マルハンを覗いてみた

 買い物へ出かけたついでに、「マルハン」(可児店)を覗いてきました。初めに言っておきますが、パチンコをするためではありません。店内に入ると、平日だというのに多くの人が遊んでいます。ぐるりと一周し、景品コーナーやドリング類を見てみましたが、望む品はありませんでした。探していたのは勿論コーヒーです。

 先日行われたベストオブパナマ2019オークションで、株式会社マルハンのグループ会社である、株式会社マルハンダイニングのスペシャルティコーヒー専門店「Scrop COFFEE ROASTERS」が、ゲイシャナチュラル部門で、2位:ジャンソン農園(共同落札)、14位ジャンソン農園、ゲイシャウオシュド部門で、10位ジャンソン農園を落札したことから、何かしらコーヒーのPRでもしているかと思ったのです。 

Scrop COFFEE ROASTERS」が東京青山にオープンしたのが629日です。そして、7月のパナマゲイシャ落札。本体のパチンコ店にも何かしらPRイベントがあるのかと思いきや、やはりニーズが違い過ぎたのでしょう。何にもありませんでした。それにしても、パチンコとスペシャリティーコーヒーとの関係性はどうなっているのかと思えてきます。 

 ところが、この会社、「マルハンの本業であるパチンコ業界は、日本の少子高齢化などの影響でギャンブル人口が減少。このため、同社は中期経営計画で経営の多角化を目指し、パチンコ以外の事業の売上高を1,000億円にする目標を掲げる。」としたのが、20137月のことだったのです。それ以降、ビルメンテナンス事業、ゴルフ事業(太平洋クラブ)、海外金融事業(カンボジア)を拡充し、株式会社マルハンダイニングでは、「Scrop COFFEE ROASTERS」以外にも、「串カツ田中」や「いきなりステーキ」のFC点を複数運営しているのです。

 パチンコ業界において、これほど多角経営をしているところはなく、まったく目を見張るばかりです。ただ、多角経営化については、パチンコ店の事業が軌道にのってくる1957年には、既に喫茶店「るーちぇ」を開業しており、その後、1964年には喫茶店「るーちぇ」をレストラン「ルーチェ」として拡張して再オープンしました。また、1972年には、静岡県に巨大ボウリング場「アピア」をオープンしました。ただ、既にボウリングブームが終焉を迎える頃となり、アピアは閑古鳥が鳴き閉店することになったようです。

 社長である韓裕氏のことを調べていると、金融事業に拘っている理由や「マルハン」という企業のことも知ることになりました。このような機会を得ることになったのも、「コーヒー」というキーワードがあったからです。タバコの臭いが大嫌いな私にとっては、縁の薄いパチンコ店かもしれませんが、「Scrop COFFEE ROASTERS」のパナマ・ゲイシャは飲んでみたいものです。