150周年

 久しぶりに来店されたお客様から「庭で採れたから。」といって、カボスをいただきました。こうした季節の食材を見ると、ついつい秋刀魚が食べたくなり、自宅へ帰る途中にスーパーへ立ち寄り、特売品の秋刀魚(一本77円)を購入しました。
 心の中で、「中国産でもいいから焼き松茸や土瓶蒸しがいいな~」と思ってみるものの、現実は庶民的な秋刀魚に落ち着くの訳で、そんな事を考えながら習慣になっているブログチェックをしていると、「10月23日は明治維新150周年の日」という文字が目にとまります。
 実は、明治維新により元号が明治になった1868年10月23日から、今年で150年経過するそうです。そこで、23日は政府主導で「明治150年記念式典」が開催されるそうなのです。
 しかしながら、この聞き慣れた「明治維新」って言葉も、明治になった当時は使われることはなく、その当時には「瓦解(がかい)」という言葉であったり、「御一新(ごいっしん)」という言葉が使われていたそうです。そして、明治14年頃から「明治維新」という言い方を使い始めたようなのです。
 そん話はさておき、時代が大きく変化し、新しい事が始まった時代だからこそ、この時期を起点として150周年を迎えることも多く、全国では様々なイベントが行われているようです。「北海道命名150周記念」をはじめ、「戊申150周年」、「兵庫県政150周年」、「新潟開港150周年」、「明治維新150周年(鹿児島)」、「日本スペイン外交関係樹立150周年」、「灯台150周年」、「ハワイ日本人移民到着150周年記念」などなど、戊申150周年などは白河戊申150周年と会津若松戊辰150周年と地区対抗のような有様です。
 所詮役人が考える行事ですから、自分がそのポストに就いた実績を示すため、都合の良い企画で予算をぶん取って鼓舞するだけで、後はイベント会社に丸投げしそうな気もするのですが、ともあれ、150周年なんだそうです。
 そんな記念すべき時期にコーヒー業界も乗っかるところも多く、昨年の「神戸港開港150年記念」では、UCCが「神戸開港150周年記念ドリップコーヒー」を発売したのをはじめ、キーコーヒーが「ドリップオン・ スペシャルブレンド横浜開港150周年」を出しています。さらには、新潟開港150周年で、株式会社鈴木コーヒーが「新潟開港150周年記念ブレンド」を、サッポロ珈琲館は北海道命名150周年記念ボトル「ブラジルヌーボーコーヒー」を発売するなど、この期を逃さぬように一生懸命です。

 コーヒーの生産国として「港」で発展を遂げてきたブラジル(サントス港)とイエメン(モカ港)を考えれば、港に関連したコーヒーの商売もありなのかもしれません。そんなことを考えていると、何だか港町でコーヒーを飲みたくなります。でも、岐阜県は海無し県だから無理だと感じながら、同じく何処かの港で水揚げされた秋刀魚をカボスで美味しくいただいたのでした。