プラスチックごみ

 家具販売大手のイケア・ジャパンは29日に、2020年までにストローやビニール袋といった使い捨てプラスチックを使った製品の全てを廃止すると発表しました。再生可能な原材料に切り替えるなどし、環境保護に取り組むそうです。そして、2030年までには、商品の全ての原材料を再生可能であったり、リサイクルであったりするものに切り替えるという計画のようです。
 最近、スターバックスなどプラスチック製ストローの廃止を決定する企業が相次いでおり、海外では国全体でストローなどプラスチック製品を禁止するところも多いようです。特に、コスタリカ沖でテキサスA&M大学の海洋生物学調査チームが見つけた、プラスチック製のストローを鼻に詰まらせた、ヒメウミガメの動画が3000万回以上再生された動画がマスコミで取り上げられた以降、ストローは海で暮らす生物を脅かしているプラスチックごみの象徴になったようです。
 コーヒーの産地であるグアテマラでも、来年からアンティグアでビニール袋が禁止されるそうです。代わりにトウモロコシで作られたバイオビニール袋が使われるそうですが、アンティグア以外の町や村では禁止されないために、現地では情報不足で混乱しているらしいのです。
 さらに、アフリカのコーヒー産地でもあるケニアでは、この8月28日からビニール袋(ポリ袋)が法的に禁止となり、製造・販売・輸入は当然ながら、使用した場合も最長で4年の禁固刑か最高4万ドル(約430万円)の罰金刑となる可能性があるといいます。そのため、生分解性ポリ袋に加え、マニラ紙でできた袋や、カンバスや黄麻といった布製の袋を代わりに使用するよう求められているようです。けれど、メーカーが製品の梱包に使用するポリエチレンは禁止対象になっていないという矛盾も抱えてもいます。
 グアテマラやケニヤでは、日本のようなゴミの分別収集や焼却処理が出来ていないための強行手段なのですが、世界的にもプラスチックごみの規制が広がっています。日本でも中国のプラスチックごみ輸入停止に伴い、今後ますますイケア・ジャパンのような企業が増えてきそうです。
 プラスチックごみに限らす、賞味期限切れによる廃棄食品や飲食店による食べ残しごみなど問題山積なうえ、そうした対策を行っているかのようなエコ活動をPRに利用する企業も現れるなど、表面的なエコに惑わされることにもなりかねません。また、化石燃料の化学製品を止めたとしても、生分解性ポリ袋などを作る際には化石燃料を使用する訳で、エコといってもエ~コことばっかりではないのです。
 さて、お店で使用しているコーヒー豆を販売する際に使用している袋、どうしたもんでしょうか?