同級生の商品

 製陶業を営む同級生の商品が、1月24日・25日のNHKおはよう日本の「まちかど情報室」で紹介されました。「おいしさにこだわります。」というテーマで3商品が取り上げられ、その中の一つとして串を立てて焼く「串匠」という商品です。地元や県内のイベントでも展示販売していたので、商品自体は知ってはいたものの、たった数分の紹介時間であっても、さすが全国放送で扱うだけあって、さっそく各地から問い合わせがあったようです。 

 彼の場合は、陶器商と呼ばれる商社(商店)から発注を受けて販売する形態ではなく、クラフト展等での販売や、直接に小売りの量販店へ卸したり、テレビショッピングなどで販売することが多く、定番商品というよりも企画商品が中心になるようです。度々、「こんなの作った。」といってスマホの画面を見せてくれますが、次々とアイデアを形にする行動力には驚かされます。 

 珈琲屋さんにも様々なスタイルで取り組みをしているところがあり、定番商品以外に希少な豆を次々に取り上げて販売したり、ことある毎に〇〇ブレンドと称して顧客の関心を引く豆を提供するものや、同じ豆を数段階の焙煎度で提供したりと、それぞれ工夫を凝らしています。 

 私の場合は、お客様の好みに合うような豆を中心に考え品揃えし、時々、遊び心で数量限定の豆を紹介しています。この遊び心というのがミソで、売れることを狙った商品にしてしまうと、どうしても欲が出てしまうからです。定期的に購入される豆を常に新鮮な状態で提供し、時々、「試に飲んでみようかな。」とチャレンジしてもらうくらいが丁度良いのです。 

 そもそも、販売する商品特性や販売エリアが店ごとに異なる訳ですから、同級生のように繰り返し同じ商品を購入することのない陶磁器と違います。同じ豆を購入してもらうリピーターになってもらえるような品揃えに気を配り、全国に知ってもらうような有名店になる必要ないので、地域の珈琲屋として長くお付き合いしていただけるような店づくりを心掛けたいと思っています。 

 さて、同級は日曜日から東京ドームで行われる展示会に出展するそうですから、NHKで放送された反応がどの程度あるのか土産話を聞くのが楽しみです。