心に残る言葉

 暑が続く中、久しぶりに3作映画を続けて観ました。それぞれ映画の内容は省きますが、心に残る言葉があったので記録しておくことにします。

■海よりもまだ深く(2016年 監督:是枝裕和)

 団地で気楽な独り暮らしを送る母の淑子(樹木希林)が、ダメ人生を更新中の中年の息子、良多(阿部寛)に話した言葉。

『何で男は今を愛せないのかね?いつまでも失くしたものを追いかけたり、叶わない夢みたり。そんなことしてたら毎日楽しくないでしょ。幸せってものはね、何かを諦めないで手にできないものなのよ。』

■湯を沸かすほどの熱い愛(2016年 監督:中野量太)

 主人公の双葉が余命宣告を受けたあとに話した言葉。

『少しの延命のために、自分の生きる意味を見失うのは絶対いや。私には、どうしてもやらなければいけないことがある。』

■サバイバルファミリー(2017年 監督:矢口史靖)

 大阪は停電していないとの噂を信じ、苦労して辿り着いた時の家族の会話。

息子『だったら親らしいこと一つでもしてみろよ!偉そうなこと言ってなんもできねえじゃん。』父『なんだと!』母『もういいかげんにしなさい!そんな

こと分かってるでしょ。お父さんは、そういう人なんだから。』

 映画の世界に限らず、心に残る言葉ってものはあるもので、私は小学校56年を担当した先生の言葉が未だに頭から離れません。正直、その先生が伝えたかった言葉の意味は分からないのですが、子供ながらに忘れられないのですから不思議なものです。だから、自分がこれまでに発した言葉や、これから発するであろう言葉によって誰かが影響を受けると思うと変な気分になります。ただ、それを意識して言葉を発することは無いのですが。(不器用ですから)

 三作の映画は全く異なる状況を描いているものの、共通することは『家族』でした。自分自身の家族のことを考えながら、残りの人生の間に一つぐらい、家族に「心に残る言葉」を残したいと思ったしだいです。