チューリパン

 暖か日が続いたせいもあり、お店の花壇にもチューリップの花が咲き始めました。けれど、秋に妻が球根を植えてくれた事を知っているだけに、花の咲く期間の短さが残念でなりません。せめて一か月間くらい咲いていてほしいものです。

 ところで、チューリップで思いつく国は? と質問すれば、ほとんどの人が「オランダ! 」との答えが返ってくるくらい、オランダが原産地だと思いがちですが、実は間違いなんだとか。元々は小アジアに幾つかの野生種があったようで、現在のような園芸チューリップの元の種はトルコで誕生し栽培されたようです。

 チューリップという名前についても、あるイギリスの園芸研究家がトルコに赴いた時「この花は何か」と聞いたところ、現地のトルコ語で「ラーレ」とは答えず、花の形を聞かれたと勘違いして「この花の形は頭巾の形をしたトルコ帽(チューリパン)に似ている」と答えたために、「チューリパン」という名前だと誤解し、「チューリップ」として世界に紹介されたようです。

 誤解と言えば、私が若いころには「ウインナーコーヒー」の存在を知らなかったため、本当にウインナーが添えられたコーヒーだと思っていました。また、ハワイのコナコーヒーのことは粉コーヒーだと解釈しており、今だから笑える誤解もあります。そんなことを思い出しながら、次々に咲いていくだろうチューリップを楽しむのでした。

 ちなみに、チューリップの花言葉は「思いやり」です。多少の誤解も思いやりを持って接し、何でもかんでもツッコミを入れない方がいいのかもしれません。