カメラを止めるな!

 今日は、映画「カメラを止めるな!」(監督:上田慎一郎)を観に行ってきました。名古屋駅裏にあるミニシアターのシネマスコーレで上映が始まった頃から見に行きたかったのですが、お店の定休日に予定が入ってしまい中々都合が合わず、上映館が増えて行きやすくなったミッドランドシネマ名古屋空港へ行ったのでした。
 この映画は映画業界の著名人や芸能人たちが絶賛しており、話題性もあって各地の映画館で上映が始まり、先週あたりからマスコミが何度も取り上げていました。ゾンビ映画なのに笑える?低予算のB級映画にしては出来過ぎ?ワンカットの長回しが新鮮?などと、とにかくすごい!面白い!と評判の映画なのです。
 映画館に入ると、夏休みにも関わらず観に来た人は中高年ばかりで、前評判の割には空席もそこそこあって、何だかちょっと様子が違います。96分の映画にも関わらず37分ワンカットゾンビ映画で、残りの59分はネタバレの連続で館内が爆笑に包まれるってマスコミは言っていたけど、意外にも笑い声は少ない。観た人は、あまりの面白さに、この59分は内緒にしたいらしいのですが、隠すほどでもないと思ってしまいました。
 けれど、期待以上の映画であって、充分楽しめる内容に大満足です。低予算を感じる撮影現場やスタッフなのに、要となる役者がいい味出して安っぽさを感じさせません。家族からは尊敬されておらず気弱な男が、代役として狂気じみた監督役を演じ「本物をくれよ!恐怖に染まった本物の顔、顔、顔!」と変貌する部分や、 ガチなゾンビに襲われていくスタッフの極限状態を、狂気にかられたメイク役の「ポン!」と発する拍子抜けした声がアクセントになっています。
 ゾンビ映画と、そのメイキング映画、さらにはエンドロールに映る本当のメイキング映像と、最期まで飽きさせない内容に、思わずオススメしたくなりました。でも、低予算なのでスケール感はありません。あるのは映画作りが好きな人たちの姿です。