嗜好品だもの

 コーヒーは嗜好品だといわれるだけに、お客様の好みは様々で、コーヒー豆を購入される種類も中煎りから深煎りまで、想像以上に別れています。そのため、お客様の希望に沿うように、お店では十数種類のコーヒーを提供しているものの、アイスコーヒーに限っては一種類のみとなっていました。

 以前から、「アイスコーヒーには選択肢が無い!」と思っていたところに、お客さんが「これあげる!」といって、サントリーとコーヒーハンター川島良彰氏とのコラボ商品である、「プレミアムボス コーヒーハンターズセレクション 無糖」を手渡されました。コロンビア・ウィラ産のスプレモ豆を使用している商品で、正真正銘のアラビカ豆のアイスコーヒーです。

 そんなタイミングもあって、お客様のアイスコーヒーに関する嗜好性を三種類のコーヒーで確かめることにしたのです。

A:まめ蔵で提供しているアイスコーヒー

 マンデリン ビンタンリマを使用

B:プレミアムボス コーヒーハンターズセレクション 無糖

 コーヒー豆の農園から焙煎に至る全工程において徹底的にこだわり抜き、世界最高レベルのコーヒーを追求し続けている“コーヒーハンター”José(ホセ)川島良彰氏との共同開発商品

C:ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー(無糖)

 豊かな香り、すっきりとした後味、飲みやすさが魅力。アイスコーヒーをよく飲まれる方やご家族みんなで楽しむ方にもぴったりと謳っている商品 

 試飲してもらうお客様は、来店される方全てを対象とし、ブラックで飲む方やミルクと砂糖で飲む方を分けることなく、「アイスコーヒーのアンケートにお答えください。」とだけ伝え、お客様の好きなコーヒーを答えていただく形式としました。

 こんな「リアルガチ!」で行えば、まめ蔵のアイスコーヒーが選ばれなかったら、「ヤバいよ!ヤバいよ!」ってなるので、他店 じゃ絶対行わないでしょうが、やっぱり気になることは確かめたいという思いが強いため、「お前はバカか!?」と言われても、やってしまいました。

 序盤は、Bが一歩リード。「AよりBは、苦味が柔らかくて好き。」といった感想が多い中、男性陣からはAの支持が出てきました。ところが、年配女性から「Cが飲みやすい。」と声が出始め、三者拮抗してきます。「Cは無いだろう?」と思い込んでいた自分の浅はかさを反省するのでした。

 事前に用意していた試飲用カップ100個が無くなったので、33名の方々にご協力いただいたことになります。結果的にはAが12人、B14人、C7人とBが少し多いものの、お客様の嗜好が想像以上に別れていることに驚きました。Aのまめ蔵のアイスコーヒーが全く選ばれなかったこともなく、「オーマイガー!」とはならずホッとしたものの、正直な感想を聞くことが出来き、良い機会だったと思います。

 お客様の好みは千差万別です。だからといって多種多様の商品に拘らず、まめ蔵のアイスコーヒーは「これです!」ってスタイルで良い事も分かりました。不味ければ、そもそも注文されませんからね。 

 それと、来週行われるコーヒーサロンでの講師をされる川島良彰氏に忖度し、Bの割合を多くしたりしておりません。コーヒーは嗜好品だもの。