ピボセントラ

  Google Earthで今日も世界旅行です。目的地はブラジルのミナスジェライス州にあるセラード地帯。ここでは、ブラジルで生産される大豆、コーヒー豆、フェジョン(主食の豆)、とうもろこしの多くが作られています。

 セラード地帯とは、ブラジル高原の中央部にあるサバンナ地域の総称で、面積は2,045,064km²(メキシコの面積に相当、日本の5.4倍)、ミナス、ゴヤス、バイア、トカンチンスなど9州にまたがって広がっており、緩やかな起伏とともに広がる荒れた高原です。年間平均温度が25ºCで、一年を通じて明るい太陽の光が燦燦と降り注ぐ反面、一年の内半年は一滴の雨も降らない乾期があるため、従来から農業には適さないとされた場所です。

 そのあたりをドラッグしながら眺めていると、ありました!円形の畑がいくつも見つかります。これは、緩やかな地形を生かした灌漑設備のピボセントラ(ポルトガル語:Pivô Central)です。北米ではセンターピボットといわれ、乾燥地域でも大規模に作物を栽培できるよう、流域河川の水に肥料を混入した後、自走式の散水管に圧送し、平均は半径400m、大きいものは半径1kmにもおよぶ円形農場に水をまくものです。散水器の周回数は気候や土壌、作物により異なり、おおよそ一日112回程度で、移動速度の速い周辺部の散水量を多くして、散水の不均一を防ぐ工夫もされています。

 こうした農園ではコーヒーも栽培されていることから、コーヒーの木が見えないか何度もストリートビューに切り替えてみますが見つけられません。あまりにも広いエリアなので都合よく発見できないかもしれませんが、今回は諦めるとして、次回は新しい発見ができるかもしれないと上空からの眺めを楽しみたいと思うのでした。