一色大提灯まつり

 今日は早朝から急いで焙煎機の煙突などを掃除をし、西尾市一色町にある「一色諏訪神社」へ向かいました。この一色諏訪神社は、永禄年間(1558~1570)に信濃の諏訪大明神の分霊を勧請して創立されたと伝わっており、毎年8月26日・27日には「三河一色大提灯まつり」が行われるからです。前日にテレビのニュースを見て、ちょうど開催日が定休日と重なったこともあって、急遽出かけることにしたのです。
 大提灯まつりの起源は今から遡ること450年程前となり、初秋になると毎夜海の魔物が現れ、人畜農作物を荒らしていたそうです。そこで、村人たちは諏訪神社のご神前に魔鎮剣(ましずめのつるぎ)を奉り、大篝火を焚いて悪魔退散を祈ったところ被害が無くなったと言われています。その後、100年ほどの間は神事として篝火を焚くことが続きましたが、寛文年間(1661~1672)に提灯を献灯する祭りになっていったようです。そして、江戸中期には、経済的な余裕も生まれたことから、提灯の上部に覆いが付けられたりと華美なものになっていき、どんどん大きくなり、現在の全長6~10mの巨大な提灯6組12張と姿へと変わっていったのです 。愛知県指定有形民俗文化財として認定されている、歴史ある大迫力のまつです。
 事前に会場駐車場を調べると、一色公民館が一番近くにあることが分かり、駐車場から歩いて8分ほど行くと、まつり会場へ向かう人たちを見つけます。その後について歩くと、ド~んと大きな提灯が目に入りました。さらに境内の中には2張ずつ、6組の大提灯が姿を現しました。思わず「でかい!」と声が漏れるほど壮観な光景です。この6組の大提灯は、町内の上組、中組、大宝組、宮前組、諏訪組、間浜組の氏子さんたちによって献灯されており、境内の周りには各組の大提灯を保管する建物がならんでいました。
 そんな大提灯まつりを見た帰り道、西尾市に来たら立ち寄らねばとフレーバーコーヒーに行きます。諏訪神社の境内の屋台で買った広島焼きを差し入れし、代わりに頂いたアイスコーヒーを飲みながら、店主の中川さんと大提灯まつりについて話をします。地元ならではの大提灯まつりへの思い出を聞きながら、美味しいコーヒーの余韻を楽しみ帰路についたのです。それにしても、今日も暑い!