占いは、買わない。

 つい先日、朝刊に来年の高島暦の本が添付されていました。これをもらうと本当に今年もあと少し、と改めて思うのです。毎年もらう暦は、高島暦出版本部から出されている神正館蔵版によるものです。

 この本が届くと、妻が家族全員の運勢を調べて教えてくれるのですが、占いというものは『当たるも八卦、当たらぬも八卦』ですから、良ければ安心し、悪ければ気を付けようくらいの気持ちでいます。

 ちなみに、私は「五黄土星」なので、『吉凶交錯して騒がしくなりがちで、過去の行動の善悪によって様々な事柄が表面化する。』とか、あまり良いことは起きないようですが、平々凡々な日々が送れれば良いのです。

 この高島暦は、明治の時代に中国の「易経」をもとに独自に高島易断という易法を開発した高島嘉右衛門氏の暦の流れを汲んでいて、人間の運勢や吉凶の判断に実際の天体上の星とは関係なく五行説の基準である木、火、土、金、水と7つの色を組みあせた九星を用いたもののようで、実際に、高島嘉右衛門氏は多くの占いを使って商売を大きくしたり、地域に貢献したそうです。

 また、高島嘉右衛門氏は暦を学問として純粋に学んでいたようで、「占いは、売らない。」としていたそうですが、弟子たちや子孫によって幾つかの分派に分かれ、同様な高島暦が書店で売られています。そもそも占い自体に強く信頼を持っていない私は、「占いは、買わない。」のです。でも、新聞屋さんからタダでもらった高島暦は、心の戒めとして参考にさせてもらっています。