模倣(とりあえずやってみる)

 毎週見ている西尾市のフレーバーコーヒーの動画で、興味を惹かれるコーヒーを紹介していました。それは、ドライコーヒーチェリーを紅茶のようにして飲むカスカラの風味を、コーヒー生豆に移して焙煎したものです。カスカラを煮出して生豆へ侵透させる精製方法は、ナチュラルでもなく、ウオッシュドでもない、さりとてハニーでもない面白さを感じ、「やってみよ!」と、模倣してみました。

 都合良くカスカラ(エルサルバドル産)はあるし、生豆はコスタリカを使用してみることに。何でも興味をもったら、とりあえずやってみるってのが性分なので、模倣だろうが何だろうが挑戦です。

 カスカラを適量(適当ともいう)煮だして、生豆300gを浸します。浸す時間も適時(適当と同義語)浸し、その後天日で乾かします。乾かす時点で生豆からの異臭に驚きました。「何だか昔嗅いだ記憶があるけど何だろう?」「そうだ!草むらで遊んだ時のような、青臭くて土の臭いがするな~。」この時点で「大丈夫か?」って思える臭いに戸惑いながらも生豆を焙煎機に投入します。水分が充分抜けていないと思われたので、普段よりも時間をかけて温度を上げていき、通常のコスタリカの煎り止めまで進めていきます。取り出した豆を見ると何だか変!?コーヒーの香りじゃないみたい。・・・

 フレーバーコーヒーで紹介していたコーヒーは、「カスカラ由来と思われる甘酸っぱさと苦甘さ渾然一体となって、甘みとコクが野太く強い味わい」と表現されていましたが、確かに甘味が増したことは感じるものの、「何だろう?このコーヒーは?」っていう感想です。意外に土臭さや草の臭いもも少なく、想像以上に美味しく飲めました。でも、天日乾燥している時に異臭を知っているだけに、不思議な気分でもあります。

 今回は成功か失敗かは別にして、楽しい実験になりました。