〇〇した気分

 コーヒー豆は、世界70か国以上で生産されていると言われます。とはいっても、実際に口にすることができるコーヒー豆は、商業ルートで輸入されるものがほとんどで、全て飲み比べることができません。また、コーヒー豆に興味があると同時に、生産国での栽培の様子や景色も見てみたいと思いますが、残念ながら臨時休業ばかりすることも出来ず、金銭的にも問題がある訳で、現実には気軽に産地訪問などできないのです。

 そんな理由で、機会があるたびに産地セミナーに出かけては、普段飲むことのできないコーヒーを楽しんだり、その国へ旅した気分になっているのですが、そんな時、先月参加したペルーのCOEカッピングセミナーでの帰り道、運よくペルー料理を味わうことが出来たこともあって、その国の食事を楽しむことで、さらに旅した気分が倍増したのでした。

 「じゃあ、コーヒー産地の料理を食べて、産地巡りができるんじゃないか!」と思いつき、東海地方のレストランを探したものの、なかなか見つかりません。せめて、コーヒー生産量上位の国の料理は食べてみたいと思うのですが、何でもありそうな日本にあっても、意外に食に関しては限られているようです。

 でも、コロンビアって言えばコーヒーでは有名だし、なぜ日本在住のコロンビア人の方に聞いても「ないね~。」ってなるのか不思議でした。「よほど不味いのか?」「コロンビア食って無いのかな?」などと思いながら、外務省の資料を覗いてみると、意外にも日本に住む外国人の数はイメージとだいぶ違うようです。

 コロンビアに限って言えば、岐阜県に住む人数は8名というデータもあって、これじゃ~、コロンビア人のためのレストランは無いはずだと納得してしまいます。普段あたりまえのように提供しているコーヒーですが、日本在住の人数を気にしてみると、特別なコーヒーのような気分になるのが不思議です。

 今後も、コーヒー産地のレストラン探しをまめに行って、たまには短時間の世界旅行の気分を味わうことにしますか。いや既に、こうしたデータを調べた時間は、ほんの僅かでしたが、その国へ行って気分でしたね。