七夕飾り

 今年も我が家の玄関に七夕飾りをする時期になりました。近くの竹藪で枝の一部を拝借し、家族が思い思いの願い事を短冊に書きます。子供が幼かった頃には可愛い夢が書かれていましたが、大人になると現実的な内容になり、そんな所にも子供の成長を感じることが出来ます。

 ところで、「七夕」と書いて「たなばた」と読みますが、この不思議な読み方に疑問をもったので、ちょっと調べてみました。

 日本では機で織った布を祖霊や神にささげたり、税として収めたりしていたそうです。旧暦の7月はお盆や稲の開花期、麦などの収穫期にあたります。そこで、お盆に先立ち祖霊を迎えるために乙女たちが水辺の機屋にこもって穢れを祓い、機を織る行事が行われていたのです。水の上に棚を作って機を織ることから、これを「棚機」(たなばた)といい、機を織る乙女を「棚機つ女」(たなばたつめ)と呼びました。笹竹には、神迎えや依りついた災厄を水に流す役目があり、やがてこの行事と乞巧奠(きこうでん)が交じり合い、現在のような形に変化しのだとか。そして、7月7日の夕方を表して七夕(しちせき)と呼ばれていたものが、棚機(たなばた)にちなんで七夕(たなばた)という読み方に変わっていったそうです。

 機織りが身近な存在ではなくなった今、七夕という言葉の意味も伝わりにくくなってしまったかもしれません。何だか寂しい気がします。日々の生活の中で何気なく行っている行事について、その意味も知ることなく過ごしていますが、ちょっと立ち止まって考える事も必要じゃないかと思ったりしながあら、我が家の七夕飾りを眺めるのでした。

 誰だ?「世界が平和でありますように」って書いたのは?