デカフェ飲み比べ

 デカフェについて興味を持っているものの、カフェイン除去処理に伴って、本来その豆が持っている風味や香りが損なわれる傾向にあり、お店で導入することに尻込みしています。日本では主に、水を用いる処理方法と二酸化炭素を用いる処理方法の豆が流通しており、それぞれ個別に試飲していたものの、同時に飲み比べていなかったため、今回は出来るだけ条件を同じにして試飲してみることにしました。

 使用した豆はコロンビアSUPクラスの豆で、焙煎度合は中深煎りに極力合わせました。①普段お店で提供している豆、②液体二酸化炭素処理のデカフェ、③水による処理のデカフェ、の三種類を用意して飲み比べましたが、豆の状態からも違いは分かるほど②と③は豆の色つやが悪く、黒ずんだ感じになっています。また、③には①、②と異なる酸も感じます。

 正直、飲んでしまうと普段提供している①が美味しいと改めて分かると同時に、③は口に入れた瞬間から、「コーヒーはどこにいったの?」と探したくなるほど風味が抜けて、少しの苦みと酸味が主張する程度です。②の方は①ほどのコクはないものに、比較的飲みやすく違和感がありません。①を飲まなければ「まあまあ美味しい。」と言えるコーヒーでした。

 コーヒーの味覚を文字に表現するのは難しく、人によっては全く感じ方が異なる場合があり、好き嫌いが別れてしまいます。そんな時には先ず飲んでもらうことが一番手っ取り早いので、サンプル焙煎した②と③をカウンターに座ったお客様に試飲してもらうことにします。さて、どんな反応があるでしょうか。楽しみです。