考えてみれば、還暦には赤いものが良いとされていますが、理由がよく分かっておらず、「還暦になるってことは赤ちゃんに戻るっていうから、その赤から選ばれるんだ。」と思っていましたが、どうもそれだけではないさそうです。 

確かに、理由の一つには、「赤ちゃんになぞらえて赤色を選んでいる」というものがあり、干支は60年で一周して、その人が生まれた暦に戻るので、その人は再び赤ちゃんとして人生の再スタートを切ったということを意味すると考えられているそうです。そのため、赤ちゃんになぞらえて、赤い物を贈り物に選ぶのだというのがこの理由なんだとか。 

 他には、「赤は古来より特別で神聖な色とされているから」というものがあり、古代においては、酸化鉄から作り出された赤色の占領を使って壁画に絵を描き、呪術的な要素を加えていたということが背景にあるようです。また、五後世ごろには紅花から作られた赤の染料は極めて貴重で、殿上人のみが着用できる色とされていたことからも特別な色のようです。神聖な色といえば、一番イメージしやすいのは神社の鳥居かもしれません。 

 また、「赤には魔よけの意味合いがあるから」という理由もあるようで、つまり、還暦祝いにおける赤色には、魔を退けてこれからの人生における幸福を願うといった意味が込められているわけです。

 これで、夫婦で出かけた際にこのデジカメを使用すれば、喧嘩もせずに、夫婦円満に旅ができるのかもしれません。ご利益があるように大事に使わねば。