勝連城再び

 今週の天気予報では雨が週末まで続くとあり、汗っかきの私としてはジメジメに悩まされそうです。そんな気分と裏腹に、雨の中にも関わらず、開店と同時にご来店いただくお客様に感謝しながら、食器を洗い終えて一息つきます。

 手すき時間に動画でも見ようとアマゾンのプライムビデオを覗いていると、『私はヒーローそれともヴィラン?よみがえれ勝連城』(監督:杉山嘉一 主演:福田沙紀)といったタイトルを見つけました。

 勝連城って先日登った沖縄の?って思いながら概要を見ると。『東京でネットセレクトショップを運営している華那は同級生の美鈴に会うために沖縄に里帰りする。美鈴は地元のうるま市にある世界遺産、勝連城を復活させるプロジェクトに参加しているため華那も同行する。市内、そして全国から来たボランティアと出会う華那は本当の自分と向き合う。』といった内容です。以前なら興味を持たなかったであろうに、何だか急に親しみが湧いて見たくなりました。

 そんな訳で、午後の時間に細切れながら見たのですが、特別優れた内容の映画ではないもの、自分も登った勝連城の光景を思い出しながら、勝連城の最後の城主「阿麻和利(あまわり)」と住民の関係や、城の再建運動を通じた地域社会活動のあり方なども考えさせられたのでした。

 最初は友情がらみの恋愛ものかと思いましたが、真面目に活動するNPOの見本のような内容で、村おこしの参考になる映画でもあります。そして、華那と萩村との会話に、勝連城の町おこしとドラマのタイトルがリンクしてきます。

萩村:「人は見たいものしか見ないから。」

華那:「それってどういうことですか?」

萩村:「阿麻和利(あまわり)の話と一緒。ある人から見たら卑怯な裏切り者。でも、ある人から見たら悲劇の英雄。」

華那:「でも、本当のことは一つですよね。」

萩村:「それはどうかな?物の見方も言い分も正解は一つじゃなくって、きっと人それぞれなんじゃないかなって思う。」

 そして華那は、「私、見たくないものも見るようにした。」と仕事も友情も正面から受け入れるのでした。

 映像を見ながら勝連城跡の頂上から眺めたパノラマの景色を思い出し、もう一度沖縄に行ってもいいかな。などど思ったものの、食べ物は北海道がいいかもと迷ってみるのでした。