竹の子総会

 昨夜は「土岐手話サークル竹の子」の第42回総会が行われました。考えてみれば42回も総会が行われるほど、何と長く続いているのかと感心してしまいます。その期間に幽霊会員期間も含めて三十数年関わっており、ボランティアサークルとして地域に根付いた活動が続けられているのも、多くの会員が地道な努力を積み重ねているからだと思います。

 そのサークル活動を設立時から支えてもらった聴覚障害者の西尾さんが昨年亡くなり、奇しくも今年が全日本ろうあ連盟の70周年記念にあたることから、記念に作成された連盟の70年の歴史を紹介するドキュメンタリー映画を総会終了後に上映することになりました。

 映画は、全日本ろうあ連盟が1947(昭和22)年に群馬県伊香保温泉で創立以来、先人たちが差別や偏見と闘い、運転免許獲得運動、手話通訳制度化運動、差別法令撤廃運動など、石段を一段ずつ登るように運動を重ね、ろう者の人権を獲得してた、これまでの運動の歴史を紹介するとともに、運動の基盤である「仲間・組織」の大切さを訴える内容になっています。

 私が手話サークルに入った頃は、国際障害者年のボランティアブームにのった時代で、多くのサークル会員にも恵まれ、単に手話を学ぶだけでなく障害者の生活向上や権利について理解を深めたものです。けれど、最近では県内の手話サークルの多くが会員減少とカルチャースクール化してしまい、手話の裏側に存在する苦悩の歴史を知る機会は少なくなりました。そんな意味で、今回の上映会は単に懐かしさだけではなく、気づきを与える時間になったのではないかと期待を含めて思ったのでした。