スーパーでホンジュラス産のメロン「カリビアンスウィート」見つけ、思わず購入してしまいました。ホンジュラスといえば、日本の3分の1ほどの国土を持ち、人口は910万人。国民の約6割が貧困状態にある、中南米の最貧国の一つです。人口の7割が農業で生計を立てており、主にバナナやコーヒーで生計を立てています。
そのコーヒー生産量は475,042トンで世界第5位(2017年FAO)でもあります。ですが、全日本コーヒー協会の資料によると、日本に輸入されるコーヒー豆は4,643トン(2017年)の10位と意外に流通量は多くなく、知名度もいまひとつと言ったところでしょうか。ただ、オンンジュラスの国内消費が全体の半数程あるため、輸出量としては他のコーヒー生産国より少ないためで、日本への輸出量はアメリカに次ぐ量となっているそうです。
そんなコーヒー生産国の印象しかなかった私には、「ホンジュラスのメロン?」という疑問が湧き、さっそく調べてみると、正式名称ホンジュラス共和国は熱帯気候で年間を通じ日照時間が長く、高い標高で寒暖差が大きいメロン栽培に向いた土地柄のようです。2016年5月24日には、ホンジュラス産メロンの輸入が解禁となる関連規則の改正が官報に公示・発効され、5月26日にはホンジュラス産メロンを積んだコンテナ第1号が日本に陸揚げされました。
今回購入したメロンは「カンタロープ種」という果肉がオレンジ色のものですが、他に「ガリア種」という青肉メロンもあり、ともに皮が少し黄色みがかっていて細かい網目があります。現在はこの2品種がホンジュラスから輸入されており、収穫時期はカンタロープ種が12月から5月頃、ガリア種は12月から4月頃だそうです。ちょうど日本で収穫できない時期となるため、多く輸入されているため目に留まったようです。
東京都中央卸売市場の市場統計情報(平成30年)によれば、ホンジュラス産の果物のうち最も取扱量が多いのはその他のメロン(約57.9トン)で、次に多いのはバナナ(約23トン)、3番目に多いのはハニーデューメロン(約3.8トン)となっており、今後もスーパーに立ち寄る際は注意して産地表示を見ていきたいと思います。
ちなみに、ホンジュラスのメロン生産量は世界14位(2017年FAO)で、日本は22位のようです。最近では、ジェイアール東日本フードビジネス株式会社が運営する、首都圏エキナカを中心に展開するジューススタンド「ハニーズバー」で、このホンジュラス産メロンのカリビアンスウィートを使った、新特選ドリンク「カリビアンスウィート」を販売しています。
コーヒーと全く関連のないメロンの話でしたが、コーヒーを通じて知ったホンジュラスという国が随分身近に思えるようになります。昨日のエチオピアの「ダボコロ」ではないですが、コーヒーカップに先に見える産地の文化や産業を知ることも、コーヒーに関わる一人として是非知っておきたい事だと思っています。
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エア (日曜日, 28 2月 2021 18:08)
ホンジュラス産メロンが大好きなのですが、輸入は割と最近なって解禁されたなんて驚きです!!
まめ蔵 (月曜日, 01 3月 2021 07:54)
コメントありがとうございます。
最近ではオーストラリア産なども出回っており、世界中の果物が日本に来るようになりましたね。
カコ (火曜日, 18 5月 2021 04:14)
先日ホンジュラスメロンを
スーパーで安く販売していたので初めて購入しました。
スーパーの特売品だったので
形も楕円形や円形で多少違っていたり、表面もくぼんでいたりで…
見分け方がわからず、できるだけネットがきれいな円形の物を購入しました。自宅で常温で3日位置いてます。
さほど柔らかくはなってないようですが
触ると表面がデコボコして
匂いをかぐとメロン特有の甘い匂いが多少します。
いつ?食べ頃なんでしょうか?教えて下さい。
まめ蔵 (火曜日, 18 5月 2021 08:04)
国産は収穫後4日くらいに食べごろとなるように市場に出ますが、輸入産は輸送時間がかかるために未熟のまま出荷されます。ですから、国産のように待っても果肉は柔らかくならず、メロンの表面がくぼんで痛むことが多いので、メロンの底が柔らかくなったら早目に食べる事をお勧めします。
まあ、価格に見合った商品ですから。
カコ (火曜日, 18 5月 2021 13:12)
ご丁寧に教えてくださり、
ありがとうございます。
どうやら食べ頃のようなので
今日さっそく食べてみます。