前回出来なかったこと

 明日は泉西公民館で珈琲講座を行う日です。内容は前回と大きく変えないつもりですが、前回出来なかったことが一つだけあり、時間短縮も考慮して事前に試してみることにしました。それは、水によって味覚が違ってくることです。具体的には、pHがほぼ同じ水であっても、水の硬度で酸味や苦味の感じ方が変わることを実感してもらうものです。

 科学的な理屈は抜きにして、「私は水にこだわっています!」という人の正体の一つとして、水の硬度が異なるものを試飲で確かめてもらいます。前回は抽出で使用する全ての水を沸かして準備しましたが、段取りが悪くて使用する時になって確認すると、あらっ!蒸発してる!という事態になり、残念ながら行うことが出来ませんでした。

 そこで、松屋式では濃い抽出液を希釈することを思い出し、一度淹れた濃い抽出液を三分割し、希釈するお湯の代わりに、常温の水道水、ボルヴィック、エビアンを加える方法を試してみました。コーヒー液が冷めてしまいますが、味覚の違いを検証するためなので、冷めた味気ないものになって仕方がありません。問題は使用する水の量が少なくなるため、明らかな違いとなって感じてもらえるかです。ちなみに、それぞれの水の硬度は、

■水道水:土岐市の水で硬度17mg/L(2013年6月土岐市広報掲載)

■ボルヴィック:フランス原産で硬度60mg/L

■エビアン:フランス原産で硬度304mg/L

となり、水道水とボルヴィックは軟水に区分され、エビアンは硬水に区分されます。

 懸念していたのが、希釈する水だけ異なるものを使用するため、水道水とボルヴィックに明らかな差を感じることができるかでした。しかし、実際に飲んでみると酸味は薄れ、苦みが少しですが強く感じられます。満足いく結果にホッとしました。

 さて、こんな事して遊んでばかりいられません。午前中に無くなったコロンビアの焙煎を始めますか。